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ジェイ・エス・ビー Research Memo(1):学生マンションの先駆者として、不動産賃貸管理事業を展開
配信日時:2025/08/01 12:01
配信元:FISCO
*12:01JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(1):学生マンションの先駆者として、不動産賃貸管理事業を展開
■要約
ジェイ・エス・ビー<3480>は、Japan Students Bureau(日本学生公社)の頭文字であり、主に学生を対象としたマンション(以下、学生マンション)の企画・賃貸・管理を行い、全国展開する学生マンションの物件管理戸数で100,000戸弱を誇る業界トップ企業である。成長性が高い不動産賃貸管理事業に経営資源を集中投下することで、年々物件管理戸数を増やしながら、100%近い入居率を維持している。同社は「豊かな生活空間の創造」を経営理念に成長を続け、東京証券取引所(以下、東証)プライム市場に上場する。新社長の下で、中期経営計画(2024年10月期~2026年10月期)を着実に推進することにより、2030年長期ビジョンの達成に向けてさらなる進化と成長を目指している。
1. 2025年10月期中間期の業績概要
2025年10月期第2四半期(以下、中間期)の業績は、売上高は42,302百万円(前年同期比10.0%増)、営業利益は7,929百万円(同11.4%増)、経常利益は7,703百万円(同9.5%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は5,167百万円(同24.0%減)であった。学生マンションを運営する不動産賃貸管理事業は、物件管理戸数の順調な増加や高水準の入居率の確保により好調で、売上高、営業利益、経常利益は伸長した。一方、前年同期に高齢者住宅事業を中心的に担っていた(株)グランユニライフケアサービスの全株式譲渡により特別利益を計上したことで、中間純利益は大幅減益となった。ただ、従業員への一時金支給、特別調査費用等の一過性の費用計上による影響をトップライン増加で吸収したことで、売上高及び各段階の利益はおおむね当初計画と同水準で着地した。自己資本比率は46.2%と、直近データである2024年3月期東証プライム市場の不動産業平均を大きく上回り、高い財務安全性を確保している。同様に、2024年10月期のROA、ROEも業界平均を大きく上回り、収益性も高いと評価できる。
2. 2025年10月期の業績見通し
2025年10月期業績については、期初の予想を維持し、売上高75,520百万円(前期比8.6%増)、営業利益8,508百万円(同5.0%増)、経常利益8,152百万円(同3.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,476百万円(同26.5%減)を計画している。引き続き学生マンションの物件管理戸数の増加と高い入居率の維持を見込む一方、管理戸数増加に伴う家賃及び償却費などの増加や、原材料価格等の高騰を背景にコスト高を想定しているが、増収増益基調は続く見通しだ。ただ、前期に計上した特別利益は一過性要因のため、親会社株主に帰属する当期純利益は減益となる見込みである。同社の期初業績予想は保守的であることから、予想を達成する可能性が高いと弊社では判断している。1株当たり配当については、当期から連結配当性向40%を目標に配当額を決定することに変更したことで、普通配当を期初予想の78.0円(同6.0円増)から105.0円(同33.0円増)への大幅増配を計画しており、株主還元にも前向きと言える。順調な業績と株主還元策により、投資家の評価はさらに高まるものと弊社では見ている。
3. 中期経営計画
2030年長期ビジョン「Grow Together 2030」実現の第2ステージである中期経営計画「GT02」(2024年10月期~2026年10月期)では、2026年10月期に売上高78,813百万円(年平均成長率7.3%)、営業利益8,727百万円(同6.7%)を掲げる。また、ROE15%以上、自己資本比率40%以上、物件管理戸数104,000戸、投資総額約300億円などを目標としている。これらの目標達成のために、不動産賃貸管理事業の成長を図るだけでなく、若者成長支援サービス事業モデルの確立など新規事業にも取り組む。さらに、ESG(環境・社会・ガバナンス)、SDGsへの取り組みも戦略に組み込む。なお、2027年10月期からの第3ステージ「GT03」での飛躍的成長を目指して、現中期経営計画では業務改革や組織改革への投資を先行させるために、これまでの実績に比べて慎重な増益率を想定している。計画初年度の2024年10月期決算は計画数値を超過し、2年目の2025年10月期も計画を上方修正するなど業績は順調に推移しているが、引き続き中期経営計画の進捗状況に注目したい。
■Key Points
・学生マンションのトップ企業。全国展開により年々物件管理戸数を増やしながら、100%近い入居率を維持
・2025年10月期中間期の決算は、学生マンションの物件管理戸数の増加や高水準の入居率により、おおむね期初予想どおりの業績を達成。高い自己資本比率や高いROA及びROEを維持し、十分な安全性・収益性を確保
・2025年10月期も順調な物件管理戸数の増加を想定し、増収増益基調が続くが前期の特別利益がなくなり、親会社株主に帰属する当期純利益は減益を計画。大幅な増配を予定し、株主還元にも前向き
・中期経営計画「GT02」では、2026年10月期までの3ヶ年に、売上高の年平均成長率7.3%、営業利益も同6.7%などが目標。初年度の業績は計画を超過、2年目も上方修正し、順調に推移
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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ジェイ・エス・ビー<3480>は、Japan Students Bureau(日本学生公社)の頭文字であり、主に学生を対象としたマンション(以下、学生マンション)の企画・賃貸・管理を行い、全国展開する学生マンションの物件管理戸数で100,000戸弱を誇る業界トップ企業である。成長性が高い不動産賃貸管理事業に経営資源を集中投下することで、年々物件管理戸数を増やしながら、100%近い入居率を維持している。同社は「豊かな生活空間の創造」を経営理念に成長を続け、東京証券取引所(以下、東証)プライム市場に上場する。新社長の下で、中期経営計画(2024年10月期~2026年10月期)を着実に推進することにより、2030年長期ビジョンの達成に向けてさらなる進化と成長を目指している。
1. 2025年10月期中間期の業績概要
2025年10月期第2四半期(以下、中間期)の業績は、売上高は42,302百万円(前年同期比10.0%増)、営業利益は7,929百万円(同11.4%増)、経常利益は7,703百万円(同9.5%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は5,167百万円(同24.0%減)であった。学生マンションを運営する不動産賃貸管理事業は、物件管理戸数の順調な増加や高水準の入居率の確保により好調で、売上高、営業利益、経常利益は伸長した。一方、前年同期に高齢者住宅事業を中心的に担っていた(株)グランユニライフケアサービスの全株式譲渡により特別利益を計上したことで、中間純利益は大幅減益となった。ただ、従業員への一時金支給、特別調査費用等の一過性の費用計上による影響をトップライン増加で吸収したことで、売上高及び各段階の利益はおおむね当初計画と同水準で着地した。自己資本比率は46.2%と、直近データである2024年3月期東証プライム市場の不動産業平均を大きく上回り、高い財務安全性を確保している。同様に、2024年10月期のROA、ROEも業界平均を大きく上回り、収益性も高いと評価できる。
2. 2025年10月期の業績見通し
2025年10月期業績については、期初の予想を維持し、売上高75,520百万円(前期比8.6%増)、営業利益8,508百万円(同5.0%増)、経常利益8,152百万円(同3.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,476百万円(同26.5%減)を計画している。引き続き学生マンションの物件管理戸数の増加と高い入居率の維持を見込む一方、管理戸数増加に伴う家賃及び償却費などの増加や、原材料価格等の高騰を背景にコスト高を想定しているが、増収増益基調は続く見通しだ。ただ、前期に計上した特別利益は一過性要因のため、親会社株主に帰属する当期純利益は減益となる見込みである。同社の期初業績予想は保守的であることから、予想を達成する可能性が高いと弊社では判断している。1株当たり配当については、当期から連結配当性向40%を目標に配当額を決定することに変更したことで、普通配当を期初予想の78.0円(同6.0円増)から105.0円(同33.0円増)への大幅増配を計画しており、株主還元にも前向きと言える。順調な業績と株主還元策により、投資家の評価はさらに高まるものと弊社では見ている。
3. 中期経営計画
2030年長期ビジョン「Grow Together 2030」実現の第2ステージである中期経営計画「GT02」(2024年10月期~2026年10月期)では、2026年10月期に売上高78,813百万円(年平均成長率7.3%)、営業利益8,727百万円(同6.7%)を掲げる。また、ROE15%以上、自己資本比率40%以上、物件管理戸数104,000戸、投資総額約300億円などを目標としている。これらの目標達成のために、不動産賃貸管理事業の成長を図るだけでなく、若者成長支援サービス事業モデルの確立など新規事業にも取り組む。さらに、ESG(環境・社会・ガバナンス)、SDGsへの取り組みも戦略に組み込む。なお、2027年10月期からの第3ステージ「GT03」での飛躍的成長を目指して、現中期経営計画では業務改革や組織改革への投資を先行させるために、これまでの実績に比べて慎重な増益率を想定している。計画初年度の2024年10月期決算は計画数値を超過し、2年目の2025年10月期も計画を上方修正するなど業績は順調に推移しているが、引き続き中期経営計画の進捗状況に注目したい。
■Key Points
・学生マンションのトップ企業。全国展開により年々物件管理戸数を増やしながら、100%近い入居率を維持
・2025年10月期中間期の決算は、学生マンションの物件管理戸数の増加や高水準の入居率により、おおむね期初予想どおりの業績を達成。高い自己資本比率や高いROA及びROEを維持し、十分な安全性・収益性を確保
・2025年10月期も順調な物件管理戸数の増加を想定し、増収増益基調が続くが前期の特別利益がなくなり、親会社株主に帰属する当期純利益は減益を計画。大幅な増配を予定し、株主還元にも前向き
・中期経営計画「GT02」では、2026年10月期までの3ヶ年に、売上高の年平均成長率7.3%、営業利益も同6.7%などが目標。初年度の業績は計画を超過、2年目も上方修正し、順調に推移
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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