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ナガイレーベ Research Memo(1):2024年8月期第2四半期は前年同期比13.5%の営業減益、粗利率は改善
配信日時:2024/04/26 15:31
配信元:FISCO
*15:31JST ナガイレーベ Research Memo(1):2024年8月期第2四半期は前年同期比13.5%の営業減益、粗利率は改善
■要約
1. 2024年8月期第2四半期(実績)
ナガイレーベン<7447>の2024年8月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比6.8%減の7,392百万円、営業利益が同13.5%減の1,608百万円、経常利益が同13.3%減の1,639百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同12.9%減の1,129百万円となった。医療機関では診療報酬が一定である一方で、インフレなどにより諸物価が上昇しているため依然として厳しい経営環境が続いている。このため同社製品を含む消耗品などの購入先送りが見られた。加えて、前年同期の売上高が製品値上げ前の駆け込み需要で通常よりは高かったこともあり、売上高は前年同期比で6.8%の減収となり計画値を下回った。売上総利益率は、為替レートがやや円高となったものの、製品価格の改定や海外生産比率のアップなどで43.2%となり、前年同期の42.9%から0.3ポイント改善した。販管費は、前年同期比2.7%増と予算内に収まったものの、減収により営業利益は前年同期比13.5%減となり、期初の計画値を下回った。
2. 2024年8月期(予想)
2024年8月期の連結業績は、売上高が前期比0.1%増の17,200百万円、営業利益が同4.4%減の4,400百万円、経常利益が同4.6%減の4,460百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.5%減の3,080百万円と予想されており、期初予想(売上高17,800百万円、営業利益4,615百万円)から下方修正された。上記のように上半期の業績が計画値を下回ったことから通期予想も下方修正されたが、下半期だけを見れば期初の計画値とほとんど変わっていない。売上高は前期比でほぼ横ばいを予想しているが、為替(前期比で円安)の影響、加工賃や原材料の上昇などが続く可能性があり、原価率がアップすると見ている。一方で、海外生産比率のアップなど生産の効率化やさらなる収益性の改善を進め、製品価格の改定も行っていることから、営業利益は前期比で4.4%減に留まる見込みだ。
3. 中期経営計画
同社は、2023年8月期の実績を踏まえ、それまでの計画をロールオーバーした中期経営計画を発表しているが、現時点でこの計画に変更はない。数値目標としては、2026年8月期に売上高189億円、営業利益55億円を掲げている。足元では為替が円安に振れており同社業績に対しては逆風だが、価格改定を進めていること、高付加価値・高価格商品の投入を積極的に進めていることなどから、これらの目標が達成される可能性は有り得るだろう。一方で、株主還元の姿勢は変わらず、2023年8月期は年間60.0円の配当を実施し、2024年8月期も年間60.0円(予想連結配当性向62.1%)の配当を予定している。自己株式の取得にも前向きで、資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することを目的として、2022年8月期に612,700株(1,231百万円)、2023年6月30日から同年12月11日までの間に454,300株(999百万円)の自己株式取得を行った。さらに今回、2024年4月3日から同年9月30日までの間に上限500,000株(上限1,000百万円)の自己株式取得を行うことを発表した。強固な財務体質に加え、このような積極的な株主還元の姿勢は評価に値すると言える。
■Key Points
・2024年8月期第2四半期は前年同期比13.5%の営業減益で、計画値を下回った
・2024年8月期は前期比4.4%の営業減益予想だが、下半期は増益見込む
・中期経営計画では2026年8月期に営業利益55億円を目指す。株主還元にも積極的
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<SI>
1. 2024年8月期第2四半期(実績)
ナガイレーベン<7447>の2024年8月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比6.8%減の7,392百万円、営業利益が同13.5%減の1,608百万円、経常利益が同13.3%減の1,639百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同12.9%減の1,129百万円となった。医療機関では診療報酬が一定である一方で、インフレなどにより諸物価が上昇しているため依然として厳しい経営環境が続いている。このため同社製品を含む消耗品などの購入先送りが見られた。加えて、前年同期の売上高が製品値上げ前の駆け込み需要で通常よりは高かったこともあり、売上高は前年同期比で6.8%の減収となり計画値を下回った。売上総利益率は、為替レートがやや円高となったものの、製品価格の改定や海外生産比率のアップなどで43.2%となり、前年同期の42.9%から0.3ポイント改善した。販管費は、前年同期比2.7%増と予算内に収まったものの、減収により営業利益は前年同期比13.5%減となり、期初の計画値を下回った。
2. 2024年8月期(予想)
2024年8月期の連結業績は、売上高が前期比0.1%増の17,200百万円、営業利益が同4.4%減の4,400百万円、経常利益が同4.6%減の4,460百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.5%減の3,080百万円と予想されており、期初予想(売上高17,800百万円、営業利益4,615百万円)から下方修正された。上記のように上半期の業績が計画値を下回ったことから通期予想も下方修正されたが、下半期だけを見れば期初の計画値とほとんど変わっていない。売上高は前期比でほぼ横ばいを予想しているが、為替(前期比で円安)の影響、加工賃や原材料の上昇などが続く可能性があり、原価率がアップすると見ている。一方で、海外生産比率のアップなど生産の効率化やさらなる収益性の改善を進め、製品価格の改定も行っていることから、営業利益は前期比で4.4%減に留まる見込みだ。
3. 中期経営計画
同社は、2023年8月期の実績を踏まえ、それまでの計画をロールオーバーした中期経営計画を発表しているが、現時点でこの計画に変更はない。数値目標としては、2026年8月期に売上高189億円、営業利益55億円を掲げている。足元では為替が円安に振れており同社業績に対しては逆風だが、価格改定を進めていること、高付加価値・高価格商品の投入を積極的に進めていることなどから、これらの目標が達成される可能性は有り得るだろう。一方で、株主還元の姿勢は変わらず、2023年8月期は年間60.0円の配当を実施し、2024年8月期も年間60.0円(予想連結配当性向62.1%)の配当を予定している。自己株式の取得にも前向きで、資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することを目的として、2022年8月期に612,700株(1,231百万円)、2023年6月30日から同年12月11日までの間に454,300株(999百万円)の自己株式取得を行った。さらに今回、2024年4月3日から同年9月30日までの間に上限500,000株(上限1,000百万円)の自己株式取得を行うことを発表した。強固な財務体質に加え、このような積極的な株主還元の姿勢は評価に値すると言える。
■Key Points
・2024年8月期第2四半期は前年同期比13.5%の営業減益で、計画値を下回った
・2024年8月期は前期比4.4%の営業減益予想だが、下半期は増益見込む
・中期経営計画では2026年8月期に営業利益55億円を目指す。株主還元にも積極的
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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