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IIF Research Memo(5):ヘルスケアソリューション事業及び在宅サービス事業を展開(3)

配信日時:2025/08/01 13:05 配信元:FISCO
*13:05JST IIF Research Memo(5):ヘルスケアソリューション事業及び在宅サービス事業を展開(3) ■インターネットインフィニティー<6545>の事業概要

3. 事業環境
同社の事業対象である高齢者については、人数及び人口に占める高齢者の割合の増加傾向が続いている。内閣府「令和7年版高齢社会白書」によると、1990年に65歳以上の人口は1,489万人だったが、2024年には1990年比143.4%増の3,624万人に急増している。また、2070年の65歳以上の人口は3,367万人と2024年に比べて若干減少するものの、総人口が減少することから高齢化率(全人口に占める65歳以上の割合)は38.7%まで上昇すると予想されている。

また、国民皆保険制度による質の高い医療提供体制の維持に向けて、政府が「医療適正化計画」を策定している点も同社にとっては追い風だ。同計画において政府は、超高齢社会が到来するなかで医療費適正化のための具体的な取り組みとして「高齢者の医療費の伸びを中長期にわたって徐々に下げていくものでなければならない」という方針を示している。医療技術の進歩や食生活の変化により平均寿命が伸び、平均寿命と健康寿命の差は約10年に拡大しているが、この間の介護費・医療費の負担が極めて大きくなる。平均寿命と健康寿命の差を縮めること、つまり「健康寿命の延伸」が高齢者人口増加に伴う介護費・医療費の削減のために重要と言える。同社が運営するレコードブックには介護認定の改善効果もあり、利用者の行動範囲の拡大・生活の質の向上につながることから、同社は国が課題とする社会保障費の増大に歯止めをかける役割を担っており、社会的ニーズは高まると弊社では見ている。

なお、介護保険制度改正及び介護報酬改定により、レコードブック事業及び在宅サービス事業において収益が減少するリスクがあるが、これに対してはレコードブック店舗で介護保険外サービスを併せて提供することで収益力を強化している。また、介護保険制度に依存しない新規事業を立ち上げるべく、2022年10月には介護保険外の住宅リフォーム事業を展開している正光技建を子会社化した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)

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