本日の注目個別銘柄ニュース一覧
本日の注目個別銘柄
三井ハイテク、ブラス、LinkーUなど
<9501> 東京電力HD 362 +28大幅続伸。日本維新の会は前日に、ロシアのウクライナ侵攻による電力価格の高騰などに対応する緊急経済対策を提出。ここでは、「内閣の責任」として原発再稼働を求め、原子力規制委員会が求めるテロ対策設備が完成する前でも再稼働を可能にするよう提言している。原発政策の見直しにつながっていく可能性なども意識、本日は電力株が総じて強い動きになっている。<8613> 丸三証 514 -15大幅反落。未定としていた22年3月期末配当金を11円にすると前日に発表。上半期末と同水準であり、年間配当金は22円となる。前期比では11.5円の減配となる形に。50%以上という配当性向の方針、株式市況の状況からみて、ほぼ想定線とも捉えられるが、高配当利回り銘柄との位置づけが強いこともあり、前期比減配をネガティブ視する動きが優勢のようだ。前日終値ベースでの配当利回りは4.2%の水準となる。<4446> LinkーU 699 -84急落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は1.1億円で前年同期比15.2%減益となった。11-1月期は赤字となったことで、第1四半期の同6.0%増益からは減益に転じた。リカーリング売上は順調に拡大しているものの、海賊版サイトや競合他社との競争激化、人員拡充や広告投資などの先行投資負担が重しとみられる。バリュエーション面での割高感も残るなか、減益決算をネガティブ視する動きが優勢になっている。<2424> ブラス 752 +100ストップ高比例配分。前日に上半期の決算を発表、営業損益は2.8億円の黒字となり、前年同期比4.5億円の損益改善となった。従来計画の1.7億円を大きく上回る着地になった。稼働率の向上や予定していた修繕費用の見直しなどが収益上振れ要因につながった。また、発行済み株式数の5.3%に当たる30万株、2億円を上限とする自社株買いの実施を発表したことも好感されている。<3101> 東洋紡 1062 -17大幅反落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も1740円から1210円に引き下げている。原油高に伴うコストアップを予想、製品価格には転嫁しきれないとみて、23年3月期は2ケタの営業減益を予想している。主力事業は石油化学製品を主原料としており、直近の急激な原油高の影響で、23年3月期は前期比100億円以上の原燃料コストアップになると予想している。<3656> KLab 403 +23大幅続伸。東海東京証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価は535円としている。当面はEAと進めている協業タイトルのローンチ動向が最大の注目点としており、これが年間貢献すると予想される23年度PER水準は同業他社に比して割安とみているようだ。短期的には、一部タイトルのサービス終了や他社移管によるリソースシフトが利益面でプラスに作用ともみている。<7816> スノーピーク 2775 -86大幅反落。前日に2月の月次動向を発表している。連結売上高は前年同月比44.0%増となり、前月の同63.1%増から伸び率鈍化も、高水準の増収率を確保。ただ、国内直営チャンネルは同4.1%減とマイナスに転じている。来店者数の減少に伴い直営店販売が同14.1%減と2ケタ減少したことが響いた。前日には期待感が先行していたこともあり、ポジティブサプライズの乏しい内容が売り材料視される形に。<6966> 三井ハイテク 10000 +1500連日のストップ高。一昨日に発表した決算を高評価する動きが継続している。前期実績、今期見通しともに市場想定を大きく上回る水準となっているほか、新中期計画で示した25年1月期営業利益300億円も想定以上との見方が優勢。前回の中計では、24年1月期営業利益75億円であった。EV化進行によるモーターコア事業の成長期待があらためて再燃する形になっているようだ。<2678> アスクル 1473 -104大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は106億円で前年同期比3.4%増となり、上半期2ケタ増益から増益率は鈍化している。会社側では、売上はやや弱含みも、利益は計画に対して順調な進捗としているが、株価が高値圏にある中で、出尽くし感からの利食い売りが先行のもよう。また、新アスクルWebサイトに関して、開発要件の追加で45億円の追加投資を実行としており、今後のコスト負担増も警戒視へ。<4666> パーク24 1930 +116大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は46.5億円となり、前年同期比74.1億円の損益改善となっている。業績予想は据え置いているが、上半期計画50億円に対する進捗率は93%に達しており、上振れ可能性は高いとの見方につながっている。コロナ影響緩和による売上改善のほか、不採算駐車場の解約、地代減免などが想定以上に進み、利益率も改善のもよう。期待以上の収益回復をポジティブ視の流れに。
<ST>
2022/03/16 15:24
本日の注目個別銘柄
MSOL、ポールHD、三井ハイテクなど
<3657> ポールHD 1205 +139急伸。前日に22年1月期の決算を発表、営業利益は33.1億円で前期比2.7%増益となり、従来計画の35.4億円をやや下回る着地に。一方、23年1月期は40億円で同21.1%増と大幅増益見通し。上半期減益予想だが、下半期からの回復を想定している。年間配当金も前期比1円増の15円を計画。M&A効果の拡大やグループ再編効果などを見込んでいるもよう。<6699> ダイヤHD 961 -51大幅反落。グループ中核企業のダイヤゼブラ電機と東電力HDが、太陽光発電、電気自動車、蓄電池の3つの電源を制御するパワーコンディショナ、VH2ユニットおよび蓄電池ユニットを組み合わせた「多機能パワコンシステム」を共同開発したと前日発表したことが引き続き材料視。22年度中の市場投入を目指しているもようで、業績インパクトへの期待が続いたが、急上昇への懸念から、大引けにかけては利食い売りが優勢に。<3134> Hamee 1156 +111急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は18.7億円で前年同期比13.3%増益、通期計画22.5億円、前期比3.2%増に対する進捗率は83%に達している。11-1月期も7.4億円で同11.8%増と順調な拡大が継続。コマース事業は先行投資負担が響いたが、プラットフォーム事業は12月単月で過去最高を記録するなど順調に推移、ふるさと納税支援サービスも好調に推移しているようだ。<7599> IDOM 681 +58急伸。2月の中古車の平均取引価格が、集計を始めた1999年4月以降で初めて100万円を超え、過去最高の水準になったと伝わっている。21カ月連続で前年同月を上回る状況になっている。半導体不足などによる新車の納期遅れを背景に、中古車の需要が高まっていることが背景。ウクライナ情勢の悪化もあって、当面は高水準が続くとみられているようだ。同社など中古車販売各社にとって収益拡大要因につながるとの見方に。<7033> MSOL 3405 +502ストップ高。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1.9億円で前年同期比76.2%増益となった。通期計画12億円、前期比30.1%増は据え置いているが、高い増益率からも想定以上の好進捗と捉えられている。会社側の当初計画は0.7億円程度であったもよう。対計画比で稼働人員が増加したほか、コロナ影響で旅費交通費などが減少したことが上振れ要因につながったようだ。<3475> グッドコムA 1036 -17大幅続落。一時20年9月以来の1000円割れとなった。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は2億円の赤字となり、前年同期比4.4億円の損益悪化に。上半期計画は32億円の黒字で同47.5%増益であり、想定外の低調スタートと受けとめる動きが優勢。ホールセール、リテールセールスともにセグメント損失となる形に。なお、17棟1,001戸の販売契約を締結しているとして、通期予想は据え置いた。<5943> ノーリツ 1363 -89大幅反落。前日に株式売出の実施を発表している。売出人は三井住友銀行で売出株数は46万株、売出価格は3月16日から18日までの間に決定する。個人投資家を中心に株主層のさらなる拡大を図るとともに、コーポレートガバナンス強化による株主価値の向上を目的としている。株価が下落基調で需給懸念が強い中、短期的なさらなる需給悪化要因として、ネガティブに捉える動きが優勢。<6376> 日機装 791 +57大幅続伸。連結子会社であるドイツの LEWA社およびニュージーランドのGeveke社の全株式を4月中に譲渡、約320億円株式譲渡益を第2四半期に計上する見込みと発表。昨年12月中には売却方針の決定を発表済み。これに伴い、上半期営業益は従来の20億円から325億円に、通期では100億円から350億円に上方修正した。また、業績回復を背景として、年間配当金計画も従来の20円から25円に引き上げた。<9984> ソフトバンクG 4265 -185続落で連日の安値更新。前日の米国市場ではアリババのADRが急落、同社の保有株式価値の多くを占める銘柄だけに、連れ安する流れにもなっているようだ。アリババ株は前日に10%超の下落、強い中ロ関係なども意識されて、米上場廃止リスクが一層強まる状況となっているもよう。また、中国における新型コロナウイルス感染拡大の影響なども懸念のようだ。米ナスダックの軟調な動きなども逆風となっている。<6966> 三井ハイテク 8500 +1500ストップ高。前日に22年1月期決算を発表、営業益は150億円で前期比3.9倍となり、第3四半期決算時に上方修正した130億円を上回った。また、23年1月期は204億円で同36.4%増と連続大幅増益を見込む。電動車向け駆動・発電用モーターコアの需要拡大、各種半導体の好調な需要継続を予想する。原材料費上昇や積極投資負担などのコストアップ要因も懸念されていたため、想定以上の内容にポジティブ反応。
<ST>
2022/03/15 15:54
本日の注目個別銘柄
オハラ、シーイーシー、ヤーマンなど
<1802> 大林組 887 -27大幅反落。モルガン・スタンレーMUFG証券は投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に、目標株価も910円から730円に引き下げた。工事量の急増と就業者数の減少によって労務単価が上昇するリスクは高いとして、業界投資判断を「Cautious」に引き下げた。加えて同社に関しては、決算発表後は会社計画に対する潜在的なダウンサイドリスクを意識し、上値は相対的に重くなるリスクがあると分析。<3662> エイチーム 642 -28大幅続落。先週末に上半期決算を発表、営業損益は11.4億円の赤字で前年同期比13.6億円の損益悪化となった。11-1月期は8.9億円の赤字、8-10月期2.5億円の赤字から赤字幅は一段と拡大へ。開発費や広告費などの先行投資負担が膨らんでいるもよう。また、これまで未定としていた通期予想は7億円の赤字としている。通期での赤字転落には想定外との見方も多いようだ。<4384> ラクスル 2469 -236急落。先週末に上半期決算を発表、営業損益は0.4億円の赤字で前年同期比2.5億円の損益悪化となった。11-1月期は0.6億円の黒字だが、前年同期比では56%の大幅減。11-1月期の増収率も同8.3%増となり、8-10月期の同30.4%増からは大きく鈍化した。新型コロナ感染拡大を要因にラクスル事業の売上が想定よりも伸び悩んでいるもよう。全般的なバリュエーション調整が続くなかネガティブ視された。<4919> ミルボン 5100 -730急落で下落率トップ。先週末に株式の売出実施を発表。三井住友信託銀行が売出人となり、93万44000株を売り出す。売出価格の決定期間は22日から24日まで。流動性の向上及び投資家層の拡大を株式売出の目的としている。売出株は発行済株式数の2.8%程度の水準に過ぎず、株式価値の希薄化にもつながらないが、流動性が乏しいこともあって短期的な需給悪化を警戒する動きが優勢になっているようだ。<4996> クミアイ化 897 +71急伸。先週末に第1四半期決算を発表、経常利益は39.5億円で前年同期比2倍となった。業績予想は据え置いているものの、通期経常利益は112億円で前期比12.7%減益を見込んでおり、想定以上に好調なスタートと受けとめられている。主力の農薬及び農業関連事業が大幅な増収増益、国内向けは水稲用殺菌剤・除草剤が好調推移、海外向けも畑作用除草剤「アクシーブ剤」が大きく伸長したもよう。<5218> オハラ 1294 +194急騰。先週末に第1四半期決算を発表、営業益は7.5億円で前年同期0.04億円から急拡大した。つれて、上半期予想は従来の8億円から11.5億円に、通期では17.5億円から22億円にそれぞれ上方修正した。デジタルカメラ向け光学機器用レンズ材の販売が堅調に推移していることが業績上振れの背景。前期決算発表後は株価調整が続いていただけに、見直しの動きが進む形になった。<9692> シーイーシー 1177 +176急騰。先週末に22年1月期決算を発表、営業益は42.1億円で前期比16.7%減となり、第3四半期決算時に下方修正した数値の40.5億円をやや上回った。一方、23年1月期は50億円で同18.9%増益を見込む。また、発行済み株式数の5.7%に当たる200万株、20億円を上限とする自社株買いの実施も発表、取得期間は3月14日から9月30日まで。順調な業績回復や株主還元姿勢を評価の動きに。<6630> ヤーマン 1047 +150ストップ高。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は60.1億円で前年同期比10.4%増益、上半期の減益決算から2ケタ増益に転換している。つれて、通期予想を従来の64億円から70億円、前期比14.5%増に上方修正。ブランディング広告や新製品開発など諸施策の成果が顕在化しているもよう。4月末の株主優待も、前期同様に100株以上の株主に対する5000円の割引券贈呈を行うとしている。<1963> 日揮HD 1578 +205急伸。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も1130円から1840円に引き上げている。ウクライナ紛争を契機としてLNGの調達環境が変化、同社の受注機会も拡大していくとの見方に変更しているもよう。欧州を中心に今後、天然ガスの調達を北米や中東、アフリカなどの他地域へと切り替える動きが本格化、LNGプラント案件の受注モメンタム拡大を想定のようだ。<9603> H.I.S. 2000 +140大幅反発。政府では先週末、「まん延防止等重点措置」の解除基準を緩めて、新規感染者数が高止まりしていても、病床使用率や医療負荷の低減が見込める場合には解除できるようにするとの新たな考えを示している。経済活動の本格回復、政府のGoTo政策などへの期待感につながり、リオープニング関連銘柄の買い材料となっている。同社を始め、オープンドアやエアトリなど旅行関連の強い動きが目立つ。
<ST>
2022/03/14 15:42
本日の注目個別銘柄
千代化建、鎌倉新書、三井海洋など
<5464> モリ工業 2572 +55後場入り上げに転じる。本日13時に発表した配当増額と自社株消却が手掛かり材料となっている。期末配当を60円から100円に増額すると発表した。年間配当は130円となり、前期の年間配当90円から40円の増配となる。また、同時に発行済株式数の1.02%にあたる8万100株の自社株を3月25日に消却すると発表。増配と共に一株当たりの価値向上に繋がるとあって好感されている。<4188> 三菱ケミHD 750 -17.4反落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も990円から750円に引き下げている。原油由来などの原燃料価格の上昇を考慮して、23年3月期以降のコア営業利益予想を下方修正。ドバイ原油が120ドル/バレル程度で推移する前提にすれば、コア営業利益は前期比10%以上の減益になる可能性があるとしている。業績下方修正を考慮すると、株価の割安感も乏しいと指摘。<6387> サムコ 2073 -211大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業利益は5.2億円で前年同期比2.1倍の大幅増益となった。ただ、従来計画の6.2億円は下振れる着地となり、ポジティブに捉える動きは限定的となっている。通期予想13.4億円、前期比35.4%増は据え置きで、大幅な上振れ期待などは後退する形にも。本日は地合い悪化で、半導体関連が軟化していることなども逆風となっているようだ。<6966> 三井ハイテク 6910 -490大幅反落。特に個別の悪材料は観測されていない。欧州中央銀行(ECB)は前日の定例理事会や米2月消費者物価指数(CPI)の高い伸びなどを受け、インフレ高進及び各国中銀のタカ派姿勢への警戒感が改めて高まるなか、本日は同社を含めグロース株が広く売られた。なお、14日には22年1月期の決算発表を予定しており、原材料価格上昇などによるガイダンスリスクなども意識されたようだ。<7196> Casa 747 -58大幅反落。前日に22年1月期決算を発表、営業利益は10.4億円で前期比0.5%増となり、第3四半期決算時の上方修正水準で着地。一方、23年1月期は7.4億円で同28.9%減益を見込む。人員増や新システムリリースに伴う費用増などを見込んでいる。想定外の大幅減益見通しにネガティブなインパクトが先行。発行済み株式数の1.29%に当たる13万株、1億円を上限とする自社株買い発表も下支えにならず。<6366> 千代化建 423 +53急伸。米エネルギー大手のセンプラ・インフラストラクチャーでは、米ルイジアナ州のLNGプラント「キャメロン」の年産能力を約675万トン高めて、年産1900万トンにすると伝わった。投資額は数千億円規模になるもようだ。増産分は欧州やアジアへの輸出に振り向け、欧州のロシア産ガス依存低減方針に対応するもよう。キャメロンプロジェクトで実績を持つ同社への期待感が高まる展開に。他のプラント各社も本日は急伸。<6269> 三井海洋 1221 +114急伸。イタリアの大手石油会社であるEni社のメキシコ子会社から受注し、建造を行っていたFPSOが原油生産を開始したと発表している。メキシコ沖合のエリア・ワン鉱区開発プロジェクトに使用されるもよう。ウクライナ問題の混迷で世界的なエネルギー危機が意識されつつある中、着実な実績積み上げによる今後のニーズの獲得へ期待が高まる状況になっているようだ。<6184> 鎌倉新書 457 +54急伸し上昇率トップ。前日に22年1月期の決算を発表、営業利益は5.3億円で前期比倍増、第3四半期決算時の下方修正水準での着地になっている。未定としていた配当金は前期比1円増の2円としている。一方、23年1月期は6.4億円で同20.1%増益の見通し。売上高は3割成長を見込んでおり、サービス拡充などに向けた投資を継続しながらも、増収効果による収益拡大を見込んでいる。<8068> 菱洋エレク 1908 -197急落。前日に22年1月期の決算を発表、営業利益は22.6億円で前期比78.2%増益となり、従来予想の20億円を上振れる着地に。一方、23年1月期は23億円で同1.9%増にとどまる見通し、足元で急拡大してきたデジタル家電向け半導体ビジネスの過熱感が一旦落ち着くとみているもよう。純利益は2ケタ減益に転じる予想であり、年間配当金も前期120円に対して20円減配となる100円を計画。<1928> 積水ハウス 2303 -9.5もみ合い。前日に22年1月期決算を発表、営業利益は2302億円で前期比23.4%増となり、市場予想を70億円程度上振れ。年間配当金は従来計画88円から90円に。上限300億円の自社株買い実施も発表。また、23年1月期は2360億円で同2.5%増を見込み、コンセンサス2320億円程度を上回る。ポジティブ決算だがサプライズは限定的で、木材価格の動向にも不透明感が残り、上値追いは限られる展開に。
<ST>
2022/03/11 16:00
本日の注目個別銘柄
Bガレジ、コスモエネHD、昭電工など
<6104> 芝浦機 3040 +241大幅続伸。大和証券は投資判断を「2」から「1」に、目標株価も4000円から4200円に引き上げた。EV関連のBSF(バッテリーセパレータフィルム)製造装置について、現在100ライン、2000億円程度の強い引き合いがあり、25年3月期から28年3月期にかけて、800-1000億円/年の売上を見込む状況に変わりはないと。BSF受注高は22年3月期486億円に対して、23年3月期は750億円と予想。<9613> NTTデータ 2151 +138大幅反発。クレディ・スイス証券は投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も2500円から2800円に引き上げている。ヘルスケアや金融など得意領域への経営資源の集中および現地企業からの長期案件の獲得などから、海外事業の収益見通しが大幅に改善と評価。また、老朽化したデータセンタの売却や遊休資産の整理などにより、資本収益性の改善も進むと予想している。<2695> くら寿司 3355 -5もみ合い。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は6.9億円で前年同期比22.4%減益、会社側通期計画28.3億円に沿った水準での推移とみられる。オミクロン株の感染拡大が強まったなかでは、想定以上に底堅い推移と受けとめられているようだ。品質向上や無人化投資などの先行費用が減益要因となったものの、キャンペーン効果などによって、既存店売上高は好調に推移している。<6535> アイモバイル 1193 +62大幅反発。前日に上半期決算を発表、営業利益は32.7億円で前年同期比26.8%増益となった。第1四半期の同50.2%増から増益率は鈍化しているものの、最需要期である11-1月期に同20.0%増と高い収益成長を続けたことで、安心感と共にポジティブな評価が優勢になっている。ふるさと納税事業が順調な成長を続けているほか、インターネット広告事業も増収増益となっている。<4004> 昭電工 1995 +188急伸。2024年までに政策保有株を原則全て売却する方針を明らかにしたと伝わっている。20年末時点で政策保有株を39銘柄保有していたが、今後1-2年で売却していき、これをゼロにすることを目指すようだ。同社は不動産などの売却資金を活用して、25年12月期までに1300億円の資金を捻出する計画。売却資金は成長投資や負債の返済原資に充てる考えで、資本効率の向上に向けた動きを評価する流れに。<8766> 東京海上 6434 +192大幅続伸。損保大手4社が10月から住宅向けの火災保険料を全国平均で11-13%程度引き上げると報じられている。上げ幅は2000年以降で最大となるもよう。国内で豪雨の被害が相次いだことや世界的な災害多発で、保険会社がリスクを転嫁する再保険料が高騰していることに対応。3月中にも詳細を詰めて、10月以降に更新する契約から引き上げるようだ。同社を始め損保各社には採算改善への期待が先行する動きにも。<3180> Bガレジ 2550 -700ストップ安。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は7.8億円で前年同期比20.9%増益となっている。ただ、11-1月期は2億円で同32.5%の減益に転じている。売上成長がやや伸び悩んだほか、グループ子会社の在庫評価見直しなどの影響、原材料高・円安によって、利益率が悪化したもよう。業績上振れへの期待も高かった中、想定以上の収益鈍化をネガティブ視する動きが優勢になっている。<1605> INPEX 1342 +4もみ合い。前日の原油先物市場では4月限WTI原油先物価格が前日比12%安と急落しており、同社を中心とした原油関連株の売り材料につながっている。アラブ首長国連邦がOPEC加盟国に増産を促しているとの報道が一部で伝わったほか、イラクにも増産思惑が浮上する形になっているようだ。ただ、クライナ情勢は改善しておらず、今後再び商品市況が上伸する可能性もあるとの見方も多く、売り買いが交錯した。<5021> コスモエネHD 2577 -347急落。約16%を出資する筆頭株主のアラブ首長国連邦アブダビ首長国の政府系ファンドが、保有株をすべて市場で売却すると発表している。同ファンドでは、脱炭素の流れを受けて化石燃料への投資から撤退を進めており、追加売却への懸念はこれまでも強まってはいた。今回の売出株数は1330万株で発行済み株式数の15.7%に当たるため、短期的な需給懸念が優勢に。売出価格は2450円と決定している。<7203> トヨタ自 1945.5 +100大幅続伸。前日開催された22年春季労使交渉の中で、豊田社長が4月以降の生産計画の見直しに言及。「4-6月を意思ある踊り場とする」とし、取引先部品メーカーに伝えている計画の引き下げ方針を示した。世界で約1100万台を生産する計画をまとめていた22年度計画に影響の可能性とも伝わった。ただ、半導体調達不足などが長期化している中、挽回生産の本格化時期が遅れるとの見方はすでに強まる状況だったとみられる。
<ST>
2022/03/10 16:01
本日の注目個別銘柄
UTグループ、東京電力HD、北日本紡績など
<2801> キッコマン 7840 -560大幅反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、目標株価を9000円から8200円に引き下げている。23年3月期以降は安定成長局面へシフトすると考えているが、当面は大豆・小麦市況の動向に注意が必要と指摘。大豆、小麦の価格感応度は1BU当たり1ドル/年上昇すると、それぞれ約5億円のコストアップになると想定している。原材料価格上昇に伴うマイナス影響を警戒視する動きが強まるっている。<8031> 三井物産 2968.5 +28.5反発。メリルリンチ日本証券は投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も2870円から3400円に引き上げている。想定以上の商品市況サイクルの強さを背景に、鉄鉱石、原料炭、銅市況の見通しを引き上げ、つれて、当期利益予想もコンセンサス大幅超過水準にまで上方修正した。ロシアリスクは懸念材料であるものの、株価にはある程度織り込まれており、影響も大きくないとみているようだ。<9501> 東京電力HD 332 -25大幅続落。本日は電力株が全面安で、電力・ガス業が業種別下落率のトップに。エネルギー危機の様相が世界的に強まるなか、原発の再稼働推進機運なども足元で高まっていたものの、ロシアのウクライナ原発攻撃などもあり、こうした期待感が低下する流れになっているもよう。ドイツ政府が前日に、ロシアへのガス依存を減らすために浮上していた原発の稼働延長案を却下しており、一段と期待値低下の方向に。<6301> コマツ 2623 +77.5大幅反発。米国市場ではキャタピラーが6.7%超の大幅高となっており、国内建機大手の同社にも買いが波及。キャタピラーは、歴史的にコモディティと一般的なインフレに対する強力なヘッジとしての位置づけがあるとして、一部アナリストが投資判断を格上げしているもよう。同社にも、ロシア以外の地域において稼働率がさらに改善することで、ロシアのマイナス要因はある程度払拭されるとの見方があるようだ。<5541> 大平洋金 3755 +165大幅反発。ロシアのウクライナ侵攻が長期化するなか、供給不安からニッケル価格が急騰。ニッケル市況との連動性が高い同社株の買い材料につながっている。前日のLMEニッケル先物価格は一時前日終値比で2倍以上の暴騰となり、1トン当たり10万ドルを突破。これを受けてLMEではニッケル取引を即日停止する事態になっている。同社株は前日に大幅安となっていたこともあり、押し目買いの動きが活発化へ。<4238> ミライアル 1383 -3もみ合い。前日に22年1月期決算を発表、営業利益は19億円で前期比2.2倍となり、12月8日に公表した17億円を上振れ。一方、23年1月期見通しは算定困難として非開示だが、第1四半期のみ7.1億円、前年同期比2.2倍の見通しとしている。前期第4四半期比でも6.8%増益水準。順調な業績拡大が確認される形だが、半導体関連として目先の好業績は想定線か、買い一巡後は出尽くし感が優勢に。<8358> スルガ銀 412 +5大幅反発。ノジマとの資本業務提携解消を発表。両社は経営戦略を巡っての路線対立が発生、21年5月には提携解消に向けた交渉が始まっていた。ノジマは同行株の4285万4107株、発行済み株式数の18.46%を保有しており、立会外取引による自社株買いで対応する。自社株買いの上限は4400万株。もともと売却への懸念はあったなか、1株当たりの価値向上につながる対応をポジティブ視の動きに。<3409> 北日本紡績 140 +9急伸。抗菌・抗ウイルス糸の上市を4月より実施すると発表している。同製品の特長は、抗菌・抗ウイルス機能を有する薬剤を布にする前の糸に固着させることにあるとしている。抗菌・抗ウイルス機能の経時劣化が起こり難く、薬剤が凝集することもなく風合いの改善も見込めるもよう。期待される用途として、タオルや肌着類のほか、メディカルウェア、自動車用シート、インテリアファブリックスなどとしている。<6702> 富士通 16000 +840大幅反発。本体と国内グループ会社で募集した早期退職に過去最大規模の3031人が応募したと発表した。これは国内従業員の約4%にあたる規模であるもよう。退職金積み増しなどの費用を計上し、22年3月期営業利益は従来の2750億円から2100億円に下方修正している。応募社員数は想定以上とみられ、23年3月期は300億円強の固定費削減効果につながるとみられている。<2146> UTグループ 2547 -252大幅続落で下落率トップ。前日に業績予想の下方修正を発表、営業損益は従来予想の60億円から57億円、前期比20.4%減に引き下げ。大手自動車メーカーにおける一部生産調整の影響が想定以上に長期化しているもよう。組織再編関連費用の計上で純利益は34億円から24億円に下方修正。これに伴い、未定としていた年間配当金は17.84円としており、前期の66円配からは大幅な減配となる形に。
<ST>
2022/03/09 15:29
本日の注目個別銘柄
日野自、UACJ、ソケッツなど
<4307> NRI 3940 +125大幅反発。前日には豪州事業に関する説明会が開催されているもよう。足元での需要拡大なども背景に、中長期では売上年成長率7%超・営業利益率を国内並みに引き上げる目標を示しているようだ。同事業がグローバルTier1と競合できるステージに来ていることを確認できたとの評価も高まっている。また、サイバー攻撃の構造的な増加は事業機会の拡大につながるとも注目されてきているもよう。<5741> UACJ 1948 -260急落。21年2月以来の2000円割れとなっている。前日のLMEアルミ先物価格は2.8%の下落となっており、同社などアルミ関連株のマイナス材料とされている。前日には年初来安値を割り込んでいたことで、処分売りの動きが一段と急がれる形のようだ。同社に関しては、原油相場が1バレル=10ドルの上昇で年間10-15億円の経常減益要因となり、原油高が進行していることもマイナス視。<3676> デジハHD 1576 +53大幅反発。岩井コスモ証券は投資判断を新規に「A」、目標株価を2300円でカバレッジ開始。DX関連投資の拡大を追い風に、高い成長が期待できる企業だと評価している。中期経営ビジョン達成に向けてのボトルネックは人材調達とM&Aになるが、前者では、未経験からプロへと育てる方法と、子会社からフリーランスエンジニアを活用する方法を持っており、後者でも、海外企業を含め豊富な実績を持っているとしている。<7751> キヤノン 2586.5 +7反発。前日に経営方針説明会を開催。2025年12月期に連結売上高を過去最高の4兆5000億円以上にする目標を掲げており、そのうち、カメラなどイメージング部門の売上高で前期比53%増の1兆円を目指すと表明している。監視カメラなど新規事業の貢献を見込んでいるもよう。また、株主還元も強化し、配当性向50%を目安に年間配当は160円に早期に高める方針ともしている。<5201> AGC 4280 +95大幅反発。5000円レベルの節目を割り込んで以降、ここ4営業日で株価は一時18%超の下落と調整ピッチが速まっていたことで、本日は押し目買いの動きが優勢になっている。前日には非開示だったロシア事業の売上高規模を公表、ロシア事業の連結全体に占める割合は2%程度とされており、現時点で経済制裁による影響は発生していないもよう。不透明感の後退が買い安心感につながっているようだ。<1605> INPEX 1341 -87大幅反落。前日のNY原油先物市場でも原油価格の上昇が継続、WTI先物は1バレル=119.40ドルにまで上昇している。ただ、欧州各国の首脳はロシア産石油の輸入禁止措置を巡って早期の実施に慎重な姿勢を示したなどとも伝わっており、国内商品先物市場では原油は反落スタートに。足元での上昇ピッチが速まっていた同社などの原油関連には利食い売りも集まる展開へ。本日は全般的に資源関連株の下げが目立つ状況。<3634> ソケッツ 928 +150ストップ高比例配分。クッキーレス感性ターゲティング広告サービス「Trig’s」のオープントライアルを開始したと発表している。トライアルの実施媒体は集英社webメディア9媒体となるようだ。今回のトライアルは、独自の感性AIを活用し、クッキーを利用せずにネット媒体の記事・情報・コンテンツの文脈のみならず、読者の感情や感性を推測して、関連情報、関連広告を表示する取り組みとなるようだ。<9247> TREHD 1621 -16大幅反発。大和証券では投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価も2200円から2220円に引き上げている。タケエイとリバーHDの統合によるシナジーが営業面でも見られ、一部仕事量を押し上げているとみている。今後は、新規事業やコストシナジーの発揮に注目としているようだ。鉄スクラップ価格の変動が短期的リスクだが、廃棄物処理・再資源化が好調なことで今後も安定した業績が期待できると評価。<7205> 日野自 654 -91急落。エンジン認証不正問題を受けて、ここ3営業日での下落率は37%程度にまで達している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げで、目標株価も1350円から830円に引き下げている。不正行為確認に伴う出荷停止を踏まえて業績予想を下方修正、23年3月期営業利益は従来予想の900億円から730億円、前期比37.7%増に引き下げている。<2929> ファーマF 1554 -8反落。前日に上半期決算を発表、営業損益は20.3億円の黒字となり、前年同期比21.1億円の損益改善となっている。ただ、3月3日に大幅上方修正を発表済みであり、サプライズは限定的のもよう。また、上半期上方修正時に未修正であった通期予想57.7億円、前期比1.8%増は今回も据え置いていることは、ネガティブに捉えられてもいるようだ。当面の出尽くし感につながる形へ。
<ST>
2022/03/08 15:43
本日の注目個別銘柄
日野自、日駐、カナモトなど
<3549> クスリのアオキ 7160 +290大幅反発。先週末に2月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比6.0%増となり、4カ月ぶりのプラスに転換、22年5月期に入って最大の伸長率となっている。客数が同2.9%増加したほか、客単価も同3.0%上昇。新型コロナ感染再拡大により巣ごもり傾向が強まったほか、気温が低く推移したことで季節商材の売上も好調だったもよう。ディフェンシブ性の強さも妙味となり、ポジティブな反応につながる形へ。<9104> 商船三井 11200 +440大幅続伸。持分法適用会社であるONE社からの配当金1281百万ドルを受領したと発表。受領額は想定以上との見方もあり、海運大手3社のプラス材料となっている。また、同セクターには、ウクライナ情勢を巡るロシアへの経済制裁に伴う物流網混乱、運賃高騰への思惑が強まっているもよう。さらに同社に関しては、ブラックロックが5.38%を保有する大株主に浮上したと伝わっていることも支援材料に。<9678> カナモト 2037 -177大幅続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は33.1億円で前年同期比16.2%減益、上半期計画82億円、同1.7%増に対して低調なスタートと受けとめられているようだ。建設機械のレンタル需要が本格的な回復に至らない状況が継続しているもよう。一方、株主優待制度を変更、500株以上1000株未満の株主に対しても新たに優待を実施するとしているが、保有期間が継続半年以上の株主に限定するとしている。<6963> ローム 8270 -410大幅続落。先週末に業績予想の上方修正を発表。通期営業利益は従来予想の630億円から690億円、前期比79.3%増にまで増額。自動車関連市場や産業機器関連市場が引き続き好調に推移しているもよう。業績上振れに伴い、年間配当金も従来計画の160円から185円に引き上げ、前期比35円の増配となる。ただ、第3四半期までの好進捗から業績上振れは想定線、株式市場の先行き不透明感が強いなか出尽くし感が先行へ。<3962> チェンジ 1766 +32一時急伸。SBIHD<8473>との資本業務提携を先週末に発表し、ポジティブ視する動きが優勢になった。主要株主が保有株1430万株を相対取引によって譲渡、SBIHDが19.78%の株式を保有する筆頭株主となる。地方創生関連事業における連携、エネルギー事業の連携戦略推進、地方自治体、地方の中小企業に対するDX化推進などを業務提携の内容としている。シナジー効果への期待感など先行する形に。<2353> 日駐 148 +11大幅反発。発行済み株式数の1.23%に当たる400万株、5億円を上限とする自己株式の取得実施を発表。株主還元及び資本効率の向上、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策の遂行を図ることを目的としている。取得期間は3月8日から4月21日までと比較的短期間になっており、需給インパクトが期待される展開になっている。また、上半期決算も発表、営業利益は23億円で前年同期比31.4%増と想定通りの好決算に。<6954> ファナック 18825 -1575大幅続落。JPモルガン証券では投資判断を「ニュートラル」から「アンダーウェイト」に、目標株価も24000円から16000円に引き下げた。工作機械受注がダウンサイクルに入ってくると予想、高収益のFA事業が減収局面になるとみている。また、FA及びロボットの中期能力増強などに関わる投資増加によって、マージンの悪化も見込んでいるようだ。23年3月期以降は減収減益を予想とし、相対的な魅力が低下と判断。<1605> INPEX 1428 +91大幅反発。先週末の原油相場は、米国がロシア産原油禁輸に向け同盟国と協力する可能性を指摘したことから一段の上昇となっており、原油高がストレートにメリットとなる同社への関心が続く形になっている。ロンドン市場では、北海ブレント原油先物期近物が前週末比18%程度上昇し、1バレル139超まで上昇している。2008年7月以来の高値水準になっている。<3031> ラクーンHD 971 -81大幅続落。昨年来安値更新で、20年7月以来の1000円割れに。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業益は8.3億円で前年同期比13.0%減となり、通期予想は従来の14.3-15.3億円のレンジ下限を下回る10.9億円に下方修正した。オミクロン株の爆発的な感染拡大の影響で消費マインドの停滞懸念が再び高まり、売上成長の勢いが弱まった。グロース株安の中での業績下方修正にネガティブな反応が強まった。<7205> 日野自 745 -150ストップ安。国内車両用エンジンの排出ガス及び燃費に関する認証申請における不正行為を確認したと正式に発表。中型エンジン「A05C」や大型エンジン「A09C」、「E13C」の試験において、性能を偽る不正行為が判明としている。現時点では調査対象が2016年排出ガス規制対象エンジンに限られており、今後の調査次第ではさらに不正行為が判明する可能性なども意識されているもよう。
<ST>
2022/03/07 16:22
本日の注目個別銘柄
アルチザ、日野自、AGCなど
<4849> エン・ジャパン 2826 -10小反落。いちよし証券はレーティングを「B」から「A」に引き上げ、フェアバリューを3700円としている。売上予想を引上げる一方で利益見通しは従来予想を据え置いているが、株価下落に伴って評価を引き上げた。今後もengage向け広告宣伝費が増加する見通しであるが、新規分野のHR-Techは売上、利益とも好調に推移しているとポジティブに捉えている。ただ、全般安に引きずられる形で、利食い売りが増えた。<7205> 日野自 895 -155急落。後場に入って急落する展開となっている。排ガスなどのデータを巡って不正の疑いがあるとして、本日午後4時から緊急記者会見を開くと発表している。国に提出した数値に不正があり、一部のエンジンで法律上の基準を満たしていない可能性があるようだ。信頼性の低下など、今後の事業展開に与える影響を警戒する動きが優勢に。<4449> ギフティ 976 +77大幅反発。マザーズ指数大幅安など中小型グロース株の軟調な動きが目立つなか底堅い動きに。SBI証券が投資判断を「売り」から「買い」に2段階格上げ、目標株価も2400円から2700円に引き上げた。株価調整が十分に進んだことに加えて、主力のgfB(giftee for Business)が好調、コロナ禍に起因するダウンサイドリスクが一定程度軽減、利益率を高め易い収益構造などを評価しているようだ。<5201> AGC 4320 -465急落。ロシア軍のウクライナ攻撃が激しさを増すなか、為替相場ではユーロ安の流れが強まっている。ユーロ・円も下落基調を辿り、一時は昨年2月以来となる127円割れまでユーロ安が進行している。同社などの欧州関連銘柄には、円高ユーロ安デメリット、欧州景気の先行き懸念が強まる状況のようだ。なお、同社にとっては、全体に占める欧州の売上高割合は2割程度の水準となっている。<7752> リコー 1019 +39大幅続伸。前日に中期経営計画の進捗説明会が開催されたもよう。「デジタルサービス親和性」を評価軸の1つとする方針を掲げるなど、デジタルサービス企業への変革を着実に実行していくようだ。23年3月期営業利益1000億円目標を据え置いたほか、株主還元においても総還元性向50%の目安を据え置き、継続的な増配や機動的な自己株取得実施への期待もあらためて高まる形になっている。<7590> タカショー 655 -56大幅反落。前日に22年1月期の決算を発表している。営業利益は14.7億円で前期比27.4%増益となったが、従来計画の15.1億円を下振れる着地に。また、23年1月期は15.7億円で同6.4%増益の見通し。連続増益の見通しであるが、前期、前々期との比較では増益率は鈍化見込みとなっている。ポジティブインパクトは限定的で出尽くし感も強まる形になり、地合いの悪化に押される状況へ。<2929> ファーマF 1552 -91伸び悩んで大幅反落。前日に上半期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の11.1億円から20.3億円にまで引き上げた。前年同期は0.8億円の赤字であった。複数の新商品の販売が好調であったほか、ニューモ育毛剤のECプラットフォームなどでの海外販売も新規事業として売上増に貢献。ただ、第1四半期実績が15.8億円であったため、上方修正は織り込み済み、地合い悪化も重なって出尽くし感が優勢に。<6778> アルチザ 1328 +186急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は12.7億円で前年同期比88.0%増となり、従来の通期予想である9億円を大きく超過した。つれて、通期予想は14億円、前期比67.7%増にまで上方修正。主力のモバイルネットワークソリューションにおいて、5G向け製品及びテストサービスの追加受注などにより、国内における販売が予想を上回り堅調に推移しているもよう。高い進捗率から一段の上振れも期待できる状況に。<7011> 三菱重 3648 +160大幅反発で一時昨年来高値を更新。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「1」に、目標株価も3900円から5600円に引き上げた。23年3月期は増益要因が豊富であり、コンセンサス水準は保守的過ぎるとみているもよう。同営業利益は2300億円を予想、市場予想を400億円強上回るとみている。石炭ガス化複合発電事業における追加費用の減少、民間航空機事業におけるB787の出荷機数の回復などを想定へ。<4613> 関ペイント 1958 -167大幅続落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に、目標株価も3700円から2400円に引き下げた。原材料価格の上昇などを考慮して業績予想を下方修正しているもよう。ドバイ原油が110ドル/バレルで推移すると、経常増益は難しくなるとみているようだ。1ドル/バレルの上昇は年間4億円の利益引き下げ要因として、23年3月期経常利益は、22年3月期見込385億円に対して369億円と見込む。
<ST>
2022/03/04 16:01
本日の注目個別銘柄
SREHD、CIJ、平和不など
<2685> アダストリア 1710 +40大幅反発。前日に2月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比4.1%減、5か月ぶりにマイナスに転じた。客単価が同4.4%上昇した一方、客数が同8.1%減少した。新型コロナウイルスの感染拡大やまん延防止等重点措置の影響で、全国的に客数が伸び悩んだほか、低気温の影響も響いた。ただ、気温上昇に伴い月末にかけて売上は回復しているようであるほか、新生活に向けた春物商品の販売などは順調のもよう。<2587> サントリーBF 4745 +200大幅反発。前日にスモールミーティングが開催されたもよう。国内飲料の慢性的なデフレと原料高急騰に対する危機感が強く感じられたとの見方が多いようだ。一方、インパクトのある値上げを行う必要性などにも言及しているようで、今後の収益改善につながるとの期待が高まっている。また、ウクライナ情勢に関しては、物流面など含めて直接的な影響は見られていないともしている。<9684> スクエニHD 5520 -220大幅反落。モルガン・スタンレーMUFG証券は投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げ、目標株価も7300円から6500円に引き下げた。業績予想は上方修正しているものの、来年度の減益リスクは高まったとみているもよう。MMOの反動減、PS5普及ペースの鈍化、出版事業のピークアウトなどを想定している。また、メタバース関連としてのプレミアムは既に株価に反映されてるとも指摘。<9983> ファーストリテ 62520 -730もみ合い。前日に2月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比14.0%減となり、7カ月連続での前年割れとなった。前月の同7.1%減から減少率も拡大。客数が同12.6%減少したほか、客単価も同1.6%低下した。低気温の影響によって、春物商品の立ち上がりが苦戦したようだ。ただ、上期累計では同9.0%減にとどまり、通期会社計画の11%減は上回る推移となっている。<4826> CIJ 915 +86急伸。3月末を基準として1対1.2の株式分割を実施すると発表。投資単位当たりの金額を引き下げることによって、投資家層の拡大と株式の流動性を高めることを目的としている。年間配当金は前期比1円増の24円計画を維持、実質的には従来の24円に対して4.8円の増配となる。また、株主優待に関しても優待内容を変更しておらず、実質的な制度拡充となる。<6095> メドピア 3525 +200大幅反発。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価は4500円を据え置いている。コロナ需要の一巡で医師会員サイト企業の成長性が鈍化する中、同社に関しては、施策効果によって競合比で高い売上成長が継続する可能性があるとみているほか、来期以降は新サービスの収益貢献も期待できると評価している。5カ年平均営業成長率は従来の26.8%から28.7%へ上方修正しているもよう。<3686> DLE 240 +12大幅反発。ビジネスメタバース事業を推進する子会社を設立すると前日に発表、期待材料視される展開になっている。100%子会社であるちゅらっぷすが80%の筆頭株主となり、同社の連結子会社となる予定。3月の設立を予定しているようだ。今後の市場拡大が期待されているメタバース事業への進出により、中期的な業容拡大を期待する動きが先行しているもよう。<8803> 平和不 3615 -350大幅続落。大和証券では投資判断を「1」から「2」に、目標株価も4560円から4260円に引き下げている。株価は12月以降のアウトパフォームが顕著となっているが、最近では市況悪化に伴ってJ-REITの投資口価格も下落しており、同社の利回り面の魅力が相対的に低下してきたとみているもよう。また、高い株主還元が24年3月期まで続くとみられるが、その先は株主還元額が一旦伸び悩む可能性もあるとしている。<2413> エムスリー 4549 +130大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も5800円から6400円に引き上げている。株価下落によって市場の過度な成長期待が修正されたこと、主力の製薬マーケティング支援では付加価値化による中期的な成長確度が高まると考えられることを評価引き上げの背景としている。来期は営業減益を見込むが、再来期には2ケタ成長への回帰を予想。<2980> SREHD 3135 -700ストップ安。54万4200株の公募増資、288万2600株の株式売出、29万900株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表。目先の需給悪化が警戒された。売出人はZHDであり、所有割合は従来の21.46%から2.82%に。またヤフーとの業務提携見直しも発表、「おうちダイレクト」の共同運営等に関する提携関係を3月に終了、4月より新たに「Yahoo!不動産」メディア活用に関する提携を実施。
<ST>
2022/03/03 15:35
本日の注目個別銘柄
朝日放送HD、大紀アルミ、INPEXなど
<6227> AIメカテック 1233 +74大幅続伸。海外大手半導体関連メーカーから、はんだボールマウンタの大口受注を獲得したと発表。同装置は半導体パッケージの組立てに用いられる装置で、ユーザーがパッケージ需要拡大に備えた生産能力増強を行うもよう。受注金額は17億円で、23年6月期に売上計上する予定のようだ。今期売上見込みの10%程度に当たる規模でもあり、業績インパクトが期待される形になっている。<6406> フジテック 2833 +76大幅続伸。前日に発表した自己株式の取得実施が好材料視されている。発行済み株式数の4.29%に当たる350万株、100億円を取得上限としており、取得期間は3月2日から23年2月28日まで。機動的な資本政策の遂行、資本効率の向上を通じた株主利益の向上を取得目的としている。また、3月8日付で290万株の消却も実施する。需給面が当面の下支え材料につながるとして、ポジティブな反応が優勢に。<6036> キーパー技研 2078 -136大幅反落。前日に2月の月次動向を発表。キーパーラボ運営事業の既存店売上高は前年同月比16.4%増となり、伸び率は前月の同31%増から低下、昨年11月以来の低水準となった。地合い悪化も加わってネガティブ視されているようだ。なお、トヨタ販売社向けに発売を開始したKeePerボディーコートは、導入決定・納入開始販社が28社となったようで、着実に導入は進んでいるもよう。<5702> 大紀アルミ 1851 +148大幅反発。前日の商品相場は2009年以来の大幅な上昇になったと伝わっている。エネルギーや金属、農産品などの主要供給国であるロシアとの貿易が世界的に停止されつつあるなか、需給逼迫による市況の先高感が強まっている。LMEアルミ先物も前日は3.25%の上昇となっており、アルミ二次合金地金の国内トップである同社には価格上昇メリットを期待する動きが優勢に。<2593> 伊藤園 6680 +80上昇。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は141億円で前年同期比35.2%増、11-1月期は32.5億円で同78.3%増となった。通期予想200億円に対する進捗は順調と捉えられている。国内飲料が堅調に推移し、ほぼ市場コンセンサス並みの着地になった。一方、引き続き競争が激化しているなか、今後本格化するとみられる原材料費上昇の影響懸念は拭えないもよう。上値は限定的にとどまった。<9405> 朝日放送HD 678 -67大幅反落。46万6200株の公募による自己株式の処分、76万3500株のりそな銀行による株式の売出、18万4400株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。調達資金は、老朽化して更新が必要となったテレビマスターの設備更新の一部に充当する予定のようだ。希薄化は限定的なものにとどまるが、短期的な需給の悪化につながるとの警戒感が優勢に。<6269> 三井海洋 1160 -43大幅反落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に、目標株価も3500円から1600円に引き下げた。新型コロナの影響によって、中国への入国制限で工期が延長していることに加え、同社のきめ細かいプロジェクトマネジメントが実践しづらい状況が継続していると。不透明な事業環境による業績悪化リスクは減退していないとし、23年12月期営業損益も60億円の赤字と、今期から一段の赤字拡大を予想している。<5233> 太平洋セメ 2049 -166大幅反落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も3400円から2440円に引き下げている。国内セメントの値上げ浸透までには時間を要するとみられる中、足元でエネルギーや物流費のコストアップが大幅に進んでいることを踏まえ、業績予想を下方修正しているもよう。23年3月期営業利益は630億円から500億円に下方修正、前期比2.9%の減益になると予想しているようだ。<1605> INPEX 1316 +94大幅続伸。NY原油先物相場では4月限が前日比約8%の上昇、一時は7年8カ月ぶり水準となる106.78ドルにまで急伸している。ウクライナ情勢の悪化に伴う原油需給のひっ迫を警戒する動きが一段と強まっており、IEAが原油高騰への対応策として6000万バレルの石油備蓄放出合意を発表しているものの、原油高の歯止めにはつながっていない。本日は同社など資源関連株に関心が集中する形にも。<8591> オリックス 2280.5 -6続伸。前日に日経平均採用銘柄の臨時入れ替えが発表されている。新生銀行が東証新市場区分のスタンダード市場へ移行することで、日経平均から除外となることに伴うもの。同じ金融セクターである同社が新規採用銘柄に決定しており、今後の需給インパクトを期待する動きが優勢になっている。4月1日の終値ベースでリバウンドに伴う買い需要が発生、市場では5-6日分の買いインパクトになるとみられているようだ。
<ST>
2022/03/02 16:10
本日の注目個別銘柄
マネックスG、ホウスイ、レノバなど
<9418> USENNEX 2585 +193大幅続伸。25年8月期まで4カ年の中期経営計画を発表。数値目標として、売上高2740~2860億円(21年8月期実績2084億円)、営業利益220~250億円(同156億円)などを掲げている。高い成長見通しをポジティブに捉える動きが優勢に。19年6月に発表した前中期計画では、24年8月期営業利益130億円を目標としていたが、3年前倒しで達成する形となっている。<4661> OLC 21550 +420続伸。3月1日から東京ディズニーリゾートの入場者数制限を緩和すると前日に発表。これまで各パーク1日2万人としていたが、最大収容人数の50%を超えない範囲内で入場者数を段階的に引き上げていくもよう。方向性は織り込み済みでインパクトは限定的であるが、着実な正常化への流れをポジティブ視。優待権利取りの動きを強める流れにもつながっているもよう。<3465> ケイアイスター 5330 +310大幅続伸。22年3月期末の配当金計画引き上げを発表。従来計画の130円から150円に増額、年間配当金は前期比126円増配の265円となる。第3四半期決算発表後は出尽くし感が強まり株価の下落基調が続いていた。前日終値基準での配当利回りが5.3%に及ぶほか、増配実施により来年度業績への期待も高まる形になり、見直しの動きが急速に強まる展開へ。<2201> 森永菓 3955 +215大幅続伸。森永乳業<2264>が実施する自己株取得に対して、保有株の一部を応募すると発表。応募予定株式数は430万株、応募後の所有比率は従来の12.70%から4.01%に低下する。売却に伴う特別利益219.46億円を計上、今期純利益は従来予想の128億円から280億円に上方修正。また、発行済み株式数の5.96%に当たる300万株、100億円を上限とする自社株買いの実施も発表している。<1352> ホウスイ 1030 +150ストップ高比例配分。親会社の中央魚類<8030>が完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表、同社ではTOBに賛同の意を表明している。TOB価格は1220円、前日終値比で38.6%のプレミアムとなる。TOB価格に完全サヤ寄せを目指す動きが優勢となっている。なお、TOB成立後は、同社株は上場廃止となる。<7013> IHI 2755 +97大幅続伸。大和証券では投資判断を「3」から「1」に2段階格上げ、目標株価も2500円から5000円に引き上げている。事業再編やビジネスモデル転換による「陸上分野」の収益性改善、アフターパーツ需要の回復や生産性改善による航空機エンジン事業の黒字化、24年3月期営業利益の最高益更新見込みなどを評価点としている。なお、固定資産の譲渡により、約99億円の譲渡益を今期・来期に分けて計上するとも発表。<7203> トヨタ自 2133 -5.5もみ合い。樹脂部品を手掛ける主要サプライヤーの1社でサイバー攻撃を受けたシステム障害が発生、これに伴い、2月28日、3月1日に国内全工場の稼働を停止すると発表している。国内全工場を1日に止める影響は約1万3000台程度のもよう。自動車生産正常化の遅れを懸念して全体株高の中で上値は重い状況だが、影響は短期間にとどまる可能性も高く、特に売り叩く動きも強まってはいない。<9104> 商船三井 9920 +580大幅続伸。昨年9月27日の高値水準を更新している。3月末を基準とした1:3の株式分割実施を発表している。株価水準が高いため、流動性のさらなる向上につながるものとして、ポジティブに捉える動きが優勢に。また、前日にはMSCIリバランスによる買い需要が発生、その後の需給妙味後退を睨んだショートも膨らんでいたとみられ、株高に伴う買い戻しの動きも加速しているとみられる。<9519> レノバ 1572 +149急伸。引き続き、エネルギー危機に備えた再生エネルギーの中期的な需要拡大への意識が高まっているもよう。また、野村證券では目標株価を2430円から1500円に引き下げているものの、投資判断を「リデュース」から「ニュートラル」に格上げしている。大幅な株価の調整に伴って、価格競争の激化による新規発電案件の獲得難航、開発費の回収遅延などといったリスクは相当程度織り込んだと判断のもよう。<8698> マネックスG 618 +100ストップ高比例配分。物言う株主として知られるヘッジファンドのオアシス・マネジメントが、5.08%の株式を取得したことが大量保有報告書で明らかになっている。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」としている。今後の株式価値向上につながっていくとの期待感が先行へ。また、JPモルガン証券では、業績リスクを織り込んだ株価調整は一巡として、投資判断を「ニュートラル」に引き上げている。
<ST>
2022/03/01 15:37
本日の注目個別銘柄
テノ.、インタートレ、日本ライフLなど
<7747> 朝日インテック 2456 +90大幅続伸。水戸証券はレーティングを「B+」から「A」に格上げ、目標株価は3250円としている。世界各国での直販化推進により、収益力向上とグローバルでのシェア拡大が見込まれるとしているほか、M&A実施による手術支援ロボットやセンサー付きガイドワイヤーなど新領域の開拓も期待できると評価。同証券では22年6月期営業利益153億円、前期比20%増に続き、23年6月期も同18%増の180億円を予想。<8068> 菱洋エレク 2179 +75大幅続伸。先週末に22年1月期の業績上方修正を発表、営業利益は従来の20億円から22.5億円にまで増額。デジタル家電向け半導体が新規納入先の開拓なども寄与し拡大したほか、半導体供給不足下における旺盛な需要も下支えとなっているもよう。投資有価証券売却益の計上で、最終利益は13.5億円から18.5億円に引き上げた。新年度業績への期待感も高まる形となり、ストレートにポジティブな反応が優勢となった。<7037> テノ. 687 +100ストップ高。先週末に自己株式の取得実施を発表。発行済み株式数の6.41%に当たる30万株、1億円を取得上限としており、取得期間は2月28日から5月31日まで。株主還元の充実と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的としている。比較的短期間における高水準の自社株買い実施によって、株価の押し上げ効果は大きいとの見方に。<6191> エアトリ 3085 +125大幅続伸。政府は東京、愛知、大阪など10都府県について、「まん延防止等重点措置」を延長する方向で調整などと伝わっている。ただ、一方で、新型コロナウイルス感染者数は着実に減少傾向を示しており、塩野義のコロナ飲み薬が国内企業で初めて承認申請を行い、3月末までに100万人分を提供できる体制構築を目指すとされている。経済活動正常化の加速化、それに伴う旅行需要の回復などを想定する動きが優勢に。<7575> 日本ライフL 1094 +59大幅続伸。発行済み株式数の3.1%に当たる250万株、35億円を上限とする自己株式の取得実施を発表。取得期間は2月28日から8月31日までとし、取得目的は、資本効率の向上を図るとともに株主還元の一環としている。取得した株式は全株消却する計画のようだ。株価が安値圏にあるなか、需給面からの株価押し上げ材料につながるとの期待が先行へ。<3747> インタートレ 559 +53急伸。持分法適用関連会社のデジタルアセットマーケッツが第三者割当増資を行ったことで、持分の変動による持分変動利益が発生することになったと発表。それに伴い、22年9月期の純利益を25百万円から94百万円に上方修正している。また、経常利益などは従来予想を据え置いており、第1四半期は赤字幅が拡大していたこともあり、安心感にはつながっているようだ。<9519> レノバ 1423 +45大幅続伸。欧米諸国などによるロシアへの経済制裁強化を受け、ロシア産エネルギーの供給制限、それに伴う需給ひっ迫が警戒される状況となっている。今回の事態をきっかけに、長期的にもエネルギー安定確保の必要性が意識されることに。地政学リスクに左右されない再生可能エネルギーの需要は今後も高まっていくとの見方につながっているようだ。<2914> JT 2120 -79.5大幅反落。ロシア・ウクライナの軍事衝突を映して、業績への影響が警戒される展開になっている。国内向けの紙巻きたばこや日本向けの葉巻きたばこ「キャメル」をつくっているウクライナ工場の操業を一時停止しているほか、ロシアにも5カ所の工場を保有している。両国を含めた近隣諸国での利益は全体の約2割を占めるとされており、インパクトの大きさが意識される状況のようだ。<1605> INPEX 1185 +30大幅反発。欧米諸国がSWIFTからロシア大手銀を排除する制裁強化を決めるなど、ロシアへの経済制裁強化を受けて原油相場が大幅に上昇。北海ブレント先物は先週末比約7ドル高の1バレル105ドル台にまで上昇している。経済措置強化に伴い、世界有数の産油国であるロシアからの供給不安を意識、需給ひっ迫に伴う市況の先高思惑が再燃する形に。<8031> 三井物産 2865.5 -129大幅反落。ウクライナへの軍事侵攻に伴う、欧米によるロシアへの経済制裁強化の影響を警戒する動きが強まっている。サハリンLNGなどロシアで複数の事業展開を行っており、同地域での事業展開の先行きが懸念される形に。世界的にロシア製品の買い控えが長期化する可能性なども警戒視。同社を筆頭に本日は総合商社各社が全面安の展開になっている。
<ST>
2022/02/28 15:47
本日の注目個別銘柄
石川製、CMK、エアトリなど
<3548> バロック 788 -54大幅反落。本日は2月期末の権利落ち日となっている。期末一括配当で年間38円の配当が計画されており、前日終値ベースでの配当利回りは4.5%の高水準。配当権利落ちによる処分売りの動きが強まる形になっているようだ。また、年2回の株主優待も実施しており、2月末100株以上の株主に対し2000円相当の通販サイトクーポン券も贈呈している。<2413> エムスリー 4260 +217大幅反発。これまで未定としていた22年3月期の期末配当を16円にすると発表。前期比では4円の増配となる。成長投資に軸足を置きつつ、資金需要動向やキャッシュフローの状況から配当を増やせると判断したもよう。増配後の利回り妙味は乏しいものの、株主還元強化への意識は確認される形に。本日はグロース株の代表銘柄として、関連銘柄全般のリバウンドの流れにも乗る形へ。<6235> オプトラン 1790 -20一時急落。東海東京証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も2800円から2100円に引き下げた。スマホ需要の回復が半導体不足で遅延しており、スマホ関連投資が遅行する前提で22年12月期以降の業績予想を見直している。22年12月期営業利益は会社計画65億円に対して62億円を予想。なお、会社側では今期の8円減配の意向も示している。<8309> 三住トラスト 4118 +6もみ合い。本日は銀行株が総じて軟化、ロシア向け債権に対する警戒感、グロース株への資金シフトなどが影響する形に。こうしたなかで同社は相対的に底堅い動き。前日に業績・配当予想を上方修正し、純利益は1550億円から1700億円に、年間配当金も160円から170円に引き上げた。また、発行済み株式数の2.4%に当たる900万株の自社株買い実施も発表、取得株は全株消却するとしている。<6958> CMK 619 +57急伸。前日に配当方針の変更、並びに増配を発表。配当の基本方針は、安定的な配当の継続実施から連結配当性向30%程度を目安とした安定的な配当の継続実施に変更している。つれて、年間配当金は従来の5円から10円に増額修正(前期は無配)。利回り妙味は依然限定的だが、来年度業績への安心感につながる状況へ。本日はハイテク株高の流れも支援となっている。<8227> しまむら 10470 +270大幅続伸。前日に2月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比5.1%増、4カ月連続でのプラス成長になっている。客数が同4.5%増加のほか、客単価も同0.1%上昇している。コロナ禍前の一昨年比でも7.2%の増加となっている。全国各地で強い冷え込みが続いたことで、肌着や靴下、寝具やインテリアなど実用商品の冬物が売上を伸ばしたようだ。22年2月期通期での既存店売上高は前期比7.1%増となる形に。<1605> INPEX 1155 -74大幅反落。ロシアのウクライナ軍事侵攻を受け、原油相場の一段の先高感が高まる形となり、前日は大きく上昇する展開になっていた。前日の原油相場は、ロンドン市場で一時100.54ドルまで買われたが、NY市場では中盤以降に伸び悩み、92.81ドルで通常取引を終了している。原油相場の目先ピークアウトが意識される状況となり、同社など石油関連株の下落材料につながっている。<9104> 商船三井 9180 +420大幅反発。本日は中小型グロース株のリバウンドが目立つが、バリューの代表格である海運株にも買いが優勢となり、業種別上昇率ではトップになった。同社に関しては、SBI証券が投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価も10600円から12980円に引き上げた。OEN社は来年度も増益を確保できるだろうとしており、来年度配当金は1000円から1200円に引き上げのもよう。<6191> エアトリ 2960 +273急伸。ロシアのウクライナ軍事侵攻にもかかわらず前日の米ナスダック指数は大幅に上昇、短期的なあく抜け感が強まる状況になっている。ここまで下げの目立ったマザーズも本日は急反発、中小型グロースの一角ではリバウンドが強まるものが目立っている。同社など旅行・観光関連銘柄に関しては、新型コロナ感染者数のピークアウト傾向もあらためて材料視される状況のようだ。<6208> 石川製 1532 -346急落で下落率トップ。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、前日は後場から一段と上げ幅を広げる展開になっていた。ロシアの侵攻は激しさを増しているなどとも伝わっているが、前日の米国市場では売り先行後に切り返す展開となるなど、短期的なあく抜け感も生じる状況に。つれて、地政学リスクの高まりを背景に買い進まれてきた同社などの防衛関連には目先の出尽くし感を意識した利食い売りが優勢に。
<ST>
2022/02/25 15:23
本日の注目個別銘柄
ノーリツ鋼機、グリー、カドカワなど
<9468> カドカワ 2669 +208大幅反発。ゲームソフト「ELDEN RING」が明日に発売されることで、期待感が先行する展開になっているようだ。同タイトルは海外ゲームアワード「Golden Joystick Awards 2021」において「Most Wanted Game」を受賞するなど前評判が高く、予約状況は順調と伝わっていた。販売を行うバンナムHD<7832>なども本日は強い動きが目立っている。<9602> 東宝 4795 +10続伸。22年2月期配当金予想の引き上げを一昨日に発表。特別配当10円を増額し、期末配当金は従来の17.5円から27.5円に引き上げ、通期では前期比10円増の45円にするとしている。利回り水準は限定的であるものの、新年度業績への期待にもつながっているほか、本日は権利付き最終売買日にも当たるため、株主優待も含めた権利取りの動きが強まる形にもなっている。<3655> ブレインパッド 1036 +14一時大幅反発。りそなHD<8308>との資本業務提携の締結を一昨日に発表。同社会長、並びに社長が保有する株式計22万3000株を立会外取引でりそなHDに譲渡。りそなHDは1.00%の株式を取得するが、今後2.5%程度にまで追加取得を進める意向のようだ。業務提携内容は、データを起点とした新サービスの開発強化、地域金融機関などへのデータ活用サービスの提供などとしている。<7247> ミクニ 392 +2反発。バキュームポンプを新たに欧州系自動車メーカーへ供給することが決定したと一昨日に発表。新たな顧客を獲得する形で、グローバルでの顧客基盤の拡大にもつながっているようだ。電動車向けの展開が順調に拡大しているとの見方も強まり、電動車関連の低位材料株としての関心が再燃する状況にも。<3632> グリー 898 +83急伸。大和証券は投資判断「3」を継続も、目標株価を760円から880円にまで引き上げた。新作ゲームタイトルの「転スラ」および「ヘブバン」の寄与によって22年6月期の売上は大幅に伸びる見通しとし、営業利益92.8億円を予想している。また、「REALITY」を中核とするメタバース関連は22年1-3月期に損益分岐点付近に到達するとも見込んでいるようだ。本日は売り方の買い戻しなども優勢とみられる。<2427> アウトソシング 1377 +55大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「バイ」を継続で、目標株価を2800円から3000円に引き上げている。国内における製造派遣業界の集約化、ITエンジニア派遣成長、外国人就労サポート成長などに伴う収益拡大を評価としている。海外製造及びサービス系の営業利益を大きく引き上げ、23年12月期営業利益は従来の380億円から397億円に上方修正しているもよう。<3915> テラスカイ 1472 +39大幅続伸。連結子会社であるBeeXが本日マザーズ市場に新規上場、公開価格1600円に対して買い気配値を切り上げる展開になっている。新興市場の地合い悪化も警戒されていた中での順調スタートを受けて買い安心感が強まる形に。同社は株式公開後もBeeX株の約70%を所有しており、含み益の拡大が期待されているようだ。BeeXはグループ内でAWS事業を担っている。<4483> JMDC 5770 +120大幅続伸。オムロンとの資本業務提携発表が好感材料にされている。オムロンがノーリツ鋼機から発行済み株式の33%を1118億円で取得。ヘルスケアデータのプラットフォーム構築、病気の予防支援サービス開発などを進めていくようだ。オムロンの海外拠点活用など、強い事業シナジーが期待でき、長期的な業績成長への期待がより高まる方向になっているようだ。<5713> 住友鉱 5642 +230大幅反発。本日、期末配当金の引き上げを発表している。年間配当金は従来計画の222円から258円に引き上げ、前期比137円の増配となる。シエラゴルダ銅鉱山に係る権益の全保有持分の譲渡が実行されたことに伴うものとなる。配当利回りは一昨日終値ベースで4.8%の水準となる。また、一昨日には、住友大阪セメントのリン酸鉄リチウム電池材料事業の譲受も発表しており、こちらも期待材料とされているもよう。<7744> ノーリツ鋼機 2140 +400ストップ高。JMDCの一部株式を譲渡、連結子会社から除外されることに伴う業績修正を一昨日に発表。22年12月期営業利益は従来の129億円から70億円に下方修正も、株式売却益計上によって純利益は57億円から977億円に上方修正。また、特別配当110円を実施することで、年間配当金も従来の40円から152円に引き上げ。一昨日終値ベースでの配当利回りは8.7%にまで引き上がり、利回り妙味につながった。
<ST>
2022/02/24 16:23
本日の注目個別銘柄
明治機、特種東海、第一三共など
<6141> DMG森精機 1603 -88大幅続落。ウクライナ情勢に対する緊張感が一段と強まっているなか、欧州経済への影響懸念も意識されてきている。ロシアにとって欧州連合(EU)は最大のエネルギー供給先となっており、情勢の悪化に伴うエネルギー供給問題が強く台頭する形に。為替相場ではユーロ・円が1ユーロ=130円を割り込むユーロ安状況にもなっている。欧州地域のウェイトが高い同社などには業績面への影響が警戒視されているようだ。<6334> 明治機 235 +44急伸。Abalanceが1株201円でTOBを実施すると発表。買付予定数の上限は455万4700株。TOB成立後も同社株の上場は維持する。今回のTOBにはTCSHDも応募する予定で、TOB成立の場合、両社の資本業務提携は解消される。Abalanceとの資本業務提携による事業シナジーへの期待感が先行しているほか、TCSHDの将来的な株式売却懸念なども解消される形に。<6952> カシオ計 1315 +19反発。発行済み株式数の1.44%に当たる350万株、50億円を上限とする自己株式の取得実施を発表。取得期間は2月22日から4月28日まで。また、1000万株の自己株消却も3月末に実施すると併せて発表している。株価が安値圏にあるほか、当面の需給改善につながるとの期待感も先行し、一時上げ幅を広げる場面があった。ただ、株式市場の先行き不透明感が強いなか、上値を買い進む動きも限定的にとどまっている。<6370> 栗田工 4540 -190大幅反落。大和証券は投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価も6000円から4800円に引き下げた。他のグロース企業のバリュエーションも切り下がりつつあることを考慮し、妥当株価水準を引き下げたもよう。また、一般産業向けはEPC主体のビジネスモデルが続いていることもあって収益性改善は途上、薬品事業の利益率改善も期待ほど進んでいないと指摘している。<6208> 石川製 1537 +95大幅反発。ウクライナ情勢の一段の緊迫化を受け、防衛関連銘柄として関心の高まる展開に。ロシアのプーチン大統領はウクライナ東部の一部地域を独立国家として承認し、同地域にロシア軍を派遣するよう国防省に指示したと伝わっている。ロシア軍の展開の正当化につなげる狙いとみられ、ウクライナ侵攻が近く行われるとの見方が再度急速に強まっているようだ。<3288> オープンH 4985 -15小反落。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「1」に、目標株価は6700円を継続した。戸建住宅のコロナ恩恵需要剥落、資材価格高騰などへの懸念から足元で株価が大幅調整し、今後の成長余地に対して割安感が強まったと判断。今後も大都市近郊のリーズナブルな分譲戸建住宅販売は好調に推移し、収益不動産・アメリカ不動産事業も好調が続き、今後5年間の平均営業益成長率8.8%と予想も、全般安に引きずられた。<3708> 特種東海 3600 -505急落。170万7500株の売出、9万1300株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。三菱商事や大王製紙などの大株主5社が売出人となる。一方、市場価格への影響回避を目的に、発行済み株式数の11.21%となる150万株を上限とする自社株買いを発表している。取得期間は2月24日から9月30日まで。一株当たりの価値向上にはつながるものの、目先の需給悪化を警戒する動きが優勢に。<2157> コシダカHD 651 +16急反発。前日に上半期業績予想の修正を発表している。売上高は下振れるものの、営業利益は従来予想の0.3億円を維持、協力金の支払いが進んだことで、経常利益は従来の18.1億円から25.5億円に上方修正している。1月以降の新型コロナ感染再拡大による影響が懸念されていた中、下振れ懸念の後退を買い材料視する動きが優勢に、なお、通期予想は従来計画を維持している。<9507> 四国電力 859 +45大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も710円から1150円に引き上げている。今期業績予想を下方修正する一方、来期・再来期は上方修正、来期以降の配当金予想も従来の30円から50円に引き上げている。原子力発電による火力燃料コスト削減効果を引き上げているようだ。<4568> 第一三共 2793 +243.5買い気配スタートから大幅続伸。HER2低発現乳がんを対象としたエンハーツのフェーズ3試験において、無増悪生存期間、生存期間を統計学的に有意に延長することができたと発表している。詳細な有効性データや安全性データなどは医学会議で開示予定のもよう。今回の結果を基に各国当局に対し承認申請し、2023年には承認されるとの見方になっているようだ。
<ST>
2022/02/22 15:35
本日の注目個別銘柄
明治電機、シャープ、ファイズHDなど
<9434> ソフトバンク 1472 +27.5大幅続伸。特段の材料は観測されていないが、3月の期末に向けた権利取り狙いが活発化するなか、6%近い高い配当利回りが注目されているようだ。ウクライナ情勢を巡る地政学リスクで全体相場が軟調な中、本日は同業のNTT<9432>のほか、三菱UFJ<8306>などの銀行株も逆行高となっており、高配当利回り株への物色が散見される。ディフェンシブ性の高い業種ということもあり、相対的に買い安心感もあるもよう。<9104> 商船三井 9160 -240大幅反落。本日は、先週一週間で上昇率トップとなった海運業に売りが広がった。ウクライナ情勢の先行き不透明感などから、本日のマザーズ指数は約2年ぶりの安値を更新。東証1部でも半導体関連株をはじめ、個人に人気の高い銘柄が下落。含み損益の悪化から、先週にかけて利の乗った海運株に個人の利食い売りが膨らんだ。また同社は16日、大西洋航行中だった自動車船に火災が発生、航行不能となったと発表したことも重しに。<4631> DIC 2657 -88大幅続落。先週末取引終了後に21年12月期決算を発表。営業益は前期比8.1%増の429億円だった。22年12月期営業益は同25.9%増の540億円を見込むも、市場予想を30億円程下回る。価格対応や高付加価値製品の拡販が進むことによる増収・増益を予想する。同時に発表した新経営ビジョンでは、25年12月期営業益目標として800億円などを掲げている。ただ、市場全体の地合い悪化もあり売り優勢の展開に。<3321> ミタチ 912 +34大幅続伸。先週末に22年5月期業績予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の13億円から17億円、前期比84.0%にまで引き上げ。自動車分野での半導体、電子部品などの販売、ITや自動車関連の工作機械向けEMSの受注などが想定以上に好調のもよう。年間配当金計画も27.5円から30円、前期比10円増に増額修正。業績上振れ期待はあったものの、上方修正幅は想定以上との見方になっている。<9325> ファイズHD 659 +54急伸。丸和運輸機関<9090>が1株670円でTOBを実施すると発表、同社ではTOBに対して賛同の意を表明している。買付予定数の上限は所有割合60%となる643万1000株としており、TOB後も丸和運輸機関の連結子会社として上場を維持する方針。TOB価格サヤ寄せを目指す動きとなっているほか、資本業務提携に伴う事業シナジーへの期待なども先行しているようだ。<3388> 明治電機 1044 -207急落。50万株の公募増資、50万株の自己株式処分、上限15万株のオーバーアロットメントによる売出を実施すると発表している。公募・売出価格は3月2日から7日までの間に決定する。今回の公募・売出株数はトータルで115万株、現在の自己株式を除いた発行済み株式数の約10%に当たる。希薄化や目先の需給懸念が先行する展開になっている。調達資金は主に新社屋建設費用の一部に充当のもよう。<2461> ファンコミ 412 +21大幅続伸。先週末に発表した自己株式の取得実施が買い材料視されている。発行済み株式数の4.23%に当たる300万株、10億円を取得上限としており、取得期間は2月21日から7月21日まで。機動的な資本政策の遂行及び株主への一層の利益還元を図ることを目的としている。当面の需給面での下支え材料につながるとの期待が先行へ。同社の自社株買いは、昨年10月にかけて上限10億円を実施して以来となる。<6268> ナブテスコ 3155 -110大幅続落。大和証券では投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価も4300円から3100円に引き下げている。新中期計画説明会を受けて、当面の業績予想を下方修正しているもよう。油圧機器や包装機事業の成長率引き下げ、成長投資拡大に伴う負担増などを要因としている。また、ポートフォリオマネジメントの観点では、複数事業を有するメリットについて明確な解説も少ないと判断している。<6753> シャープ 1181 -133急落。現在20%を出資している大型液晶パネル製造メーカー、堺ディスプレイプロダクトの完全子会社化に向けた協議を開始と発表している。もともと同社連結子会社として設立された企業だが、2012年に株式を譲渡して持分法適用会社となっている。市況変動の激しい同事業を取り込むことで、業績の変動リスクが高まることなどを警戒する動きが優勢のようだ。また、財務負担の増加につながるとの懸念なども。<3436> SUMCO 1958 -108大幅続落で昨年来安値更新。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に、目標株価も3200円から2300円に引き下げた。長期契約に基づく価格上昇などは市場で既に広く認識されており、今後の株価上昇のカタリストに欠けるとの見方。また、ウエハー価格の上昇率や営業増益率は第1四半期がピークと予想、直近のGlobalWafersの投資計画によって、長期的な需給見通しは幾分悪化したとも判断のようだ。
<ST>
2022/02/21 15:29
本日の注目個別銘柄
内海造、朝日インテック、トレンドなど
<4151> 協和キリン 3070 +20反発。SMBC日興証券は目標株価は3700円から3600円に引き下げた一方、投資判断は「2」から「1」に格上げした。株価の調整が進んだこと、KHK4083の競合リスクが低下していること、国内開発品の開発リスクがダウンサイドとして限定的であることなどを背景に、中長期的な株価のアップサイドが大きいと考えているもよう。<1605> INPEX 1131 -39大幅反落。前日のNY原油相場の下落を受けて、本日は利食い売りの動きが優勢となっている。足元で原油相場は、ウクライナ情勢の緊迫化を背景に上昇ピッチを強めていたが、前日は2%超の下落となっている。米国とイランが進める核合意の再建交渉が進んでいるとの見方が優勢になり、イラン原油の市場放出による原油需給緩和が想定される展開になっているもよう。<7911> 凸版印 2282 -37続落も高値圏で底堅い動き。インターネット上の仮想空間「メタバース」に関わる事業展開を加速すると報じられている。メタバースに必要な仮想空間とアバター管理に関する基盤を開発して、4月にも企業向けに仮想空間の構築支援サービス「ミラバース」を開始するもよう。住宅展示場などの再現を想定しているようだ。25年度にも関連受注を含めて売上高100億円を目指すとされている。<6988> 日東電 8350 -260大幅続落。英Mondiのパーソナルケア事業を約800億円で買収、完全子会社化すると発表。22年中頃に実行する予定のようだ。同事業は、伸縮部材、不織布、機能性フィルムなど衛生材料の製造販売を行っている。中計ではM&A予算として1500億円を掲げており、その方針に沿ったものとなっている。初年度からの収益貢献も見込まれているが、相場の地合いが悪化するなか、財務負担への警戒につながりやすくなっている。<8035> 東エレク 56810 -1410大幅反落。半導体メーカーのエヌビディアが前日の米株市場で7%超の下落となっており、同社やレーザーテック<6920>など国内半導体製造装置大手の売り材料につながっている。今第1四半期は強気な見通しを示したものの、前第4四半期の粗利率の悪化などが嫌気された。また、半導体製造装置大手アプライド・マテリアルズも前日に3%近く下落。第2四半期の慎重なガイダンスがマイナス視されたようだ。<7018> 内海造 1245 +185急騰。商船三井とグループ会社の商船三井フェリーが最新鋭LNG燃料フェリー2隻を建造、同社と商船三井は造船契約を締結したと発表している。2025年の竣工を予定しているようだ。また、本船はLNG燃料に加えて様々な最新技術を採用することにより、従来船に比べCO2の排出量を約35%抑えることが可能となるもよう。目先の業績拡大要因につながるとの見方が優勢となっている。<5101> 浜ゴム 1773 -1堅調。前日に21年12月期決算を発表、10-12月期営業利益は243億円で前年同期比11.7%減と減益に転じたが、市場予想は70億円程度上回る着地になった。また、22年12月期は585億円の見通しで、前期比30.1%減益の計画だが、売却益一巡などが背景で、ほぼ市場コンセンサス並みの水準になっている。原材料価格上昇などによる悪影響が警戒されていた中、過度な警戒感は後退する形にもなっているようだ。<7747> 朝日インテック 2348 +151大幅反発。前日に決算説明会が開催されているもよう。つれて、中国リスクの後退が意識されているようだ。中国の集中購買に関しては、ガイドワイヤ価格の下落は限定的で、数量増などへの期待が高まる状況につながっているもよう。また、国産優遇策に関しては、中国工場の設立なども検討とされているようだ。新製品の貫通カテーテルCaravelは、貫通カテーテルの浸透率が低い中国での拡大が期待される形にも。<4188> 三菱ケミHD 839.7 -5.4続落。トヨタや東京大学などと、太陽光と二酸化炭素を使って化学原料を作る新技術「人工光合成」の大規模実証実験を2030年に実施すると報じられている。同技術は石油に頼らず化学原料を作ることができ、脱炭素技術の切り札といわれているもよう。ただ、実用化に至るまでには時間を要することもあり、米国株大幅安など地合いの悪化も映してポジティブな反応は限定的にとどまっている。<4704> トレンド 5780 -220大幅続落。前日に21年12月期決算を発表、営業益は436億円で前期比10.6%増となったが、10-12月期は90億円で前年同期比24.4%減益に転じた。22年12月期は420億円で同3.8%減を見込む。人件費や経費の増加を織り込んだもよう。特別利益の一巡で純利益は2割超の減益予想で、配当金の減配も想定される形に。80万株、50億円上限の自社株買い実施を発表したが、支援材料としては限定的。
<ST>
2022/02/18 15:22
本日の注目個別銘柄
クロスキャット、あさひ、日立など
<8058> 三菱商事 4120 +135大幅続伸。野村證券は総合商社5社の目標株価を一斉に引き上げ、関連各社は総じて買い優勢の動きになっている。同社に関しては投資判断「Buy」継続で、目標株価を4210円から5240円に引き上げた。原料炭や原油市況の上昇、第3四半期決算の動向を反映して業績予想を上方修正、22年3月期純利益は会社計画8200億円に対して9000億円を予想。今後の還元策にも期待としている。<4208> 宇部興 2213 +12続伸。岡三証券は投資判断を「中立」から「強気」に、目標株価も2000円から2800円に引き上げた。カプロラクタムとベンゼンのスプレッドが高水準で推移する見込みであるほか、バイオガス用脱炭酸膜なども利益貢献するとして、22年3月期営業利益は会社計画390億円を上回り、前期比69.9%増の440億円になると予想。また、23年3月期は410億円を予想し、コンセンサスの332億円を大きく上回ると分析。<9202> ANA 2664.5 -4小反落。3月に国内線59路線の2650便を減便すると発表。新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」の感染拡大で運航規模の縮小を続ける方針。正常化が遅れる状況だが、国内の新型コロナ感染者数は足元でピークアウトの兆しを見せつつあるなか、ネガティブな反応は限定的。本日もウェディング業界など、リオープニング関連の一角は相対的に強い動きが目立つが、後場から地合いが急速に悪化するなか株価は下げに転じた。<6920> レーザーテック 22000 -325反落。クレディ・スイス証券は投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価も32000円から33500円に引き上げた。微細化の技術難易度上昇によるマスク検査の想定以上の上昇、大手顧客の米国拠点マスクショップが同社主力のEUVマスク欠陥検査装置受注をけん引すると新たに想定したことなどで、今期以降の受注予想を上方修正。ただ、グロース株売りの地合い継続が本日は重しとなった<6501> 日立 6150 +246大幅続伸。前日にスモールミーティングが開催されたようで、今春に発表を予定している次期中計に対する期待感が高まっているようだ。次期中計では、これまでの再編局面から、より成長に焦点を当てたストーリーが提示される見込みのもよう。とりわけ、自社株買いも一株当たり利益(EPS)成長ストーリーの一部と考えられているようで、今後の積極的な自社株買いが期待される形になっている。<3765> ガンホー 2778 +79大幅続伸。スマホ向けRPG「パズドラ」が2月20日にサービス開始10周年を迎えることに伴い、10周年を記念したNintendo Switchソフト「PUZZLE & DRAGONS Nintendo Switch Edition」を同日より発売すると発表している。対応言語は7カ国語で、世界38カ国が販売地域になっている。短期的な業績の押し上げ要因につながるとの期待が先行する状況のようだ。<3333> あさひ 1328 -93大幅反落。同社は本日が2月期末の配当・優待権利落ち日となっており、処分売りが優勢の展開になっているようだ。年間配当金は期末一括配当の28円を計画、前日終値ベースでの配当利回りは2%水準。また、100株保有の株主には1000円の優待券が4枚贈呈される株主優待を行っており、配当・優待利回りは前日終値ベースで4.8%の水準となっていた。<9101> 郵船 10000 +70続伸。米調査会社がまとめた1月のアジア発米国向け海上コンテナ輸送量は前年同月比7%増の177万937個だったと報じられている。1月単月として過去最高を更新、19カ月連続で前年実績を上回る状況になっているようだ。輸送量の順調な拡大傾向持続で、運賃市況の高水準継続も一段と長期化するとの見方になり、海運株の来期業績期待が高まる展開へ。他の海運大手も買い先行の動きとなっている。<2307> クロスキャット 1793 +128大幅続伸。前日に株式分割の実施を発表しており、買い手掛かり材料とされているもよう。3月末株主を対象に1:2の株式分割を実施する。流動性を高めることにより、投資家層のさらなる拡大を目指すとしている。株式分割に伴う配当金、株主優待の実質的な変化は生じないようだ。足元の好業績なども背景となり、流動性向上に伴う株高期待を高める動きが先行へ。<1433> ベステラ 1294 +22大幅反発。前日に22年1月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の4.5億円から5.9億円、前期比4.8倍の水準にまで引き上げ。工事の想定以上に順調な進捗が進んでいるほか、矢澤のグループ化に伴う事業シナジーも順調に顕在化しているもよう。第3四半期累計では2.4億円の水準にとどまっていたことから、修正幅は想定以上との見方が優勢になっている。
<ST>
2022/02/17 15:33
本日の注目個別銘柄
ツバキナカシマ、日本金属、JACRなど
<6208> 石川製 1451 -78大幅反落。ロシア国防省は、ウクライナ国境付近に集結させている部隊の一部を撤収させていると前日に発表。バイデン米大統領は「まだ確認していない」などと述べているが、過度な緊張感は緩和される方向へ。直近で防衛関連として買い優勢の展開になっていた同社などは、手仕舞い売りの流れに押される状況となっている。豊和工業<6203>も安い。<7956> ピジョン 2240 -46反落。前日に21年12月期の決算を発表、営業利益は133億円で前期比12.9%減益となり、従来計画線の着地となったが、市場予想はやや下回った。前年の高需要が一巡したことなどで、中国事業が減益となった。また、22年12月期は142億円で同6.5%増益の見通しだが、160億円程度の市場予想は下振れ。中国事業の回復見通しに関しても不透明感は拭い切れないようだ。<2124> JACR 1783 -171急落。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は58.2億円で前期比13.3%増となり、第3四半期決算時に上方修正した57.5億円をやや上回った。22年12月期は62億円で同6.5%増益を見込むが、高いバリュエーションが付与されていることもあり、1ケタ台にとどまる成長率見通しをネガティブに捉える動きが優勢に。なお、中期計画を策定しており、2024年の目指す姿として純利益68億円を掲げている。<4680> ラウンドワン 1407 -80大幅反落。いちよし証券はレーティングを「A」から「B」に引き下げ、フェアバリューも2000円から1800円に引き下げた。オミクロン株の影響により、米国・国内店舗の売上高の回復が遅れるとみて、今期以降の業績見通しを引き下げたことが背景。22年3月期営業赤字は会社計画19.1億円に対して21億円を予想し、23年3月期営業利益は従来予想の119億円から60億円に下方修正している。<2502> アサヒ 5112 +239大幅続伸。前日に21年12月期決算を発表、事業利益は2179億円で前期比29.9%増益、従来予想の2140億円をやや上回る着地になっている。22年12月期は2400億円で同10.1%増益の見通し。原材料費や物流費の上昇などに伴うガイダンス懸念も強かったようだが、想定以上の好業績見通しで買い安心感が先行する展開に。統合シナジーの創出などによるオセアニア事業の収益拡大を見込んでいるもよう。<5491> 日本金属 1228 +140急伸。非鉄異形圧延の量産技術を確立したと発表。従来は切削加工で成型した形状を、異形圧延で加工することで省資源化・省コスト化を実現したとしている。アルミ・マグネシウム・銅・チタン・ニッケルなどの非鉄に展開し様々な要求に対応可能となり、EV関連用途などのニーズに応えていく方針のようだ。今後のEV市場拡大に伴う商機の拡大、業績寄与を期待する動きが先行している。<8113> ユニチャーム 4313 +32続伸。前日に21年12月期決算を発表、コア営業利益は1225億円で前期比6.7%増となり、従来計画1190億円を上振れた。22年12月期は1270億円で同3.7%増益を見込み、ほぼ市場コンセンサス水準となっている。原燃料費上昇の影響が懸念されていた中、想定以上に底堅い決算と捉えられているもよう。発行済み株式数の0.7%に当たる420万株、170億円を上限とする自社株買いの発表も支援材料に。<6464> ツバキナカシマ 1158 -221急落で下落率トップ。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は58.2億円で前期比61.1%の大幅増益も従来予想の71億円を下回る。期末配当金は従来計画の21円から16円に減額。一部製品の不具合に対する対策費用や在庫評価不備に起因する利益調整が一時的に発生した。欧州ローラーの構造改革費用などで22年12月期は減益を見込み、それに伴い、年間配当金は前期の44円から30円に減配計画。<2212> 山崎パン 1571 -113大幅反落。前日に21年12月期の決算を発表、営業利益は184億円で前期比5.3%増益、市場予想を20億円程度下振れ着地。10-12月期は前年同期比28.3%減と大きく失速する形に。値上げした和洋菓子の販売が減少した。22年12月期は240億円で同30.7%の大幅増益見通しとしているが、製パン類の値上げ後の動向などに不透明感は拭えないもよう。なお、ガイダンスは市場予想を10億円程度下回る水準。<5108> ブリヂス 5263 +362大幅続伸。前日に21年12月期決算を発表、調整後営業利益は3943億円で前期比90.1%増となり、従来計画の3600億円を上回った。22年12月期は4250億円で同7.8%増益を見込み、ほぼ市場コンセンサス並みの水準に。米グッドイヤーのガイダンスなどで警戒感が先行していたことから、安心感の強まる内容と受けとめられた。また、上限1000億円の自社株買い実施発表も需給面での下支えとして期待された。
<ST>
2022/02/16 15:25
本日の注目個別銘柄
朝日インテック、日ペHD、スノーピークなど
<7747> 朝日インテック 2238 +400ストップ高。前日に上半期決算を発表、営業利益は81.0億円で前年同期比31.0%増となり、従来予想の66.6億円を大きく上振れた。為替の円安効果に加えて、メディカル事業の中国売上が需要増加で大幅に想定を上回ったこと、デバイス事業でも医療部材・産業部材とも想定以上に好調に推移したことなどが背景。通期予想は据え置いたが、ここまで大幅に株価調整が進んでいたことから、見直しの動きが強まった。<7816> スノーピーク 2791 +500ストップ高比例配分。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は38.2億円で前期比2.6倍となり、従来予想の36.5億円を上回った。22年12月期は52.3億円で同37.0%増と大幅増益の計画、市場期待を上回る拡大見通しとなっている。また、1月の月次売上は前年同月比63.1%増と昨年5月以来の高い伸びにまで拡大。前月が同19.3%増と失速していたことで、強まっていた警戒感は後退する方向へ。<7182> ゆうちょ銀行 1056 -128急落。前日に第3四半期決算を発表、累計純利益は2876億円で前年同期比27%増、通期計画3500億円に対する進捗率も82.2%に。ただ、4-6月期の1208億円、7-9月期の1145億円に対し、10-12月期は523億円と急失速、前年同期比でも48.8%減と減益に転じた。プライベートエクイティ投資の分配金減速が主因。一時的要素が強いとみられるが、株価が高値圏にあり、ネガティブな反応が強まった。<1911> 住友林 2281 +197急伸。前日に21年12月期決算を発表、経常益は1378億円で市場予想を100億円程度上振れた。好調な住宅市況が背景とみられ、年間配当金も70円から80円に増額。22年12月期は1350億円で同2.0%減益の見込むが、米住宅市場の減速リスクなどから市場予想は1280億円程度の水準であったとみられ、むしろポジティブに受け止められた。24年12月期経常益1730億円とする新経営計画も高評価を得た。<4612> 日ペHD 961 +110急伸。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は876億円で前期比横ばいの水準となり、第3四半期決算時点での予想800億円を上振れる着地に。22年12月期は1150億円で同31.3%増を計画、コンセンサスを100億円程度上回る水準となっている。原材料費上昇の影響などが警戒されていた中、想定以上に底堅い決算と捉えられている。株価も安値圏にあり、見直しの動きが向かう展開になっているようだ。<6326> クボタ 2060.5 -297.5急落。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は2462億円で前期比40.5%の増となったが、従来計画2600億円を下振れた。10-12月期は前年同期比23.6%減と減益に転じた。22年12月期は2500億円で前期比1.5%増を見込む。コンセンサスを300億円程度下回る水準とされる。原材料費や物流費の上昇などが収益の重しとなるもよう。急速な収益モメンタムの低下にネガティブなインパクトが先行。<6098> リクルートHD 5046 -718急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は1107億円で前年同期比61.3%増、市場予想をやや上回った。人材の需給ひっ迫を受けて、HRテクノロジー事業がけん引役となる形に。ただ、通期予想の3500億-3800億円、前期比2.2-2.3倍を据え置いているなど、特段のサプライズは乏しい状況。グロース株中心に不安定な相場展開が続いている中で、目先の出尽くし感が優勢となったもよう。<2503> キリンHD 1978 +80大幅反発。前日に21年12月期決算を発表、事業利益は1654億円で前期比2.0%増、従来計画1700億円をやや下回る着地に。22年12月期は1660億円で同0.3%増を見込む。原材料費上昇の影響などで横ばいの計画となっている。一方、ミャンマー事業からの撤退を発表していることはリスク要因の解消としてポジティブに評価されたようだ。また、上限500億円の自社株買いを発表していることも買い材料に。<6273> SMC 65420 +2230大幅反発。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は572億円で前年同期比40.0%増益となり、通期予想を2180億円から2280億円、前期比48.7%増に上方修正している。半導体業界向けの好調が続いているほか、国内工作機械向けなども回復しているようだ。コンセンサスを上回る水準までの上方修正に加えて、上限500億円となる自己株式の取得発表もポジティブ視される形になっている。
<ST>
2022/02/15 15:22
本日の注目個別銘柄
シスメックス、ラクス、セレスなど
<6619> WSCOPE 863 +84急伸。先週末に21年12月期の業績修正を発表。営業利益は従来予想の12億円から18億円に上方修正、出荷量の増加に加えて、製品輸送のコスト負担を想定より軽減できているもよう。第3四半期決算時には35億円から12億円にまで大幅下方修正されていたため、決算への警戒感は強まっていたとみられる。なお、デリバティブ損失額が確定したとして、未定だった経常損益は34億円の赤字見通しとしている。<9517> イーレックス 1640 +165急伸。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は79.5億円で前年同期比14.7%増益となり、前期比27.5%減の通期予想に対して順調な推移となっている。販売電力量の増加で大幅増収となり、市場価格高騰の変動リスクも相対契約による電源およびトレーディング等で影響を低減しているようだ。レノバの急落につれ安してきた面もあって株価は安値圏にあり、見直しの動きが強まっている。<2681> ゲオHD 1370 +165急伸。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は56.6億円で前年同期比27.0%増となり、通期予想は従来の40億円から70億円に上方修正した。感染症拡大防止のための外出自粛の緩和で2nd STREETの売上が想定以上に良化したほか、高級時計を中心としたラグジュアリー商材のリユース海外卸売りも好調に推移した。上半期は前年同期比半減の状況だったため、想定外の収益改善はポジティブサプライズに。<3923> ラクス 1911 -482急落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は12億円で前年同期比56.9%減と大幅減益。積極的な成長投資方針のもと、人件費や広告宣伝費が増加した。10-12月期も3.1億円で同71.2%減益となった。想定線とは捉えられるものの、グロース株売りの流れが再度強まってきている中、割高なバリュエーションは許容されにくいとの意識が強いようだ。<7532> パンパシHD 1936 +236急伸。先週末に第2四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は276億円で前年同期比5.5%増益、第1四半期の同30.7%減からは急回復する形となった。PB商品比率上昇などによる粗利益率の上昇、販管費の低減などで、ドンキ業態がけん引した。第1四半期決算後は株価が大きく調整し、通期計画の下振れ懸念なども織り込まれていた中、想定以上の収益回復はポジティブサプライズとして受け止められているもよう。<5108> ブリヂス 4789 -469大幅続落。米タイヤ大手のグッドイヤーが先週末に急落、前日比27.4%の下落となっている。決算発表において、2022年上半期には原材料費が最大で8億ドル増加するとの見通しを示したことがネガティブ視された。原油相場は先週末にかけて一段と上昇していることもあって、明日に決算発表を控える中、同社にもガイダンスリスクが強く意識される状況となっているようだ。<3696> セレス 1502 -400ストップ安比例配分。先週末に21年12月期決算を発表、営業益は23.1億円で前期比54.0%の大幅増となったが、12月23日に上方修正を発表済み。一方、22年12月期は14億円で同39.3%減と一転大幅減を見込む。前期発生の投資有価証券売却益やアーンアウト受取の剥落に加え、マーキュリーを中心とした先行投資などが負担となるもよう。中小型グロース株安の地合いのなか、大幅減益見通しがマイナス視。<6869> シスメックス 9168 -1662急落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は162億円で前年同期比1.6%増益となり、4-6月期の同2.2倍、7-9月期の同43.0%増に対して、増益率は鈍化する形になっている。市場コンセンサスも10億円程度下回ったとみられる。中国での売上高が低迷、昨年の需要増加の反動に加えて、一部地域での大手販売代理店の販売不振などが影響したもよう。<1605> INPEX 1218 +75大幅反発。先週末のNY原油先物相場は大幅続伸、WTI先物は前日比3.22ドル高の1バレル=93.10ドルまで上昇し、約7年4カ月ぶりの高値を更新して終了している。ロシアによるウクライナ侵攻への警戒感が高まり、原油需給のひっ迫懸念につながる状況となっているもよう。原油市況の上昇が最もプラスインパクトにつながるとみられる同社の買い材料とされている。<8035> 東エレク 56580 -570反落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は1560億円で前年同期比2.5倍となり、市場予想を200億円程度上振れ。通期予想は従来の5510億円から5700億円に再度の上方修正、コンセンサスは従来会社計画線水準だった。先行きの市場見通しに関しても、想定以上に強気の見通しを示しているもよう。ただ、決算はポジティブながら、本日は株式市場の地合い悪化に押される展開になった。
<ST>
2022/02/14 15:45
本日の注目個別銘柄
博報堂DY、ヤマトHD、アイオーデータなど
<6916> アイオーデータ 1046 +150ストップ高比例配分。前日にMBOの実施を発表。代表取締役会長かつ筆頭株主の細野氏が設立しているAHCが1株当たり1300円でTOBを実施する。TOB価格は前日終値に対して45.1%のプレミアムとなり、TOB価格にサヤ寄せの動きとなった。TOB期間は2月10日から3月28日まで。ローコストオペレーション体制への移行、新規事業領域の拡大などを今後積極的に遂行していくことがMBO実施の背景のようだ。<2433> 博報堂DY 1589 -241急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は476億円で前年同期比2.5倍となり、通期予想は従来の600億円から690億円に上方修正。純利益はリクルート株売却などもあり350億円から540億円にまで引き上げた。一方、事業構造変革を進めるための積極投資実施を背景に、中期経営計画の数値目標を今回取り下げている、来期の減益可能性なども示唆されているようで、目先の収益成長鈍化を警戒する動きに。<5803> フジクラ 679 +54大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は94億円で前年同期比11.2%増益となった。通期予想は従来の300億円から320億円に上方修正し、ほぼコンセンサス水準となった。自動車事業は下方修正も、FPCやコネクタなどのエレクトロニクス、多芯コネクタなどの情報通信が上振れの形に。古河電工の決算にネガティブインパクトが先行していただけに、安心感が強まる状況のようだ。<4911> 資生堂 6453 +409大幅反発。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は416億円で前期比2.8倍、3日に上方修正した水準での着地となった。22年12月期は600億円で同44.3%増益の見通し。800億円程度の市場コンセンサスは下回ったが、足元の新型コロナの感染再拡大に加え、戦略的マーケティング投資費用100億円が織り込まれており、ネガティブに捉える動きは限定的のようだ。着実な収益回復を評価する動きが優勢に。<6723> ルネサス 1434 +102大幅続伸。前日に第4四半期決算を発表、10-12月期Non-GAAPベースでの営業利益は987億円となり、従来予想レンジ823-846億円から大幅に上振れた。また、22年12月期第1四半期は売上高で3320-3400億円、営業利益率34.5%を想定、売上見通しのコンセンサスは3000億円弱であったため、需要の想定以上の堅調推移が確認された。今期出荷予定分の大きな部分は確定受注済みとも説明。<5110> 住友ゴム 1162 -69大幅反落。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は492億円で前期比27.0%増益、市場コンセンサスを25億円程度上回った。ただ、22年12月期見通しは395億円で同19.7%減益としており、460億円程度のコンセンサスを大幅に下回り、ネガティブに捉える動きが優勢に。売上高は2ケタ増を予想しているものの、海上運賃や原材料費の上昇を反映しているもよう。<9064> ヤマトHD 2185 -300急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は475億円で前年同期比24.4%減となり、上半期2ケタ増益基調から減益に転換。輸送費や燃料費の上昇に加えて、戦略費用の増加なども響いたもよう。通期予想は従来の950億円から700億円、前期比24.0%減にまで下方修正、コンセンサスは従来会社計画を上回る水準であり、ネガティブなサプライズにつながっている。自己株式取得発表も下支えにならず。<3436> SUMCO 2168 +85大幅続伸。前日に21年12月期の決算を発表、営業利益は515億円で前期比36.0%増益、10-12月期は150億円で前年同期比85.2%増益となっている。ほぼ市場想定通りの着地とみられる。一方、1-3月期計画は210億円とし、190億円程度の市場予想を上回る水準となり、ポジティブに捉えられているもよう。需給ひっ迫状況は継続するとの見通しが示されたことなども買い安心材料につながる。<7267> ホンダ 3613 +192大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は2294億円で前年同期比17.4%減益となったが、通期予想は従来の6600億円から8000億円、前期比21.2%増に上方修正している。四輪販売台数計画は下方修正だが、インセンティブや販管費の抑制がプラス寄与する見込み。市場コンセンサスは7300億円程度であったため、想定以上の上方修正としてポジティブな反応が強まっている。<7203> トヨタ自 2254 -63.5反落。前日は場中の決算発表後に軟化、本日も売りが先行する展開になった。10-12月期営業益は7844億円で前年同期比20.6%減となったが、市場予想はやや上回り、収益基盤の強さは確認される状況。ただ、通期予想は従来の2兆8000億円、前期比27.4%増を据え置いたほか、通期生産台数計画は900万台から850万台に引き下げ、23年3月期の不透明感も拭い切れず、早期の挽回生産拡大期待などは後退へ。
<ST>
2022/02/10 15:45
本日の注目個別銘柄
CMK、シマノ、マミヤオーピーなど
<7991> マミヤオーピー 707 +100ストップ高比例配分。前日に業績・配当予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の0.1億円から5.4億円に引き上げ、前期は8.7億円の赤字であった。ゴルフシャフトの受注増加、生産性向上やコスト削減効果の顕在化などが業績上振れの背景。上半期実績は0.4億円にとどまっており、想定以上の修正幅はポジティブサプライズに。また、未定だった年間配当金は前期比25円増の50円としている。<5233> 太平洋セメ 2200 -136大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は138億円で前年同期比37.3%減益となり、市場予想を25億円程下振れた。国内セメント販売が低迷。通期予想は従来の600億円から520億円、前期比18.3%減に下方修正、上半期決算時に続く減額となった。販売量の想定比下振れ、燃料費上昇に対する値上げ浸透の遅れなどが背景のようだ。<7013> IHI 2607 +238急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は191億円、前年同期比3.9倍で、市場予想を40億円程上回った。通期予想は従来の700億円から800億円に上方修正した。スペアパーツ事業の想定以上の回復などで、航空・宇宙・防衛事業が上振れる見通し。年間配当金も従来計画の60円から70円に引き上げ。懸念事業の収益回復が確認されたことを好材料視する動きが優勢になっている。<5201> AGC 5570 +480急伸。前日に21年12月期決算を発表、10-12月期営業益は578億円で前年同期比64.3%増、通期は前期比2.7倍の2062億円と、従来計画の2000億円を上回った。22年12月期は2100億円で同1.9%増、市場予想並み見込む。自動車用ガラス販売回復などを見通す。中計目標も、23年度は1600億円から2300億円に、25年度は2000億円から2500億円へ増額、市場期待を上回る目標を評価。<5411> JFE 1700 +141急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計事業利益は3228億円で前年同期比3840億円の損益改善となり、通期予想は従来の3600億円から3900億円に上方修正している。堅調な鋼材需要や鋼材市況の継続が上振れ要因に。また、未定としていた期末配当金は前期比70円増の80円にすると発表。年間配当金は140円となり、前日終値をベースにした配当利回りは9.0%の水準となる。<6958> CMK 649 +100ストップ高。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業損益は16.9億円の黒字で前年同期比37億円の損益改善となった。通期予想は従来の18億円から28億円に上方修正、上半期決算前に続く上方修正となっている。世界全体での自動車販売台数の想定以上の回復、生産効率の改善進展などが上振れの背景に。上半期実績は4億円にとどまっていたことからも、大幅な上方修正がインパクトにつながる形。<7309> シマノ 30350 +4375急騰。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は1483億円で前期比79.3%増となり、市場予想を150億円程度上振れた。自転車部品、釣具ともに大きく拡大し、10-12月期は四半期ベースで過去最高の業績に。また、22年12月期は1610億円で同8.6%増益の見込む。市場予想は減益となっていただけに、コンセンサス水準を300億円強上回る。高水準の業績持続見通しにサプライズが優勢に。<7201> 日産自 626.6 +33.6大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は522億円で前年同期比92.3%増益、市場予想を大きく上振れた。つれて、通期予想は従来の1800億円から2100億円に上方修正、1950億円程度のコンセンサスを上回る水準に。販売台数計画は据え置きだが、収益性が向上する状況となっている。通期決算に持ち越された復配の有無だがが、実現性はより高まったとの見方にもなっているもよう。<9519> レノバ 1392 -93大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業損益は30.2億円の赤字に転じた。由利本荘市沖海洋再生可能エネルギー発電の事業者に選定されなかったことによる、関連会社への出資持分に対する損失計上などが響いた。もともと今期の大幅下方修正を発表済みで、新たなネガティブインパクトは限定的とみられるが、あく抜けによるリバウンド期待もあったとみられ、株価下落による短期資金の見切り売りが加速した。<9984> ソフトバンクG 5612 +310大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期税前利益は1878億円で前年同期比90.2%減益となっている。ビジョン・ファンドにおいて、主に中国の投資先企業の株価が大幅に下落したことが響いた。また、英アームの売却断念、並びにIPOの準備開始も発表されている。ともにほぼ想定線でサプライズは限定的、前日の米ナスダック上昇も追い風となり、短期的なあく抜け感が先行しているようだ。
<ST>
2022/02/09 15:30
本日の注目個別銘柄
エンビプロHD、ネクステージ、名鉄など
<6088> シグマクシス 2356 +141大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は20.8億円で前年同期比78.4%増益となり、通期予想は従来の25億円から27億円、前期比54.5%増に上方修正した。コンサルティング事業が上振れたもよう。年間配当金も従来計画の24円から26円に引き上げ、前期比4円の増配となる。加えて、3月末を基準とした1対2の株式分割実施も発表、流動性の向上なども期待される状況に。<5463> 丸一鋼管 2823 +181大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期経常利益は117億円で前年同期比2.0倍、四半期ベースでの倍増ペースが継続。つれて、通期予想は従来の334億円から370億円、前期比79.7%増益に上方修正した。出荷数量好調に加えて製品値上げも進んでいるもよう。また、年間配当金を80円から87.5円に引き上げ、発行済み株式数の1.2%に当たる水準の自社株買い実施なども発表している。<9048> 名鉄 2018 +189急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は66.7億円の黒字で前年同期比165億円の損益改善となり、据え置きの通期計画30億円を大きく超過した。10-12月期も93.1億円で同82.9%増の大幅増益だった。レジャー・サービス事業や交通事業が新型コロナウイルスの影響縮小で増収となったほか、収支改善もあって全体収益を牽引する形に。大幅な業績上振れを意識する動きに繋がっているようだ。<5698> エンビプロHD 1400 -270急落。前日に上半期決算を発表、営業利益は14.9億円で前年同期比2.8倍の水準となったが、第1四半期が同6.2倍と大幅増益決算であったこと、足元で資源価格の上昇が続いていることから、想定の範囲内と捉えられている。通期予想23.9億円、前期比12.2%増も据え置いていることからもサプライズは乏しく、目先の出尽くし感につながる形になっている。<4631> DIC 2695 -302急落。21年12月期業績予想の下方修正を発表。営業利益は従来予想の480億円から430億円、前期比8.4%増に減額。C&E顔料事業の売上減少に加え、同事業における物流問題に係る営業費用の一時的増加などが業績下振れの背景。また、繰延税金資産143億円を取崩し法人税等調整額に計上することで、純利益は220億円から40億円にまで下方修正している。<6315> TOWA 2237 -205大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は90.5億円で前年同期比3.9倍となり、10-12月期は前四半期比でも2ケタ成長となった。年間配当金も従来計画23円に対して、記念配10円を含めて50円にまで引き上げた。ただ、10-12月期受注高は前四半期比で28%減となり、会社計画も下振れたもよう。他の半導体製造装置各社との比較での、足元の受注モメンタム鈍化をマイナス視する動きになった。<5631> 日製鋼所 3635 -115大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は30.2億円で前年同期比24.8%減となり、前四半期から一段と減益率が拡大。累計営業益は101億円で、通期計画160億円に対する進捗率は63%の水準にとどまり、ネガティブな反応につながった。なお、収益性が高いフィルムシート装置の売上が10-12月期は伸び悩んだが、受注高は一段と拡大しており、同装置の今後の盛り返しを期待する見方もある。<3186> ネクステージ 2498 -434急落。175万2000株の公募による自己株式の処分、26万2800株を上限とするオーバーアロットメントによる自己株式の処分を実施すると発表している。処分株数は、昨年11月末時点での自己株式を除いた発行済み株式数に対して2.6%の水準となる。処分価格は2月15日から16日までの期間に決定される。希薄化は限定的だが、株価が高値圏にもあるため、当面の需給面への影響が警戒される形に。<7867> タカラトミー 1244 +80大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は134億円で前年同期比70.4%の大幅増となり、通期予想は従来の80億円から110億円に上方修正した。年末年始商戦において、玩具の出荷が順調に推移したほか、アミューズメントマシンやガチャ事業も拡大が継続。年間配当金も20円から30円に引き上げ。さらに、発行済み株式数の1.08%に当たる100万株を上限とする自己株式の取得実施も発表。<3632> グリー 765 -82急落。前日に上半期決算を発表、営業益は40.8億円で前年同期比22.7%減となった。10-12月期は25.2億円で同25.0%減となり、第1四半期から減益率が拡大した。投資・インキュベーション事業の収益が高水準だった前年同期から反動減となったことが背景。前四半期比では、主力のインターネット・エンタメ事業が伸びたことで62.6%増と底打ちの形になったが、前年比での減益決算をマイナス視する動きに。
<ST>
2022/02/08 15:52
本日の注目個別銘柄
三菱製鋼、都築電気、オリンパスなど
<4061> デンカ 3635 -390急落。本日午前発表した22年3月期第3四半期の累計営業益は前年同期比14.8%増の321.8億円だった。ただ、10-12月期は同56.4%減の69.6億円と大幅減に転じ、市場予想を40億円程下回る。また、通期計画は従来計画の440億円から400億円に下方修正。エラストマー分野では米ハリケーンの影響で稼働が止まっていたDPEの立ち上げが想定より遅れ、ポリマー分野でも中国市況悪化などが響いた。<5901> 洋缶HD 1519 +101大幅続伸。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は340億円で前年同期比74.3%増益となり、通期予想は従来の290億円から340億円、前期比27.5%増に上方修正した。海外子会社における製缶・製蓋機械や飲料充填品の販売好調推移が上方修正の背景。また、年間配当金も従来計画の46円から78円に引き上げ、先週末終値ベースでの配当利回りは5.5%の水準にまで高まる形となった。<5632> 三菱製鋼 1255 +176急伸。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業損益は46.5億円の黒字で前年同期比89.3億円の損益改善となった。通期予想は従来の43億円の黒字から52億円の黒字に上方修正。建設機械需要の好調が続いているほか、特殊鋼鋼材事業における生産コスト改善や在庫評価益などによる損益改善が業績上振れの背景。業績上方修正に伴って、年間配当金も従来計画の40円から50円に引き上げた。<8157> 都築電気 1402 -269急落。先週末に株式売出の実施を発表、当面の需給悪化につながるとの見方が優勢となっている。売出人は三菱UFJ、みずほ、三井住友、三井住友信託など大株主の金融機関で、売出株は93万6000株。上限13万8000株のオーバーアロットメントによる売出も実施する。売出株数は最大で、自社株を除いた発行済み株式数の6%程の水準となる。流動性が低いことでインパクトが強まると懸念されているようだ。<4062> イビデン 6030 -340大幅反落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は194億円で前年同期比59.3%増、市場予想を30億円程度上回る。電子事業が堅調だったほか、セラミック事業も収益性が改善し、ポジティブな内容との見方が多いが、通期計画の625億円を据え置いたことが、同業の新光電工との比較でネガティブに捉えられたようだ。市場予想を30億円程度下振れる水準になっている。<6383> ダイフク 8530 +820急伸。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業益は330億円で前年同期比9.7%増となり、通期計画は従来の450億円から485億円に上方修正している。半導体・液晶生産ライン向けシステムの受注が引き続き順調に推移しているほか、利益率の改善も図れているもよう。年間配当金も従来計画の85円から90円に引き上げ。足元でグロース株売りの流れに押され株価が調整していただけに、見直しの契機となっている。<9684> スクエニHD 5930 +200大幅続伸。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は210億円で前年同期比2.2倍と急拡大、市場コンセンサスを60億円程度上回る着地となっている。オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の想定以上の好調などが主因となっている。通期予想は従来の400億円から500億円、前期比5.9%増に上方修正だが、第3四半期までで同水準を超過しており、さらなる上振れ期待なども高いもよう。<6976> 太陽誘電 5290 -530急落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は176億円で前年同期比57.5%増となり、ほぼ市場想定通りの水準で着地。通期計画は640億円を据え置いており、決算数値に大きなインパクトは乏しいと。発行済み株式数の1%に当たる120万株を上限とした自社株買いの実施も発表。ただ、コンデンサの足元受注や第4四半期の売上伸び悩み見通しなどをマイナス視する動きが優勢に。<7733> オリンパス 2263 -315急落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は327億円で前年同期比5.2%減となり、400億円程度の市場予想を下回った。販管費が想定以上に膨らんだほか、減損計上などが市場想定比下振れの背景、中国市場の成長モメンタムもやや鈍化とみられる。通期予想はコンセンサス水準の1440億円を据え置いたが、足元で株価が回復していたこともあり、10-12月期減益決算をネガティブ視の動きが優勢に。
<ST>
2022/02/07 16:17
本日の注目個別銘柄
住友精化、コナミHD、任天堂など
<4008> 住友精化 3330 +260大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は65.6億円で前年同期比14.1%減となったが、10-12月期営業益は28.3億円で同12.0%増と、3四半期ぶりに増益。医薬中間体や機能製品、粉末樹脂などの販売数量が増加。通期予想は従来の70億円から80億円に増額。吸水性樹脂事業で、中国市場での需要増や人民元高などが上振れ寄与し、機能化学品事業、ガス・エンジニアリング事業も堅調推移の見込み。<5480> 冶金工 2778 +332急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は114億円で前年同期比2.6倍の水準となり、上半期実績から一段と増益率が拡大した。通期計画は従来の130億円から140億円、前期比2.3倍にまで上方修正。電子部品や輸送機器の生産量回復、電子機器向けの輸出拡大などで需要が増加しているもよう。年間配当金も80円から120円に引き上げ、前期比75円の増配となる。利回り妙味なども高まる方向へ。<9766> コナミHD 6870 +720急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は212億円で前年同期比10.6%増益、市場予想を30億円程上回る水準となった。利益率が高い「遊戯王トレーディングカードゲーム」の売上好調、スポーツ事業の損益改善などが上振れ決算の背景に。想定以上に底堅い業績推移に加えて、1月に配信開始の「遊戯王マスターデュエル」の好調も確認されているもようで、ポジティブな反応が強まっている。<6997> 日ケミコン 1868 +216急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は26.0億円で前年同期比2.2倍の水準となり、18億円程度のコンセンサスを大きく上振れた。営業利益率は7.2%と、約10年ぶりに7%を超えた。通期計画は従来の67億円から78億円、前期比2.6倍に上方修正。市場予想を7億円程上振れる水準に。車載関連市場や産業関連市場などでの需要が好調に推移。なお、特損計上のために最終損益は下方修正へ。<5202> 板硝子 470 -41大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は18.2億円で前年同期比61.9%の大幅減益、市場予想を30億円近く下振れた。通期計画は従来の240億円から200億円、前期比53.1%増に下方修正、第1四半期決算時の上方修正前の220億円も下回る水準に。エネルギー価格急騰による影響で、自動車用ガラスの収益性低下などが想定されているもよう。<5801> 古河電工 2218 -125大幅続落。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業損益は22億円の赤字に転落、通期予想は従来の200億円の黒字から130億円の黒字、前期比54.2%増に引き下げている。自動車部品・電池が懸念されたとおりに苦戦したほか、光ファイバーや電子部品なども下振れのもよう。とりわけ、光ファイバーの生産性改善の遅れなど、同社固有の問題などがクローズアップされる状況にもあるもよう。<4452> 花王 5366 -364大幅続落。前日に21年12月期の決算を発表、営業利益は1435億円で前期比18.3%減益となり、従来計画の1770億円を下回る着地に。1670億円程度の市場コンセンサスも下振れている。原材料費上昇や在庫処分などの影響が響いたもよう。22年12月期は1600億円で同11.5%増益に転じる見通しとしているが、市場コンセンサスは1800億円超の水準であり、ネガティブに捉える動きが優勢となっている。<5741> UACJ 2396 -340急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期経常益は102億円で前年同期比5.1倍となり、通期予想は400億円を据え置いた。ただ、在庫評価益を除いた通期の調整後経常益は210億円から180億円に、実質減額修正した。米国での操業トラブルに加え、原材料費上昇の影響を織り込んでいるもよう。同利益は上期の132億円に対して下期は48億円の見通しであり、収益モメンタムの悪化をネガティブ視する動きに。<7974> 任天堂 58180 +2030反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は2526億円で前年同期比10.0%増となり、3四半期ぶりに増益に転じ、通期予想は従来の5200億円から5600億円に上方修正、市場予想並みの水準に引き上げた。Switchのソフト販売本数引き上げ、為替前提の変更などが背景。サプライズは限定的だが、1月発売の「Pokemon LEGENDS アルセウス」の寄与による上振れ期待なども残す形に。<9101> 郵船 9800 +570大幅反発。前日は前引け後の第3四半期決算発表後に乱高下の動きとなったが、地合いが落ち着いた本日は買い優勢の展開に。通期経常益は従来予想の7100億円から9300億円に上方修正、つれて、年間配当金も800円から1200円に増額。今期3度目の増配となる。今決算での増配発表は見送られるとの見方もあっただけに、ポジティブなインパクトが優勢。前日終値ベースでの配当利回りは13%の水準にまで達した。
<TY>
2022/02/04 15:48
本日の注目個別銘柄
新日科学、イリソ電子、エムスリーなど
<2395> 新日科学 1592 +300急伸で上昇率トップ。前日に第3四半期決算を発表、経常利益は46.8億円で前年同期比2.8倍の水準となった。通期計画は従来の46億円から56.3億円、前期比54.4%増にまで上方修正。強みを持つ大型実験動物試験の需要が依然拡大傾向にあり、試験室の高稼働が続いているようだ。合弁会社で展開する臨床事業も受注は順調に推移しているもよう。年間配当金も従来計画の20円から倍増となる40円に引き上げている。<4689> ZHD 592.4 -21.2大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は610億円で前年同期比38.8%増、市場予想を100億円ほど上回った。通期の調整後EBITDAは3030~3130億円のレンジから3300億円超に上方修正した。ただ、持分法投資損益の一段の悪化をネガティブ視する動きが優勢になった。持分法適用会社の多くが先行投資局面にあるため、目先のEPS水準上昇を抑制させるとの警戒につながった。<6908> イリソ電子 4090 -550急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は8.6億円で前年同期比45.0%減益となり、市場予想の半分程の水準にとどまった。通期予想は従来の67億円から48億円、前期比65.5%増に下方修正。下振れ懸念はあったものの、下方修正幅は想定以上との見方に。半導体不足の影響による自動車向けコネクタの需要減、コロナ感染拡大によるベトナムでの工場停止の影響などが響いているもよう。<6902> デンソー 8741 +283大幅反発。前日は決算発表後に急落したものの、本日は一転して急落前の水準を回復。10-12月期営業益は970億円で前年同期比28.8%減、市場予想を200億円程度下回り、通期計画も従来の4400億円から4000億円に下方修正した。車両減産の影響が強まったことなどが背景。一方、23年3月期は電動化進展やADSA新製品寄与などで6000億円超の達成は可能との見方が示され、見直しの動きにつながった。<6952> カシオ計 1389 -109大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は80億円で前年同期比15.7%増、市場想定線での着地に。通期計画265億円は据え置いた。事業環境が厳しい中で健闘しているとの見方もあるが、中国市場の低迷をネガティブに捉える動きが優勢になったようだ。10-12月期中国時計事業の売上は前年同期比28%減と想定以上に苦戦、会社側では来期前半まで停滞状態が続くとの見通しを示している。<2282> 日ハム 4065 -390大幅反落。前日は第3四半期決算発表を受けて、その後買い優勢の展開となったが、本日は一転して売り優勢の展開に。10-12月期事業利益は199億円で前年同期比9.6%減、市場予想を上回る着地で通期計画の上振れ期待が先行した。ただ、食肉事業を中心とした来期業績の不透明感などが本日の売り材料とされたもよう。会社側では、中期計画で示した来期事業利益520億円の達成は厳しいとコメントしているもよう。<6501> 日立 5852 -199大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期調整後営業益は1744億円で前年同期比28.1%増となったが、一過性利益計上を考慮すると市場予想をやや弱含んだ。他社と同様に部材価格高騰のマイナス影響が響いている。通期計画の7230億円は据え置かれたが、未達懸念はやや強まる状況に。23年3月期目標として従来示されてきた連結調整後営業利益率10%は実質圧縮の形にも。<2413> エムスリー 4092 -414急落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は227億円で前年同期比22.4%増益、市場予想をやや上回ったが、譲渡益計上などの特殊要因を除けば、ほぼ想定線のようだ。一方、主力のメディカルプラットフォーム事業の売上・利益成長は鈍化しており、ネガティブに捉える動きが優勢となっている。来期業績に対する不透明感などは、引き続き払しょくし切れない状況のようだ。<6752> パナソニック 1187.5 -87.5大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は729億円で前年同期比44.0%減となり、市場予想を300億円程度下回った。通期予想は3700億円、前期比43.1%増を据え置いているが、調整後営業利益は4000億円から3650億円に下方修正。200億円程度の一過性要因もあるようだが、部材不足や原材料費上昇の影響が強まっているもよう。短期的な下振れ決算をネガティブ視する動きが優勢に。<6758> ソニーG 12585 -815大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は4652億円で前年同期比32.2%増となり、市場予想を1000億円程度上振れ。通期計画も従来の1兆400億円から1兆2000億円に上方修正、1兆1000億円程度のコンセンサスも上振れた。700億円程度の一過性要因も含めて、映画事業が想定を大きく上回る。ただ、買収関連費用の計上などが来期業績の抑制要因との見方もあり、目先の出尽くし感に。
<ST>
2022/02/03 15:52
本日の注目個別銘柄
アイロムG、テクノプロHD、大塚商会など
<6028> テクノプロHD 3395 +441急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は111億円で前年同期比14.4%増益、従来計画の73億円を大幅に上回る着地に。10-12月期は71.4億円で同34.1%増と大幅増益に転換、特殊要因を除いてもコンセンサスを10億円近く上回っている。稼働率がコロナ前水準にまで回復しているようだ。通期計画は従来の165億円から193億円、前期比0.8%減に上方修正しているが、保守的と捉える見方が強いもよう。<8604> 野村 538.9 +34.4大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期純利益は603億円で前年同期比38.7%減益となったが、市場予想は100億円近く上回ったとみられる。また、ホールセール収益、リテール収益ともに、他の国内大手との比較において前四半期比で高い成長率となっており、相対評価も高まる形に。足元波乱となっていた日米株式市場の落ち着きなども安心感につながっている。<9202> ANA 2555 +149.5大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業損益は1.9億円の黒字となり、前年同期比816億円の損益改善となった。四半期ベースでは8四半期ぶりの営業黒字で、第4四半期黒字化を前倒しで達成。国内線旅客需要が回復したほか、国際線貨物なども順調に推移しているようだ。営業キャッシュフローも同様に8四半期ぶりのプラスに転換。決算通過で今後の経済正常化に向けた展開への期待も高まる格好へ。<7936> アシックス 2467 +223急伸。前日に21年12月期業績予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の200億円から215億円に引き上げ。市場コンセンサス並みの水準ではあるが、ベトナムのロックダウンによる影響なども足元で警戒されていたため、ポジティブに捉える動きが先行。欧州や中国での販売が好調なもよう。なお、会社側では2022年以降の好業績継続見通しなども示している。<2372> アイロムG 1794 +300急伸でストップ高。前日に22年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の15億円から24億円、前期比2.2倍の水準に引き上げ。がん領域の試験受託が増加したほか、プライマリー領域の大型案件を複数受託したことで、SMO事業が大きく伸長しているもよう。上半期までの状況からは上振れ期待もあったとみられるが、一部案件の来期以降への延期もあったなかでの上方修正にポジティブなインパクトが先行。<4902> コニカミノルタ 461 -15大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業損益は86億円の赤字で、市場予想は50億円程度下振れている。通期予想は、売上高予想は引き上げているものの、営業損益は120億円の黒字予想を据え置き。オフィス複写機などは下方修正も、商業印刷が上振れるもよう。第3四半期累計では102億円の赤字であり、通期計画達成のハードルは一段と高まったとの見方が優勢のようだ。<2229> カルビー 2391 -138大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は76億円で前年同期比14.1%減となり、市場予想を10億円程度下振れた。また、通期予想は従来の280億円から255億円、前期比5.8%減に下方修正、一転減益見通しとしている。パーム油を中心とする原材料費の高騰が響く形のようだ。材料費上昇の影響は来年度にも継続するとみられるが、製品値上げによる吸収効果などは限定的との見方も強いようだ。<4768> 大塚商会 4135 -550急落。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は558億円で前期比0.9%減となり、従来予想の593億円を下回った。第4四半期はGIGAスクール関連の特需剥落、コロナ影響が営業面などで響いたことが下振れ要因につながった。22年12月期は536億円で同4.0%減益を見込む。販管費増加などを想定だが、想定外の減益ガイダンスをネガティブ視する動き優勢。市場予想を100億円程度下回る水準でもある。<6981> 村田製 8622 -239大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は1139億円で前年同期比5.1%増、市場予想を100億円超上回る水準での着地に。通期予想は従来の3650億円から4100億円、前期比30.9%増に上方修正した。想定よりも製品値下がりの影響が限定的にとどまっているもよう。ただ、修正後の1-3月期計画は740億円程度の水準であり、目先の収益ピークアウト懸念などが利食い売りに要因に。<6861> キーエンス 63080 +3670大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は1050億円で前年同期比47.7%増、市場予想は50億円程度上回る。幅広い地域で売上は高水準を継続する形に。部材不足の影響も出ているもようだが、基本的に即日出荷体制は続いているようだ。部材価格高騰の中で粗利益率も高水準を継続。決算数値に大きなサプライズはないものの、部材不足の影響で業績下方修正のオムロンなどとの比較で安心感が強まった。
<ST>
2022/02/02 15:41
本日の注目個別銘柄
SREHD、Jパワー、FPGなど
<6701> NEC 4940 +490急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は241億円で前年同期比61.4%減となり、市場予想を50億円程度下振れた。一方、通期計画は従来の1200億円から1250億円に上方修正。市場コンセンサス水準には達していないが、前日にかけて株価が一段安となっていたことから、見直しの動きにつながっているもよう。部材費上昇によるマイナス影響のピークアウト計画なども安心感に。<3402> 東レ 652 -73.1急落。前日に、樹脂製品での認証登録に関する不適切行為を公表。一部品種の難燃性能試験において、量産品と異なるサンプルを提出していたようだ。同社では有識者調査委員会を設置して調査を行っていく意向。対象製品の業績ウェイトは限定的で、直接的な業績への影響は限られるとみられるが、過去にも子会社でデータ改ざんが明らかになっており、信頼性の低下につながるとの懸念が優勢に。<2980> SREHD 5090 +705ストップ高比例配分。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は9.8億円で前年同期比2.6倍の大幅増益、上半期実績の同39.6%増から、増益率は急拡大した。AIクラウド&コンサルティングは知名度向上や体制増強などで、クラウド・コンサルティングともに顧客獲得が順調に伸長。不動産テックも大幅増収を達成している。直近ではグロース株安の流れにも押されていたため、見直しの動きが急速に集まる展開へ。<7148> FPG 755 +100ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は34億円で前年同期比3.5倍の大幅増益となった。つれて、上半期計画は20.7億円から44億円に、通期では54億円から78億円、前期比49.0%増にそれぞれ上方修正した。リースファンド事業において、コロナ禍からの回復が想定以上に進んでいるもよう。年間配当金計画も22円から32円に引き上げ、前期比13.5円の増配となる。<6471> 日本精工 694 -83急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は208億円で前年同期比258億円の損益改善となったが、10-12月期は48億円で同15%減益に転じた。通期予想は従来の445億円から300億円、前期比4.7倍に下方修正。想定以上の収益減速をネガティブ視する動きが優勢に。自動車部品事業における減損損失の計上に加え、顧客の生産調整や材料費高騰などが響いた。<9513> Jパワー 1738 +237急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計経常利益は548億円で前年同期比18.2%減となったが、市場予想は200億円強上回る着地に。通期予想も従来の410億円から630億円にまで上方修正、従来計画比下振れがコンセンサスであったため、ポジティブサプライズにつながる形へ。発電所が順調に稼働する中で、JEPX価格の上昇が大きくプラスサイドに寄与する状況となったようだ。<9506> 東北電力 740 -68大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計経常利益は103億円で前年同期比86.3%減となり、市場予想を200億円程度下振れた。通期予想は従来の350億円の黒字から一転500億円の赤字に大幅減額修正した。燃料費調整制度のタイムラグ影響の拡大や卸電力取引市場の価格上昇に伴う電力調達コストの増加が下振れの背景に。想定以上の下方修正がネガティブサプライズに。期末配当金も20円計画から未定に変更。<6762> TDK 4560 +460急伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は592億円で前年同期比31.3%増、市場予想を120億円程度上回る着地になっている。センサ応用製品の収益改善が続いているようだ。通期計画は従来の1570億円から1600億円、前期比43.5%増に再度の上方修正だが、第4四半期には一時費用計上に加え、原材料費上昇などの影響を相当程度見込んでおり、さらなる上振れなども意識される状況のようだ。<9104> 商船三井 9280 +480大幅続伸。前日の前引け後に第3四半期決算を発表しており、その後は買い優勢の展開が続いている。通期経常利益は従来の4800億円から6500億円にまで上方修正、5600億円程度のコンセンサスも大幅に上回る水準に。利益水準上昇に伴い年間配当金も800円から1050円にまで引き上げており、前日終値段階での配当利回りは11.9%の水準に達している。日本郵船や川崎汽船なども業績上振れ期待が波及する展開に。<6920> レーザーテック 23265 -1810大幅反落。前日に第2四半期決算を発表、10-12月期営業益は108億円で前年同期比43.3%増、第1四半期の同55.4%減から大きく改善したが、市場予想はやや上回る水準。受注高は706億円で第1四半期の1083億円からは減少したが、通期受注計画は1600億円から2000億円に増額。市場予想下回る通期計画据え置きなどサプライズは限定的で、朝高後は、戻りの鈍さもあって手じまい売りが増加したもよう。
<ST>
2022/02/01 15:46