注目トピックス 日本株
株式会社ケイファーマ×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(14)
配信日時:2025/06/19 15:14
配信元:FISCO
*15:14JST 株式会社ケイファーマ×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(14)
ケイファーマ<4896>
●はっしゃん
はい、それでは次に少し視点を変えた質問をさせていただきます。御社については、先ほども他の企業のお名前が挙がりました。例えばサンバイオさんなど、同じ再生医療の分野に関わっている企業の話が出ましたが、御社が意識されているライバル企業、あるいは「この企業がやっているなら自社も負けていられない」といった意識を持たれている企業はございますか。
■ケイファーマ 福島様
ご質問ありがとうございます。先ほど例として挙げた企業については、どちらかといえば「ライバル」というよりも「先輩」のような存在だと考えています。彼らは私たちよりも先に事業を進めており、どのように対応し、展開してきたのかを後ろからしっかりと観察しています。参考になる部分は素直に見習い、取り入れていくべきだと考えています。現時点で、互いに競い合い、対抗するという段階にはまだ至っていないと思っていますし、そうした競争関係にある企業があるとも考えていません。
むしろ、我々の取り組み方そのものが、他社とは異なる道を歩んでいると考えています。創薬と再生医療の「二刀流」に取り組んでいる企業は、私たちが最初だったのではないかと思います。ベンチャーキャピタルなど投資家の中には、「創薬と再生医療、どちらに何パーセントのリソースを割いているのか不透明では投資しにくい」という声もいただきました。
たとえば、サンバイオさんのように再生医療一本に絞る戦略もあるかと思いますが、我々はあえて両方を手掛けています。これは、どちらかが先に一定の成果を挙げることで収益化し、会社の成長ドライバーとなり、その後に再生医療の本丸ともいえる大きな市場に挑戦するという戦略を描いているからです。したがって、直接的な「ライバル企業」として意識しているわけではなく、先行している企業の良い部分を学びながら、自社の成長戦略に活かしていくという姿勢で取り組んでいます。
●はっしゃん
はい、ありがとうございます。それでは次に、少し全体的な観点からの質問をさせていただきます。御社のように、最先端の再生医療や創薬の分野に取り組む企業は、日本においても少数ですが、非常に重要な役割を担っていると感じております。バイオベンチャー全体を見渡しますと、多くの企業が赤字経営であることは承知しておりますが、それは研究開発型企業として避けられない側面でもあります。
特に最近では、関西万博においてIPS細胞などの先端技術が紹介され、日本がこの分野で世界をリードしているという印象を強く受けました。同じ日本人として非常に誇らしい思いを持つと同時に、こうした先端技術が今後どのように社会に貢献していくのか、大きな期待も寄せています。
一方で、海外の大手企業もこうした分野への投資を積極的に進めており、出遅れを巻き返すべく様々な取り組みを行っている現状もあります。世界的に見れば、創薬・再生医療の分野において圧倒的な資本力と開発力を持つ企業が多数存在しています。
そのような中で、御社のような日本発のバイオベンチャーがどのようなポジショニングを目指しているのか、またご自身では御社の立ち位置をどのように認識されているのかについて、ぜひお考えをお聞かせいただければと思います。
■ケイファーマ 福島様
はい、ありがとうございます。当社はもともと、アンメット・メディカル・ニーズ(未だ満たされていない医療ニーズ)のある領域に対して、何とか貢献できないかという思いからスタートしました。これは、再生医療という領域に足を踏み入れた研究者として、どうしても実現したいテーマでした。
ベンチャー企業として成長するには、やはり最先端であること、そして注目される研究者と共に取り組むことが重要であると考えてきました。岡野先生、中村先生とは私が移籍する以前から長く付き合いがあり、構想を共有しながらここまで進めてきました。そうした信頼関係は、資金調達面でも大きな後押しになったと考えています。
日本は、山中先生がノーベル賞を受賞されたことで世界的な注目を集め、iPS細胞研究の分野では優位な立場にあります。iPS細胞の活用は再生医療のみならず、創薬にも大きく展開可能であり、今まさにその可能性が現実化しつつあります。ただし、海外がiPS細胞の研究開発を行っていないというわけではありません。実際にはアメリカやヨーロッパでも多くのベンチャー企業があり、iPS細胞を用いた再生医療や創薬の開発は相当なレベルで進行しています。日本国内で報道される機会が少ないために目立たないかもしれませんが、世界中で同時多発的にこの分野の競争が進んでいるのが現実です。
我々が取り組んでいる脊髄損傷についても、ES細胞や間葉系幹細胞を用いた治療法の臨床研究がこれまで進められてきましたが、真に中核を担う技術としてはやはりiPS細胞に軍配が上がると考えています。また、日本国内でこの領域に取り組むことができたのは幸運でしたが、これはあくまでもスタート地点にすぎません。今後、製薬企業として成長し、世界中の患者様に貢献することが求められていると認識しています。
病気というものは、誰しもが自分の意思で選べるものではありません。遺伝的要因や偶発的な要因で発症するものであり、誰もが当事者となり得る可能性を持っています。そうした方々に対して、寄り添い、希望を届ける医療を実現することこそ、我々の存在意義であると考えています。大手製薬会社が取り組まないような、いわば“ニッチ”な領域にこそベンチャーが挑戦すべきであり、それは私自身の信念であり、岡野教授、中村教授とも共有してきた理念でもあります。今後も創薬と再生医療、両方の柱をバランスよく持ちながら、世界の流れとも呼応するかたちで、着実に前進していきたいと考えております。
●はっしゃん
ありがとうございます。
最後のご質問として、「二刀流」、すなわち再生医療と創薬の両輪で事業を展開している点を非常に興味深く捉えています。それと同時に、福島様は、研究と経営の二刀流だとおもいます。
メガファーマのような大手企業がひしめく中で、ベンチャーが勝ち抜いていくための「弱者の戦略」として、あえて選択肢を絞り込むことで独自性を発揮されています。経営者として今後どうしていきたいか意気込みを教えていただけますでしょうか。
株式会社ケイファーマ×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(15)に続く
<MY>
●はっしゃん
はい、それでは次に少し視点を変えた質問をさせていただきます。御社については、先ほども他の企業のお名前が挙がりました。例えばサンバイオさんなど、同じ再生医療の分野に関わっている企業の話が出ましたが、御社が意識されているライバル企業、あるいは「この企業がやっているなら自社も負けていられない」といった意識を持たれている企業はございますか。
■ケイファーマ 福島様
ご質問ありがとうございます。先ほど例として挙げた企業については、どちらかといえば「ライバル」というよりも「先輩」のような存在だと考えています。彼らは私たちよりも先に事業を進めており、どのように対応し、展開してきたのかを後ろからしっかりと観察しています。参考になる部分は素直に見習い、取り入れていくべきだと考えています。現時点で、互いに競い合い、対抗するという段階にはまだ至っていないと思っていますし、そうした競争関係にある企業があるとも考えていません。
むしろ、我々の取り組み方そのものが、他社とは異なる道を歩んでいると考えています。創薬と再生医療の「二刀流」に取り組んでいる企業は、私たちが最初だったのではないかと思います。ベンチャーキャピタルなど投資家の中には、「創薬と再生医療、どちらに何パーセントのリソースを割いているのか不透明では投資しにくい」という声もいただきました。
たとえば、サンバイオさんのように再生医療一本に絞る戦略もあるかと思いますが、我々はあえて両方を手掛けています。これは、どちらかが先に一定の成果を挙げることで収益化し、会社の成長ドライバーとなり、その後に再生医療の本丸ともいえる大きな市場に挑戦するという戦略を描いているからです。したがって、直接的な「ライバル企業」として意識しているわけではなく、先行している企業の良い部分を学びながら、自社の成長戦略に活かしていくという姿勢で取り組んでいます。
●はっしゃん
はい、ありがとうございます。それでは次に、少し全体的な観点からの質問をさせていただきます。御社のように、最先端の再生医療や創薬の分野に取り組む企業は、日本においても少数ですが、非常に重要な役割を担っていると感じております。バイオベンチャー全体を見渡しますと、多くの企業が赤字経営であることは承知しておりますが、それは研究開発型企業として避けられない側面でもあります。
特に最近では、関西万博においてIPS細胞などの先端技術が紹介され、日本がこの分野で世界をリードしているという印象を強く受けました。同じ日本人として非常に誇らしい思いを持つと同時に、こうした先端技術が今後どのように社会に貢献していくのか、大きな期待も寄せています。
一方で、海外の大手企業もこうした分野への投資を積極的に進めており、出遅れを巻き返すべく様々な取り組みを行っている現状もあります。世界的に見れば、創薬・再生医療の分野において圧倒的な資本力と開発力を持つ企業が多数存在しています。
そのような中で、御社のような日本発のバイオベンチャーがどのようなポジショニングを目指しているのか、またご自身では御社の立ち位置をどのように認識されているのかについて、ぜひお考えをお聞かせいただければと思います。
■ケイファーマ 福島様
はい、ありがとうございます。当社はもともと、アンメット・メディカル・ニーズ(未だ満たされていない医療ニーズ)のある領域に対して、何とか貢献できないかという思いからスタートしました。これは、再生医療という領域に足を踏み入れた研究者として、どうしても実現したいテーマでした。
ベンチャー企業として成長するには、やはり最先端であること、そして注目される研究者と共に取り組むことが重要であると考えてきました。岡野先生、中村先生とは私が移籍する以前から長く付き合いがあり、構想を共有しながらここまで進めてきました。そうした信頼関係は、資金調達面でも大きな後押しになったと考えています。
日本は、山中先生がノーベル賞を受賞されたことで世界的な注目を集め、iPS細胞研究の分野では優位な立場にあります。iPS細胞の活用は再生医療のみならず、創薬にも大きく展開可能であり、今まさにその可能性が現実化しつつあります。ただし、海外がiPS細胞の研究開発を行っていないというわけではありません。実際にはアメリカやヨーロッパでも多くのベンチャー企業があり、iPS細胞を用いた再生医療や創薬の開発は相当なレベルで進行しています。日本国内で報道される機会が少ないために目立たないかもしれませんが、世界中で同時多発的にこの分野の競争が進んでいるのが現実です。
我々が取り組んでいる脊髄損傷についても、ES細胞や間葉系幹細胞を用いた治療法の臨床研究がこれまで進められてきましたが、真に中核を担う技術としてはやはりiPS細胞に軍配が上がると考えています。また、日本国内でこの領域に取り組むことができたのは幸運でしたが、これはあくまでもスタート地点にすぎません。今後、製薬企業として成長し、世界中の患者様に貢献することが求められていると認識しています。
病気というものは、誰しもが自分の意思で選べるものではありません。遺伝的要因や偶発的な要因で発症するものであり、誰もが当事者となり得る可能性を持っています。そうした方々に対して、寄り添い、希望を届ける医療を実現することこそ、我々の存在意義であると考えています。大手製薬会社が取り組まないような、いわば“ニッチ”な領域にこそベンチャーが挑戦すべきであり、それは私自身の信念であり、岡野教授、中村教授とも共有してきた理念でもあります。今後も創薬と再生医療、両方の柱をバランスよく持ちながら、世界の流れとも呼応するかたちで、着実に前進していきたいと考えております。
●はっしゃん
ありがとうございます。
最後のご質問として、「二刀流」、すなわち再生医療と創薬の両輪で事業を展開している点を非常に興味深く捉えています。それと同時に、福島様は、研究と経営の二刀流だとおもいます。
メガファーマのような大手企業がひしめく中で、ベンチャーが勝ち抜いていくための「弱者の戦略」として、あえて選択肢を絞り込むことで独自性を発揮されています。経営者として今後どうしていきたいか意気込みを教えていただけますでしょうか。
株式会社ケイファーマ×著名投資家はっしゃん氏対談動画文字起こし(15)に続く
<MY>
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