オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
利食いが入りやすいなか、押し目狙いのスタンス
*08:25JST 利食いが入りやすいなか、押し目狙いのスタンス
28日の日本株市場は、引き続きこう着の強い相場展開が見込まれるものの、全体として底堅さが意識されそうだ。27日の米国市場はNYダウが56ドル安、ナスダックは9ポイント安だった。サイバーマンデーで強いオンライン売り上げを期待した買いが先行した。しかし、10月の新築住宅販売件数や11月のダラス連銀製造業活動指数が予想を下回ったことが重荷となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了との見方から米長期金利が再び低下したため、ハイテク株は一時買われたものの、利益確定の売りも入りやすい状況だった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比85円高の33525円。円相場は1ドル148円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。米年末商戦の出足が好調と伝えられるなか、アマゾン・ドット・コムやウォルマートなどが買われており、センチメントは悪くないだろう。ただし、NYダウは年初来高値に接近してきたこともあり、いったん利益を確定しておきたい動きが入りやすい水準と考えられる。 そのため、東京市場においても年初来高値水準では利食いが入りやすいと考えられ、こう着感が強まりそうだ。もっとも、あくまで利益確定であり、上値の重さが意識される中での売り仕掛け的な動きは入りづらく、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。また、足もとで調整が続いていたエヌビディアが反発を見せており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への下支えになりそうだ。 そのほか、グロース250指数は反落となったが、直近で突破した75日線が支持線として機能している。日経平均が年初来高値を更新するなか、グロース250指数の出遅れ感が目立っている状況であり、修正リバウンドを狙った個人主体の資金流入が意識されやすいだろう。また、レーザーテック<6920>が買い疲れ感から調整をみせる一方で、KOKUSAI<6525>が連日で最高値を更新している。値動きの強い半導体株などには値幅取り狙いの資金が集中しやすいと考えられる。そのほか、実質12月相場入りとなるなか、来年のテーマを意識した物色などもみられよう。
<AK>
2023/11/28 08:25
オープニングコメント
年初来高値水準での攻防
*08:31JST 年初来高値水準での攻防
27日の日本株市場は、買い一巡後はこう着の強い相場展開が見込まれる。24日の米国市場はNYダウが117ドル高、ナスダックは15ポイント安だった。米感謝祭翌日の短縮取引で動意が乏しく、まちまちの展開だった。イスラエルとハマスの休戦で中東情勢悪化への警戒感が緩和したほか、サービス業PMIの予想外の改善で消費に楽観的見方が広がり、ダウは一段高となった。一方、長期金利の上昇でハイテクは売られ、ナスダックは小幅に下落した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比140円高の33740円。円相場は1ドル149円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。米年末商戦の出足が好調と伝えられるなか、年末高を期待した展開が意識されそうである。先週末の日経平均は一時33817.86円までリバウンドを見せた後はこう着感が強まったが、本日についても20日に付けた年初来高値水準での攻防となりそうだ。ただし、年末高への期待が高まるなか、売り方の買い戻しが断続的に入りやすいと考えられる。徐々に下値を切り上げてくるなか、節目の34000円が意識されてくるだろう。 また、日経平均は上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σと+2σとのレンジでの推移を継続しているが、22日に+1σまでの調整から、24日にはリバウンドを見せていた。+2σは34230円まで上昇してきており、先高期待が強まりそうである。そのため、こう着感の強まる場面においては、押し目狙いのスタンスになろう。足もとの需給状況においては、11月2週、3週の海外投資家は、先物、現物合算で2週連続の1兆円を超える買い越しだった。個人投資家は売り越しであり、利益確定の動きとみられる。海外勢が買い主体となるなか、米国市場においても年末高が意識されており、値ごろ感からの売りは避けておきたい。 物色としては米長期金利の上昇や円相場が1ドル=149円半ばで推移するなか、ややTOPIX型優位の展開に向かいそうである。ハイテク株については米エヌビディアが足もとで利食い優勢の動きをみせており、動向を見極めたいところである。その他、グロース250指数は足元のリバウンドで75日線が支持線として機能しており、中小型株の出遅れ修正の動きにより、物色対象も徐々に広がりをみせてくる可能性があるだろう。
<AK>
2023/11/27 08:31
オープニングコメント
年末高が意識されやすく中小型株の出遅れ修正
*08:34JST 年末高が意識されやすく中小型株の出遅れ修正
24日の日本株市場は、買い一巡後はこう着の強い相場展開が見込まれる。22日の米国市場はNYダウが184ドル高、ナスダックは65ポイント高だった。米感謝祭前後から始まる年末商戦での強い消費行動への期待から買い優勢の展開。雇用関連指標や消費者信頼感指数が予想を上回り底堅い景気への期待が一段と強まった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比330円高の33770円。円相場は1ドル149円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。マイクロソフトは、チャットGPTを開発したオープンAIが、共同創業者のアルトマン氏と最高経営責任者(CEO)復職で大筋合意したとの報道を受け、関係強化への期待から上昇し、NYダウを押し上げる格好となった。アップルやアマゾン・ドット・コム、アルファベットなど大手テック株が買われており、日経平均の押し上げ要因になりそうだ。 日経平均は20日に付けた33853.46円が意識されやすく、同水準では利益確定の動きも入りやすい一方で、売り方の買い戻す動きが強まりやすいことから、強弱感が対立しやすいだろう。週末要因から商いは膨らみづらく、買い一巡後は次第にこう着感が強まることになりそうだ。ただし、楽観視は禁物ながら、米国での年末商戦への期待が強く、年末高が意識されやすい。押し目待ち狙いの買い方においてもエントリータイミングを引き上げてくる可能性もある。 テクニカル面では、足もとでの高値もち合いからボリンジャーバンドの+1σに接近し、22日は同水準からのリバウンドとなっていた。+2σは34080円辺りまで上昇しているため、節目の34000円を捉えてきたとしても過熱感は警戒されないだろう。そのため、買い一巡後にこう着感が強まる局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、日経平均が年初来高値更新を意識したトレンド形成のなか、相対的に出遅れている中小型株を見直す動きが強まりやすいだろう。
<AK>
2023/11/24 08:34
オープニングコメント
こう着感強まるも半導体株は押し目狙いのスタンスに
*08:47JST こう着感強まるも半導体株は押し目狙いのスタンスに
22日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。21日の米国市場はNYダウが62ドル安、ナスダックは84ポイント安だった。小売り企業の低調な決算や10月のシカゴ連銀全米活動指数、10月の中古住宅販売件数が予想を下回ったため、低調な景気を警戒した売りが優勢となった。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した前回開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨でもインフレの改善動向次第で追加引き締めも適切との考えが示され、金利先高観も重荷となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比150円安の33200円。円相場は1ドル148円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになりそうだ。エヌビディアは取引き終了後に決算を発表。内容は予想を上回ったが、第4四半期に対中の売り上げが著しく減少するとの見通しが警戒され、時間外取引で売られている。この影響から半導体株へは利益を確定する売りが優勢になりそうであり、日経平均の重荷となりそうだ。ただし、エヌビディアの中国向けの規制は予想されていたこともあり、売り仕掛け的な動きは限られそうである。 また、日米ともに23日が祝日となることから、積極的な売買は手控えられやすく、全体としては持ち高調整の動きに向かいやすい。もっとも、日経225先物はナイトセッションで一時33140円まで下げる場面も見られており、ボリンジャーバンドの+1σ水準に近付いてきた。過熱感は後退していることから、押し目待ち狙いの買いも入りやすいところである。また、日経平均は15日にマドを空けて上昇したが、このマド上限の33100円近辺での底堅さが意識されるようだと、売り方の買い戻しが入りやすいだろう。 祝日前で海外勢の商いも細ることから、大きなトレンドは出にくいだろう。一方で、グロース250指数は昨日の上昇で上値抵抗線として意識されていた75日線を上回ってきた。相対的な出遅れ感が意識されていることから、個人主体による中小型株での短期的な値幅取り狙いの資金が流入しやすい。また、TSMCは熊本県で3番目となるい半導体工場の建設を検討していると報じられており、半導体株への押し目買い意欲は強そうだ。そのほか、北朝鮮の軍事偵察衛星の打ち上げを受けて、防衛関連などへは短期資金が流入しそうだ。
<AK>
2023/11/22 08:47
オープニングコメント
生成AIに関連する銘柄への物色が強まる
*08:18JST 生成AIに関連する銘柄への物色が強まる
21日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。20日の米国市場はNYダウが203ドル高、ナスダックは159ポイント高だった。米感謝祭翌日のブラックフライデーや週明け月曜日のサイバーマンデーでの消費者の支出が、高インフレにもかかわらず過去最高規模に達するとの調査結果を受け、期待感から買い優勢の展開。その後もマイクロソフトの上昇が相場全体を一段と押し上げた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比60円高の33380円。円相場は1ドル148円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。マイクロソフトは、「チャットGPT」を開発したオープンAIで最高経営責任者(CEO)職を解任されたアルトマン氏を採用する計画を発表し買われており、ハイテクセクターの支援材料になりそうである。昨日は東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>などが買い一巡後に利食いからこう着だったこともあり、これらが買い戻される動きをみせてくるようだと、指数をけん引する可能性がありそうだ。 また、決算を控えているエヌビディアは2%を超える上昇で最高値を更新しており、決算を見極めたい一方で、売り方にとってはポジションを圧縮しておきたいところだろう。そのため、全体としてはこう着感が強まりやすいものの、断続的に買い戻しが入りやすく、底堅さにつながる可能性があるだろう。短期的に弱含みとなる局面においては、押し目狙いのスタンスで対応したい。 また、マイクロソフトの報道を受けて、生成AIに関連する銘柄への物色が一段と強まりそうである。ヘッドウォータース<4011>辺りが先週末の戻り高値を突破する動きをみせてくるようだと、他の関連銘柄への刺激材料になりやすく、出遅れ感のあるAI銘柄への波及が見込まれそうだ。また、グロース250指数は昨日の上昇で75日線を捉えてきている。同線突破から200日線を意識したトレンドとなれば、より個人主体による中小型株が活発になりそうである。
<AK>
2023/11/21 08:18
オープニングコメント
利益確定の売りは出やすいが押し目狙いのスタンスに
*08:35JST 利益確定の売りは出やすいが押し目狙いのスタンスに
20日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。17日の米国市場はNYダウが1ドル高、ナスダックは11ポイント高だった。米住宅着工件数が予想を上回り、ソフトランディング期待が下支えとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)の高官がインタビューで、引き続き追加利上げの選択肢も除外しない慎重な姿勢を再表明し、一時下落に転じた。しかし、市場の利上げ終了観測も根強く、金利が安定したため終盤にかけて、主要株式指数はかろうじてプラス圏を回復し終了した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比70円安の33530円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになりそうだ。NY原油先物相場が上昇したことから、エネルギー株が物色されやすいだろう。また、前日にはウォルマートの慎重な見通しが嫌気されたが、週末にはギャップが買われており、消費関連への物色も意識されやすい。また、アプライドマテリアルズが時間外で急落した影響については、17日の取引で下落したものの、売り一巡後は買い戻しから下落幅を縮めており、ハイテク株への見直しに向かわせよう。 米国市場は小動きではあったが、東京市場同様に過熱感が意識されるなか、利益確定の売りも出やすいところである。ただし、強いトレンドは継続しており、売り方の買い戻しは入りやすい需給であるとみておきたい。もっとも、今週は日米ともに23日が祝日となることから、積極的な売買は手控えられやすいだろう。また、21日のエヌビディアの決算を見極めたいとする様子見姿勢も強まりやすく、こう着のなかで押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。 また、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイが、円債で1220億円を調達したと伝わるなか、バリュー株には思惑的な資金が流入しやすいところも底堅さにつながろう。日経平均は9月の戻り高値に接近するなか、いったんは利益を確定させておく動きは意識されやすいだろうが、日経225先物は既に9月の戻り高値を突破し、6月の年初来高値に接近している。先高期待が高まるなか、売り仕掛け的なトレードは避けておきたいところである。
<AK>
2023/11/20 08:35
オープニングコメント
中小型株の出遅れ修正の動き
*08:20JST 中小型株の出遅れ修正の動き
17日の日本株市場は、利食い優勢ながらも押し目買い意欲の強さが意識される相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが45ドル安、ナスダックは9ポイント高だった。ウォルマートなど主要小売企業の慎重な消費見通しを警戒した売りが先行した。消費の鈍化懸念がくすぶり、NYダウは軟調に推移した。一方でナスダックも需要鈍化懸念が重しとなり上値の重い展開となったが、米長期金利の低下が支援し終盤にかけてプラス圏を回復した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比45円安の33405円。円相場は1ドル150円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになりそうだ。NYダウの下げについてはウォルマートやシスコシステムズの業績見通しを嫌気した影響であり、米長期金利が低下したことから、全体としては底堅さが見られていた。そのため、東京市場においても足もとでの上昇に対する利食いは入りやすいものの、売り仕掛け的な動きにはならないだろう。 日経平均は9月の戻り高値に接近しており、強弱感が対立しやすい面はある。ただし、同水準を捉えてくるようだと、6月の年初来高値が意識されてくる。年末ラリーへの期待が高まるなか、押し目買い意欲は強そうである。また、ハイテク株への資金流入が継続しているほか、中小型株においてもヘッドウォータース<4011>が連日のストップ高となるなど、出遅れ修正の動きも見られてきており、個人投資家のセンチメントは改善傾向にあると考えられる。 決算発表が一巡し機関投資家も動きやすくなるなか、改めて業績に着目した物色が意識されてきそうだ。昨日のグロース250指数は反落となったが、小幅な下げにとどまっており、相対的な出遅れ修正に向かうようだと、年末高値の期待感がより高まることになりそうである。日経平均がこう着を強めてくるようだと、中小型株への資金流入を強めてくる展開が期待されよう。なお、日経平均は9月高値水準でこう着となると、短期的に売り仕掛けも意識されやすいが、現在の良好な需給状況のなかでは、押し目待ち狙いの買いで対応したい。
<AK>
2023/11/17 08:20
オープニングコメント
利食い優勢も中小型株の出遅れ修正に期待
*08:35JST 利食い優勢も中小型株の出遅れ修正に期待
16日の日本株市場は、利食い優勢ながらも押し目買い意欲の強さが意識される相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが163ドル高、ナスダックは9ポイント高だった。10月の卸売物価指数(PPI)が予想以上に鈍化したため、利上げ終了観測が一段と強まった。また、ディスカウント小売のターゲットの好決算や比較的堅調な小売売上高などを受け、ソフトランディング期待なども高まった。一方、長期金利が上昇したためハイテクは伸び悩む場面も見られたが、底堅く推移。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比65円安の33385円。円相場は1ドル151円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになりそうだ。もっとも昨日の日経平均は今年最大の上げ幅を記録しており、短期的な過熱感も意識されてくることから、過熱を冷ます形での一服といった見方になりそうだ。そのため、押し目買い意欲は強く、下値の堅さがみられそうである。米国ではエヌビディアが11営業日ぶりに反落となったこともあり、足もとで強いリバウンドを見せている半導体株は上げ一服となろうが、売り仕掛け的な売買は避けておきたいところだ。 日経平均はボリンジャーバンドの+2σを上回ってきたため、過熱感が警戒されやすいことから、+2σが位置する33340円辺りまでの調整があっても過熱を冷ます一服の範囲であり、同水準に接近する局面があれば押し目狙いの買いに向かわせよう。一方で、9月高値33634円に接近しており、これを捉えてくるようだと6月高値が意識されてくる可能性があるため、断続的なショートカバーは入りやすい。押し目待ち狙いの買い方にとっても、エントリータイミングを引き上げてくることになろう。 また、昨日は相対的に出遅れているグロース株への物色が強まり、グロース250指数は2.8%の上昇となった。チャート上では25日線が支持線として機能する形からの上昇であり、出遅れ修正の動きが意識されやすい。昨日はヘッドウォータース<4011>がストップ高を付けていた。同社は7月高値16630円から10月18日には5880円まで売られていた。本日も強い値動きとなれば、中小型株への支援材料になりそうだ。
<AK>
2023/11/16 08:35
オープニングコメント
ハイテク株などグロース銘柄に資金が向かいやすい
*08:35JST ハイテク株などグロース銘柄に資金が向かいやすい
15日の日本株市場は、ギャップスタートから節目の33000円突破となろう。14日の米国市場はNYダウが489ドル高、ナスダックは326ポイント高だった。10月の消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったため、米長期金利が大幅に低下したことが好感された。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ終了観測や来年の利下げへの思惑が一段と強まり、終盤にかけて上げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比500円高の33210円。円相場は1ドル150円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートで始まることになりそうだ。昨日の日経平均は続伸とはなったが、米CPIの結果を見極めたいとして、こう着感の強い相場展開だった。また、節目の33000円接近で戻り待ちの売りも意識されやすいところであった。ただし、CPIが予想を下回ったことから米長期金利が低下するなか、日経225先物はナイトセッションで一時33250円まで買われる場面が見られており、日経平均は一気に節目の33000円突破が見込まれる。 節目の33000円回復でいったんは達成感も意識されやすく、次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、33000円水準での底堅さがみられてくるようだと、9月高値の33634円が射程に入ってくるだろう。また、短期的には過熱感が警戒される局面においては利食いを急ぐ動きなどもみられそうだ。ただし、米国の利上げ観測は後退し、利下げへの思惑が高まるなか、円相場は1ドル=150円台と円高に振れてきた。ハイテク株などグロース銘柄に資金が向かいやすいなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均をけん引する格好になろう。 また、グロース250指数は調整を見せているが、25日線水準からの反発が期待されそうである。相対的に出遅れている中小型株の一角には、修正リバウンドを狙った資金が入りやすいと考えられる。そのほか、決算に絡んだところでは、出光興産<5019>、マツキヨココ<3088>、ワタミ<7522>、フォスター電<6794>、フリュー<6238>、ギフティ<4449>、東プレ<5975>、INFORICH<9338>、オプティマス<9268>などの動向が注目されそうだ。
<AK>
2023/11/15 08:35
オープニングコメント
米CPI通過後のアク抜け狙いの動きも意識
*08:39JST 米CPI通過後のアク抜け狙いの動きも意識
14日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開になりそうだ。13日の米国市場はNYダウが54ドル高、ナスダックは30ポイント安だった。格付け会社ムーディーズが財政赤字の高止まりなどを理由に国債格付け見通しを引き下げたことが嫌気された。その後発表された10月NY連銀のインフレ期待指数が9月から低下したことから米長期金利が低下し、買われる場面も見られた。ただし、翌日に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることから、積極的な売買は手控えられた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比210円高の32780円。円相場は1ドル151円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は寄り付き直後に付けた32913.31円を高値に軟化し、後場半ばには32500円を下回る場面も見られた。ただし、節目の33000円接近で戻り待ちの売りも意識されやすいところであり、想定内の動きであろう。米CPIの結果待ちのなかで積極的には手掛けづらいものの、日経225先物はナイトセッションで一時32820円まで買われる場面も見られており、前日の調整に対する自律反発狙いの買いが入りやすいだろう。 日経平均はボリンジャーバンドの+1σと+2σに沿った格好でのリバウンドを継続しており、+2σは33020円まで切り上がってきた。33000円回復でも過熱感は強まらないため、CPI通過後のアク抜け狙いの動きも意識されてきそうである。33000円を捉えてくるようだと、9月高値の33634.31円がターゲットとして次第に意識されてくるため、目先的な達成感からの売り仕掛け的な売買は避けておきたいところだ。 また、決算はピークを通過したが、このところはTOBの発表が目立ってきている。再編機運も高まりやすく、親子上場の企業などへの思惑的な動きに向かわせやすいだろう。また、昨日のグロース250指数は小幅に下落したものの、25日線が支持線として意識されている。カバー<5253>などの強い値動きが指数を支えているなか、中小型株についても物色範囲が広がりをみせてくる可能性がありそうだ。 そのほか、決算に絡んだところでは、TOPPAN<7911>、メルカリ<4385>、ラクス<3923>、シチズン<7762>、Appier<4180>、プラスアルファ<4071>、堀場製<6856>、GMO-FG<4051>、マイクロニクス<6871>、ダイコク電<6430>、FFRI<3692>、DMP<3652>、トリドリ<9337>などの動向が注目されよう。
<AK>
2023/11/14 08:39
オープニングコメント
ハイテク主導で33000円が射程に
*08:29JST ハイテク主導で33000円が射程に
13日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まるものの、底堅さが意識される相場展開になりそうだ。10日の米国市場はNYダウが391ドル高、ナスダックは276ポイント高だった。米アトランタ連銀のボスティック総裁や米サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は、インフレ対処でまだやるべきことがあると追加利上げの可能性も除外せず、さらに、ミシガン大消費者信頼感指数の期待インフレ率が予想外に上昇したため一時伸び悩んだ。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ終了観測が根強く、終盤にかけて上げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比305円高の32885円。円相場は1ドル151円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32930円まで買われる場面も見られており、節目の33000円を意識した展開が見込まれる。先週の日経平均は75日線を支持線とした底堅さが見られており、週末には11月のSQ値を上回っての推移となった。33000円接近でいったんは達成感から持ち高調整の動きが意識されやすいものの、米国ではハイテク株を中心に買われている流れのなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引する格好となろう。 また、先週末はソフトバンクG<9984>の下落が重荷となったが、ADRでは落ち着いた値動きで推移しており、自律反発狙いの動きを見せてくるようだと、センチメント改善に向かわせよう。また、東エレク<8035>は上方修正を発表しており、減益幅の縮小を見込んでおり、日経平均をけん引する可能性が期待されそうだ。相対的に出遅れているグロース株のリバランスの動きが強まる展開が意識されよう。 そのほか、グロース250指数は700を回復した後は調整となったが、25日線が支持線として意識されやすい。日経平均が33000円を意識したトレンドが強まるなか、調整が長期化している中小型株見直す動きも期待される。なお、決算に絡んだところでは、三越伊勢丹<3099>、スズケン<9987>、クレセゾン<8253>、マクドナルド<2702>、住友ゴム<5110>、アシックス<7936>、DOWA<5714>、三井金<5706>、レオパレス21<8848>、日本精機<7287>などの動向が注目される。
<AK>
2023/11/13 08:29
オープニングコメント
ソフトバンクGが重荷も押し目狙いのスタンス
*08:30JST ソフトバンクGが重荷も押し目狙いのスタンス
10日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さが意識される相場展開になりそうだ。9日の米国市場はNYダウが220ドル安、ナスダックは128ポイント安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は国際通貨基金(IMF)会合で、インフレの2%目標達成を依然確信できないと、追加利上げも除外しない姿勢を示した。これを受けて米長期金利が上昇し、利益確定の売りが強まった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比85円安の32515円。円相場は1ドル151円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引するなか、商社株などバリュー株への物色が強まったことから、一時32700円台を回復する場面も見られた。本日は米国市場の下落影響から売りが先行するだろうが、75日線を支持線としたトレンドのなか、押し目買い意欲は強そうだ。 また、本日はオプションSQ算出日となる。足もとの強い値動きについては、SQに絡んだリバランスの動きによるものとみられており、SQ通過でリバランスの需給が一巡となればこう着感が強まりやすい面もあるだろう。また、主要企業の決算発表が本格化するなか、ソフトバンクG<9984>やソニーG<6758>が嫌気される可能性があり、相場の重荷となる可能性があるだろう。一方で日産自<7201>やホンダ<7267>などへ資金が向かいやすく、米長期金利の上昇を受けて金融株への物色も意識されそうであり、全体としては底堅さがみられよう。 そのため、米株安を受けて売りが先行するものの、売り一巡後は押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。日経平均は10月の戻り高値32533円辺りでの底堅さが意識されてくるようだと、節目の33000円を狙ったトレンド形成は継続するだろう。また、決算に絡んだところでは、日産自やホンダのほか、コカBJH<2579>、INPEX<1605>、エアウォーター<4088>、アマダ<6113>、アイスタイル<3660>、Jオイル<2613>などが注目される。
<AK>
2023/11/10 08:30
オープニングコメント
ハイテク株などの押し目狙い
*08:34JST ハイテク株などの押し目狙い
9日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが40ドル安、ナスダックは10ポイント高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が参加予定の国際通貨基金(IMF)会合での発言を警戒し、利食い優勢となった。ただし、原油価格の下落や長期金利低下でハイテクの売りは限定的となり、相場を支えた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比190円高の32330円。円相場は1ドル150円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は買い先行で始まったが、その後はバリュー株中心に持ち高調整の動きが強まり、一時32049円まで下げる場面が見られた。75日線が支持線として意識される格好となったが、同線を支持線とした反発が期待されそうだ。ただし、米長期金利が低下傾向となり、原油先物相場の下落基調のなか、銀行株やエネルギー株への持ち高調整の動きが意識されやすい。 昨日はファーストリテ<9983>やアドバンテスト<6857>などが日経平均を支える格好となったが、東証プライムの7割超の銘柄が下落しており、相対的にTOPIX型の弱さが目立っていた。バリュー株の持ち高調整に対して、グロース株を買い戻す形でのリバランスの動きが続く可能性もあるため、全体としてはこう着感が強まることになりそうだ。そのため、ハイテク株などの押し目狙いのスタンスに向かわせやすく、レーザーテック<6920>辺りに個人主体の資金も向かいやすいだろう。 また、決算発表が本格化するなか、業績面を手掛かりとした短期的な資金流入も見られているが、下方修正が嫌気された川重<7012>が7%を超える急落となるなど、過剰な反応も目立っており、決算期待からの先回り的なトレードは避けたいところである。なお、昨日の引け後に決算を発表したところでは、洋電機<6655>、日空ビル<9706>、東陽テクニカ<8151>、TOWA<6315>、エムティーアイ<9438>、ホクト<1379>、NOK<7240>、フジプレアム<4237>、カシオ計<6952>などが注目される。
<AK>
2023/11/09 08:34
オープニングコメント
買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開か
*08:24JST 買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開か
8日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開になりそうだ。7日の米国市場はNYダウが56ドル高、ナスダックは121ポイント高だった。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁など、米連邦準備制度理事会(FRB)高官がインフレを目標値に戻すことが最優先課題で、必要とあれば利上げを実施する姿勢を維持したほか、利下げを否定したため警戒感から売られる場面も見られた。しかし、良好な主要企業の決算を受けた買いのほか、原油価格の下落や長期金利が低下したことが下支えとなり上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、日中大阪比210円高の32480円。円相場は1ドル150円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されるなか、香港ハンセン指数の下落などが重荷となり、400円超の下落となった。ただし、直近4営業日で2000円超上昇したこともあり、調整幅もそれなりに大きくなりやすいところであり、過熱を冷ますうえでは理想的な調整であろう。支持線に変わった75日線に接近してきたことから、同水準からのリバウンドが意識されそうだ。 また、日経225先物はナイトセッションで一時32200円まで下げる場面も見られたが、ボリンジャーバンドの+1σ水準からのリバウンドを見せている。週末にオプションSQを控えていることから積極的な売買は手控えられる可能性はあるものの、ヘッジ対応に絡んだショートカバーなどは入りやすい需給状況と考えられる。下値の堅さが意識されやすいなか、押し目待ち狙いの買いが入りやすいだろう。 もっとも、買い一巡後はこう着感が強まりやすいと考えられ、決算を手掛かりとした個別対応に向かわせやすい。また、原油相場の下落影響からエネルギー株は手掛けづらく、米長期金利の低下を受けてハイテク株などに資金がシフトしそうだ。そのほか、グロース250指数は小幅ながらもリバウンドを見せてきている。相対的に出遅れ感のある中小型株の一角には修正リバウンドを想定した個人主体の資金が向かいやすいとみておきたい。 なお、決算に絡んだところではGSユアサ<6674>、DNC<4246>、大阪チタ<5726>、タスキ<2987>、シミックHD<2309>、任天堂<7974>、ニップン<2001>、スズキ<7269>、アズビル<6845>、マツダ<7261>などが注目される。
<NH>
2023/11/08 08:24
オープニングコメント
利食い優勢ながらも底堅さが意識される
*08:23JST 利食い優勢ながらも底堅さが意識される
7日の日本株市場は、利食い優勢ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。6日の米国市場はNYダウが34ドル高、ナスダックは40ポイント高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げサイクル終了期待を受けた買いが先行した。先週の大幅な金利低下の反動で米長期金利が上昇したため一時売りに転じたが、ピーク金利観測は根強く、終日底堅く推移した。さらに、米中首脳会談の開催を控え、イエレン財務長官と何中国副首相が今週会談を開催することが明らかになり、中国との関係修復期待も下支え要因となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比70円安の32600円。円相場は1ドル150円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢になりそうだ。もっとも、日経平均は直近4営業日で2000円超上昇し、上値抵抗線として意識されている75日線を明確に上放れ、10月半ばの直近戻り高値を上回ったことから、いったんは目先的な達成感が意識されやすい水準だろう。短期的な過熱感からの利食いに対する押し目買い意欲は強そうであり、75日線辺りでの底堅さは意識されやすいだろう。 また、急ピッチの上昇によってレンジが大きく切り上がっていることから、週末のオプションSQに向けたヘッジ対応の動きが需給面での下支えとなりそうだ。需給状況が大きく改善するなか、買い方にとっても押し目狙いのポイントを切り上げてくることも意識されそうである。また、昨日はアドバンテスト<6857>が大幅続伸となったほか、ザラバに決算を発表した三菱重<7011>が買われたことはセンチメント改善につながる。決算通過後のアク抜け期待にも向かわせやすく、今後決算を発表する銘柄に対する押し目買い意欲が高まりそうだ。 また、グロース250指数は4%を超える上昇で9月半ば以降、上値を抑えられていた25日線を突破してきた。低迷が続いていた中小型株においてもボトム形成からの見直し買いが入りやすいと考えられ、出遅れ感の強い銘柄へのリバウンド狙いに向かわせよう。なお、昨日の引け後に決算を発表したところでは、インソース<6200>、ホソミクロン<6277>、ウェルビー<6556>、ニチアス<5393>、ティラド<7236>、エムティーアイ<9438>、データアプリ<3848>、メイコー<6787>辺りが注目されよう。
<AK>
2023/11/07 08:23
オープニングコメント
インデックスに絡んだ商いが相場を押し上げる
*08:30JST インデックスに絡んだ商いが相場を押し上げる
6日の日本株市場は、買い先行からの相場展開が見込まれる。3日の米国市場はNYダウが222ドル高、ナスダックは184ポイント高だった。NYダウは5日続伸、ナスダックは6営業日続伸となった。10月の米雇用統計やISM非製造業景況感指数が予想を下回り、長期金利の低下に伴って買い優勢の展開となった。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締め長期化への懸念が和らぐ格好となり、半導体株や金融株を中心に買われた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比855円高の32735円。円相場は1ドル149円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになろう。日経225先物はナイトセッションで一時32350円まで買われ、心理的な抵抗線だった75日線を明確に上放れている。シカゴ先物にサヤ寄せする展開が見込まれるなか、10月半ばの戻り高値32660円を一気に上放れてくることになりそうだ。そのため、売り方の買い戻しの動きが集中しやすく、オーバーシュート気味の上昇が意識されやすいだろう。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が指数をけん引する展開が意識されそうだ。 2日の日経平均は朝方に節目の32000円を回復した後は、3連休を控えていたほか、節目の32000円回復による目先的な達成感が意識されるなか、その後は利食いが入りやすい需給状況であった。決算発表が本格化するなかで週またぎのポジションを積極的に取りに行く動きは限られていたと考えられ、先高期待の買いは積み上がっていないだろう。心理的な抵抗となる75日線のほか、10月半ばの32533円を捉えてくるようだと、押し目待ち狙いの買い方にとっても、エントリータイミングを引き上げてくる可能性がありそうだ。 急ピッチの上昇に対する過熱感は警戒されやすいものの、押し目待ち狙いの買い意欲は強まりそうである。米国では次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げへの可能性はくすぶるものの、米長期金利の低下やVIX指数の調整を見る限り、足もとではリバランスに伴うショートカバーが優勢になりやすいと考えられる。また、決算発表が本格化するなかで積極的な売買は手控えられやすいものの、週末にオプションSQを控えていることから、急ピッチのリバウンドのなかでヘッジの動きが強まりやすく、インデックスに絡んだ商いが相場を押し上げそうだ。
<AK>
2023/11/06 08:30
オープニングコメント
節目の32000円を意識した相場展開
*08:23JST 節目の32000円を意識した相場展開
2日の日本株市場は、買い先行から節目の32000円を意識した相場展開が見込まれる。1日の米国市場はNYダウが221ドル高、ナスダックは210ポイント高だった。ADP雇用統計が予想を下回り、長期金利の低下に伴って買い優勢の展開となった。米連邦準備制度理事会(FRB)は、米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り、政策金利据え置きを2会合連続で決定した。パウエルFRB議長も警戒されたほどタカ派姿勢を表明せず、終盤にかけ上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比255円高の31855円。円相場は1ドル150円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになろう。日経225先物はナイトセッションで31910円と高値で取引を終えた。日経平均は日銀の金融政策決定会合の結果を受けて買い戻しの動きが強まり、米国ではFOMC通過でリバウンドが強まるなど、理想的な動きを見せた。米国市場は長期金利が低下するなか、主力ハイテク株を中心に買われたことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。 また、昨日時間外取引で不安定な値動きだったAMDは9%超の大幅高となっていた。これを受けて前日に下げが目立っていたアドバンテスト<6857>への買い戻しの動きが強まるようだと、センチメント改善につながるだろう。25日線を支持線としたリバウンドを見せていたレーザーテック<6920>が一段高となれば、個人投資家のセンチメントにも好影響を与えるだろう。 ただし、3連休前ということもあり、利益確定の動きも強まりやすく、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性がある。日経平均の32000円接近で達成感も意識されやすいだろう。もっとも、日米の重要イベントが通過したことから売り方は仕掛けづらくなったと考えられ、グローベックスの米株先物が堅調推移ともなれば、週末の上昇への思惑も高まりやすい。売り方にとってはポジション圧縮を迫られると考えられるため、押し目狙いの買いで対応したいところだ。 物色としては主力ハイテク株に資金が集中しやすい一方で、長期金利の低下を受けて金融などは利食い対象になろう。また、レーザーテックなどに資金が集中するようだと、中小型株へ資金が向かいづらくなる。
<AK>
2023/11/02 08:23
オープニングコメント
ハイテクは手掛けづらくTOPIX型優位の展開
*08:31JST ハイテクは手掛けづらくTOPIX型優位の展開
11月1日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開になりそうだ。10月31日の米国市場はNYダウが123ドル高、ナスダックは61ポイント高だった。7-9月期雇用コスト指数の伸びが予想外に拡大し、高インフレの長期化を警戒した流れから売りが先行した。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)が今回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとの見方は変わらず、値ごろ感の買いや月末の買戻しなども入り、上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比505円高の31355円。円相場は1ドル151円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになろう。日経225先物はナイトセッションで一時31400円まで買われる場面も見られており、25日線水準までのリバウンドとなった。昨日の日経平均は日銀の金融政策決定会合の結果を受けて買い戻しの動きが強まり、チャート上では節目の30500円水準での底堅さが見られ、200日線が支持線として機能する格好となった。本日は先物主導の強い動きが見込まれるなか、25日線が位置する31500円近辺を意識した流れになりそうだ。 ただし、FOMCの結果を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすく、買い一巡後はこう着感が強まるとの見方がコンセンサスだろう。そのため、戻り待ち狙いの売りも入りやすいと考えられる。とはいえ、FOMC通過後のアク抜けの可能性も考えられるため、積極的には売り込みづらいだろう。売り方の買い戻しが断続的に入りやすいなか、押し目狙いでのスタンスに向かわせそうだ。 また、昨日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が軟調だった。為替の円安基調は長期金利の上昇が嫌気される格好から、ディフェンシブ系にシフトしている。米国の時間外取引では、取引終了後に決算を発表したAMDが小安く推移しており、本日もハイテク株は手掛けづらくなりそうだ。そのため、TOPIX型優位の展開になりやすいほか、決算を手掛かりとした個別対応に向かわせそうである。
<AK>
2023/11/01 08:31
オープニングコメント
イレギュラー的な決算反応から押し目狙いに
*08:34JST イレギュラー的な決算反応から押し目狙いに
31日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。30日の米国市場はNYダウが511ドル高、ナスダックは146ポイント高だった。イスラエルによるガザ地上戦作戦が慎重に進められているとの判断から脅威が緩和し、買戻しが優勢となった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が、今週開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送り観測を受けて、終日堅調な相場展開だった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比100円安の30600円。円相場は1ドル149円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まりそうだ。米国市場の上昇は材料視されるものの、FOMCを控えるなかでの持ち高調整に伴う買い戻しとみられ、インパクトは限られそうである。一方で、日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりそうだ。現状の緩和政策を継続するとの見方がコンセンサスであるが、植田総裁会見を見極めたいとして、結果発表後もアク抜け的な値動きは期待しづらい面はある。 昨日の日経平均は30500円に迫る場面が見られたが、後場半ば以降に商いを伴って下げ渋る動きをみせていた。東証プライムの売買高は29億株に膨れていたことから、押し目待ち狙いの買いのほか、重要イベントを前にした買い戻しの動きなども先回り的に入っていたと考えられる。一方で、日経225先物はナイトセッションで一時30390円まで売られる場面が見られており、10月5日に付けた直近安値に迫ってきた。同水準でのダブルボトムというよりは、節目の3万円を試す可能性が意識されやすく、戻り待ちの売り圧力には警戒しておきたい。 また、決算発表が本格化するなか、昨日はコマツ<6301>やエプソン<6724>、オムロン<6645>などの急落が目立った。イレギュラー的な面もあるが、決算に対して神経質にならざるを得ないだろう。決算後の反応を見極めつつ、押し目狙いのスタンスになりそうだ。なお、昨夕決算を発表したところでは、日特殊陶<5334>、関西電力<9503>、アルプスアル<6770>、OLC<4661>、ストライク<6196>、NEC<6701>などの動向が注目される。
<AK>
2023/10/31 08:34
オープニングコメント
物色は決算を手掛かりとした個別での値幅取り狙い
*08:34JST 物色は決算を手掛かりとした個別での値幅取り狙い
30日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが366ドル安、ナスダックは47ポイント高だった。アマゾン・ドット・コムやインテルの決算評価からナスダックは上昇したものの、9月の米個人消費支出(PCE)統計や10月のミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想を上回るなか、金融引き締め長期化への思惑が重荷となった。また、イスラエル軍がガザ地上部隊拡大するとの報道を受けて地政学リスクが警戒されリスク回避に向かわせた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比430円安の30610円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まりそうだ。日銀会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなか、直近の下落で積み上がったとみられる売り方の買い戻しは意識されそうである。しかし、地政学リスクへの警戒から持ち高調整の流れが強まるなか、自律反発狙いの買いは限られる可能性があるだろう。そのため、短期的には自律反発狙いの買いが入るものの、積極的な上値追いは限られそうだ。 一方で、日経平均は足もとでは4日に付けた直近安値30487円とのボトム形成が意識されやすいものの、同水準を下回ってくるようだと、200日線が位置する30300円辺りを試してくる可能性がありそうだ。また、先週末の反発でボリンジャーバンドの-1σ水準を捉えたものの、同バンドが抵抗として跳ね返される格好から-2σへのバイアスが強まりやすく、200日線水準を意識される。そのため、戻り待ち狙いの売り仕掛け的な動きになりそうである。 全体としては不安定な相場のなか、物色は決算を手掛かりとした個別での値幅取り狙いに向かわせよう。先週末の引け後の決算では、カゴメ<2811>、SPK<7466>、中部電力<9502>、タカラトミー<7867>、日車輌<7102>、エムケー精工<5906>、エスペック<6859>、コマツ<6301>などの動向が注目される。
<AK>
2023/10/30 08:34
オープニングコメント
いったんは自律反発狙いの流れに
*08:37JST いったんは自律反発狙いの流れに
27日の日本株市場は、売り一巡後は前日の大幅な下げに対する自律反発が意識されそうだ。26日の米国市場はNYダウが251ドル安、ナスダックは225ポイント安だった。7-9月期国内総生産(GDP)の予想以上の成長を受け、リセッション懸念が後退し、NYダウは一時上昇する場面も見られた。しかし、主要企業の決算発表が本格化するなか、前日のアルファベットに続き、この日はメタプラットフォームズが売られ、センチメントを冷ます格好となり、ハイテク株に売りが波及した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比5円安の30585円。円相場は1ドル150円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時30460円と節目の30500円を割り込んだこともあり、いったんは自律反発狙いの流れに向かわせそうだ。日経平均は昨日の大幅な下落でボリンジャーバンドの-2σ水準まで下落したことから、テクニカル面では売られ過ぎが意識される。200日線が位置する30290円辺りが警戒されつつも、週末要因から売り方の買い戻す動きも意識されやすいだろう。 また、米国では主要企業の決算を受けて不透明感が強まっているが、取引終了後に予想を上回る決算を発表したアマゾン・ドット・コムが時間外で買われている。グローベックスの米株先物はプラス圏で推移していることから、まずは-2σ水準からのリバウンドを想定した買いが入りやすいと考えられる。米長期金利の低下も安心感につながりそうだ。 国内でも決算発表が本格化するなか、業績面を手掛かりとした個別物色が次第に活発化してきそうである。昨日の引け後に発表したところでは、MCJ<6670>、邦チタニウム<5727>、パラベッド<7817>、三菱鉛筆<7976>、遠藤照明<6932>、日立建機<6305>、森永乳<2264>、綜研化学<4972>辺りが注目される。そのほか、アマゾン・ドット・コムは、広告主向けの生成AIサービスを提供すると発表。イメージを文章で入力すると、数秒で意図に沿った画像を提案してくれると報じられており、生成AI関連などへの物色も意識されよう。
<AK>
2023/10/27 08:37
オープニングコメント
売り一巡後の底堅さを見極め
*08:35JST 売り一巡後の底堅さを見極め
26日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。25日の米国市場はNYダウが105ドル安、ナスダックは318ポイント安だった。主要企業の決算発表が本格化するなか、前日の取引終了後に決算を発表したアルファベットは、クラウドの売り上げが予想を下回ったことが嫌気され大幅な下落となるなか、ハイテク株へ売りが波及した。また、9月の米新築住宅販売件数が予想を上回ったことから米長期金利が上昇したことも相場の重荷となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比260円安の30980円。円相場は1ドル150円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まりそうだ。昨日の日経平均は一時31500円に迫る場面も見られたが、再び31000円水準での攻防になりそうだ。ボリンジャーバンドの-1σが31170円辺りに位置しているため、これをあっさり割り込んでくるようだと、31000円割れを狙った短期的な売り仕掛けの動きが入りやすいだろう。もっとも、決算発表が本格化するなかでは積極的な売買は手控えられるため、売り一巡後の底堅さを見極めたい。 米国の取引終了後に決算を発表したメタプラットフォームズは、1株利益と売上高が予想を上回ったとして、時間外取引で上昇している。決算に振らされやすい需給状況ではあるが、下支えになりそうだ。米国ではハイテク株を中心に売られた流れから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が軟調推移となる可能性があるため、日経平均の重荷となりそうである。一方で、円相場が1ドル150円台で推移していることもあり、自動車など輸出関連の一角に資金が向かいそうだ。また、米長期金利が再び5%台に接近しているため、金融セクターへの資金流入が意識されそうであり、全体としてはTOPIX型優位になろう。 そのほか、昨日は中国の経済対策への期待から買われた面もあるため、中国市場の動向にらみの展開にもなりそうである。そのほか、SOX指数は4%を超える下落となるなか、ハイテク株への売りが強まるだろうが、足もとの半導体不況は織り込まれている一方で、来期以降の回復をにらんだ中長期的なスタンスでの押し目狙いのタイミングを見極めたい。
<AK>
2023/10/26 08:35
オープニングコメント
ハイテク主導での底堅い相場展開に
*08:39JST ハイテク主導での底堅い相場展開に
25日の日本株市場は、ハイテク株主導での底堅さが意識されそうだ。24日の米国市場はNYダウが204ドル高、ナスダックは121ポイント高だった。中東情勢悪化への警戒感が和らぐなか、3Mやベライゾン・コミュニケーションズなどの好決算を好感した買いが優勢となった。長期金利が安定したほか、今週発表される決算への期待から先回り的な買いが入り、終日堅調に推移。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比105円高の31255円。円相場は1ドル149円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まりそうだ。昨日の日経平均は一時30550円辺りまで急落したが、その後は急速に買い戻されていた。10月4日安値に接近したこともあり、ダブルボトム形成が意識されそうだ。また米国では決算期待の買いが広がったが、予想を上回る決算を発表したマイクロソフトが時間外取引で買われていることもあり、ハイテク株へは決算期待の資金流入が意識されそうである。 昨日はニデック<6594>が予想を下回る決算を嫌気した売りにより10%を超える下落となった。今後本格化する決算を見極めたいとの様子見姿勢は強まりやすく、積極的な上値追いは期待しづらいところであるが、押し目待ち狙いの買い意欲は次第に高まってきそうだ。また、マザーズ指数が安値更新後の切り返しにより2%を超える上昇を見せた。低迷する中小型株の一角にも自律反発を強めてきた銘柄も散見されており、需給整理一巡からの見直しをみせてくることが期待されよう。 本日はKOKUSAI ELECTRIC<6525>が東証プライム市場に上場する。足もとでの半導体不況により手掛けづらさはあるだろうが、先行きを睨んだ資金流入は期待されそうだ。米ハイテク株買いの流れも支援材料になりやすく、良好なスタートを切ってくるようだと、個人投資家のセンチメント改善につながるほか、東エレク<8035>やレーザーテック<6920>などへの支援材料にもなることで、相場全体のセンチメントにも影響を与えそうだ。
<AK>
2023/10/25 08:39
オープニングコメント
いったんは調整一巡感からの自律反発狙い
*08:31JST いったんは調整一巡感からの自律反発狙い
24日の日本株市場は、ハイテク株主導で底堅さが意識されるものの、全体としてはこう着感が強まりそうだ。23日の米国市場はNYダウが190ドル安、ナスダックは34ポイント高だった。中東情勢の一段の緊迫化を警戒した売りが先行したが、10年債利回りが5%に達した後、値ごろ感から低下に転じたことから、ハイテク株を中心に買い戻しが広がった。ハマスが新たに人質2人解放したと発表したほか、米政府がイスラエルに対し、ガザ地上戦を延期するよう要請しているとの報道により、中東情勢を巡る過度な警戒感が和らいだ。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比25円安の30975円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まりそうだ。リバランス中心とは見られるものの、米国では金利低下からハイテク株が買い戻される一方で、原油先物相場の下落からエネルギー株やディフェンシブ株の一角が売られた。東京市場においても、この流れを引き継ぐ格好から、指数インパクトの大きい値がさハイテク株に資金が向かいやすく、日経平均をけん引する格好になりそうだ。 また、日経225先物はナイトセッションで一時30720円まで売られた後に切り返しており、31200円まで買われる場面が見られた。日経平均は昨日の下落で31000円を割り込んで終えたことから、いったんは調整一巡感も意識されてくる可能性もありそうだ。そのため、自律反発を狙った短期的な買いは入りやすいだろう。31000円を固める動きのなか、ボリンジャーバンドの-1σが位置する31250円辺りを捉えてくることができるかを見極めたい。 なお、昨日の取引終了後に決算を発表したニデック<6594>は、PTSやADRで売られたことから神経質にさせる可能性がある。ただし、7月下旬から調整を継続していたこともあり、売り一巡後に悪材料出尽くしといった動きをみせてくるようだと、今後本格化する決算に対するアク抜け期待などにもつながることになりそうだ。引き続き米長期金利や中東情勢を睨みながらの展開になるものの、本日のところはハイテク株次第ながら、短期的なリバウンドが期待されそうだ。
<AK>
2023/10/24 08:31
オープニングコメント
節目の31000円接近も押し目待ち狙いの買いは限られる
*08:35JST 節目の31000円接近も押し目待ち狙いの買いは限られる
23日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極めつつも、戻り待ち狙いの売りが入りやすい相場展開になりそうだ。20日の米国市場はNYダウが286ドル安、ナスダックは202ポイント安だった。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻が迫り、中東情勢の一段の悪化を警戒した売りが優勢となった。さらに、下院議長選で第3回投票でも決定ができず、政局混乱への懸念も売り材料となった。長期金利の上昇は一服したもののハイテク株への売りが続くなか、終盤にかけ下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比160円安の31060円。円相場は1ドル149円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行することになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで31000円まで下落して取引を終えており、インデックスに絡んだ商いから下へのバイアスが強まりそうである。節目の31000円接近で売り方の買い戻しが入る可能性はあるものの、押し目待ち狙いの買いは限られそうである。売り一巡後は短期的なリバウンド狙いの動きも入りそうだが、それ以上に戻り待ちの売り圧力は強そうだ。 日経平均は先週末の下げで31327円辺りに推移していたボリンジャーバンドの-1σを下回ってきた。同水準が抵抗線として意識されやすいと考えられ、売り一巡後に早い段階でリバウンドを見せられないと、節目の31000円のほか、-2σが位置する30590円辺りが意識されてくる可能性がある。先週末には中小型株の一角が値ごろ感から買われる動きも見られたが、短期的なリバウンドにとどまるようだと、改めて売り直される可能性がありそうだ。今週は連日IPOが予定されていることもあり、好スタートを切れないと、よりセンチメントを冷ますことにつながりそうである。 また、今週は米国で主要銘柄の決算が本格化する。先週はテスラが予想を下回る決算が嫌気されたが、アルファベット、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コムなどの決算反応を見極めたいところである。また、国内においてはニデック<6594>の決算発表が予定されている。ネガティブな内容ともなれば、本格化する決算に対して神経質にさせそうだ。なお、先週末の引け後に決算を発表したところでは、三信電気<8150>、高千穂交<2676>、ジェコス<9991>辺りが注目されよう。
<AK>
2023/10/23 08:35
オープニングコメント
金利上昇が相場全体の重荷に
*08:38JST 金利上昇が相場全体の重荷に
20日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極めつつも、積極的な売買が手控えられやすい相場展開になりそうだ。19日の米国市場はNYダウが250ドル安、ナスダックは128ポイント安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演では、長期債利回りの上昇で利上げの必要性が低下する可能性に言及し、一時上昇する場面が見られた。しかし、高いインフレが依然リスクで、経済の強さが続いた場合は追加利上げが正当化されるとの見解を示したことから、米長期金利が再び上昇するに連れて売りに転じた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比85円安の31315円。円相場は1ドル149円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行することになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時31730円まで買われる場面も見られたが、引けにかけて軟化した。前日の時間外取引で売られた米テスラは9%を超える一段安となるなか、日経平均は前日の大幅な下げに対する自律反発が意識されるものの、押し目狙いの買いは限られそうだ。反対に米長期金利が5.0%に接近するなど、金利上昇が相場全体の重荷になりそうだ。 昨日の日経平均はマドを空けての下落で、ボリンジャーバンドの-1σ水準まで下げてきた。いったんは反発が意識されやすい水準ではあるが、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から同水準を明確に下放れてくる可能性が高まった。そのため方向性としては節目の31000円が意識されやすく、先物主導での売り仕掛け的な動きには注意しておきたい。東証プライムの売買高は12億株程度と薄商いであり、より先物での短期的な売買の影響を受けやすくなるだろう。 インデックスに絡んだ商いから全体としては手掛けづらく、物色は個別に材料のある銘柄での、短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりそうだ。インデックス売買の影響を避ける狙いから中小型株にシフトしやすい面はあるものの、マザーズ指数が年初来安値を更新するなど個人投資家の需給状況は悪化していると考えられ、低位材料株などへの短期物色にとどまりそうだ。
<AK>
2023/10/20 08:38
オープニングコメント
32000円キープできず、押し目狙いの買い意欲も冷え込む
*08:30JST 32000円キープできず、押し目狙いの買い意欲も冷え込む
19日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。18日の米国市場はNYダウが332ドル安、ナスダックは219ポイント安だった。中東情勢の緊迫化を背景に原油相場が上昇したことから、売りが先行した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)において、米国経済の底堅さが再確認されたため長期金利が上昇したことも重荷となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、日中大阪比400円安の31640円。円相場は1ドル149円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行することになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで開始直後に32070円まで買われる場面も見られたが、同水準に位置する25日線に上値を抑えられる格好から軟化し、一時31590円まで下げる場面も見られた。直近の保ち合いレンジの下限に接近してきており、短期筋による売り仕掛け的な動きが入りやすいだろう。 昨日は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の宮園雅敬理事長が講演で、日本株のアクティブファンドの選定作業を進めていると報じられたことを手掛かりに、東エレク<8035>の強い動きが見られていた。ただし、米政権による対中輸出規制が嫌気されてエヌビディアは大幅に続落しており、改めて指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となりそうだ。 また、米国では取引終了後に決算を発表したテスラは、予想を下回ったとして時間外取引で3%を超える下落で推移している。ネットフリックスは決算評価から時間外で12%を超える上昇を見せているものの、足もとの不安定な需給状況のなかでは、テスラの下げに連動しやすいと考えられる。日経平均は25日線に上値を抑えられるなか、節目の32000円をキープできない状況のため、再びボリンジャーバンドの-1σ水準が意識されやすく、押し目狙いの買い意欲も冷え込みそうである。 物色の流れとしては原油高を背景に資源株などには短期的な値幅取り狙いの動きが意識されるほか、発表数は少ないものの決算を手掛かりとした個別物色にとどまりそうだ。
<NH>
2023/10/19 08:30
オープニングコメント
半導体株の動向を睨みながらの相場展開
*08:33JST 半導体株の動向を睨みながらの相場展開
18日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。17日の米国市場はNYダウが13ドル高、ナスダックは34ポイント安だった。9月の小売売上高の伸びが予想を大幅に上回り、強い消費が確認されたことから利上げ長期化への懸念から売りが先行した。ただし、インフレ加速ながらも強い個人消費に対して景気敏感株などが買われ、NYダウはプラスに転じた。一方で、長期金利の上昇や米政府による対中輸出規制が嫌気され、ハイテク株の下げが重荷となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比70円高の32110円。円相場は1ドル149円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小じっかりで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時31820円まで下げる場面も見られたが、その後は切り返しており、32000円を上回って終えたことから、節目の32000円処での底堅さは意識されそうだ。ただし、米政府の対中規制によってエヌビディアが大きく売られるなど、米国では半導体関連株の下げが目立っていた。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が重荷となる可能性がある。 昨日の日経平均は32000円を挟んだもみ合いとなったが、本日も同水準でのこう着になりそうだ。そのため、アドバンテスト<6857>や東エレク<8035>などの動向を見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。日経平均は25日線が32190円、75日線が32400円辺りに位置しており、両線が心理的な抵抗線として意識されそうであり、値がさハイテク株の弱い値動きが目立つようだと、戻り待ち狙いの売り仕掛け的な動きが警戒されそうだ。 そのため、物色としてはややTOPIX型に向かいやすいほか、米長金利の上昇や円相場が円安傾向を見せていることから、金融や輸出関連などに向かわせよう。そのほか、決算を手掛かりとした個別対応になりそうである。昨夕決算を発表したところでは、松屋R&D<7317>、電算<3640>、ホープ<6195>、ハピネット<7552>辺りに個人主体の資金が向かいそうだ。
<AK>
2023/10/18 08:33
オープニングコメント
日経平均は32000円での攻防
*08:30JST 日経平均は32000円での攻防
17日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。16日の米国市場はNYダウが314ドル高、ナスダックは160ポイント高だった。中東情勢を巡り外交的解決に向けた取り組みを進めていることを受けて、さらなる地政学リスクが後退した。また、米フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、政策金利据え置き支持を再表明したほか、米シカゴ連銀のグールズビー総裁がインフレ鈍化基調を認め、金利先高観が後退し買いが入った。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比280円高の31960円。円相場は1ドル149円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32050円と節目の32000円を回復する場面も見られたことから、前日の大幅な下落に対するリバウンドが意識されそうだ。まずは節目の32000円を捉えてくることが期待されよう。米国では決算発表が本格化するなか、決算期待からの先回りの買いも見られており、外部環境が落ち着きをみせてくるようであれば、業績相場への移行が意識されてきそうである。 ただし、32213円辺りで推移する25日線が心理的な抵抗線として機能しそうである。買い一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスになりそうだ。また、米国ではすべてのセクターが上昇していたこともあり、これに連動する格好からインデックスに絡んだ商いが中心になると考えられ、中小型株については引き続き手掛けづらい需給状況であろう。そのほか、昨日は全般軟調ななか、好決算を発表した企業などは個別に物色されており、決算が評価される銘柄には注目しておきたい。 そのほか、米国市場の強い値動きは安心感につながる一方で、ザラ場は中国市場の動向を睨みながらの相場展開になりそうだ。昨日は香港ハンセン指数が0.97%安となったが、中国経済に対する先行き懸念から売られたと観測されていた。さらに、北京で開催される「一帯一路」国際協力サミットフォーラムに合わせて、ロシアのプーチン大統領が訪中すると報じられており、神経質にさせそうである。
<AK>
2023/10/17 08:30
オープニングコメント
地政学リスクを警戒した持ち高調整
*08:31JST 地政学リスクを警戒した持ち高調整
16日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。13日の米国市場はNYダウが39ドル高、ナスダックは166ポイント安だった。JPモルガンやシティの予想を上回る決算を手掛かりに買い先行で始まった。その後、10月ミシガン大学消費者信頼感指数の悪化を嫌気した売りに押され、NYダウは上げ幅を縮めた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比365円安の31885円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで節目の32000円を割り込んだことから、先週の大幅なリバウンドに対する反動が警戒されそうだ。ミシガン大学消費者信頼感指数では1年先のインフレ期待が予想を上回ったことからインフレ懸念が再燃したほか、中東情勢の緊迫化によってNY原油先物相場が大幅に上昇したことも重荷となった。特にJPモルガンの決算評価も買い一巡後は上げ幅を縮めていたこともあり、中東情勢への警戒が重荷となっているようだ。 そのため地政学リスクを警戒した持ち高調整の流れが継続する可能性があることから、積極的な売買は手控えられそうだ。国内においても先週末には決算や業績修正が多数発表されていた。上方修正などポジティブな内容の企業へは個別での資金流入が見込まれるものの、反対に利益確定に向かわせるようだと、より持ち高圧縮に向かわせる可能性がある。 先週末の取引終了後に決算を発表したところでは、高島屋<8233>、メタリアル<6182>、サーバーワークス<4434>、ローソン<2651>、エーアイ<4388>、良品計画<7453>などが評価されそうだが、反応が限られるようだと持ち高調整の動きが強まりそうだ。また、先週はレーザーテック<6920>が連日で売買代金トップとなるなど資金が集中していた。本日は売りが先行することになろうが、売り一巡後の底堅さを見極め、相場全体のセンチメントを確認することになりそうだ。
<AK>
2023/10/16 08:31