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SI Research Memo(3):AIによる外観検査システムやプログラミングスキル判定サービスも提供
配信日時:2024/11/15 11:03
配信元:FISCO
*11:03JST SI Research Memo(3):AIによる外観検査システムやプログラミングスキル判定サービスも提供
■システムインテグレータ<3826>の事業概要
3. AI事業
AI事業では、最新の画像認識技術を使用したディープラーニング外観検査システム「AISIA-AD(アイシアエーディ)」を2018年10月にリリースした。製造ラインの外観検査工程をディープラーニング技術によって自動化することで、大幅な省力化を実現するシステムである。「AISIA-AD」のディープラーニング技術は、MicrosoftのAzureを利用した学習環境によって、異常・正常を見分けられるAIモデルを作成する。異常検知処理は、製造ラインに流れる検査対象物をカメラで撮影し、エッジコンピュータにより高速でリアルタイムに判定し、異常品と判断したものを仕分けする。検査対象物や要求精度が顧客によって異なるため、個々の案件ごとにAIモデルを開発し、PoC(概念実証)を実施しながら最終仕様を固める必要がある。
PoC実施のイニシャル費用は約400万円で、実際の製造ラインに導入する際には「AISIA-AD」のライセンス費用480万円と開発費用(要件定義~導入支援、教育)1,000万円、ハードウェア機器約400万円が必要となる。PoCの検証期間で2~3ヶ月、開発導入期間で4~6ヶ月が目安となる。同社のERP事業の顧客は製造業が多いため、ERP導入で蓄積した業務ノウハウやネットワークを武器に顧客開拓を進めているが、精度向上が課題で当初想定よりも収益化までに時間を要している。
4. その他
その他として、2018年1月に提供を開始したプログラミングスキル判定サービス「TOPSIC」がある。プログラミングの共通スキルであるアルゴリズム力を問う問題を難易度別(6段階)に組み合わせてオンラインで出題・採点し、受験者のスキルレベルをチェックするサービス「TOPSIC-PG」と、業務系でよく使われるデータベース関連の言語であるSQLのスキルチェックを行うサービス「TOPSIC-SQL」の2つのサービスを提供している。企業における技術者採用時のスクリーニングテストや社員向け教育研修ツール、外注先企業を選定する際のスキルチェック用として活用できるほか、多言語に対応しているため外国人エンジニアの採用やオフショア企業選定の際にも活用できる。
料金プラン(税抜)は両サービスとも同様で、従量制(回数課金)と定額制(人数課金)に分かれている。従量制の場合はスタンダードプラン(一般企業向け)で年間基本料3.8万円と受験1回当たり1.9万円、定額制の場合はスタンダードプランで年間基本料30万円と利用人数に応じた年間利用料が付加される(研修サービス企業向けはスタンダードプランの5割、学校向けは1割の料金で提供)。契約社数は40社を超えているものの、競合製品が台頭するなかで当初の想定よりも伸び悩んでいるのが実情だ。利益率に関しては、作問を外部委託している「TOPSIC-PG」よりも社内で作成している「TOPSIC-SQL」のほうが高い。
プログラミングスキル判定サービスの競合としては、(株)ギブリーの「Track Test(トラック・テスト)」があり、大手からベンチャー企業まで導入社数は200社超で受験者数、問題数ともに業界トップと見られる。また、スキルチェックと連携した就職・転職サービス事業やe-ラーニング事業を展開しているpaiza(株)が運営する「paiza」は2024年4月末時点で約70万人が登録し、4,000社を超える企業が採用に利用している。ビジネスモデルは異なるものの競合の1つと言える。なお、同社は「TOPSIC」の認知度向上も兼ねて、2018年から「TOPSIC」を用いた企業・学校対抗プログラミングコンテスト「PG BATTLE」を毎年秋に開催してきたが、2024年は社内事情により開催を取りやめた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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3. AI事業
AI事業では、最新の画像認識技術を使用したディープラーニング外観検査システム「AISIA-AD(アイシアエーディ)」を2018年10月にリリースした。製造ラインの外観検査工程をディープラーニング技術によって自動化することで、大幅な省力化を実現するシステムである。「AISIA-AD」のディープラーニング技術は、MicrosoftのAzureを利用した学習環境によって、異常・正常を見分けられるAIモデルを作成する。異常検知処理は、製造ラインに流れる検査対象物をカメラで撮影し、エッジコンピュータにより高速でリアルタイムに判定し、異常品と判断したものを仕分けする。検査対象物や要求精度が顧客によって異なるため、個々の案件ごとにAIモデルを開発し、PoC(概念実証)を実施しながら最終仕様を固める必要がある。
PoC実施のイニシャル費用は約400万円で、実際の製造ラインに導入する際には「AISIA-AD」のライセンス費用480万円と開発費用(要件定義~導入支援、教育)1,000万円、ハードウェア機器約400万円が必要となる。PoCの検証期間で2~3ヶ月、開発導入期間で4~6ヶ月が目安となる。同社のERP事業の顧客は製造業が多いため、ERP導入で蓄積した業務ノウハウやネットワークを武器に顧客開拓を進めているが、精度向上が課題で当初想定よりも収益化までに時間を要している。
4. その他
その他として、2018年1月に提供を開始したプログラミングスキル判定サービス「TOPSIC」がある。プログラミングの共通スキルであるアルゴリズム力を問う問題を難易度別(6段階)に組み合わせてオンラインで出題・採点し、受験者のスキルレベルをチェックするサービス「TOPSIC-PG」と、業務系でよく使われるデータベース関連の言語であるSQLのスキルチェックを行うサービス「TOPSIC-SQL」の2つのサービスを提供している。企業における技術者採用時のスクリーニングテストや社員向け教育研修ツール、外注先企業を選定する際のスキルチェック用として活用できるほか、多言語に対応しているため外国人エンジニアの採用やオフショア企業選定の際にも活用できる。
料金プラン(税抜)は両サービスとも同様で、従量制(回数課金)と定額制(人数課金)に分かれている。従量制の場合はスタンダードプラン(一般企業向け)で年間基本料3.8万円と受験1回当たり1.9万円、定額制の場合はスタンダードプランで年間基本料30万円と利用人数に応じた年間利用料が付加される(研修サービス企業向けはスタンダードプランの5割、学校向けは1割の料金で提供)。契約社数は40社を超えているものの、競合製品が台頭するなかで当初の想定よりも伸び悩んでいるのが実情だ。利益率に関しては、作問を外部委託している「TOPSIC-PG」よりも社内で作成している「TOPSIC-SQL」のほうが高い。
プログラミングスキル判定サービスの競合としては、(株)ギブリーの「Track Test(トラック・テスト)」があり、大手からベンチャー企業まで導入社数は200社超で受験者数、問題数ともに業界トップと見られる。また、スキルチェックと連携した就職・転職サービス事業やe-ラーニング事業を展開しているpaiza(株)が運営する「paiza」は2024年4月末時点で約70万人が登録し、4,000社を超える企業が採用に利用している。ビジネスモデルは異なるものの競合の1つと言える。なお、同社は「TOPSIC」の認知度向上も兼ねて、2018年から「TOPSIC」を用いた企業・学校対抗プログラミングコンテスト「PG BATTLE」を毎年秋に開催してきたが、2024年は社内事情により開催を取りやめた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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