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セレコーポレーション Research Memo(6):物件引き渡しは下期に集中、第3四半期以降の業績寄与に期待(1)
配信日時:2024/11/21 16:06
配信元:FISCO
*16:06JST セレコーポレーション Research Memo(6):物件引き渡しは下期に集中、第3四半期以降の業績寄与に期待(1)
■セレコーポレーション<5078>の今後の見通し
1. 2025年2月期の業績見通し
2025年2月期の連結業績は、売上高24,993百万円(前期比8.2%増)、営業利益1,762百万円(同7.6%増)、経常利益1,764百万円(同6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,187百万円(同7.1%増)としている。後述する長期経営ビジョン「ビジョン2030」の実現に向けた取り組みを開始し、選択と集中による絞り込みを行い、圧倒的な差別化による付加価値の提供を目指す。賃貸住宅事業では、「My Style vintage」の販売を強化し、新規紹介先の開拓と関係強化及び環境配慮型アパートの提案強化を行い、1棟単価の向上を目指す。また、原材料高騰に対する原価低減策として、生産・施工の品質向上と全メンバー参加型の原価低減に注力する。賃貸開発事業では、取引先との連携強化を行い、賃貸経営事業では、管理戸数の増加と賃貸住宅事業及び賃貸開発事業との協働強化を目指す。さらに、次世代の経営者等の人財育成、働き方改革の推進、デジタル化推進など、人的資本経営への取り組みと業務効率化を目的とした投資に継続して取り組む。
2025年2月期中間期は、賃貸開発事業における物件引き渡し時期の影響により、売上高は前年同期比で減少したが、2025年2月期は下期集中の計画であり通期では順調な進捗が期待される。足元の物件引き渡し状況は順調であり、販売状況についても見通しが立っていることから、通期計画達成の蓋然性は高いと弊社では見ている。
(1) 賃貸住宅事業
売上高は10,496百万円(前期比11.1%増)、セグメント利益は849百万円(前期比32.8%増)を見込んでいる。具体的な重点施策は、「新規紹介先開拓と関係強化」「My style vintage販売強化による自社管理捕捉率の向上」「生産・施工のさらなる品質向上」「全メンバー参加型の原価低減」の4つである。カンパニー別の重点施策については以下のとおりである。
a) アセットマネジメントカンパニー
アセットマネジメントカンパニーにおいては、集客力を強化し、受注率や管理受託率を高めることで収益性を向上させ、Webサイトの改修と対応スピードの向上にも取り組む。また、管理受託拡大につながる優良紹介先(金融機関、コンサル業、士業等)の開拓に継続的に注力する。パートナー組織への参加申し込みは堅調に推移しており、紹介件数の拡大を図る。また、旗艦ブランドである「My Style vintage」をさらに積極的に提案し、管理契約の受注を拡大する。さらに、SDGsに賛同し、脱炭素社会に貢献できる省エネルギーアパートを推進する。東京エリアでは、東京都が推進する環境配慮型住宅の「東京ゼロエミ住宅」仕様アパートを推進し、付加価値を考慮した販売単価の見直しを前期から実施している。
2025年2月期中間期末までの進捗としては、自社の集客力強化により反響受注が増加している。具体的には、商品サイトのリニューアルや集客エリアの拡大が功を奏し、前年同期比で創客数は7.9%増加した。また、金融機関との関係強化を通じて新規紹介件数が前年同期比で160%増加しており、新規顧客の獲得に貢献している。加えて、「My style vintage」販売強化により自社管理捕捉率も向上しており、前年同期比で10.1ポイント向上した。さらに、環境配慮型アパートの提案を強化することにより、1棟当たりの単価も大幅に上昇しており、前年同期比で25.4%の増加となった。この結果は、顧客の環境意識の高まりや持続可能な投資への関心が反映されていると言える。
b) 建設カンパニー
建設カンパニーにおいては、工期短縮に向けて確実な仕様確定及び仕様変更の抑止を徹底し、横断的な外注業者のローテーション管理を強化し効率的な施工を促進することで、生産・施工の品質をさらに向上させる。また、設計力を強化し高賃料の実現と事業性の向上を図るために、外注設計事務所との連携を強化し、事前調査の精度向上により円滑な建築確認申請を行う。さらに、SDGsの開発目標に賛同し、ゼロエミ申請・許可の円滑化に向けた業務構築を行い、2025年の省エネ基準適合義務化に向けた情報収集、組織最適化、業務フローの見直しを行う。「東京ゼロエミ住宅」の認証制度については、2024年10月の見直しにより認証基準が厳格化されており、申請手続きの整理や営業部門と設計部門の連携強化により着実な申請・許可に向けて取り組む方針である。また、グリーンサイトシステムの導入により協力業者の労務・安全衛生管理の適正化を図り、ペーパーレス化による業務効率化を促進する。
2025年2月期中間期末までの進捗としては、施工品質の向上施策が進んでいる。協力業者向けの施工研修を計6回予定し、既に3回実施されている。これに加え、ANDPADシステムを活用した現場工程管理が進められており、着工から竣工までの品質検査がすべての現場で8回実施されている。このような取り組みにより、建設プロセスの品質向上が図られている。また、設計力の強化施策として、法令を遵守したコストパフォーマンスの高い認定内・標準部材にて間取りの改善を行った図面の作成を進めている。特に、外構計画においては、見映え・セキュリティ、メンテナンスに配慮した計画を推進し、物件の価値向上に寄与している。さらに、SDGsに基づいたゼロエミ申請・許可の円滑化が進められており、ゼロエミ対象となる東京都着工物件16棟に対し14棟のゼロエミ申請を実施した。また、2025年の省エネ基準適合化及びゼロエミ申請業務の円滑化及び業務期間適正化のために業務フローの見直しを進めている。加えて、協力業者のグリーンサイト加入・登録を開始し、基本データの登録及びグリーンファイルの作成・提出の確認及び管理を実施中である。これらは2024年11月末に登録完了予定で、システムによる協力業者のデータ管理・更新の適正化と、ペーパーレス化による業務効率化を推進する。
c) 生産カンパニー
生産カンパニーにおいては、全メンバー参加型の原価低減を目指し、効率的な技術提案と効果的な資材提案を行い、生産部各部署と連携して工場部材の見直しや業務改善を実施する。同時に、属人化の解消に向けて多能工人財の育成を進め、ジョブローテーションを行い、Uターン人財も含めたさらなる人財活用を図る。さらに、業務圧縮のためのデジタルツールを活用し、部材積算システムの改修による作業時間の短縮及びミス削減を実現する。そして、生産プロセスの最適化と効率向上を目指し、改善100プロジェクトの実行により資材移動時間の短縮や集荷業務改善等の提案を実施する。主に、千葉工場における生産効率の向上と原価低減を図り、工場内の資材運搬効率を高めるための台車の導入等、様々な改善策を実施する予定である。
2025年2月期中間期末までの進捗としては、原価低減のための取り組みが全社的に進行中である。構造部材の共通化や標準仕様の見直しにより原価削減が実現し、生産部との連携により規格サイズの変更も含めた効率化が図られている。また、属人化を解消するため、多能工の育成にも注力しており、一部の工場ラインではジョブローテーションが開始されている。技術系人財2名をUターン採用により確保しており、技術力の向上が期待される。これに加え、デジタルツールの活用による業務圧縮も進められており、部材積算システムや生産管理システムの改修が検討されている。生産プロセスの最適化と効率向上に向けた「改善100プロジェクト」では、54件の提案に対して43件が完了しており、今後の効率化に向けた取り組みが着実に進んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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1. 2025年2月期の業績見通し
2025年2月期の連結業績は、売上高24,993百万円(前期比8.2%増)、営業利益1,762百万円(同7.6%増)、経常利益1,764百万円(同6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,187百万円(同7.1%増)としている。後述する長期経営ビジョン「ビジョン2030」の実現に向けた取り組みを開始し、選択と集中による絞り込みを行い、圧倒的な差別化による付加価値の提供を目指す。賃貸住宅事業では、「My Style vintage」の販売を強化し、新規紹介先の開拓と関係強化及び環境配慮型アパートの提案強化を行い、1棟単価の向上を目指す。また、原材料高騰に対する原価低減策として、生産・施工の品質向上と全メンバー参加型の原価低減に注力する。賃貸開発事業では、取引先との連携強化を行い、賃貸経営事業では、管理戸数の増加と賃貸住宅事業及び賃貸開発事業との協働強化を目指す。さらに、次世代の経営者等の人財育成、働き方改革の推進、デジタル化推進など、人的資本経営への取り組みと業務効率化を目的とした投資に継続して取り組む。
2025年2月期中間期は、賃貸開発事業における物件引き渡し時期の影響により、売上高は前年同期比で減少したが、2025年2月期は下期集中の計画であり通期では順調な進捗が期待される。足元の物件引き渡し状況は順調であり、販売状況についても見通しが立っていることから、通期計画達成の蓋然性は高いと弊社では見ている。
(1) 賃貸住宅事業
売上高は10,496百万円(前期比11.1%増)、セグメント利益は849百万円(前期比32.8%増)を見込んでいる。具体的な重点施策は、「新規紹介先開拓と関係強化」「My style vintage販売強化による自社管理捕捉率の向上」「生産・施工のさらなる品質向上」「全メンバー参加型の原価低減」の4つである。カンパニー別の重点施策については以下のとおりである。
a) アセットマネジメントカンパニー
アセットマネジメントカンパニーにおいては、集客力を強化し、受注率や管理受託率を高めることで収益性を向上させ、Webサイトの改修と対応スピードの向上にも取り組む。また、管理受託拡大につながる優良紹介先(金融機関、コンサル業、士業等)の開拓に継続的に注力する。パートナー組織への参加申し込みは堅調に推移しており、紹介件数の拡大を図る。また、旗艦ブランドである「My Style vintage」をさらに積極的に提案し、管理契約の受注を拡大する。さらに、SDGsに賛同し、脱炭素社会に貢献できる省エネルギーアパートを推進する。東京エリアでは、東京都が推進する環境配慮型住宅の「東京ゼロエミ住宅」仕様アパートを推進し、付加価値を考慮した販売単価の見直しを前期から実施している。
2025年2月期中間期末までの進捗としては、自社の集客力強化により反響受注が増加している。具体的には、商品サイトのリニューアルや集客エリアの拡大が功を奏し、前年同期比で創客数は7.9%増加した。また、金融機関との関係強化を通じて新規紹介件数が前年同期比で160%増加しており、新規顧客の獲得に貢献している。加えて、「My style vintage」販売強化により自社管理捕捉率も向上しており、前年同期比で10.1ポイント向上した。さらに、環境配慮型アパートの提案を強化することにより、1棟当たりの単価も大幅に上昇しており、前年同期比で25.4%の増加となった。この結果は、顧客の環境意識の高まりや持続可能な投資への関心が反映されていると言える。
b) 建設カンパニー
建設カンパニーにおいては、工期短縮に向けて確実な仕様確定及び仕様変更の抑止を徹底し、横断的な外注業者のローテーション管理を強化し効率的な施工を促進することで、生産・施工の品質をさらに向上させる。また、設計力を強化し高賃料の実現と事業性の向上を図るために、外注設計事務所との連携を強化し、事前調査の精度向上により円滑な建築確認申請を行う。さらに、SDGsの開発目標に賛同し、ゼロエミ申請・許可の円滑化に向けた業務構築を行い、2025年の省エネ基準適合義務化に向けた情報収集、組織最適化、業務フローの見直しを行う。「東京ゼロエミ住宅」の認証制度については、2024年10月の見直しにより認証基準が厳格化されており、申請手続きの整理や営業部門と設計部門の連携強化により着実な申請・許可に向けて取り組む方針である。また、グリーンサイトシステムの導入により協力業者の労務・安全衛生管理の適正化を図り、ペーパーレス化による業務効率化を促進する。
2025年2月期中間期末までの進捗としては、施工品質の向上施策が進んでいる。協力業者向けの施工研修を計6回予定し、既に3回実施されている。これに加え、ANDPADシステムを活用した現場工程管理が進められており、着工から竣工までの品質検査がすべての現場で8回実施されている。このような取り組みにより、建設プロセスの品質向上が図られている。また、設計力の強化施策として、法令を遵守したコストパフォーマンスの高い認定内・標準部材にて間取りの改善を行った図面の作成を進めている。特に、外構計画においては、見映え・セキュリティ、メンテナンスに配慮した計画を推進し、物件の価値向上に寄与している。さらに、SDGsに基づいたゼロエミ申請・許可の円滑化が進められており、ゼロエミ対象となる東京都着工物件16棟に対し14棟のゼロエミ申請を実施した。また、2025年の省エネ基準適合化及びゼロエミ申請業務の円滑化及び業務期間適正化のために業務フローの見直しを進めている。加えて、協力業者のグリーンサイト加入・登録を開始し、基本データの登録及びグリーンファイルの作成・提出の確認及び管理を実施中である。これらは2024年11月末に登録完了予定で、システムによる協力業者のデータ管理・更新の適正化と、ペーパーレス化による業務効率化を推進する。
c) 生産カンパニー
生産カンパニーにおいては、全メンバー参加型の原価低減を目指し、効率的な技術提案と効果的な資材提案を行い、生産部各部署と連携して工場部材の見直しや業務改善を実施する。同時に、属人化の解消に向けて多能工人財の育成を進め、ジョブローテーションを行い、Uターン人財も含めたさらなる人財活用を図る。さらに、業務圧縮のためのデジタルツールを活用し、部材積算システムの改修による作業時間の短縮及びミス削減を実現する。そして、生産プロセスの最適化と効率向上を目指し、改善100プロジェクトの実行により資材移動時間の短縮や集荷業務改善等の提案を実施する。主に、千葉工場における生産効率の向上と原価低減を図り、工場内の資材運搬効率を高めるための台車の導入等、様々な改善策を実施する予定である。
2025年2月期中間期末までの進捗としては、原価低減のための取り組みが全社的に進行中である。構造部材の共通化や標準仕様の見直しにより原価削減が実現し、生産部との連携により規格サイズの変更も含めた効率化が図られている。また、属人化を解消するため、多能工の育成にも注力しており、一部の工場ラインではジョブローテーションが開始されている。技術系人財2名をUターン採用により確保しており、技術力の向上が期待される。これに加え、デジタルツールの活用による業務圧縮も進められており、部材積算システムや生産管理システムの改修が検討されている。生産プロセスの最適化と効率向上に向けた「改善100プロジェクト」では、54件の提案に対して43件が完了しており、今後の効率化に向けた取り組みが着実に進んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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