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みんかぶニュース コラム 14日の株式相場見通し=売り買い交錯、25日線を巡る攻防に  14日の東京株式市場は強弱観対立のなか、日経平均株価は3万8000円台後半で売り買いを交錯させる展開となりそうだ。前日の欧州株市場は高安まちまちとなり、仏CAC40が連日で史上最高値を更新したものの、独DAXはわずかながらマイナス圏で引けた。米国株市場も方向感の乏しい地合いで、NYダウが小幅上昇する一方、ナスダック総合株価指数は反落となった。エネルギー関連株や消費関連株など景気敏感セクターは買いが優勢だったが、米長期金利の上昇を背景にハイテクセクターが冴えず全体相場の上値を重くしている。来週に予定される米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え積極的な買いが入りづらく、差し当たって14日に開示される2月の卸売物価指数(PPI)の内容を見極めたいとの思惑が様子見ムードを助長する形となった。東京市場では前日に日経平均が上昇して始まった後、戻り売りに押される展開を余儀なくされ3日続落となった。前週7日のザラ場に4万400円台まで上昇した後は流れが一変し、同日高値から前日終値まで1770円強の大幅な調整を強いられている。値ごろ感からの押し目買いも入りやすい場面だが、機関投資家のリバランス売り圧力なども想定され、きょうも上値が重い可能性がある。3万8600円近辺に位置する25日移動平均線を巡る攻防が意識されそうだ。  13日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比37ドル83セント高の3万9043ドル32セントと3日続伸。ナスダック総合株価指数は同87.870ポイント安の1万6177.766だった。  日程面では、きょうは海外で2月の米生産者物価指数(PPI)、2月の米小売売上高、週間の米新規失業保険申請件数、1月の米企業在庫など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/14 07:59 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=春闘「賃上げ」で日銀タカ派豹変か  きょう(13日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比101円安の3万8695円と3日続落。日経平均株価は朝方買い先行で始まり、寄り後20分あまりで350円高の3万9100円台まで駆け上がったが、そこがきょうの天井となりその後は失速、ほどなくしてマイナス圏に沈む展開に。今度は後場寄り早々に350円近い下げをみせるなど目まぐるしい地合いで、方向感が容易に定まらなかった。下値では着実に押し目買いが入るものの、一方で上値を買い進む主体も見当たらず、後場は概(おおむ)ね3万8000円台後半のゾーンを彷徨した。  前日の欧州株市場では主要国の株価指数が総じて強い動きで、独DAXと仏CAC40は揃って過去最高値を更新。このリスクオンを引き継いだ米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数、S&P500指数いずれも上昇、良い流れで東京市場に順番が回ってきた。米株市場ではハイテク株比率の高いナスダック指数の上昇率が高かったが、この日は全体相場を俯瞰するというよりはマーケットの視線は一点に集中、米画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>に注がれていた。そうしたなか、エヌビディアは久々に咆哮し7%高という高パフォーマンスで株価を切り上げている。   最近の東京市場ではエヌビディアの値動きに日経平均がリンクしているといわれるほど株価の相関性が高かった。とすれば、きょうは半導体セクターの主力株を中心に鮮烈な戻り足がイメージされるところだったが、半導体やAI関連は前日に先食いで良いところを見せてしまっていた銘柄も多く、きょうは買い一巡後に値を消すものも少なくなかった。相場の波紋は時々刻々と変化して、なかなかリアルタイムで波動を捉えるのは難しい。  もちろん、エヌビディア効果で気を吐いた銘柄もある。とりわけエヌビディアに追随する形で気勢を上げたのは、前日にも取り上げたさくらインターネット<3778.T>だ。前日はストップ安ウリ気配のまま引けたが、打って変わってきょうは朝方から買い注文が殺到、カイ気配でのスタートとなった。ネット証券大手の話では「前日に追い証に絡む投げ売りが出切った状態で、きょうは機械的な売り注文は鳴りを潜めた。米株市場で半導体やAI関連株が出直ったのもグッドタイミングで素直に切り返す形となった」という。前場は売り買いが交錯し上下に不安定な値動きを続けたが、後場中盤以降はストップ高カイ気配で張り付いた。  あとは、さくらネットと同じ需給的な構図で波乱となっている住石ホールディングス<1514.T>にも、トレーダーの視線は向いているはずだ。元来、理屈では語れない銘柄ではあるが、あえてファンダメンタルズに触れれば、直近の急落で時価予想PERは18倍台まで低下し、加えて24年3月期は一段の増額修正含みである。累積売買の多い2000円近辺はひとつの攻防ラインとなっており、きょうはそれを反映する動きとなっていた。  前日の欧米株高にもかかわらず東京市場の上値が重かったのは、きょうが春季労使交渉(春闘)の集中回答日だったことが背景にある。リスク選好で高く始まった日経平均だったが変調をきたし、国内製造業の盟主トヨタ自動車<7203.T>が組合の要求に対し4年連続での満額回答と伝わった午前10時あたりから、一気にマイナス圏に突っ込んだ。この他にも満額回答が相次いだが、刮目すべきは鉄鋼業界で、代表格の日本製鉄<5401.T>は組合の要求を上回る一律14%超の賃上げを提示した。政府要請があったとはいえ、企業の想定以上の賃上げへの取り組みは、市場関係者に半ば驚きをもって受け止められ、これは同時に来週18~19日に行われる日銀金融政策決定会合で、マイナス金利解除の可能性が高いという思惑が改めて強まることになった。「デフレ脱却という言葉はもはや過去の遺物と化し、既に賃金インフレの引き金を引いた可能性がある」(中堅証券ストラテジスト)という声すら聞かれた。この期に及んでマイナス金利継続など不条理の極みという認識が広がっても不思議はなく、「来週の決定会合は、むしろ解除後の日銀の政策方針(利上げ時期)に焦点が当たる」(同)というやや先走った見方も出ている。  あすのスケジュールでは、国内で特に目立ったイベントは見当たらないが、午前中に20年物国債の入札が予定されている。海外では、2月の米生産者物価指数(PPI)、2月の米小売売上高にマーケットの関心が高く、このほか、週間の米新規失業保険申請件数、1月の企業在庫なども発表される。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/13 17:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=カドカワ、25年3月期は再び増益路線へ  KADOKAWA<9468.T>の押し目は拾ってみたい。第3四半期決算の発表と同時に24年3月期利益予想の下方修正を発表したことで株価は弱含んでいるが、25年3月期は再び増益路線に転じることが期待でき、株価も反騰に向かいそうだ。  会社側では2月8日の第3四半期累計(23年4~12月)決算発表時に、通期業績予想を営業利益で178億円から158億円(前期比39.1%減)へ下方修正した。映像とゲームの両事業は好調に推移しているものの、出版事業で国内市場が想定以上に縮小したことや新物流設備の稼働初期におけるトラブルによる出荷減少の影響があったほか、海外で過去数年の急激な需要増の反動が継続していることなどが要因としている。  ただ、25年3月期はこうした出版事業における一時的な減益要因が縮小することに加えて、映像事業で「この素晴らしい世界に祝福を!」「【推しの子】」をはじめとした人気シリーズの続編を複数放映予定であることが寄与する見通し。また、ゲーム事業では傘下のフロム・ソフトウェアによる大ヒットゲーム「ELDEN RING(エルデンリング)」のDLC(ダウンロードコンテンツ)「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」が6月の世界同時発売を控えているほか、コンソール・モバイルゲームともに複数のパイプラインを開発中であることが寄与しよう。  調査機関には25年3月期営業利益200億円弱を見込むところもある。同社の強みとするメディアミックスを推進することで、中期的な成長期待も高い。(仁) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/13 10:00 みんかぶニュース コラム 13日の株式相場見通し=反発、米ハイテク株高受け買い戻し優勢に  13日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に買い戻され、日経平均株価は3日ぶりに切り返す公算が大きい。3万9000円台回復を視野に入れる展開となることが想定される。前日の米国株市場ではNYダウなどをはじめ主要株価3指数が揃って上昇した。ハイテク株中心に投資資金が流入したことで、ナスダック総合株価指数の上昇率が大きくなった。また、米画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が7%を超える急伸をみせたのをはじめ、半導体関連株も幅広く買われている。朝方取引開始前に発表された2月の米消費者物価指数(CPI)は伸び率が加速し事前の市場予想を上回った。これを受け米長期金利が上昇したものの、株式市場は特段嫌気する動きとはならず、朝方はダウ、ナスダック指数ともに小幅マイナス圏に沈む場面もあったがすぐに切り返し、その後は終始強い動きとなった。東京市場では、今週明け11日に日経平均株価が868円安と急落をみせたが、前日は朝方大きく下値を試した後に急速に下げ渋った。目先大幅な調整による値ごろ感も漂い、きょうは米ハイテク株高を受け、投資家のセンチメントが改善し上値を指向しそうだ。米長期金利上昇を受け、外国為替市場ではドル高・円安方向に押し戻されており、これも輸出セクター中心に追い風材料となりやすい。  12日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比235ドル83セント高の3万9005ドル49セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同246.362ポイント高の1万6265.636だった。  日程面では、きょうは2月の投信概況など。海外では1月のユーロ圏鉱工業生産、米30年物国債の入札など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/13 08:00 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=AI・半導体周辺株がマッハの切り返し  きょう(12日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比22円安の3万8797円と続落。前場中盤に500円超の下落で3万8200円台まで大きく突っ込んだ日経平均だったが、後場は漸次買い戻しが利いて戻り足を明示、引け際プラス圏に浮上する場面もあった。荒れた地合いながら、日銀の金融政策正常化に向けた動きが前倒しされるという観測をマーケットは大方織り込んだ感触だ。少なくとも日銀サイドから投げられたビーンボールもどきの球筋に、ビックリして尻餅をつくような状況ではなくなったといえる。  前日は前引け時点でTOPIXが2%超の下落を示したのにもかかわらず、日銀はETF買いを入れなかった。これは前日の引け後に市場関係者の間で結構な話題となっており、次回の金融政策決定会合で政策変更を行う意思表示という捉え方が大半を占めた。ただし、先物主導で仕掛け的な売りを入れたショート筋も疑心暗鬼で一貫性を欠いている。一部の“急騰急落株”に追い証が発生しているほかは狼狽したムードはなく、前日時点の信用評価損益率はネット証券大手の店内でマイナス2.5%と、むしろ強気相場が過熱しているような状況だ。株式市場は日銀の変節を段階的に織り込んでいる印象が強い。金融政策の正常化はいずれにしても時間の問題であり、それが早まったにせよ寝耳に水ということはない。  この「金融政策の正常化が近い」というコンセプトも一筋縄ではいかず、必ずしも「マイナス金利解除の前倒し」という言葉で置き換えられるとは限らない。マイナス金利を解除した段階でとりあえず正常化がなされたといえるのか。それともゼロ金利ではダメで政策金利に0.1%あるいは0.25%でも色をつけた状態になって初めて正常化の一歩を踏み出したといえるのか、そこら辺が曖昧である。  したがって、株式市場ではマイナス金利解除後の金利動向の方に視点が移っている。場合によっては仮に3月にマイナス金利を解除したとして、ゼロ金利状態でしばらく様子を見るということならば、銀行株を急いで買う必然性はない。日銀の金融政策に対する思惑が週明けの波乱相場を演出したというのであれば、逆に嵐の中で銀行や生保株は買われるのが道理だ。しかし、きょうは全33業種のなかで「銀行」が値下がり率トップであった。3月期末配当の駆け込み権利取りが意識され、なおかつ今月の日銀決定会合でマイナス金利解除が視野に入った時間軸にありながら、売り込まれるのは解せない。年金基金のリバランス売りだけであれば、直近の三菱UFJのような断崖チャートは形成されないはずだ。  植田日銀総裁の直近のコメントを聞く限り、「景気は回復してはいるのだが、物価高で個人消費が低調なのも気になる」という煮え切らない印象。物価高で消費が滞るのであれば、それは軽度のスタグフレーションである。いずれにしても今週末15日の春闘の賃上げ動向を参考にする方針を示唆してはいるが、日本の99%が中小企業である現実を考慮して、本当にこれが国内の経済状況を見極めたうえでの金融政策選択につながるかは疑問。植田総裁の本心としては、マイナス金利を解除しても実際に利上げ局面に移行するまでのモラトリアム期間は出来る限り長くしたいのではないか。足もと常識的には買いで報われそうな銀行株の軟調ぶりは、タカ派になれない日銀の苦悩が反映されているようにも見える。  きょうの相場で鮮烈に買い戻されたのが人工知能(AI)や半導体関連の一角だ。前週末9日のトップ特集「『AI用半導体』の需要沸騰!『究極の株高予備軍5銘柄』大選抜」でリストアップされたシキノハイテック<6614.T>が4連騰で上げ足加速、ディジタルメディアプロフェッショナル<3652.T>は一時ストップ高人気に買われた。トリケミカル研究所<4369.T>も戻り足が急だ。米エヌビディア<NVDA>が急反落したとはいえ、AI用半導体が払底状態にあるほど需給タイトであることに変わりはない。エヌビディアの目先の株価動向が同社株の成長シナリオそのものを霧消させるということはない。目先、東京市場における需給面の要衝として注目されるのが、ウリ気配S安モードのさくらインターネット<3778.T>。どこで切り返すかが、全体相場の流れを見るうえでもカギを握りそうだ。  あすのスケジュールでは、2月の投信概況が午後取引時間終了直後に発表される。また、この日は春季労使交渉(春闘)の集中回答日にあたる。海外では1月のユーロ圏鉱工業生産に関心が集まる。一方、米国では特に大きなイベントは見当たらないが、債券市場で米30年物国債の入札が行われる。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/12 17:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=ビックカメラ、好調な業績と優待狙いで買い場に  ビックカメラ<3048.T>の1200円台は押し目買いで対処したい。首都圏を中心に家電量販店を展開するが、都心部の店舗では活発なインバウンド需要を取り込むことに成功し、業績は足もと極めて好調に推移している。24年8月期第1四半期(23年9~11月)決算は営業利益が前年同期比70%増の25億4600万円と急拡大した。24年8月期通期の営業利益は前期比11%増の158億円を予想しているが、季節性も考慮して一段と上振れる可能性がある。    株主還元にも前向きで今期配当は前期実績比3円増配となる18円(中間期9円)を計画するが、これ以外に株主優待として同社店舗で使える買い物券を贈呈している。100株以上で3000円、500株以上で5000円が贈呈されるほか、100株保有を2年以上続けると2000円分が上乗せされる制度もある。実質配当利回りの高さに着目すれば時価は拾い場といえる。(桂) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/12 10:00 みんかぶニュース コラム 12日の株式相場見通し=下値模索続く、米CPI発表前で買い手控え  12日の東京株式市場は売り優勢の地合いとなり、日経平均株価は一段と下値を試す展開となりそうだ。前日に先物主導で波乱展開を強いられ日経平均は一時1200円近い急落をみせ、大引け時点でも870円弱の急落をみせた。きょうも積極的な押し目買いは期待しにくく、3万8000円台前半まで水準を切り下げる可能性がある。前日の欧州株市場が高安まちまちの展開だったほか、米国株市場ではハイテク株中心に売りに押される地合いとなり、ナスダック総合株価指数は終始マイナス圏での推移となった。NYダウは後半戻り足をみせ、小幅ながらプラス圏で引けたものの買い手控えムードは拭えなかった。12日発表予定の2月の米消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとの思惑が上値を重くしている。東京市場では、日銀の金融政策正常化に向けた動きが前倒しされるとの観測が強まるなか、投資家のセンチメントが冷やされ、足もとで利食い急ぎの動きがみられる。また、先物主導によるインデックス的な売り圧力も日経平均の下げを助長している。日本時間今晩に予定される米CPI発表を控え、円高水準でもみ合う外国為替市場の動きも横にらみにきょうも下値リスクの意識されやすい地合いが想定される。  11日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比45ドル97セント高の3万8769ドル66セントと反発。ナスダック総合株価指数は同65.839ポイント安の1万6019.274だった。  日程面では、きょうは2月の企業物価指数、1~3月期法人企業景気予測調査、5年物国債の入札など。海外では2月の英失業率、2月の米消費者物価指数(CPI)、2月の米財政収支、米10年物国債の入札など。なお、インドネシア市場は休場。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/12 08:00 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=SQ通過後の波乱相場で見えてきたもの  週明け11日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比868円安の3万8820円と急反落。これでも引け際に買い戻しで下げ幅を急速に縮小しており、一時は1200円近い下落をみせる局面もあった。横殴りの突風に見舞われバランスを崩した格好だ。前週はメジャーSQ算出日の前日、7日に400円以上の下げで動揺を誘ったが、SQ当日は何とか乗り切り、いったんはヤレヤレ感が漂った。しかし、その後の日経平均先物の動きは、あたかも売り方と買い方のせめぎ合いはまだ終わっていないと言わんばかりの演出。週末の米株安を受け先物は700円安に売り込まれた状態で、きょうの取引が始まった。  前週はSQ算出を目前に日経平均3万8500円のプットの残高が急増していることが話題となっていた。これが火を噴くか否かだが、前週末は寄り付きから高くなり、結局それは化けることなく不発弾で終わった。ところが皮肉なことに、1営業日遅れてきょうは一時3万8496円と3万8500円ラインを下回る水準まで一気に売り込まれた。市場筋によると「前週末の米株市場でのエヌビディア<NVDA>の急落が東京市場で全面安の引き金を引いたが、SQ直前に買い方が(3万8500円にヒットしないように)守った玉を外していることも需給面で下げを助長した」(ネット証券アナリスト)という声が聞かれる。  また、国内要因で全体相場の下値模索の背景に挙げられるのは、表向きは日銀の金融政策正常化への政策転換が前倒し的に行われることへの警戒感。そして、それに伴う外国為替市場でのドル安・円高進行がある。投資家のマインドは変わっても「円高・株安」は今も昔も変わらないリスクオフを象徴するセットメニューである。これまでマイナス金利の解除は4月25~26日の日銀金融政策決定会合との見方がコンセンサスとして固まりつつあった。市場では「物価動向を見る限り、これ以上マイナス金利を継続することの意味は感じられず解除は時間の問題だが、あえて3月期末直前の今回(18~19日の会合で)解除する線は低いとみられていた」(投資顧問系エコノミスト)という。  だが、前週に日銀のリークとみられる解除観測がメディアを通じて相次ぎ、アドバルーンが上げまくられた格好となっては、さすがに3月解除シナリオが有力になったと言わざるを得ない状況だ。「植田日銀総裁は、銀行(興銀)出身の高田審議委員と比べて明らかに大規模金融緩和路線の変更に対して慎重派だったが、日経平均の短期急騰を目の当たりにして焦りを覚えているフシもある」(同)という。  片や米株市場ではFRBが6月に利下げに踏み切るとの観測が強い。米国では利下げが意識され、国内では日銀が利上げまではいかないが、利上げの下準備(マイナス金利解除)に乗り出す。こうなると、ドル売り・円買いを誘発し、円高への方向性が潮流と化して中期的に続くケースも考えられる。当然ながら日本のハイテク株、とりわけ相場を牽引してきた半導体セクターにも逆風となり得る。前週末のエヌビディアの想定外の急反落とタイミング的に共鳴する形で外部環境の風向きも変わったことが、日経平均寄与度の高い東京エレクトロン<8035.T>やアドバンテスト<6857.T>、あるいはソフトバンクグループ<9984.T>の下値を深くする背景となっている。  そして、もう一つ日本時間あすの夜9時半に発表予定の2月の米消費者物価指数(CPI)の内容も気がかり。「ここではコア指数、総合指数ともに前月から鈍化傾向を示すという見方が支配的だが、これが万が一上振れた場合は米株の大幅下落を引き継いで東京市場でもスパイラル的な下げに見舞われる可能性もゼロではない」(生保系エコノミスト)という指摘もある。きょうは、先物主導の売り仕掛けで相場の自律神経が機能していなかった。その証拠に、半導体株利食いの裏側で物色されるはずの銀行株も一緒に下値を探る展開となっていた。今週は米国でCPIをはじめとする重要経済指標が相次ぐ。この内容を見極めたいとの思惑もあり、受け身の姿勢を念頭に押し目買い狙いに徹しておきたい。  あすのスケジュールでは、2月の企業物価指数、1~3月期法人企業景気予測調査がいずれも朝方取引開始前に開示される。また、午前中に5年物国債の入札が予定される。海外では2月の英失業率が開示され、2月の米CPIに対するマーケットの関心が高い。このほか、2月の米財政収支の発表、米10年物国債の入札など。なお、インドネシア市場は休場となる。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/11 17:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=ネットワン、来期業績は回復基調に  ネットワンシステムズ<7518.T>に注目したい。同社はネットワーク構築大手。24年3月期の連結営業利益は、公共部門での大型案件失注の影響などもあり前期比20.0%減の165億円の見通し。ただ、23年10~12月期の同利益は前年同期比で約23%増と改善傾向が出ている。製造業向けのネットワーク製品販売などが増加しているほか、デジタルガバメント関連の大型案件を獲得しており、来期以降の業績回復が見込める。  25年3月期の同利益は、今期予想比で2割増の200億円前後と増益基調への回復を予想する見方が強まっている。デジタルトランスフォーメーション(DX)絡みの需要は強く、株価は3000円台での活躍が期待できる。(地和) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/11 10:00 みんかぶニュース コラム 11日の株式相場見通し=先物主導で急反落、米株安と円高進行を嫌気  11日の東京株式市場はリスクオフの流れが強まり、主力株中心に幅広い銘柄に売りが広がり日経平均は大きく下値を探る展開が想定される。先物主導の売り仕掛け的な下げ圧力が意識されるなか、3万9000円大台を割り込む可能性もある。前週末の欧州株市場は高安まちまちだったが、米国株市場では朝高後に値を崩す展開となり、NYダウなど主要株価3指数が揃って下値を探る展開を強いられた。この日の取引開始前に発表された2月の米雇用統計を受け、朝方は買い優勢の展開となったが、その後はハイテク株中心に利益確定売りが優勢となった。ナスダック総合株価指数の下げが相対的に目立つ。また、米画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>が大幅反落したほか、半導体関連セクターへの売りが顕著で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4%あまりの大幅安を強いられた。これを受けて、きょうの東京市場は投資家のセンチメントが冷やされそうだ。また、外国為替市場では一段とドル売り・円買いの動きが加速、1ドル=147円台を割り込む水準まで円高が進んだことも、輸出ハイテクセクターに向かい風となりやすい。  8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比68ドル66セント安の3万8722ドル69セントと3日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同188.262ポイント安の1万6085.113だった。  日程面では、きょうは10~12月期国内総生産(GDP)改定値、2月のマネーストック、2月の工作機械受注額など。なお、インドネシア市場は休場となる。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/11 08:02 みんかぶニュース コラム 来週の株式相場に向けて=内需関連株への春風は強まるか  8日の東京市場は日経平均株価が前日比90円高と4日ぶりに反発した。一時400円近い上昇となったが、引けにかけ伸び悩んだ。注目されたのは、半導体関連株の動向だ。エヌビディア<NVDA>の上昇を受け、前場は東京エレクトロン<8035.T>など半導体関連株が軒並み高となったが、後場にかけてはアドバンテスト<6857.T>などがマイナス圏に転じた。    この値動きの背景にあるのは半導体市場そのものの動向より、為替や政治などの影響が大きいのかもしれない。市場の関心は3月18~19日の日銀金融政策決定会合に向かっている。市場関係者からは「3月、遅くとも4月にマイナス金利解除の可能性は高い」との声は多い。また、米国の利下げ期待もくすぶるなか、為替は円高基調に向かっている。それだけに、今晩の米2月雇用統計や来週12日の米2月消費者物価指数(CPI)からも目が離せない。  更に「米国は対中国での半導体規制を強化していることも気になる」(アナリスト)との見方もある。こうしたなか、生成AI絡みの物色も半導体関連一辺倒からAIを活用したサービスやデータセンターなどへ裾野が広がる可能性が指摘されている。  その一方、足もとで上昇基調を強めているのは、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>など銀行株に加え、大林組<1802.T>に代表される建設株、三井不動産<8801.T>など不動産株といった内需関連株だ。3月第1週(4~8日)の日経平均株価は前週に比べ0.6%下落したが、内需株の比率が高いTOPIXは0.6%上昇している。来週は、日銀の金融政策に絡み関心を集める春闘の集中回答日を迎える。賃上げは内需企業にとってもプラスに働くだろう。春風がそよ吹き始めるなか、相場の物色に変化が訪れつつあるのか。来週以降の相場動向は大きなポイントとなりそうだ。  上記以外のスケジュールでは、海外では14日に米2月小売売上高、米2月生産者物価指数(PPI)、15日に米3月NY連銀製造業景気指数、米2月鉱工業生産が発表される。11日にオラクル<ORCL>の決算が発表される。国内では11日に23年10~12月期GDP改定値、12日に1~3月期法人企業景気予測調査が発表される。14日に神戸物産<3038.T>の決算が発表される。来週の日経平均株価の予想レンジは3万9100~4万300円前後。(岡里英幸) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/08 17:21 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=共和レ、トヨタ向け盤石もPBRは0.5倍台  共和レザー<3553.T>は主要取引先のトヨタ自動車<7203.T>向けの拡販を土台とする成長シナリオをまい進中であり、昨年半ばからの戻り歩調の継続を見込んで中期的観点で手掛けたい。  自動車内装合皮革表皮材のシェアで世界トップクラスの共和レの材料は、トヨタをはじめとする数多くの自動車メーカーのシートやコックピット、ドアトリムなどに活用されている。半導体不足問題が解消に向かい、自動車メーカーの生産が回復基調にあるなか、共和レは2月6日に今期の業績予想の上方修正を発表。今期の売上高は前期比13.6%増の520億円、経常利益は同4.2倍の25億円と急回復を予想する。更に、4~12月期の経常利益は修正後の通期計画に対し進捗率が約93%に上る。受注は10~12月期に想定以上に増加した影響から、1~3月期は若干減少する見込みとしているが、トヨタの米国販売の拡大基調の継続は、今期に限らず来期以降の収益にとっても大きなプラス効果をもたらしそうだ。  財務面では有利子負債倍率は0.01倍と盤石で、利益剰余金は300億円。一方、PBR(株価純資産倍率)は0.5倍台と1倍を大きく下回っている。ROE(自己資本利益率)も今期は約5%の見通しと過去の水準からは低く、資本効率の向上に向けた市場の期待は強い。フシ目の1000円とともに、2018年の高値1063円が次の上値のメドと位置付けられている。(碧) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/08 10:00 みんかぶニュース コラム 8日の株式相場見通し=反発、欧米株高受け買い戻し優勢に  8日の東京株式市場は主力株中心に買い戻しが優勢となり、日経平均株価は4日ぶりに反発し3万9000円台後半で頑強な値動きとなることが予想される。前日の欧州株市場では主要国の株価指数が総じて堅調となり独DAXと仏CAC40は史上最高値を更新した。また、米国株市場でも半導体関連株などハイテクセクター中心に買いが続き、NYダウをはじめ主要株価3指数が揃って上昇、そのなかナスダック総合株価指数の上昇率が相対的に大きくなった。この日、上院での議会証言を行ったパウエルFRB議長が、利下げの条件が整うまでにそれほど時間はかからないとの認識を示し、6月の利下げを示唆したことが好感される形となった。エヌビディア<NVDA>の株高が加速しており、4%超の上昇で最高値圏を走っていることで、その他の半導体や人工知能(AI)関連株にも買いが波及している。欧米株高を引き継いで、東京市場でも日経平均が切り返す展開が想定される。前日は先物主導で大幅下落を余儀なくされたが、きょうは寄り付きのメジャーSQ算出に絡む売買を通過した後、買い戻しが活発化する可能性が高そうだ。ただ、日本時間今晩に発表される2月の米雇用統計を前に、積極的な実需買いが入りにくい面もあるほか、外国為替市場でドル安・円高が進んでいることが向かい風となる可能性はある。  7日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比130ドル30セント高の3万8791ドル35セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同241.832ポイント高の1万6273.375だった。  日程面では、きょうは株価指数先物・オプション3月物の特別清算指数(メジャーSQ)の算出日にあたる。このほか、1月の家計調査、1月の国際収支、2月の貸出・預金動向、3カ月物国庫短期証券の入札、1月の特定サービス産業動態統計、1月の景気動向指数(速報値)、2月の景気ウォッチャー調査など。海外では、10~12月期のユーロ圏GDP(改定値)、2月の米雇用統計など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/08 07:59 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=メジャーSQ前日に巻き起こった嵐  きょう(7日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比492円安の3万9598円と3日続落。前日までは続落とはいえ2日間合計で20円にも満たない軽微な下げで、値上がり銘柄数が値下がりを大幅に上回るなど実質強調相場だったと言ってもよいが、きょうの下げはそれなりに重いボディーブローとなった。4万円台の景色に慣れつつあったが、あっという間3万9000円台半ばまで引きずり降ろされた。  先物主導の仕掛け的な売りが観測され、あすがメジャーSQ算出日であることを改めて意識させる地合いとなった。2月22日の史上最高値更新を含め、ここ1カ月の日経平均の上げっぷりが派手だったこともあって、その反動は警戒されてはいる。ただ、そうしたなかも売り方の影は見えず、足音も聞こえないような状態でおそらく油断はあった。「好事魔多し」の相場展開は油断があるからこそ生じる。「SQ週の魔の水曜日」を通過したところで、ドタン場の時間差攻撃によって盤石とみられた東京市場は揺さぶられることになった。  実は直近、オプション取引市場でさざ波が立っていた。市場筋によると「日経平均3万8500円のプットの売買高が急増し注目を集めていた」(ネット証券マーケットアナリスト)」という。日経平均が4万円台前半で順風満帆の値運びをみせるなかで、3万8500円の“売る権利”を拾いまくっても、元来であればそれはゴミを拾い集めているようなもの。加えて、前日の欧州株市場がほぼ全面高、米国株市場もNYダウなど主要株価指数が揃って下げ止まり、きょうはリスクオンのバトンが東京市場に渡された形となった。実際寄り付きから幅広い銘柄に買いが優勢となった。  ところが、日経平均は朝方に380円強の上昇で4万400円台まで買われた後、午前10時半あたりから急降下を始めた。日銀の金融政策正常化の前倒し観測などが浮上し重荷となったいう見方もあるが、日銀のマイナス金利解除が仮に3月に行われたとしても、それは1カ月前倒しに過ぎず、マーケットが何か決定的な打撃を受けるのかというと、そういうことでもない。売りの口実にされた感が強い。「有名トレーダーの先物手仕舞いがSNSで拡散され、それに歩調を合わせた先物への間断のない売りが全体を押し下げた」(中堅証券ストラテジスト)とする。もっとも、3万8500円のプットにはまだかなり距離がある。買い方に徳俵で踏ん張られ、売り方も押し切れなかったというのが、きょうの相場だった。  中小型株はどこ吹く風の銘柄もある。今週大相場を演じた一連のAI関連株もさすがに上げ足が止まった銘柄は多かったが、そのなかで日本ラッド<4736.T>は4日連続ストップ高で、取引時間中は商いが成立しなかった。このほかAI関連ではKudan<4425.T>も大量の買い注文に気配値のまま値幅制限いっぱいまで浮上、3日連続のストップ高。Laboro.AI<5586.T>もストップ高の2500円で買い物を残した。直近5営業日で4回のストップ高となった。  人気が沸騰しているのはAI関連株だけではない。かつて1999年から2000年のITバブル当時に大化けを演じたのはIT関連株だけではなく、消費関連などITとは無縁の株で中長期にわたる急騰劇を演じる銘柄も少なからずあった。最近の東京市場はそれを思い起こさせる。今がAIバブルのハシリとすれば、今後AI関連以外のどういった銘柄が、大化け株として輩出されていくのか興味深い面もある。例えば、最近は住石ホールディングス<1514.T>が驚異的な強さで市場でも話題である。きょうもストップ高で張り付いていたが、引け際に剥がれ305円高の5170円ウリ気配で引けた。しかし、前日までの上昇相場は凄まじいの一語。1年前の今の時期、同社の株価は300円台、更に2年前は100円台であった。1年間で100円台の株価が300円台に浮上するだけでも上昇率という点では大変身といってよいが、同社株はその後が空前絶後、とりわけ昨年秋口以降ここまでの値運びには株の持つ魔力が余すことなく投影されている。  あすは株価指数先物・オプション3月物の特別清算指数(メジャーSQ)の算出日にあたる。このほか、1月の家計調査、1月の国際収支、2月の貸出・預金動向、3カ月物国庫短期証券の入札、1月の特定サービス産業動態統計、1月の景気動向指数(速報値)、2月の景気ウォッチャー調査など。海外では、10~12月期のユーロ圏GDP(改定値)のほか、2月の米雇用統計に対するマーケットの関心が高い。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/07 17:01 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=i3、「CLOMO」の更なる成長に期待  アイキューブドシステムズ<4495.T>のモバイルデバイス管理(MDM)サービス「CLOMO」が、政府情報システムのためのセキュリティー評価制度(ISMAP)に登録されたことに注目したい。これにより、行政機関だけでなく、より多くの企業の利用が期待される。  また、足もと業績も堅調で2月13日に公表した24年6月期第2四半期累計の連結決算は、経常利益が前年同期比6.3%増の3億3100万円で着地。23年12月末時点での「CLOMO」導入法人数は5751社で、同期間に822社増加している。  2月27日に直近高値1653円をつけたあとは調整局面となっているが、日足チャートでは25日移動平均線と75日移動平均線が急接近。ゴールデンクロスが実現すれば上げに弾みがつきそうだ。(参) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/07 10:00 みんかぶニュース コラム 7日の株式相場見通し=反発か、米株下げ止まり安心感  7日の東京株式市場は主力株中心に根強い買いが続き、日経平均株価は4万円台前半で強調展開となりそうだ。日経平均は前日まで続落となったものの下げ幅はわずかで、その間にTOPIXは上昇、値上がり銘柄数が値下がりを大きく上回るなど実質的には上昇相場が継続している。前日の米国株市場では、注目されたパウエルFRB議長の議会証言の内容がマーケットの想定内であったことから不安心理が後退、幅広い銘柄が買い戻される展開となった。また、朝方に発表された経済指標が労働市場の需給緩和を示すものであったことで米長期金利が低下基調となり、これも株式市場に追い風材料となった。あすの2月の米雇用統計発表を控え上値を積極的に買う動きには発展せず、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上げ幅は限られたとはいえ、東京市場でも安心感が浮上している。前日に半導体関連の主力銘柄の一角が売られ日経平均を押し下げたが、電力や不動産など内需株が買われたほか、資源エネルギー関連株などが上昇し相場を支えた。値上がり銘柄数が全体の7割以上を占めるという個別物色意欲の強い相場が続いており、きょうもその流れが継続しそうだ。ただ、米長期金利低下を受けて外国為替市場ではドル安・円高が進んでおり、これが輸出セクター中心に逆風材料となる可能性はある。  6日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比75ドル86セント高の3万8661ドル05セントと3日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同91.955ポイント高の1万6031.543だった。  日程面では、きょうは1月の毎月勤労統計、2月上中旬の貿易統計、6カ月物国庫短期証券の入札及び30年物国債の入札、2月のオフィス空室率、消費活動指数など。海外では1~2月の中国貿易統計、1月の豪貿易収支、マレーシア中銀の政策金利発表、ECB理事会の結果発表とラガルドECB総裁の記者会見、週間の米新規失業保険申請件数、1月の米貿易収支、10~12月の米労働生産性指数、1月の米消費者信用残高、バイデン米大統領の一般教書演説など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/07 08:05 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=日経平均「5月に5万円」の最強シナリオ  きょう(6日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日6円安の4万90円と続落。前日の米国株市場ではNYダウが一時500ドル以上下げるなど“プチ波乱”の様相をみせたが、日本株の強さはきょうも健在だった。続落といっても売買代金上位の主力株に軟調な銘柄がやや多かったという程度。中小型株は快調に上値を伸ばす銘柄が多かった。  新NISA導入効果によって個人投資家のニューマネーが流れ込んでいる。これを契機に市場関係者は「逆張りの個人という認識が最近は大きく覆されている」(ネット証券マーケットアナリスト)という。例えば2月22日に日経平均が最高値を更新したが、そこから1週間後の3月1日時点で信用買い残が950億円弱増加している。達成感からいったん利益を確定するのではなく、そこから買い増す姿勢が浮き彫りとなった。つまり「順張りの個人」に変身を遂げた。ニューマネーを感じ取ったベテラン個人のマインド転換である。  そして「この買い残の増加ペースと株価上昇ピッチがアベノミクス相場の第1幕(2013年1~5月)と酷似している」(同)と指摘する。当時は前年末終値から5月の高値をつけるまで、株価は50.3%上昇した。これを今回の急ピッチ相場に当てはめると、大納会取引終了時は3万3464円であるから、その1.5倍で5万196円という数字が弾き出される。今の相場は確かにアベノミクス相場初動の高揚感に似たものがある。5月にかけてかつての上昇相場が復元されるとすれば、日経平均5万円も一笑に付す話ではなくなる。  生成AIや先端半導体をテーマとした物色ニーズは相変わらず活発で、押し目待ちに押し目なしの銘柄が多くなっている。こういう時こそ焦って上値に買いつくことなく、無理のないポジションで仕込むことを心掛けるべき。対象銘柄は無尽蔵にあるとは言わないまでも、物色の裾野は思っている以上に広い。また、株価の位置にこだわるのではなく、肝心なのはタイミングに留意すること。噴き上げたところに買いつくのはデイトレードならではの手法でもちろん否定はできないが、できるだけその一歩手前で参戦することを意識の片隅に置いておく。今年に入ってから継続フォローしてきたフィックスターズ<3687.T>は、ここまで順調に下値切り上げ波動を続けてきたが、きょうは満を持してストップ高人気となった。とはいえ、年初からここまでの経緯で参戦を示唆するタイミングは何度もあった。  昨年来何度か取り上げてきた銘柄にニレコ<6863.T>があるが、同社はフォトマスク用レーザー光源や検査装置向け光学デバイスを製造し、半導体関連の中でも株価指標面で割安さが際立っていた。今年2月中旬に発表した24年3月期第3四半期の好決算と通期予想の上方修正発表を受けて急動意、1200~1400円のもみ合いを一気にテイクオフする格好となった。決算跨(また)ぎで仕込めば結果的に大成功だが、これはフタを開けてみなければ分からず、いわゆる僥倖を頼むしかない。しかし、急騰一服後のもみ合い局面を捉えることは可能である。業績内容やバリュエーションから株価が“往って来い”になる公算は小さく、1700円近辺で売り物がこなれたところは大勢2段上げ狙いで好機だった。そして、時価は確変状態で上昇局面が続いている感触がある。  このほか、半導体周辺銘柄で再動意の兆しをみせているのがシグマ光機<7713.T>。半導体製造装置などをはじめとした産業分野向けにレーザー関連部品の製造を手掛ける。光学素子・薄膜製品で優位性があり、レーザー光技術を応用した商品競争力に評価が高い。24年3月期は2ケタ減益見通しながら、時間軸的には既に来期の業績回復を織り込む段階に入っている。同社株は、週足チャートを使って過去3年くらいまで引いた視点で眺めるとここは買い場である可能性が見えてくる。PERとPBRの低さにも着目しておくところだ。  あすのスケジュールでは、1月の毎月勤労統計、2月上中旬の貿易統計が朝方取引開始前に開示されるほか、午前中に6カ月物国庫短期証券の入札及び30年物国債の入札が予定。このほか、2月のオフィス空室率、消費活動指数などが発表される。海外では1~2月の中国貿易統計、1月の豪貿易収支、マレーシア中銀の政策金利発表、ECB理事会の結果発表とラガルドECB総裁の記者会見などが注目され、米国では週間の新規失業保険申請件数、1月の貿易収支、10~12月の労働生産性指数、1月の消費者信用残高などが開示される。また、この日はバイデン米大統領の一般教書演説、パウエルFRB議長の米上院での議会証言などにマーケットの関心が高い。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/06 17:00 みんかぶニュース コラム 「2023年のIPO」が9位、投資家人気の高い銘柄の宝庫<注目テーマ> ★人気テーマ・ベスト10 1 半導体 2 人工知能 3 生成AI 4 半導体製造装置 5 半導体部材・部品 6 水素 7 地方銀行 8 宇宙開発関連 9 2023年のIPO 10 TOPIXコア30  みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「2023年のIPO」が9位となっている。  株式市場ではAI相場の熱狂が続いている。関連銘柄への物色が広がりをみせているが、そのなか昨年上場したABEJA<5574.T>やLaboro.AI<5586.T>、ジーデップ・アドバンス<5885.T>、AVILEN<5591.T>、ARアドバンストテクノロジ<5578.T>も急上昇。大きく脚光を浴びている。  AI関連以外で昨年上場した銘柄をみると、宇宙ベンチャーのispace<9348.T>やQPS研究所<5595.T>、Vチューバー事業のカバー<5253.T>など個人投資家に人気の銘柄が数多い。大型IPOとして話題となったネット銀行の楽天銀行<5838.T>や住信SBIネット銀行<7163.T>、旧日立系の半導体製造装置メーカーのKOKUSAI ELECTRIC<6525.T>にも投資家の視線が集まった。  これら銘柄群の高い注目度を背景に、「2023年のIPO」のテーマに対する関心も高まったようだ。今月下旬からは新規上場銘柄が一気に17社登場する。足もとの良好な相場環境を追い風に好調な初値をつける銘柄が相次げば、直近IPO物色の流れが強まり、昨年後半から今年2月にかけて上場した銘柄に再び光が当たるかもしれない。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/06 12:20 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=円谷フィHD、C&D事業が成長を牽引へ  円谷フィールズホールディングス<2767.T>は、1000円台後半でもみ合っているが、コンテンツ&デジタル(C&D)事業を牽引役とする成長期待は強く、PER11倍台の時価水準は割安感十分だろう。  2月9日に発表した第3四半期累計(23年4~12月)決算で、営業利益は123億2000万円(前年同期比30.0%増)となったが、C&D事業の営業利益は30億円(前年同期比21.2%減)と苦戦した。来期発売計画で現在準備中の「第3のウルトラマンカードゲーム」に向けた在庫調整などが進められているため、カードゲーム収入が落ち込んだことに加えて、成長投資を積極的に実施したことが要因。一方、パチンコ・パチスロ(PS)事業は23年12月に発売した「ぱちんこ シン・エヴァンゲリオン」の好調もあって大幅増益となり、業績を牽引した。  ただ、今後の成長期待はC&D事業がより大きい。22年5月に公開した映画「シン・ウルトラマン」のヒットや、テレビ番組「ウルトラマンブレーザー」が世界6カ国・地域で現地語吹替版を、またYouTubeにおいて13カ国語による字幕/吹替版のサイマル配信を実施したことが、世界レベルでの新たなウルトラマンファンの獲得につながっている。25年3月期は夏頃に第3のウルトラマンカードゲームをグローバル展開の予定であるほか、Netflixの映像配信開始も予定されており、業績に貢献しよう。  24年3月期営業利益は120億円(前期比9.6%増)を会社側では予想。25年3月期は150億円弱を見込む調査機関もある。(仁) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/06 10:00 みんかぶニュース コラム 6日の株式相場見通し=大幅続落か、米株急落を受け利食い誘発  6日の東京株式市場は主力株を中心に幅広く利益確定の売りが広がり、日経平均株価は大幅続落を余儀なくされそうだ。前日の米国株市場ではハイテク株をはじめ利食い急ぎの動きが表面化し、NYダウなど主要株価指数が大きく下値を試す展開となった。マグニフィセント・セブンなど大手IT株が軒並み売られ、ナスダック総合株価指数は相対的に下げがきつくなり、2%超の下落に見舞われる場面もあった。この日に発表された2月の米ISM非製造業景況感指数は景気判断の境目となる50は上回ったものの前月から悪化し、事前の市場コンセンサスも下回った。パウエルFRB議長の議会証言の内容や、今週末に発表される2月の米雇用統計を見極めたいとの思惑が買いを手控えさせている。東京市場では前日に日経平均が3日ぶり反落したとはいえ下げ幅はわずかで、値上がり銘柄数が値下がりを大きく上回りTOPIXは高く引けた。短期的な高値警戒感は拭えておらず、きょうは米株市場が波乱含みの下げをみせたことを受けリスク回避の売りが全体指数を押し下げる形となり、日経平均は3万9000円台後半での推移となりそうだ。米国では10年債利回りが低下しており、外国為替市場でドル売り・円買いの動きを誘発していることも逆風材料となりやすい。取引時間中は米株価指数先物の値動きやアジア株市場の動向に左右される展開が想定され、場合によっては売り一巡後に下げ渋る可能性もある。  5日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比404ドル64セント安の3万8585ドル19セントと大幅続落。ナスダック総合株価指数は同267.921ポイント安の1万5939.588だった。  日程面では、きょうは2月の輸入車販売、2月の車名別新車販売、2月の軽自動車販売など。海外では10~12月期の豪国内総生産(GDP)、1月のユーロ圏小売売上高、2月のADP全米雇用リポート、1月の米雇用動態調査(JOLTS)、1月の米卸売在庫・売上高、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、パウエルFRB議長の米下院金融サービス委員会での議会証言など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/06 08:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=九州FG、熊本関連で上昇相場続く  九州フィナンシャルグループ<7180.T>は大勢上昇トレンドの途上にあり、目先の押し目を狙ってみたい。同社は2015年に肥後銀行と鹿児島銀行が経営統合して誕生した地銀で、総資産は地銀全体の中でも8位に位置している。特に地元九州でのシェアは群を抜いており、台湾のTSMC<TSM>の半導体工場建設で経済活性化が際立つ“熊本関連”の一角として脚光を浴びている。実際、国を挙げての半導体設備投資拡大に伴う資金需要や労働人口の増勢は同社に大きな商機となる。  24年3月期の経常利益は前期比4%増の370億円と過去最高を更新する見込みで、続く25年3月期も半導体関連の融資拡大で増益基調が続く公算大。投資指標面でもPBRが0.7倍前後で水準訂正余地が意識される。(桂) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/05 10:00 みんかぶニュース コラム 5日の株式相場見通し=売り買い交錯、4万円台近辺のもみ合いか  5日の東京株式市場は売り買い交錯、4万円台近辺で強含みもみ合いの展開となることが予想される。前日の欧州株市場は高安まちまちの展開で、ここ最高値を連日更新していた独DAX指数が9日ぶりに反落するなど、過熱感が漂うなか利益確定の動きも観測された。一方、米国株市場でも高値警戒感からの利食い圧力と旺盛な押し目買い需要が錯綜、前日終値近辺でNYダウは小幅マイナス圏で一進一退の展開を強いられる形に。米経済の強さに対する期待感が下値を支えているものの、FRBによる利下げ期待が後退しており、ダウは結局3日ぶりに反落して取引を終えた。また、米長期金利の上昇を背景にハイテクセクターにも逆風が意識され、ナスダック総合株価指数も3日ぶりに小反落となった。ただ、そうしたなかもエヌビディア<NVDA>が上値追いを継続、半導体関連株は強い動きが目立っている。方向感が見えにくい米株市場の動向を受けて、きょうの東京市場では様子見ムードが強まりそうだが、半導体関連株の値動きがカギを握ることになる。今週はパウエルFRB議長の議会証言や米雇用統計発表などの重要イベントがあるほか、週末にメジャーSQ算出を控えており、先物を絡めた株式需給面での思惑も足もとの株価に反映されやすい。  4日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比97ドル55セント安の3万8989ドル83セントと3日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同67.433ポイント安の1万6207.509だった。  日程面では、きょうは2月の都区部消費者物価指数(CPI)、3月の日銀当座預金増減要因見込み、10年物国債の入札など。海外では、2月の財新中国非製造業購買担当者景気指数(PMI)、中国の全国人民代表大会(全人代)、2月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数、1月の米製造業受注など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/05 08:00 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=「生成AI上げ潮相場」上陸へ  週明け4日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比198円高の4万109円と続伸。約34年ぶり史上最高値更新の延長線上にあった分かりやすい目標ラインを、程よいタイムラグで達成した。  この日の東京市場は日経平均4万円大台ライン突破というある意味歴史に残るメルクマールを刻んだわけだが、内訳をみると値下がり銘柄数が7割以上を占めるなど利益確定売り圧力が表面化したのも事実。プライム市場で買われているのは半導体関連の主力どころが中心で、そのほか中小型では人工知能(AI)関連株への資金流入が目立った。それ以外は蚊帳の外に置かれたような状態でかなり偏った地合いであったといえる。  足もとで形成されているウネリは米国を発信地とする壮大なスケールの生成AI相場がもたらしたものだ。「生成AIバブル」というアイロニカルな視点もあるが、それは社会への浸透度合いが未知なるがゆえ、その存在がはっきりと把握できない畏怖に似た意味合いもある。少なくとも今の米エヌビディア<NVDA>の業績変貌ぶりを目の当たりにして、生成AIの正体をバブルと定義づけるには今の相場に乗れていない“遠吠え”にも聞こえてしまう。調子に乗って業績悪に喘いでいる銘柄を思惑で買い進むのは避けるべきだが、足もとの業績数字にこだわり過ぎて未来の成長シナリオに最初から目を瞑っては、大化け株発掘の可能性を最初から捨て去るに等しい。  前週末2日の株探トップ特集『テンバガーの萌芽「最強AI関連」7銘柄』で紹介された銘柄は、この日5銘柄がストップ高を演じたが、これには時宜を得た以外に種も仕掛けもなく、米国を起点とする今の生成AI関連相場の激流を反映したものにほかならない。「米国株市場では今の東京市場で繰り広げられているAI株人気とは比較にならないほどのパフォーマンスを上げている個別株で溢れている」(中堅証券マーケットアナリスト)という。おそらく、マーケットの原理を把握できていれば、東京市場でも突発的に規格外の強風が株式市場を駆け抜けることは十分に理解できることだが、相場のメカニズムが分かっていないと不思議に見えるケースもあるようだ。加えて今は「人間」のトレードだけではなく、まさしく「AI」によるトレードが個別株の値動きにも大きな影響を与える時代。需給面の流動性で群を抜くレーザーテック<6920.T>は代表的だが、中小型株でも株価が動意して売買代金が増勢となれば、AIの参戦で更に弾みがつくというケースも想定に入れておく必要がある。  今のAI関連相場の懐は深い。PERなどの伝統的な投資指標をみても理屈から掛け離れた株価に位置する銘柄は意外と少ないことに気付く。これが1999年から2000年にかけてのITバブル相場の時との決定的な違いだ。もちろん、最終赤字の企業はPER換算ができず、いわばPER無限大ということになるのだが、例えば当該企業が翌期に黒字化が想定されるような場合は話が異なり、その時の1株利益次第で市場平均並みのPERに落ち着く可能性もある。そして更にその翌年に1株利益が倍になる成長ポテンシャルが認知されれば、株価はそこに向けて走り出す。株価というのはそうした「未来を映す鏡」であることを忘れてはならない。  AI関連株は半導体関連よりも出遅れている銘柄が多い。上場がプライム市場ではない銘柄が多いこともディスアドバンテージの背景となっていた。しかし、足もとではそうした銘柄にスポットが当たり始めた。そのなか、JTP<2488.T>、AI CROSS<4476.T>、ラック<3857.T>、HPCシステムズ<6597.T>などはAI関連の有望株として改めてマークしてみたい。  あすのスケジュールでは、2月の都区部消費者物価指数(CPI)、3月の日銀当座預金増減要因見込みがいずれも朝方取引開始前に開示され、午前中に10年物国債の入札が予定されている。また、午後取引時間中には植田和男日銀総裁が「フィンサム2024」で挨拶を行う。海外では、2月の財新中国非製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されるほか、中国の全国人民代表大会(全人代)が開幕する。また、米国では2月のサプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数、1月の製造業受注などに注目。更にFRB高官の発言も注目され、この日はバーFRB副議長がパネル討議に参加する予定。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/04 17:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=ヤマハ発、配当利回り3%台と割安  ヤマハ発動機<7272.T>に注目したい。23年12月期の連結営業利益は前の期比11.5%増の2506億5500万円と最高益を記録。二輪車やマリン事業の船外機などが伸びた。特に、二輪車は価格転嫁や円安などが寄与した。24年12月期からは国際会計基準(IFRS)が適用され同利益は2600億円が予想されている。販管費削減などが利益を押し上げる見通しだ。一株当たり50円へ実質増配も予定されている。  業績拡大を背景に、株価は上場来高値水準にあるが、連結PERは約8倍、配当利回りは3.6%前後と割安感が強い。増配や自社株買いの実施など積極的な株主還元を行っており、株価は一段の上昇が期待できる。(地和) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/04 10:00 みんかぶニュース コラム 4日の株式相場見通し=リスクオン継続、4万円大台乗せへ  4日の東京株式市場は半導体関連などハイテク株を中心に広範囲に買い優勢の展開が予想され、日経平均株価は続伸する公算が大きい。大きなフシ目として意識される4万円大台に乗せることが予想される。前週末の米国株市場では、米長期金利の低下を背景にハイテク系グロース株に投資資金が流入し、NYダウなど主要株価3指数が揃って上昇した。ナスダック総合株価指数の上昇率が目立ち史上最高値を更新、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数も最高値をつけた。AI・半導体関連のシンボルストックとして存在感を示すエヌビディア<NVDA>が4%高と大幅高に買われたことで、全体相場を一段と強気に傾けている。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4.3%高と主要株価3指数を大幅に上回る上昇率をみせた。これを受けて、きょうの東京市場でもリスク選好の地合いが継続しそうだ。日経平均株価は前週末に700円を超える上昇で最高値を更新し、4万円大台まであと10円に迫る水準に買われた。大引けも3万9900円台で引けており、きょうは待望の4万円大台ラインを突破する可能性が高そうだ。ただ、短期的にはスピード警戒感も拭えないことから、買い一巡後に不安定な値動きとなることも予想される。  1日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比90ドル99セント高の3万9087ドル38セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同183.020ポイント高の1万6274.942だった。  日程面では、きょうは10~12月の法人企業統計、2月のマネタリーベース、2月の財政資金対民間収支など。海外では特に目立ったイベントはない。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/04 08:46 みんかぶニュース コラム 来週の株式相場に向けて=4万円目前でその後を探る、バリュー株の循環物色にも注目  1日の東京市場で日経平均株価は一時3万9990円まで急上昇。初の4万円にあとわずか10円に肉薄する場面があった。史上最高値を更新したのが先月22日であり、1週間程度で4万円目前まで急伸した。  この日の上昇の牽引役を果たしたのも、東京エレクトロン<8035.T>やアドバンテスト<6857.T>などの半導体関連株だ。「この水準で半導体関連株を買い上げられるのは外国人ぐらい」(市場関係者)とみられており、その攻勢がどこまで続くかが焦点となっている。  ただ、足もとの上昇は急ピッチで日経平均株価の25日移動平均線とのかい離率は6%を超えている。「一般的には7%を超えると調整局面に入る」(アナリスト)とも言われるだけに警戒水準に近づいている。  半導体関連株への人気が際立つが、銀行株や鉄鋼株などバリュー株も買われ、目立たないが循環物色の流れも出ている。今月は配当権利取りがピークを迎えるだけに三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>や日本製鉄<5401.T>などバリュー株からも目が離せない。また、ダイフク<6383.T>やファナック<6954.T>のような機械株に再評価余地を指摘する声もある。トラック運転手不足が懸念される「2024年問題」に絡む規制が4月からスタートし、物流自動化や省力化投資関連も見直されそうだ。  来週のスケジュールでは、6~7日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言、8日の米2月雇用統計が注目される。上記以外では、海外では5日は米2月ISM非製造業景況感指数が発表されるほか、米大統領選の「スーパーチューズデー」を迎え、中国で全国人民代表大会(全人代)が開幕する。6日には米2月ADP雇用統計、米1月JOLTS求人件数が発表される。7日には、欧州中央銀行(ECB)理事会が開催される。  国内では、4日に10~12月期法人企業統計、5日に2月東京都区部消費者物価指数(CPI)、8日に1月家計調査、2月景気ウォッチャー調査が公表される。8日はメジャーSQの算出日となる。7日には、積水ハウス<1928.T>が決算発表を行う。また、来週にも日経平均株価の春の定期入れ替えが発表される可能性がある。ディスコ<6146.T>やソシオネクスト<6526.T>などを新規採用候補とする見方も出ており、半導体株物色に影響が出るかもしれない。来週の日経平均株価の予想レンジは3万9200~4万800円前後。(岡里英幸) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/01 17:20 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=鳥居薬、花粉症薬好調で33年ぶり高値圏舞う  鳥居薬品<4551.T>はJT傘下の医薬品企業。国が対策に乗り出すほどの社会問題ともなった「花粉症」の季節を今年も迎えるなか、スギ花粉症治療薬「シダキュア」を手掛ける同社に注目してみたい。株価は好業績見通しを背景に直近4000円台を突破し、約33年ぶりの高値圏を舞っている。  先月発表した23年12月期決算はシダキュアを含むアレルギー治療薬が好調で売上高は増加したものの、営業利益は為替影響や研究開発費の増加が重しとなり減少を余儀なくされた。一方、同時に示した今期予想は増収増益。売上高を前期比7%増の586億円、営業利益を同15%増の58億円とした。配当予想は年120円と過去最高水準を見込んだ。(イ) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/01 10:00 みんかぶニュース コラム 1日の株式相場見通し=強含み推移か、米株堅調でナスダック指数が史上最高値  1日の東京株式市場は強含みの地合いが予想されるものの買い一辺倒とはならず、日経平均株価は前日終値近辺で強弱観を対立させ3万9000円台前半でもみ合う展開が想定される。前日の欧州株市場は高安まちまちながら、ドイツでは主要株価指数のDAXが7連騰で連日の史上高値更新と気を吐いた。一方、米国株市場でもNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上昇、ナスダック指数はついに史上最高値を更新した。注目された1月のPCE物価指数は総合指数、コア指数いずれも事前のコンセンサスとほぼ合致する結果となり、マーケット心理が改善した。これを受けて東京市場でも投資家のセンチメントが強気に傾く可能性がある。米国では半導体関連株全般も強い動きでフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が上昇したことから、同関連株には追い風として期待される。また、きょうの東京市場は名実ともに3月相場入りとなるが、月初の機関投資家による買いが想定され、これが全体相場にプラスに作用することで下値抵抗力が発揮される公算は大きい。ただ、外国為替市場で1ドル=150円近辺と円高水準でのもみ合いが続くなか、前日まで日経平均は2営業日続落となったものの調整幅はわずかで、利益確定売り圧力も拭い切れない。上値も重い地合いが予想される。  31日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比47ドル37セント高の3万8996ドル39セントと4日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同144.184ポイント高の1万6091.922だった。  日程面では、きょうは1月の失業率、1月の有効求人倍率、2月の車名別新車販売、2月の軽自動車販売、3カ月物国庫短期証券の入札、1月の消費動向調査など。海外では、2月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)、2月の中国非製造業PMI、2月の財新中国製造業PMI、1月のユーロ圏失業率、2月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値、2月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数、2月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・確報値)など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/01 08:00 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=史上最高値更新で新NISA第2幕が開く  きょう(29日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比41円安の3万9166円と続落。下げてなお強さを際立たせたというのがきょうの相場で、日経平均は終盤上昇に転じる場面もあった。  きょうは朝方取引開始前から下値を探る展開となるのは仕方がないという雰囲気が漂っていた。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに終日軟調であったから、東京市場でも強気になる理由には乏しい。また、日経平均は前日に4日ぶりに反落したとはいえ、下げ幅はわずか30円あまりで押し目ともいえないような微調整にとどまり、依然として荷もたれ感は拭えない。今日は2月末ということで機関投資家のアセットアロケーションに絡むポジション調整の売り圧力も想定されるところで、株式需給面からも上値は必然的に重くなる。  スケジュール的には日本時間今晩(22時30分)に予定される1月の米PCEデフレーターの発表を控え、この結果にマーケットの関心が高く見切り発車は難しいタイミングにある。事前コンセンサスは前年比で2.4%上昇、コアデフレーターで同2.8%の上昇だが、ここから上振れるという見方が市場筋の間では優勢である。仮に上振れることを相場が織り込んでいるとしても、その程度が分からない。米国株市場がどう動くかによって、あすの東京市場の景色も変わってくる。いずれにしても足もとでは不透明感が強く、とりあえず買いポジションは軽くしておきたいというのが人情である。  加えて、きょうは取引時間中に急速に円高が進行した。午前中に日銀の高田審議委員が滋賀県で行われた金融経済懇談会で超緩和策からの出口戦略に言及、これにアルゴリズムが反応してドル売り円買いトレードに火が付いた。午前10時を過ぎたあたりから外国為替市場では円高基調が鮮明となり、あっという間に1ドル=150円台を割り込み、149円70銭前後まで円高に傾いた。  これだけ見送り要因が揃えば、日経平均も深押しがあって当然という環境にあったが、まるで今の東京市場は目に見えない浮揚力が働いているかのように底堅い。日経平均は3万9000円台を軽く割り込んだところで、しっかりと下げ止まった。後場寄りにいったん下げ幅を広げたものの、間髪を入れず大口の買い注文が這わされ、トランポリンで跳ねるように戻り足に転じた。外国為替市場で前日から1円近い円高に振れた状態で、なおこの強さである。TOPIXは後場中盤を境に上昇に転じ、こちらは終値でもプラス圏を維持した。  海外投資家の現物買いが続いていることを想起させるが、「これは個人投資家のニューマネーが受け皿となるとの思惑から、安心して買いを入れているフシがある」(ネット証券アナリスト)という声もある。新NISA導入に伴う口座開設が今年に入って急増したことは既に知られるところだが、それも1月中に一巡したと思われていた。ところが、日経平均が史上最高値を更新した2月22日を境に、正確には2月23日の天皇誕生日の祝日から新NISAに絡む口座開設の申し込みが再び殺到しているという。日経平均がバブル期の高値をクリアし過去最高水準となったことがメディアなどで大々的に報じられ、これが「にわか投資家」を激増させる背景となっているようだ。「現在、当社では口座開設まで1か月待ちという状況にある」(前出のネット証券アナリスト)としており、新NISAバブルと言ってしまえば語弊があるが、まさに人気のラーメン屋に長蛇の列を作るがごときである。口座開設まで1カ月かかるとすれば、新たな買い需要が発生するまでのタイムラグを計算に入れて、NISA仕様の銘柄を先取りで仕込むのは機関投資家の発想といえる。  あすのスケジュールでは、1月の失業率、1月の有効求人倍率が朝方取引開始前に開示されるほか、午前取引時間中に2月の車名別新車販売、2月の軽自動車販売が発表される。また、3カ月物国庫短期証券の入札も予定されている。午後取引時間中には1月の消費動向調査が発表される。海外では、2月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)、2月の中国非製造業PMI、2月の財新中国製造業PMIのほか、1月のユーロ圏失業率、2月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値などが注目される。また、米国では2月のサプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数、2月の消費者態度指数(ミシガン大学調査・確報値)などが開示される。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/02/29 17:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=ウネリー、リカーリング顧客数が伸長  unerry<5034.T>は2月13日、24年6月期第2四半期累計(23年7~12月)の単独営業損益が3400万円の赤字(前年同期は3600万円の赤字)になったと発表。ただ、10~12月期に限れば1200万円の黒字(前年同期は600万円の赤字)となっていることに注目したい。  同社はリアル行動データプラットフォームなどを運営。足もとでは顧客単価を維持しながらリカーリング顧客数(4四半期以上連続で取引のある顧客企業、及び直近3カ月以上連続で取引のある新規顧客企業)が順調に伸びている。利益は第3四半期偏重の傾向があり、通期業績の上振れが期待できそうだ。  株価は黒字浮上を手掛かりに下値を切り上げ、2月22日には25日移動平均線と75日移動平均線とのゴールデンクロスが実現。更に戻りを試す展開が見込まれる。(参) 出所:MINKABU PRESS 2024/02/29 10:00

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