オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
ファーストリテや半導体株の動向に注目
*08:25JST ファーストリテや半導体株の動向に注目
13日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さが意識されやすい相場展開が見込まれる。12日の米国市場はNYダウが173ドル安、ナスダックは85ポイント安だった。9月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったため、高インフレ長期化への懸念から売りが先行した。その後、30年債入札の低調な結果を受けて金利が急伸すると相場は大きく下落する場面も見られた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比370円安の32270円。円相場は1ドル149円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、日経平均は足元の強いリバランスの動きから心理的な抵抗線であった25日、75日線を捉えてきたこともあり、いったんは利食いが入りやすい水準だろう。また、米CPIに対する慎重姿勢も見られていたため、CPIの結果を受けた米株安に対する過度な失望はなさそうだ。 日経225先物はナイトセッションで32000円を割り込まなかったほか、終値では25日、75日線を上回っていることもあり、売り一巡後の底堅さが意識されそうだ。また、米国では半導体株の一角が買われていたほか、国内ではファーストリテ<9983>の予想を上回る今期計画が材料視されやすいため、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する流れは続きそうである。 また、日経平均は昨日までの上昇で一目均衡表の雲上限を捉えてきた。いったんは雲に跳ね返される格好になりそうだが、雲の薄いところであり、来週には雲のねじれが起きるため、トレンドが出やすいタイミングとなる。そのため、週末要因もあって持ち高調整の動きが入りやすいだろうが、引き続きバリュー株からグロース株へのリバランスの流れは継続しそうである。
<AK>
2023/10/13 08:25
オープニングコメント
引き続きレーザーテックなど半導体関連に関心が集まりやすい
*08:32JST 引き続きレーザーテックなど半導体関連に関心が集まりやすい
12日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開が見込まれる。11日の米国市場はNYダウが65ドル高、ナスダックは96ポイント高だった。9月の生産者物価指数(PPI)の伸びが予想を上回ったほか、米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事がインフレ抑制で追加利上げの必要性を指摘し、タカ派姿勢を維持するなど高官の見解が分かれるなか、下落する場面も見られた。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、インフレ抑制で高金利を当面維持していく必要性が強調されたが、政策を慎重に進める姿勢が示されたため下値も限定的となった。その後は米長期金利が連日で低下するなかで買い直される展開に。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比90円高の31990円。円相場は1ドル149円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の上昇で節目の32000円を一時回復しており、いったんは達成感から利益確定の動きが意識されやすいだろう。ただし、昨日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均をけん引した半面、バリュー株や中小型株への持ち高調整の動きが強まっており、東証プライムの値下がり数は7割を超えていた。日経平均は続伸となったが、全体としては神経質な相場展開である。 米長期金利が連日で低下するなか、これまで積み上がっていたバリュー株の持ち高調整に対して、相対的に低迷していたハイテク株などを買い直すといったリバランスの動きと考えられ、本日も昨日同様の需給が意識されやすいだろう。また、米国では9月の消費者物価指数(CPI)の発表が控えている。足もとではFRBによる追加利上げ観測は後退しているものの、CPIの結果次第では再び追加利上げへの警戒が高まる可能性もあることから、積極的な売買は手控えられやすく、持ち高調整にとどまりそうだ。 物色としてはレーザーテック<6920>など半導体関連に関心が集まりやすいだろう。また、ロシアのプーチン大統領はモスクワで開かれた会合で、OPECプラスの協調減産が続くとの見解を示したと報じられている。25年以降も原油の供給が制約されるとの考えを示唆した。中東情勢の緊迫の影響も警戒されているなか、原油高を意識したエネルギー株や防衛関連などが断続的に物色されよう。
<AK>
2023/10/12 08:32
オープニングコメント
買い一巡後の底堅さを見極め
*08:31JST 買い一巡後の底堅さを見極め
11日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開が見込まれる。10日の米国市場はNYダウが134ドル高、ナスダックは78ポイント高だった。中国が景気刺激策を検討しているとの報道を受けた期待感や金利先高観の後退から買い優勢の展開。アトランタ連銀のボスティック総裁は、これ以上の追加利上げが必要になるとは思わないと再表明し、債券利回りが一段と低下すると買いの勢いが強まった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比90円高の31820円。円相場は1ドル148円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時31970円まで買われる場面も見られており、節目の32000円が意識されやすいだろう。一方で、昨日の日経平均は750円超の大幅上昇を見せたこともあり、32000円に接近する局面においては、目先的な達成感につながる可能性がありそうだ。そのため、買い一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。 また、米高官らのハト派発言から追加の利上げ観測は後退しているが、11日の米国市場では米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公開されるほか、今週はPPIやCPIの発表を控えていることもあり、内容次第では利上げ観測が再び強まる可能性もあるだろう。そのため、売り方の持ち高調整に伴い買い戻しの動きは入りやすいものの、積極的な買いは入れづらい面はありそうだ。 中東情勢の緊迫については、米国での反応は限られたものの、リスク回避姿勢が強まる可能性もあることから、リバランス以外では持ち高を積極的に傾けてくる動きも期待しづらいところである。そのため、インデックスに絡んだ商いが中心になりやすいだろう。昨日はファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、アドバンテ<6857>などが日経平均をけん引する格好となった。リバランスの動きが強まるようだと、相対的に出遅れている日経平均型への買い戻しの動きに向かわせよう。
<AK>
2023/10/11 08:31
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防衛関連やエネルギー株に短期資金が集中
*08:35JST 防衛関連やエネルギー株に短期資金が集中
10日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開が見込まれる。9日の米国市場は、中東の地政学的リスク上昇を警戒した売りが先行した。その後、米ダラス連銀のローガン総裁が長期債券利回りの上昇が利上げの必要性を弱める可能性を指摘したほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン副議長は政策を慎重に進める余地があるとの発言を受けて金利高懸念が後退し、買戻しの動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比235円高の31255円。円相場は1ドル148円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。6日の米国市場は、9月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比33万6000人増加し、予想を大幅に上回ったことから売りが先行したものの、米長期金利の低下を受けて買い戻す動きとなった。9日についても地政学リスクが警戒され売られたものの、その後はFRBの追加利上げ観測が和らいだことで買い戻しが強まっていたため、引き続き米金融政策への行方を睨んだ相場展開のなか、米経済指標の結果を見極めての相場展開が続きそうだ。 また、米国では朝方こそ地政学リスクへの警戒から売りが先行したものの、その後は買い戻す動きを見せていた。ただし、ハマスとイスラエルの戦闘が激しさを増しているなか、慎重姿勢は高まりやすいだろう。防衛関連株のほか、エネルギー供給への懸念から原油先物相場の上昇が見られており、エネルギー株などには短期的な資金が向かいやすいものの、ハイテクセクターなどへの売買は手控えられやすい。 日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から31000円を回復してくることになろうが、ハイテクセクターなどへの買い手控えから、戻りの鈍さが意識される可能性があり、ディフェンシブ株などへのリバランスが意識される。また、インデックスに絡んだ商いの影響を避けるなか、個人主体の売買は中小型株の一角に向かいやすいだろう。
<AK>
2023/10/10 08:35
オープニングコメント
全般こう着のなか、個別材料株物色へ
*08:33JST 全般こう着のなか、個別材料株物色へ
6日の日本株市場は、こう着感が強まる相場展開が見込まれる。5日の米国市場はNYダウが9ドル安、ナスダックは16ポイント安だった。週次失業保険申請件数が予想を下回り労働市場の強さが再確認されたため追加利上げを警戒した売りが先行した。その後も雇用統計の発表を翌日に控えた警戒感から弱含みの展開。しかし、原油安でインフレ再加速懸念が緩和、さらに、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁がインフレ減速に伴い政策金利据え置きも可能とタカ派姿勢を弱めると長期金利も低下に転じ、下げ渋りを見せた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比10円高の31030円。円相場は1ドル148円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経平均は昨日の上昇で節目の31000円を回復しており、自律反発狙いの動きは一巡した感はある。3連休前で積極的な売買は手控えられると考えられ、持ち高調整に伴うリバランスの動きが中心になりそうだ。慎重姿勢は崩せないものの、売り仕掛け的な動きも限られそうである。そのため、昨日の大幅反発に対する戻り待ちの売りに押される場面においては、短期的ながらも押し目狙いでのリバウンド狙いに向かわせよう。 また、米雇用統計に対する警戒感はあるだろうが、ADP雇用統計が予想を下回ったことから、過度な警戒感は高まりづらい面はある。また、米国市場は主要な株価指数が下落したものの、エヌビディアなど半導体株の一角が堅調だったこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への下支えにつながりそうである。昨日は全面高商状から相対的にTOPIX型優位の相場展開だったが、原油先物相場の下げや米長期金利の上昇一服のなか、バリュー株の持ち高調整の動きは意識されそうだ。 物色としては全般こう着のなか、個別に材料のある銘柄に短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすいだろう。昨夕に決算を発表したところでは、キユーピー<2809>、オンワードHD<8016>、アオキスーパー<9977>などが評価されそうだ。そのほか、PKSHA<3993>には国内証券で強気格付けが観測されており、生成AI関連などへの波及が意識されやすいだろう。
<AK>
2023/10/06 08:33
オープニングコメント
短期的な値幅取り狙いの商いが中心
*08:29JST 短期的な値幅取り狙いの商いが中心
5日の日本株市場は、買い先行も次第にこう着感が強まる相場展開が見込まれる。4日の米国市場はNYダウが127ドル高、ナスダックは176ポイント高だった。9月のADP雇用統計で雇用の伸びが予想以上に減速したため、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測が後退し、安心感が広がった。しかし、マッカーシー下院議長の解任を受けた政治的混乱や政府機関閉鎖懸念も根強く上値は限定的となった。米長期金利の低下でハイテクが買われ、ナスダックは終日堅調に推移し相場を支援した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比310円高の30710円。円相場は1ドル148円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の下げで節目の30500円を一時下回ったこともあり、足もとでの急ピッチな下げに対する自律反発狙いの動きも入りやすいところである。ボリンジャーバンドの-3σを下回ってきたこともあり、売られ過ぎが意識されやすい点でも、いったんは買いに向かわせやすいタイミングであろう。 ただし、米国市場は経済指標や長期金利の動向に振らされやすく、週末には雇用統計の発表を控えているため、積極的な売買は手控えられやすい。また、東京市場は3連休を控えていることもあり、ポジションを傾けてくる動きは限られる。そのため、あくまでも自律反発狙いのスタンスになり、底入れ感は出にくい。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から前日の高値水準は意識されるが、マド埋めの動きがみられないようだと、次第に戻り待ちの売りが入りやすくなりそうであり、短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりうそうだ。 物色の流れとしては米長期金利の上昇が一服したことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの一角が日経平均をけん引する格好となる一方で、バリュー株の持ち高調整は継続しそうだ。原油先物相場の下落からエネルギー株は利食いが入りやすいため、TOPIX型の鈍さが意識されやすいだろう。中小型株についてはマザーズ指数が一段安となったことから換金売りが出やすく、個別に材料のある銘柄に資金が集中することになるとみておきたい。
<AK>
2023/10/05 08:29
オープニングコメント
センチメント悪化で持ち高調整の動きが強まる
*08:24JST センチメント悪化で持ち高調整の動きが強まる
4日の日本株市場は、売り優勢の相場展開が見込まれる。3日の米国市場はNYダウが430ドル安、ナスダックは248ポイント安だった。8月のJOLT求人件数が減少予想に反して増加に転じたため、強い労働市場を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利上げに踏み切るとの観測が強まった。さらに、米民主党議員の協力を仰ぎ、11月中旬までのつなぎ予算を成立させ政府機関の閉鎖回避にこぎつけたが、共和党内の保守強硬派からの反発にあいマッカーシー下院議長が解任され、政局不安がさらなる売り材料になった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比450円安の30750円。円相場は1ドル149円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の下げで8月の直近安値を下回ったが、日経225先物についてもナイトセッションで8月安値を下回ったことから、持ち高調整の動きが強まりそうだ。急ピッチの下げに対する売られ過ぎは意識されるものの、戻り待ち狙いの売り圧力が強そうである。また、ファーストリテ<9983>が発表した「ユニクロ」の9月の既存店売上高が、3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されやすく、指数の重荷となるほか、他のアパレル各社へも警戒した売りが波及する可能性がありそうだ。 また、9月の配当志向の物色が通過した後は、バリュー株の持ち高調整の動きが強まっている。昨日の東証プライムの騰落銘柄は9割が下落したほか、東証33業種はすべて下げていた。米株安の流れからハイテク株へのシフトも期待しづらく、物色は個別の材料株などでの短期的な値幅取り狙いの動きにとどまりそうである。米国では予想を上回る経済指標の発表が続くなか、FRBによる金融引き締め長期化への警戒が根強い。週末には雇用統計の発表を控えていることもあり、様子見ムードが強まりそうだ。 そのほか、足もとでリバウンドの動きを見せていたマザーズ指数は、2.6%超の下落であっさり年初来安値を更新した。個人投資家のセンチメント悪化も意識されやすく、市場参加者が限られるなか、断続的なインデックス売りなどから下へのバイアスが強まりやすい。本日はくすりの窓口<5592>、キャスター<9331>がIPOとなるが、相場全体が手掛けづらいなか、短期的な資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2023/10/04 08:24
オープニングコメント
バリュー株からグロース株へのリバランスを意識
*08:16JST バリュー株からグロース株へのリバランスを意識
3日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。2日の米国市場はNYダウが74ドル安、ナスダックは88ポイント高だった。9月のISM製造業景況指数や製造業PMI改定値が予想を上回ったほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事が複数回の利上げの必要性に言及したため、金利が一段と上昇し相場の重荷となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比210円安の31610円。円相場は1ドル149円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。米国市場では米政府機関の閉鎖を回避するためのつなぎ予算が成立したことを材料視した物色は限られていた。一方で、予想を上回る経済指標の結果を受け、FRBによる金融引き締め長期化への警戒感が強まったようだ。今週は週末に雇用統計の発表を控えていることもあり、引き続き米経済指標の結果を手掛かりとした不安定な相場展開が警戒されやすいだろう。 また日経225先物は、ナイトセッションで一時31480円まで売られ、節目の31500円を割り込む場面が見られた。引けにかけては買い戻す動きも見られたが、まずは31500円水準での底堅さを見極める必要がありそうだ。日経平均は直近でボリンジャーバンドの-2σ水準での踏ん張りが見られているが、これを下回ってくるようだと8月安値水準を狙った売り仕掛け的な商いも入りそうである。 そのほか、昨日は配当志向の物色が通過したこともあり、バリュー株の利益確定の動きが目立っていた。一方で、ハイテクの一角には買い戻す動きもあり、リバランスの動きを見せている。米国市場では公益事業、銀行、エネルギー、不動産セクターが弱い値動きの一方で、メディア、ソフトウエア・サービス、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器がしっかりだった。この流れから昨日同様のリバランスが意識されやすいだろう。 物色としてはハイテク株のリバウンドを狙った動きが意識されやすい。また、昨日は米国のつなぎ予算の成立を受けたインデックス主導の展開だったが、こう着感が強まるようだと、個人主体の資金は中小型株での短期的なリバウンド狙いに向かわせそうだ。
<AK>
2023/10/03 08:16
オープニングコメント
32000円辺りでの底堅さが意識されやすい
*08:26JST 32000円辺りでの底堅さが意識されやすい
2日の日本株市場は、底堅い相場展開が見込まれる。9月29日の米国市場はNYダウが158ドル安、ナスダックは18ポイント高だった。8月の米コアPCE価格指数の伸びが鈍化し、金利高を警戒した売りが後退したことで買いが先行した。その後は月末、四半期末の調整売りに加えて、米連邦予算案期限を翌日に控えて下院が共和党のつなぎ予算案を否決したため、政府機関閉鎖への警戒感が一段と強まったほか、自動車労働組合(UAW)のストライキ長期化を警戒した売りが強まり下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比195円安の31825円。円相場は1ドル149円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだが、米議会は30日、米政府機関の閉鎖を回避するためのつなぎ予算案が上下両院で可決された。バイデン米大統領は同日、つなぎ予算案に署名したことから、米政府機関の閉鎖が回避された。これを手掛かりとした買いが入りやすく、32000円辺りでの底堅さが意識されそうだ。 また、先週は日経平均の定期入れ替えに伴うリバランスや年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の株式配分比率の調整に伴う需給の影響を受けたが、この需給イベントが通過したことから、新資金流入への思惑が高まりやすいだろう。日経平均はボリンジャーバンドの-2σまでの調整を経て、押し目待ち狙いの買いが入りやすいと考えられる。ただし、32000円辺りでの戻りの鈍さが意識されてくるようだと、週明けの米国市場の反応を見極めたいとする慎重姿勢も強まりやすい。こう着感が強まる局面においては、個人主体による中小型株物色に向かわせそうだ。 先週末には配当志向の物色が一巡しバリュー株の利益確定が目立った一方で、ハイテク株が買い戻されていた。リバランスの動きからハイテク株などを買い戻す動きが継続するかが注目されやすい。また、大手ネット証券による株式手数料無料化の動きにより、個人主体の低位材料株や流動性の高いグロース株などでの値幅取り狙いが活発化しよう。
<AK>
2023/10/02 08:26
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32000円辺りが心理的な抵抗
*08:33JST 32000円辺りが心理的な抵抗
29日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。28日の米国市場はNYダウが116ドル高、ナスダックは108ポイント高だった。米長期金利が16年ぶりの高水準に達したため、警戒感から売りが先行した。その後、4-6月期の国内総生産(GDP)や個人消費の確定値の伸びが予想を下回ったため、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化観測が後退し、金利低下に伴い買い戻しに拍車がかかり、上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比140円高の31990円。円相場は1ドル149円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は配当落ちの影響はあったものの、一時31674円まで売られ、ボリンジャーバンドの-2σを下回る場面が見られた。いったんは自律反発が意識されやすい水準まで下げたことから、米国株高が安心感につながりそうだ。ただし、32000円辺りが心理的な抵抗となることから、買い一巡後は強弱感が対立しやすいだろう。 また、需給面では日経平均の定期入れ替えに伴うリバランスや年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の株式配分比率の調整に伴う需給の影響を受けやすいため、積極的なリバウンド狙いの動きは限られそうであり、次第にこう着感が強まることになりそうだ。また、29日の米国市場では8月の米個人消費支出(PCE)の発表を控えていることも、積極的な売買を手控えさせそうだ。 物色としては、米長期金利の低下を受けて、ハイテク株を見直す動きが意識されやすいだろう。足もとでNT倍率は1月安値を下回ってきたこともあり、いったんはNTショート(日経平均売り・TOPIX買い)を巻き戻す動きが意識されやすいだろう。そのほか、需給イベントを避ける流れから、中小型株を見直す動きにも期待したいところである。
<AK>
2023/09/29 08:33
オープニングコメント
個人主体の資金は中小型株に向かいやすい
*08:17JST 個人主体の資金は中小型株に向かいやすい
28日の日本株市場は、配当落ちの影響があるものの、日経平均は32000円を上回っての底堅い相場展開が見込まれる。27日の米国市場はNYダウが68ドル安、ナスダックは29ポイント高だった。米議会の予算交渉が引き続き難航し、政府機関の閉鎖リスクが上昇、さらに、原油価格高やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁のタカ派発言を受けて、長期金利が一段と上昇したことが重荷となった。終盤にかけては売られ過ぎ感から買戻しが強まり、NYダウは下げ幅を縮小し、ナスダックはプラス圏を回復した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比50円安の32100円。円相場は1ドル149円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経平均は権利落ちの影響が220円程度とみられており、配当落ち分を差し引いても節目の32000円はキープしそうである。32000円処での底堅さが意識されやすく、配当再投資への思惑などから押し目を拾う動きもみられそうだ。日経平均の定期入れ替えに伴うリバランスの影響から全体としては上値を抑えられる可能性があるものの、高配当銘柄の権利落ち後を拾う動きをみせてくるかが注目される。 配当狙いの物色が一巡し、バリュー株物色が落ち着くようだと、ハイテクへのシフトが期待されてくるだろうが、決算を発表したマイクロン・テクノロジーは時間外で4%近く売られており、手掛けづらくさせそうである。そのため、個人主体の資金は中小型株に向かいやすいだろう。SBI証券と楽天証券では株式取引の委託手数料が無料になることもあり、短期的な値幅取り狙いの売買が活発化しやすい。足もとで弱い値動きで推移している直近IPOなどは自律反発を狙った動きが期待されそうだ。 そのため、寄り付き後はバリュー株の動向を見極めつつ、中小型株にシフトしてくることが見込まれる。米国では政府機関の閉鎖リスクや全米自動車労組(UAW)によるストライキの長期化による経済への影響などが不安視されていることもあり、リスク回避的にインデックス売買の影響を受けづらい面でも中小型株シフトが意識される。
<AK>
2023/09/28 08:17
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配当志向の物色に向かわせやすい
*08:33JST 配当志向の物色に向かわせやすい
27日の日本株市場は、売り一巡後はこう着の強い相場展開が見込まれる。26日の米国市場はNYダウが388ドル安、ナスダックは207ポイント安だった。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が年内あと1回の利上げの必要性に言及したほか、JPモルガンのダイモン最高経営責任者(CEO)は、金利が7%まで上昇するリスクを警告したため、金利高を警戒した売りが強まった。その後も9月の米消費者信頼感指数や8月の米新築住宅販売件数が予想を下回ったため、スタグフレーション懸念も強まり、一段安となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比210円安の31870円。円相場は1ドル149円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の下落で25日、75日線が抵抗線として意識されている。一方で、先週末に付けた32154円を下回ってくるようだと、指数インパクトの大きい値がさ株を中心に下げ幅を広げてくる可能性がありそうだ。ボリンジャーバンドの-1σが32165円辺りで推移しているため、売り一巡後は同水準での底堅さを見極めることになりそうだ。 本日は権利付き最終日となることから配当志向の物色に向かわせやすいだろう。昨日の動きを見ても、指数インパクトの大きい値がさ株が弱い値動きのなか、セクターでは海運、銀行、保険、パルプ・紙が値上がり上位だった。本日も同様の動きが意識されやすいほか、円相場が1ドル149円台と円安に振れて推移しており、自動車など輸出関連への押し目を拾う動きも入りそうである。 また、日経平均の定期入れ替えに伴うリバランスの動きも入っているとみられ、レーザーテック<6920>、ニトリホールディングス<9843>、メルカリ<4385>の押し目狙いが意識されそうだ。反対にリバランスから幅広い採用銘柄が売られることから、インデックスに絡んだ商いを避ける形で、中小型株の一角にも値ごろ感からの買いが入りやすいだろう。本日上場するAVILEN<5591>、オカムラ食品工業<2938>へも短期的な値幅取り狙いの資金流入が見込まれそうだ。
<AK>
2023/09/27 08:33
オープニングコメント
高配当銘柄への物色に向かわせやすい
*08:22JST 高配当銘柄への物色に向かわせやすい
26日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。25日の米国市場はNYダウが43ドル高、ナスダックは59ポイント高だった。10年債利回りが2007年来の高水準となるなか、金利高を警戒した売りが先行した。議会の予算交渉が難航し、政府機関の閉鎖リスクが高まったことも重荷となった。ただ、シカゴ連銀のグールズビー総裁がソフトランディングの可能性を指摘すると、期待感から終盤にかけて買戻しが強まり、プラス圏を回復した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比15円安の32465円。円相場は1ドル148円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小じっかりで始まることになりそうだ。米国市場は先週までの下落による値ごろ感からの買いとみられるが、ひとまず米国市場の上昇は安心感につながりそうだ。全体としてはこう着感が強まると考えられるが、昨日の上昇で日経平均は25日、75日線を捉えてきた。32650円辺りを上回っての推移を継続するようだと、押し目狙いの買いが意識されやすい。 また、先週の弱い値動きで配当志向の買いも入れやすくなったとみられ、高配当銘柄への物色に向かわせやすい。また、為替市場では円相場が1ドル148円80銭台と円安傾向を見せていることから、輸出関連などへの物色も期待されるところであろう。さらに、岸田首相は昨夕、物価高対策や持続的な賃上げなど10月中をめどに取りまとめる総合経済対策の柱立てを公表した。政策期待が高まるなか、相場全体への下支えとなりそうである。 そのほか、昨日のマザーズ指数は続伸となった。続伸となるのは8月25日~29日の3営業日続伸以来となる。本日は配当志向の物色からバリュー株に向かいやすいだろうが、中小型株へは出遅れ修正の動きが意識されてくる可能性はありそうだ。昨日上場したジェイ・イー・ティ<6228>のほか、本日IPOのオートサーバー<5589>、ネットスターズ<5590>への物色も強まることになろう。
<AK>
2023/09/26 08:22
オープニングコメント
中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動き
*08:31JST 中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動き
25日の日本株市場は、先週の下げに対する自律反発が意識されそうだ。22日の米国市場はNYダウが106ドル安、ナスダックは12ポイント安だった。9月のサービス業や総合PMI速報値の悪化を嫌気しダウは下落。米連邦準備制度理事会(FRB)高官のタカ派発言を受けて終盤にかけて軟化したものの、半導体株の一角が買われており、ナスダックは小幅な下げだった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比5円安の32265円。円相場は1ドル148円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小じっかりで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで25日、75日線に上値を抑えられたものの、先週末の終値水準での底堅さが見られた。米国市場の下落影響はあるだろうが、日経225先物は先週末に一時節目の32000円を割り込んだこともあり、いったんは自律反発が意識されそうだ。 もっとも、今週は中間期末による需給要因の影響のほか、日経平均の定期入れ替えに伴うリバランスの動きが意識されやすい。定期入れ替えでは新規採用銘柄の価格が大きいことから、除外銘柄の売りに加えて、他の採用銘柄を幅広く売ることが見込まれている。そのため、需給イベントの影響を避ける流れから、中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動きに向かわせそうだ。 また、本日はジェイ・イー・ティ<6228>が東証スタンダードに上場する。26日に2社、27日に2社のIPOが予定されている。先週のIPO銘柄の堅調な推移が見られたこともあり、個人主体の資金が向かいやすいだろう。全体としては需給イベントの影響からこう着感が強まるなか、個人主体の売買が中心になりそうである。
<AK>
2023/09/25 08:31
オープニングコメント
相対的にバリュー株に優位の状況は継続
*08:20JST 相対的にバリュー株に優位の状況は継続
22日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが370ドル安、ナスダックは245ポイント安だった。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが除外されなかったことや、さらに週次新規失業保険申請件数が予想外に減少し労働市場の底堅さが示されたため、追加利上げを警戒した売りが優勢となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比380円安の32030円。円相場は1ドル147円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで25日、75日線を明確に下放れ、32000円で取引を終えている。朝方は裁定解消売りなどインデックスに絡んだ売買の影響を受けやすく、日経平均についても25日線を割り込み、9月半ばの直近安値を下回ってくる可能性がある。ダブルボトム形成から売り一巡後は下げ渋る動きも期待されそうだが、日銀の金融政策決定会合の結果待ちのなか、前場は様子見姿勢を強めそうだ。 金融政策決定会合の結果は午後に判明するとみられるが、通常はお昼ごろには発表されるため、後場はアク抜け的な動きが意識されやすい。ただし、発表が後ずれするようだと政策変更への思惑につながるため、先物主導での荒い値動きに向かわせやすいだろう。9月半ばの直近安値を下回ってくるようだと、売り仕掛け的な動きにもつながりそうであり、押し目待ち狙いの買い意欲は限られよう。 物色の流れとしては、相対的にバリュー株に優位の状況は継続するとみておきたい。また、ロシアはガソリンとディーゼル油の輸出を一時的に禁止すると報じられている。需給がひっ迫する世界の燃料市場に対する圧力も強めそうであり、資源株への手掛かり材料になりそうだ。そのほか、日銀の政策変更への思惑から、金融株への買い意欲も強そうだ。
<AK>
2023/09/22 08:20
オープニングコメント
売り一巡後は押し目狙いの流れに
*08:31JST 売り一巡後は押し目狙いの流れに
21日の日本株市場は、米株安の流れから売りが先行するものの、売り一巡後の底堅さが意識されそうだ。20日の米国市場はNYダウが76ドル安、ナスダックは209ポイント安だった。利上げ終了への期待から買いが先行したが、その後、米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り政策金利据え置きを決定した。ただし、インフレの目標達成までの道のりは長いとして、追加利上げの可能性を除外しなかった。これを受けて米長期金利が上昇し、終盤にかけて売られる展開だった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比95円安の32795円。円相場は1ドル148円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで33000円辺りでの底堅い値動きを見せていたが、FOMC後に軟化し、32750円と安値で終えていた。朝方は裁定解消売りなどインデックスに絡んだ売買の影響を受けやすいだろう。昨日の日経平均は一時33000円を下回る場面が見られたものの、終値では33000円を辛うじて上回っていた。再び33000円を下回ってくることになろうが、まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところである。 米国市場はFOMC通過後に売られる格好となったが、FOMC前には期待感から強い動きを見せていたこともあり、警戒感が強まったというよりは反動の動きをみせた格好である。FOMCについては予想通りの内容だったと考えられ、東京市場についても昨日は持ち高調整の動きが見られていたこともあり、売り一巡後は押し目狙いの流れに向かわせそうだ。 昨日は値がさハイテク株の一角が買われた半面、セクターでは鉱業、石油・石炭製品、電力・ガス、その他製品、繊維、パルプ・紙、輸送用機器の下げが目立っていた。リバランスの動きだったと考えられ、FOMC通過で巻き戻す動きが意識されそうだ。また、次は日銀の金融政策決定会合に関心が集まることで積極的な売買は手控えられやすいなか、バリュー株への物色が意識されやすいだろう。
<AK>
2023/09/21 08:31
オープニングコメント
全般こう着のなかバリュー株物色は継続
*08:28JST 全般こう着のなかバリュー株物色は継続
20日の日本株市場は、重要イベントを控えるなか、こう着感が強まる可能性がありそうだ。19日の米国市場はNYダウが106ドル安、ナスダックは32ポイント安だった。NY原油先物が一時93ドル台後半に上昇したほか、長期金利の上昇も嫌気され、売り優勢の展開となった。ただし、原油先物がその後下げに転じたほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちで積極的な売買が手控えられるなか、終盤にかけて下げ渋る動きだった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比15円高の33055円。円相場は1ドル147円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32950円まで売られる場面も見られたが、33000円を下回る場面での底堅さが意識されていた。主要中央銀行の金融政策決定会合を控えるなかでは、積極的に仕掛けてくる流れにはならないと考えられ、日経平均は前日の終値を挟んでの狭いレンジ推移になりそうだ。 もっとも昨日はTOPIX型優位の展開だった。バリュー株物色の流れのなか、9月期末の配当志向の物色も意識されやすく、こう着感が強まるもののセンチメント悪化にはならない。また、米国では半導体株の一角が軟調だったこともあり、本日も指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均の重荷となる可能性がある。また、個人主体の中小型株については物色が定まらず資金の広がりも限られている。主力のバリュー株のパフォーマンスが良好であることから、過熱感が警戒されるものの資金流入が見込まれる。 なお、FOMCの結果を前に持ち高調整に伴うリバランスの動きはありそうだ。昨日のNT倍率は13.67倍に低下し、1月半ば以来の13.70倍を下回ってきた。TOPIX型優位の展開は継続するものの、いったんは巻き戻す動きも意識しておいた方が良さそうだ。
<AK>
2023/09/20 08:28
オープニングコメント
主要中央銀行の金融政策決定会合を控えこう着感が強まる
*08:32JST 主要中央銀行の金融政策決定会合を控えこう着感が強まる
19日の日本株市場は、売り一巡後は次第にこう着感が強まる可能性があるものの、底堅さが意識される相場展開になりそうである。18日の米国市場はNYダウが6ドル高、ナスダックは1ポイント高だった。19日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちとなるなか、積極的な売買は手控えられた。原油先物相場の上昇からインフレ懸念が高まり、相場の重荷となったが、先週末の下落に対する自律反発の動きも入り、こう着感の強い相場展開だった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比215円安の33065円。円相場は1ドル147円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。日経225先物は祝日取引で一時32930円と節目の33000円を下回る場面が見られた。先物主導での売り仕掛け的な動きが警戒されそうだが、主要中央銀行の金融政策決定会合を控えるなかでは、積極的に仕掛けてくる流れにはならないだろう。先物にサヤ寄せする格好から日経平均は先週末の上昇部分を帳消しにする可能性はあるものの、9月7日の戻り高値33322円辺りが支持線として意識されるため、同水準を上回っての推移が続くようだと、押し目待ち狙いの買いが強まりそうだ。 また、日経平均は先週の上昇で9月SQ値を突破し、7日の戻り高値のほか、8月の戻り高値を上回ってきた。短期的には過熱感が警戒されやすいことから、本日の調整に対してもセンチメント悪化にはつながらないだろう。ボリンジャーバンドの+2σを捉えてきたこともあり、いったんは過熱を冷ます調整が意識されやすい水準だろう。全体としてはこう着感の強い相場展開になりそうだが、押し目買い意欲の強さのほか、9月末が近づいていることから配当志向の物色も入りやすいと考えられる。 英アームは4%を超える下落となり、ソフトバンクG<9984>の重荷となる可能性があるほか、18日は反発したものの15日の米国市場では半導体株が売られていた流れもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらくさせそうである。そのため、原油先物相場の上昇を手掛かりとした資源株のほか、日銀の政策修正への思惑から金融株などTOPIX型に物色が向かいやすいだろう。
<AK>
2023/09/19 08:32
オープニングコメント
来週の中銀イベントを前に買い戻しの動き
*08:20JST 来週の中銀イベントを前に買い戻しの動き
15日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性があるものの、底堅さが意識される相場展開になりそうである。14日の米国市場はNYダウが331ドル高、ナスダックは112ポイント高だった。中国人民銀行が景気底入れのため利下げを決定したほか、8月小売売上高が予想を上回る伸びとなったため、ソフトランディング期待が高まった。また、欧州中央銀行(ECB)が利上げサイクル終了を示唆したため、中銀の金利ピーク観測が強まったことも支援材料につながった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比200円高の33180円。円相場は1ドル147円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。ナスダックに新規上場した英アームは、初値が公開価格(51ドル)を上回る56.10ドルとなり、その後の強い値動きによって63.59ドルで終えた。AI関連や半導体株の手掛かり材料になりやすいほか、前日に弱い値動きだったソフトバンクG<9984>への見直し買いも意識され、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する格好になりそうだ。 日経平均は前日の上昇で9月SQ値を上放れたことからセンチメント改善につながったが、日経225先物のナイトセッションは33200円で終えており、7日に付けた戻り高値(33110円)を上放れ、8月1日の戻り高値33230円に接近している。これを捉えてくるようだと、7月高値の33570円辺りが意識されてくる可能性が高く、売り方にとってはポジションをニュートラルに戻す形での買い戻しを迫られそうだ。 また、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合を前に、政策思惑で傾いたポジションの修正も意識されやすい。米VIX指数は7月27日以来の13.00を下回ってきていることもあり、リバランス中心ではあるものの、足もとで売られていたセクターや銘柄へは買戻しが入りやすいだろう。また、プロ野球では阪神タイガースが18年ぶりに優勝した。阪神が優勝した年の日経平均は上昇しているほか、関西地盤の企業などは消費への支援材料になりやすく、改めて関連銘柄へは資金が向かいやすいと考えられる。
<AK>
2023/09/15 08:20
オープニングコメント
ソフトバンクGが日経平均をけん引
*08:26JST ソフトバンクGが日経平均をけん引
14日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。13日の米国市場はNYダウが70ドル安、ナスダックは39ポイント高だった。8月の消費者物価指数(CPI)は予想を上回る伸びとなったが、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ軌道を大きく修正する内容ではないとの見方となった。米長期金利が低下に転じたためハイテクが買われ、相場全体の上昇を後押しした。一方でNYダウは終盤にかけ景気悪化懸念などから下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比185円高の32635円。円相場は1ドル147円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションの開始直後に付けた32440円を安値に底堅さが見られるなか、CPIの発表を通過後はリバウンド基調が強まり、一時32710円まで買われる場面が見られた。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合を通過するまでは積極的な売買は手控えられるものの、ひとまず米CPIを無難に通過したことから、買い戻しの動きが意識されそうだ。 また、ナスダックに新規上場(IPO)する英アームは、売り出し価格が仮条件の上限で決まったと報じられている。当初は慎重な見方がされていただけに、ソフトバンクG<9984>への支援材料になると考えられ、日経平均をけん引することが期待される。また、米国ではCPI通過でハイテク株が買い戻されているため、これを引き継ぐ格好から、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの買い戻しが意識されそうだ。 日経平均は足もとでこう着感の強い相場展開が続いているが、緩やかに上昇する75日線が支持線として機能している。また、上値はボリンジャーバンドの+1σで強弱感が対立しており、レンジとしては32530円~32810円辺りが意識されやすいだろう。ただし、米CPI通過によるアク抜けが意識されてくるようだと、+1σ突破から節目の33000円をターゲットとしたトレンドに向かわせる可能性はあるだろう。積極的な上値追いは限られるだろうが、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。
<AK>
2023/09/14 08:26
オープニングコメント
売り一巡後のリバウンド狙い
*08:30JST 売り一巡後のリバウンド狙い
13日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されそうである。12日の米国市場はNYダウが17ドル安、ナスダックは144ポイント安だった。8月の消費者物価指数(CPI)発表を翌日に控えるなか、警戒感から売り優勢の展開だった。新型「iPhone 15」を発表したアップルが下落したことが、ハイテク株への重荷となった。一方で、原油高を受けて資源株が買われたほか、金利先高観から銀行株が買われた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比35円安の32585円。円相場は1ドル147円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時32500円まで売られる場面も見られたが、同水準での底堅さが見られていた。米CPIの結果待ちのなか、様子見姿勢が強まりやすいものの、売り仕掛け的な動きも限られそうであり、リバランス中心の売買になりそうだ。昨日の日経平均は75日線水準が支持線として機能しており、その後の上昇によりボリンジャーバンドの+1σ水準を捉えてきた。+1σ辺りでは強弱感が対立しやすいだろうが、同水準での底堅さが見られてくるようだと、買い戻しの動きが強まりそうだ。 全体としては様子見ムードのなかで積極的な売買は手控えられ、先物市場に振らされやすい需給状況とみられるが、短期的に売りを仕掛けてくる局面においては押し目買いスタンスに向かわせよう。米CPIの発表を控えるなか、仕掛け的な動きについては、その後の反対売買の動きは早いと考えられる。また、昨日は円相場が再び円安に振れるなか、前日に売られていた自動車株を買い戻す動きがみられた。資金回転は速いと考えられ、全体としても売り一巡後のリバウンド狙いになりそうだ。 物色としては米国同様、資源株や金融株に短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすい。一方で、アップルの下落影響からハイテク株は売られやすいと考えられる。ただし、アップルへの過度な期待から買いの動きが強まっていたわけではなく、ハイテク株についても売り一巡後のリバウンドを狙ったスタンスに向かわせよう。
<AK>
2023/09/13 08:30
オープニングコメント
ソフトバンクGが日経平均をけん引
*08:23JST ソフトバンクGが日経平均をけん引
12日の日本株市場は、全体としてはこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されそうである。11日の米国市場はNYダウが87ドル高、ナスダックは156ポイント高だった。イエレン米財務長官が週末のインタビューで、インフレが着実に鈍化しており、景気後退を回避する軌道にあると、楽観的な見解を示したことが安心感につながった。消費者物価指数(CPI)などの重要指標発表を控えた警戒感から一時伸び悩んだ局面もあったが、アップルなどハイテク株の一角が買われ、相場を支える格好となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比155円高の32435円。円相場は1ドル146円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時32220円まで売られる場面も見られたが、75日線水準が支持線として機能しており、その後の上昇により32450円まで買われ、高値で取引を終えていた。下値の堅さが意識されるなか、自律反発狙いの買いは入りやすいだろう。米アップルが小幅ながら続伸となったほか、マイクロソフトなど大手テックの一角が堅調。また、テスラがモルガンスタンレーの投資判断の引き上げを受けて10%を超える上昇を見せたことも材料視されやすいだろう。 ただし、積極的な売買は手控えられやすい状況であることから、短期的なトレードが中心になりそうだ。昨日は日銀の政策変更への思惑から金利が上昇し、これを受けて金融株が買われていた。一方で、円高に振れるなか、自動車株への売りが目立っていた。米国市場では米連邦準備理事会(FRB)により金融引き締め長期化への警戒が和らいだものの、国内では日銀の金融政策の修正が意識されやすく、神経質にさせてくる可能性はありそうだ。 なお、ソフトバンクG<9984>傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングスによる新規株式公開(IPO)への申し込みが早くも10倍を超えたと報じられている。公開価格の仮条件の引き上げも引き続き検討していると伝えられるなか、ソフトバンクGが日経平均をけん引する流れが意識されてきそうだ。
<AK>
2023/09/12 08:23
オープニングコメント
中小型株の出遅れ修正狙いに期待
*08:40JST 中小型株の出遅れ修正狙いに期待
11日の日本株市場は、先週後半の下落に対する自律反発が意識されるものの、全体としてはこう着感の強い相場展開になりそうである。8日の米国市場はNYダウが75ドル高、ナスダックは12ポイント高だった。中国政府による政府機関職員のアイフォン持ち込み禁止を警戒され売られていたアップルが反発したことが安心感につながった。また、イエレン財務長官は、中国経済の成長率が時間とともに鈍化すると予想しているが、米国に直接的な影響は予想しないとの見解を示したことも材料視された。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比100円高の32520円。円相場は1ドル147円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで75日線水準が支持線として機能しており、先週後半の下落に対する自律反発が意識されそうである。また、アップルが反発したことから、中国政府による他のハイテク株への規制強化の動きに対する警戒も一息つきそうである。そのため、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への買い戻しに向かわせそうである。 日経平均は先週末の大幅な下落で32500円割れ目前まで売られたが、日経225先物同様に75日線が支持線として意識されやすいだろう。また、為替市場では円相場が1ドル=147円10銭台と円安が一服する格好であり、自動車など輸出関連には利食いも入りやすいため、ハイテクの買い戻しとのリバランスに向かわせよう。日経平均のボリンジャーバンドの+1σは32745円辺りに位置しており、まずは同水準辺りのリバウンド狙いが想定される。ただし、戻りの鈍さが意識されてくるようだと、短期的にショートを仕掛けてくる流れも意識されやすいだろう。 なお、今週は米国で重要な経済指標の発表が相次ぐことから積極的な売買は手控えられやすい面はある。一方で、岸田総理大臣は訪問先のインドで記者会見し、13日に内閣改造と自民党の役員人事を行う意向を表明した。政策期待から押し目待ち狙いの買いは入りやすいと考えられるため、底堅さを意識しつつ押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、中小型株は不安定な値動きを継続しているが、マザーズ指数は25日線を支持線とした底堅さが見られており、短期的な売買が中心となるものの、中小型株の出遅れ修正狙いが期待される。
<AK>
2023/09/11 08:40
オープニングコメント
バリュー株への押し目買い
*08:33JST バリュー株への押し目買い
8日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうである。7日の米国市場はNYダウが57ドル高、ナスダックは123ポイント安だった。中国政府による政府機関職員のアイフォン持ち込み禁止を警戒したアップルが大幅に続落となり、相場全体を押し下げる展開。週次失業保険申請件数が予想外に減少したことから、長期金利の先高観なども重荷となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比100円安の32670円。円相場は1ドル147円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになろう。アップルの下落影響のほか、中国政府による他のハイテク株への規制強化の動きが警戒されやすく、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となりそうだ。9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)が通過することから需給が軽くなるなか、戻りの鈍さが意識される局面においては、短期的に売り仕掛けてくる動きも警戒されそうである。 日経225先物(12月限)はナイトセッションで一時32570円まで売られる場面が見られた。中間配当分を考慮すると日経平均で32800円辺りとなる。日経平均のボリンジャーバンドでは+1σが32720円辺りに位置しており、短期的に売り仕掛けの動きがあったとしても、同水準での押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。+2σは33190円辺りに位置しているが、節目の33000円接近では戻り待ちの売り圧力が警戒されやすく、狭いレンジでのこう着になろう。 物色の流れとしては、ハイテク株は手掛けづらいものの、アップルの報道を受けて大きく売られている銘柄もあるため、ショートに傾いている銘柄などは短期的なリバウンド狙いが意識されやすい。また、昨日はSQを前にバリュー株などの持ち高調整の動きも見られていた。そのため、バリュー株への押し目買いにも向かわせやすいと考えられる。一方で、SQ通過後も商いが膨らみづらいなか、個人主体の中小型株については、積極的な売買は引き続き手控えられそうだ。
<AK>
2023/09/08 08:33
オープニングコメント
調整は想定内、33000円水準での底堅さを見極め
*08:20JST 調整は想定内、33000円水準での底堅さを見極め
7日の日本株市場は、やや売り優勢のなか、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。6日の米国市場はNYダウが198ドル安、ナスダックは148ポイント安だった。8月の米ISM非製造業指数が想定以上に強く、年内の追加利上げ観測が再燃し、警戒感から売り優勢の流れとなった。終盤にかけては米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)で、景気や雇用に鈍化の兆候が示されたため、金利の上昇が一段落し下落幅を縮めた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比115円安の33125円。円相場は1ドル147円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになろう。米アップルは、中国政府が政府職員によるiPhoneなど海外ブランドの機器の持ち込み、使用を禁止する計画が報じられるなか、3%を超える下落となっており、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となりそうだ。ただし、9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えるなか、積極的に売りを仕掛けてくる動きは限られ、日経平均の33000円水準での底堅さを見極めることになりそうだ。 日経225先物はナイトセッションで一時33010円まで売られる場面が見られたが、節目の33000円を下回らなったことから引けにかけて買い戻され、33140円で終えた。33000円を上回ってのSQが意識されるなか、売り一巡後のリバウンド狙いの動きは意識されそうである。また、日経平均は前日まで8営業日続伸だったこともあり、過熱感も意識されてきたため、調整は想定内といったところだろう。昨日までの上昇でボリンジャーバンドの+2σを越えてきたこともあり、いったんは利益確定の流れも意識されやすい水準である。ただし、+2σが位置する33150円近辺での底堅さが意識されてくるようだと、ショートカバーを誘い込む流れに向かわせる可能性は意識しておきたいところである。 SQに絡んだ限月交代に伴うロールオーバーは一巡したとみられるが、引き続き物色はインデックスに絡んだ商いが中心となろう。主力ハイテク株は売りが先行する格好となろうが、売り一巡後のリバウンド狙いのスタンス。また、高値更新で利食いが入りやすい自動車などは円安基調のなかで押し目待ち意欲は強そうだ。同様に前日に利食いの動きが目立った海運などへの押し目待ち狙いも意識されそうである。
<AK>
2023/09/07 08:20
オープニングコメント
8月1日の戻り高値33488円が射程に
*08:25JST 8月1日の戻り高値33488円が射程に
6日の日本株市場は、米国の祝日明けで海外勢のフロー入るなか、底堅さが意識されそうだ。5日の米国市場はNYダウが195ドル安、ナスダックは10ポイント安だった。サウジアラビアやロシアが減産延長計画を発表し、供給ひっ迫による原油高を背景に、インフレも長期化するとの懸念が浮上した。年内の利上げ観測も根強く、長期金利の上昇を警戒した売りも強まり、終盤にかけてNYダウは下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比140円高の33110円。円相場は1ドル147円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。祝日明けの米国市場は軟調推移となったが、日経225先物は一時33170円まで買われるなか、足もとのリバウンド基調は継続しそうだ。節目の33000円回復で目先的な達成感は意識されやすく、強弱感は対立しそうだ。ただし、週末に9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えるなか、積極的に売りを仕掛けてくる動きは限られよう。反対にレンジを切り上げてきているため、ヘッジ対応の買いが指数を押し上げているとみられる。 米国の祝日明けで海外勢のフローも増えるなか、8月1日の戻り高値33488円が射程に入ってくる。そのため、利益確定から軟化する局面においては、押し目狙いのスタンスとし、その後のリバウンド狙いに向かわせそうだ。また、日経平均の定期入れ替えでは、新規採用銘柄の換算係数調整株価が大きいことから、現在の採用銘柄へは換金売りが入るとみられている。これによる需給が重荷となる可能性はあるものの、実際の組み入れは29日の終値ベースであり、過度に警戒する必要はないだろう。 もっとも、物色はインデックスに絡んだ商いが中心となることから、主力大型株に向かいやすい。TOPIXが連日でバブル崩壊後の戻り高値を更新するなか、引き続きバリュー株への物色が意識されそうだ。そのほか、外食企業の既存店売上高が発表されており、売上好調を手掛かりとした値幅取り狙いの動きも期待されよう。
<AK>
2023/09/06 08:25
オープニングコメント
薄商いながらも強いトレンドは継続
*08:19JST 薄商いながらも強いトレンドは継続
5日の日本株市場は、海外勢のフローが限られるなかで、こう着感の強い相場展開が見込まれる。4日の米国市場はレイバー・デーの祝日で休場だった。欧州市場は小動きだったこともあり、朝方はやや利食い優勢の流れになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時33090円まで買われ、節目の33000円を回復する場面も見られており、いったんは達成感が意識されてくる可能性もあるだろう。なお、シカゴ日経225先物清算値(時間外)は、日中大阪比75円安の32905円。円相場は1ドル146円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになろう。昨日はバリュー株物色が強まり、TOPIXは連日でバブル崩壊後の戻り高値を更新した。レイバー・デー明け後の米国市場の動向を見極めたいところであり、引き続きバリュー株に向かいやすいところであろう。日経平均は昨日の上昇でボリンジャーバンドの+1σを上回ってきた。6月高値を起点とした調整トレンドの上限水準まで回復してきたことから、利益確定の動きも入りやすいところである。 ただし、週末の米国市場は米雇用統計の結果を受けた波乱展開とはならなかったことから、金融引き締め長期化への警戒感が和らいでいるため、押し目買い意欲は強そうである。利食い一巡後の底堅さがみられ、節目の33000円近辺での推移を継続するようだと、ヘッジ対応の買い戻しの流れが強まる可能性もありそうだ。先物市場では週末に9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えているため、昨日の手口を見ても限月交代に伴うロールオーバーが中心だった。積極的な上値追いの動きは期待しづらいものの、足もとで水準を切り上げていることから、ヘッジの動きは強まりやすいだろう。 そのため、基本的にはこう着感が強まり、利食い優勢の流れがコンセンサスとなろうが、下値の堅さは意識されそうだ。昨日同様、バリュー株物色が継続するようだと、薄商いながらも強いトレンドは継続。また、ハイテクなどは手掛けづらいところではあるが、TOPIXがバブル崩壊後の戻り高値を更新するなか、相対的に日経平均の出遅れ感が意識されやすく、売りを仕掛けてくる流れには向かいづらいだろう。 物色としては引き続きバリュー株への資金流入が意識されやすく、押し目狙いのスタンス。一方で、インデックス主導になることから、中小型株には資金が向かいづらそうだ。そのほか、昨夕に日経平均定期入れ替えが発表され、新規に組み入れられるメルカリ<4385>、レーザーテック<6920>、ニトリホールディングス<9843>には、パッシブファンドの資金流入を狙った動きが見られそうだ。ただし、予想されていた銘柄でもあるため、インパクトは限られよう。一方で、徐外は日本板硝子<5202>、三井E&S<7003>、松井証券<8628>だった。
<AK>
2023/09/05 08:19
オープニングコメント
こう着ながら買い戻しの動きは強まりやすい
*08:28JST こう着ながら買い戻しの動きは強まりやすい
4日の日本株市場は、海外勢のフローが限られるなかで、こう着感の強い相場展開が見込まれる。1日の米国市場はNYダウが115ドル高、ナスダックは3ポイント安だった。8月の米雇用統計の結果が労働市場減速の証拠となり、追加利上げ観測が後退し買い優勢の展開。しかし、その後に発表されたISM製造業景況指数や建設支出が予想を上回り、長期金利が上昇に転じると、ハイテク株への売りが強まり、ナスダックは下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比60円高の32760円。円相場は1ドル146円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。4日の米国市場はレイバー・デーの祝日のため、海外勢の商いは膨らまず、薄商いのなかでこう着感の強い相場が見込まれる。ただし、米雇用統計の結果を受けた波乱展開とはならなかったことから、先週の流れを引き継ぐ格好での押し目買い意欲は強そうである。先週の日経平均は32000円割れの水準からのリバウンドで25日、75日線を突破し、週末には一時32800円台を回復した。ボリンジャーバンドの+1σ水準を捉えてきており、同水準を明確に上放れてくるようだと、8月1日の戻り高値33488円が射程に入ってくるだろう。 米国の祝日の影響から週前半はこう着感が強まりそうだが、上値の重さを受けてショートを仕掛けてくる動きは限られ、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、今週末には9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えている。限月交代に伴う商いが中心となるため、積極的にポジションを傾けてくる動きはなさそうだが、先週のリバウンド基調によってヘッジ対応での買い戻しの動きは強まりそうである。 また、先週はTOPIXがバブル崩壊後の戻り高値を更新した。心理的には日経平均の出遅れ感が意識されやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの資金流入が期待されそうだ。先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況ではあるが、米VIX指数は13.09と低下傾向が継続しており、リスク選好に向かわせやすいだろう。
<AK>
2023/09/04 08:28
オープニングコメント
米雇用統計通過後のアク抜けを意識
*08:29JST 米雇用統計通過後のアク抜けを意識
1日の日本株市場は、利食い優勢のなかで底堅さを見極める相場展開になりそうだ。8月31日の米国市場はNYダウが168ドル安、ナスダックは15ポイント高だった。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ終了期待から買い先行で始まった。しかし、翌日に米雇用統計の発表を控えていることもあり、持ち高調整の売りが入り、終盤にかけてNYダウは下落に転じた。ハイテク株は長期金利の低下で安心感が広がり、終日堅調に推移したことから、ナスダックは続伸。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比110円安の32500円。円相場は1ドル145円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、日経225先物はナイトセッションで32490円と下落とはなったが、75日線を上回っての推移だったこともあり、下値の堅さは意識されやすいだろう。米雇用統計待ちでこう着感が強まるだろうが、積極的に売りを仕掛けてくる流れにはならないと考えられる。楽観視は禁物ではあるが、米雇用統計通過後のアク抜けも意識されやすく、押し目買い意欲は強そうだ。 米国では長期金利の低下を受けてハイテク株を買い戻す動きが続いているが、PCEコア価格指数が予想と一致したことから、31日の米国市場においてもハイテク株が買われ、ナスダックは小幅ながら5営業日続伸だった。東京市場においてもハイテク株の底堅さが見られるようだと、日経平均を支える格好になりそうである。積極的な上値追いは期待しづらいものの、売り一巡後の底堅さがみられてくるようだと買い戻しの動きが強まり、日経平均は前日の高値水準を捉えてくる可能性はありそうだ。 物色の流れとしてはインデックスに絡んだ商いから主力大型株に向かいやすく、ハイテク株や自動車株への資金流入が意識されそうだ。また、昨日はインバウンド関連株を買い戻す動きが見られており、関心があつまりそうである。一方で、週末要因もあって個人主体の中小型株については活発な取引が限られそうである。
<AK>
2023/09/01 08:29
オープニングコメント
短期的な値幅取り狙いにとどまる
*08:25JST 短期的な値幅取り狙いにとどまる
31日の日本株市場は、米株高を材料視するものの、引き続き買い一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。30日の米国市場はNYダウが37ドル高、ナスダックは75ポイント高だった。8月のADP雇用統計で雇用の伸びが予想以上に減速したほか、4-6月期国内総生産(GDP)改定値も予想外に下方修正されたため、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ終了期待が広がった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比110円高の32390円。円相場は1ドル146円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時32200円まで売られたものの、中盤以降は買い戻しの動きが強まり、32410円と高値で終えている。25日、75日線を上回って終えていることもあり、下値の堅さは意識されやすいだろう。そのため、買い一巡後はこう着が強まる可能性はあるものの、売りを仕掛けてくる流れは限られ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。 米国では長期金利の低下を受けてハイテク株を買い戻す動きが続いているが、PCEコア価格指数や雇用統計の発表を控えていることもあり、積極的にポジションを傾けてくる動きは期待しづらいところであろう。VIX指数は14.00を下回ってきたことからリスク選好に向かわせるものの、上値追いは慎重にさせそうだ。そのため、先物主導でのインデックスに絡んだ商いの影響を受けやすいほか、日中はハンセン指数などの動きをにらんだ短期的な物色が中心。 また、相場全体の商いは膨らみづらいことから、個人主体の中小型株についても活発な取引は限られそうである。そのため材料の出ている一部の銘柄に資金が集中しやすいほか、強いトレンドを形成している銘柄などでの短期的な値幅取り狙いにとどまりそうである。資金回転は速いことから、フットワークが求められそうだ。
<AK>
2023/08/31 08:25