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RSテクノ Research Memo(6):各事業セグメント業績は堅調推移。半導体関連装置・部材等事業は大幅増収
配信日時:2021/10/13 16:06
配信元:FISCO
■RS Technologies<3445>の業績動向
2. 事業セグメント別動向
(1) ウェーハ再生事業
ウェーハ再生事業の売上高は前年同期比7.4%増の6,132百万円(内部売上高または振替高含む、以下同様)、営業利益は同7.6%増の2,230百万円となった。メモリやロジックを中心に半導体需要が引き続き拡大し、顧客からの旺盛な需要に応えるため、第2四半期に国内及び台湾工場で12インチ再生ウェーハの生産能力を増強したことが増収増益に寄与した。月産能力は国内工場が前期末比2万枚増の28万枚、台湾工場が同2万枚増の18万枚となり、フル稼働が続いた。
(2) プライムウェーハ事業
プライムウェーハ事業の売上高は前年同期比25.2%増の5,980百万円、営業利益は同35.7%減の561百万円となった。前述したとおり新工場の稼働と顧客認定が進んだことにより、売上高は増収となったものの、新工場の立ち上げ費用と研究開発費の増加が減益要因となった。
なお、徳州新工場の8インチプライムウェーハの月産能力は、北京工場から移設した月産8万枚の製造ラインに新設した5万枚の製造ラインを加えて合計13万枚となっている。稼働率は2020年12月時点の約6割から2021年12月期第2四半期は6~7割と若干の上昇にとどまっているが、四半期売上高については第1四半期の2,280百万円から第2四半期は3,700百万円と大きく増加している。これは稼働当初はまだ顧客の工場認定がされていない状況で、単価の低いモニタウェーハとして販売していたこと、その後顧客認定が徐々に進んだことで第2四半期には4~5割をプライムウェーハとして販売できるようになり、販売単価が上昇したことが主因となっている。プライムウェーハとしての販売が増加したことにより、収益性も向上している。
(3) 半導体関連装置・部材等事業
半導体関連装置・部材等事業の売上高は前年同期比63.8%増の4,229百万円、営業利益は同87.2%増の176百万円となった。営業体制の強化により、仕入販売品となる半導体関連装置の売上高が大きく増加したほか、DG Technologiesで手掛けるドライエッチング装置向け消耗部材も半導体製造装置メーカーだけでなく、フル生産が続く大手半導体メーカー向けに好調に推移した。消耗部材については需要に追い付かない状況が続いていることから、2021年5月に国内に新工場を立ち上げ、2拠点体制で今後の需要増に対応していく予定だ。新工場では検査工程など自動化設備を導入しており、既存工場と比べて生産性の高いことが特徴となっている。
旺盛な設備投資資金を借入金で調達するも、ネットキャッシュはプラスで財務の健全性は維持
3. 財務状況と経営指標
2021年12月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比12,264百万円増加の71,014百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現金及び預金が5,382百万円増加したほか、受取手形及び売掛金が1,096百万円増加した。固定資産では、主に台湾子会社の設備投資増強により有形固定資産が2,750百万円増加したほか、持分法適用関連会社であったSGRSの株式取得等により投資その他資産が2,273百万円増加したことによる。
負債合計は前期末比4,823百万円増加の23,208百万円となった。流動負債では支払手形及び買掛金が277百万円増加したほか、未払金が550百万円増加した。固定負債では長期借入金が3,755百万円増加した。有利子負債は前期末比5,489百万円増加の8,625百万円となっている。また、純資産は前期末比7,440百万円増加の47,805百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により、利益剰余金が371百万円増加したほか、為替換算調整勘定が1,069百万円、GRITEKによる第三者割当増資等により非支配株主持分が6,456百万円増加したことによる。
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業キャッシュ・フローが3,287百万円の収入となったのに対して、投資キャッシュ・フローは7,504百万円の支出となった。主に有形固定資産の取得による支出5,409百万円、SGRSの株式取得による支出2,014百万円となっている。財務キャッシュ・フローは8,724百万円の収入となった。主に長期借入れによる収入5,200百万円と、非支配株主からの払込みによる収入2,593百万円による。この結果、現金及び現金同等物の残高は前期末比5,400百万円増加の23,310百万円となっている。
経営指標を見ると、安全性を示す自己資本比率が前期末の40.5%から34.8%に低下した一方で、有利子負債比率は13.2%から34.9%に上昇した。設備投資資金等に目的に有利子負債が増加したことが主因だ。ただ、現金及び預金もほぼ同額増えており、ネットキャッシュはプラスを維持していることなどから、財務の健全性は維持されているものと判断される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 事業セグメント別動向
(1) ウェーハ再生事業
ウェーハ再生事業の売上高は前年同期比7.4%増の6,132百万円(内部売上高または振替高含む、以下同様)、営業利益は同7.6%増の2,230百万円となった。メモリやロジックを中心に半導体需要が引き続き拡大し、顧客からの旺盛な需要に応えるため、第2四半期に国内及び台湾工場で12インチ再生ウェーハの生産能力を増強したことが増収増益に寄与した。月産能力は国内工場が前期末比2万枚増の28万枚、台湾工場が同2万枚増の18万枚となり、フル稼働が続いた。
(2) プライムウェーハ事業
プライムウェーハ事業の売上高は前年同期比25.2%増の5,980百万円、営業利益は同35.7%減の561百万円となった。前述したとおり新工場の稼働と顧客認定が進んだことにより、売上高は増収となったものの、新工場の立ち上げ費用と研究開発費の増加が減益要因となった。
なお、徳州新工場の8インチプライムウェーハの月産能力は、北京工場から移設した月産8万枚の製造ラインに新設した5万枚の製造ラインを加えて合計13万枚となっている。稼働率は2020年12月時点の約6割から2021年12月期第2四半期は6~7割と若干の上昇にとどまっているが、四半期売上高については第1四半期の2,280百万円から第2四半期は3,700百万円と大きく増加している。これは稼働当初はまだ顧客の工場認定がされていない状況で、単価の低いモニタウェーハとして販売していたこと、その後顧客認定が徐々に進んだことで第2四半期には4~5割をプライムウェーハとして販売できるようになり、販売単価が上昇したことが主因となっている。プライムウェーハとしての販売が増加したことにより、収益性も向上している。
(3) 半導体関連装置・部材等事業
半導体関連装置・部材等事業の売上高は前年同期比63.8%増の4,229百万円、営業利益は同87.2%増の176百万円となった。営業体制の強化により、仕入販売品となる半導体関連装置の売上高が大きく増加したほか、DG Technologiesで手掛けるドライエッチング装置向け消耗部材も半導体製造装置メーカーだけでなく、フル生産が続く大手半導体メーカー向けに好調に推移した。消耗部材については需要に追い付かない状況が続いていることから、2021年5月に国内に新工場を立ち上げ、2拠点体制で今後の需要増に対応していく予定だ。新工場では検査工程など自動化設備を導入しており、既存工場と比べて生産性の高いことが特徴となっている。
旺盛な設備投資資金を借入金で調達するも、ネットキャッシュはプラスで財務の健全性は維持
3. 財務状況と経営指標
2021年12月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比12,264百万円増加の71,014百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現金及び預金が5,382百万円増加したほか、受取手形及び売掛金が1,096百万円増加した。固定資産では、主に台湾子会社の設備投資増強により有形固定資産が2,750百万円増加したほか、持分法適用関連会社であったSGRSの株式取得等により投資その他資産が2,273百万円増加したことによる。
負債合計は前期末比4,823百万円増加の23,208百万円となった。流動負債では支払手形及び買掛金が277百万円増加したほか、未払金が550百万円増加した。固定負債では長期借入金が3,755百万円増加した。有利子負債は前期末比5,489百万円増加の8,625百万円となっている。また、純資産は前期末比7,440百万円増加の47,805百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により、利益剰余金が371百万円増加したほか、為替換算調整勘定が1,069百万円、GRITEKによる第三者割当増資等により非支配株主持分が6,456百万円増加したことによる。
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業キャッシュ・フローが3,287百万円の収入となったのに対して、投資キャッシュ・フローは7,504百万円の支出となった。主に有形固定資産の取得による支出5,409百万円、SGRSの株式取得による支出2,014百万円となっている。財務キャッシュ・フローは8,724百万円の収入となった。主に長期借入れによる収入5,200百万円と、非支配株主からの払込みによる収入2,593百万円による。この結果、現金及び現金同等物の残高は前期末比5,400百万円増加の23,310百万円となっている。
経営指標を見ると、安全性を示す自己資本比率が前期末の40.5%から34.8%に低下した一方で、有利子負債比率は13.2%から34.9%に上昇した。設備投資資金等に目的に有利子負債が増加したことが主因だ。ただ、現金及び預金もほぼ同額増えており、ネットキャッシュはプラスを維持していることなどから、財務の健全性は維持されているものと判断される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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