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網屋 Research Memo(7):中期経営計画の最終年度。目標達成に向け、好調な進捗
配信日時:2025/09/17 11:07
配信元:FISCO
*11:07JST 網屋 Research Memo(7):中期経営計画の最終年度。目標達成に向け、好調な進捗
■網屋<4258>の今後の見通し
2. 中期経営計画
同社は、2023年12月期から2025年12月期までの3年間を対象とした中期経営計画を推進している。最終年度の2025年12月期の業績目標は、売上高5,750百万円(2023年12月期は3,559百万円)、営業利益780百万円(同363百万円)である。対象期間中の売上高成長率(CAGR)は年率25%超の成長加速を計画している。業績目標達成に向け、「新成長戦略のスタート」「主力製品の収益モデル転換」「提携/M&Aによる複合事業化」の3つを骨子に掲げた。また、主力製品のサブスクリプション化を中心としたストック売上の大幅拡大を目指しており、中期経営計画最終年度である2025年12月期のARRはデータセキュリティ事業では2022年12月期比300%、ネットワークセキュリティ事業では200%の成長を目標としている。
直近の決算期である2024年12月期は、売上高4,767百万円(前期比33.9%増)、営業利益は526百万円(同44.8%増)となった。営業利益が前期比で大幅に増加した結果、同社は増収増益を果たし、過去最高益を更新した。
同社の成長をけん引したのは、ログ管理製品「ALog」を展開するデータセキュリティ事業である。同事業の売上高は1,915百万円(同48.4%増)と大幅に拡大し、ARRも2022年12月期からの2年間で81.2%増と著しい伸長を示した。完全なサブスクリプション移行に伴い、2024年3月をもって売切りライセンスを終売した。これにより一時的にフロー売上が減少することを想定し、同社ではこれを「サブスクリプション化の谷」と位置付けていた。しかし実際には、サブスクリプション化後の受注堅調とインシデントレスポンス、コンサルティングサービス等の成長によって、この谷は相殺された。顧客ニーズの高まりを背景にこれらのセキュリティサービスが大きく拡大したことが業績下支えの要因となった。
同社はサブスクリプションモデル移行に伴う短期的なリスクを既に克服し、データセキュリティ事業を中核に成長を加速している。2025年12月期中間期の営業利益は期初予想に対して81.1%、上方修正後も62.4%の進捗と想定以上の伸長となり、中期経営計画の目標達成に向けて順調に進捗していると弊社では見ている。なお、中期経営計画では「ALog」のクラウド&サブスクリプション化による収益構造の転換により2025年12月期までの3年間で売上高2倍とする計画も示されている。
また、中長期の展望で、生成AIを活用した「データ分析プラットフォーム」の実装開発を掲げている。様々なデータを活用する取り組みを推進する。SIEM製品からデータ分析ツールへ裾野を広げる戦略は、競合であるSplunkがデータ分析ツールの機能の一部としてログデータの収集・解析を提供しているが、同社は逆アプローチであると言える。システムから出力されるログデータ以外の様々なデータを集める準備は既に整っており、将来的には収集したデータをAIにより分析することで、これまで人の勘や経験によって判断していた意思決定の精度を高めるソリューションを提供していく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)
<HN>
2. 中期経営計画
同社は、2023年12月期から2025年12月期までの3年間を対象とした中期経営計画を推進している。最終年度の2025年12月期の業績目標は、売上高5,750百万円(2023年12月期は3,559百万円)、営業利益780百万円(同363百万円)である。対象期間中の売上高成長率(CAGR)は年率25%超の成長加速を計画している。業績目標達成に向け、「新成長戦略のスタート」「主力製品の収益モデル転換」「提携/M&Aによる複合事業化」の3つを骨子に掲げた。また、主力製品のサブスクリプション化を中心としたストック売上の大幅拡大を目指しており、中期経営計画最終年度である2025年12月期のARRはデータセキュリティ事業では2022年12月期比300%、ネットワークセキュリティ事業では200%の成長を目標としている。
直近の決算期である2024年12月期は、売上高4,767百万円(前期比33.9%増)、営業利益は526百万円(同44.8%増)となった。営業利益が前期比で大幅に増加した結果、同社は増収増益を果たし、過去最高益を更新した。
同社の成長をけん引したのは、ログ管理製品「ALog」を展開するデータセキュリティ事業である。同事業の売上高は1,915百万円(同48.4%増)と大幅に拡大し、ARRも2022年12月期からの2年間で81.2%増と著しい伸長を示した。完全なサブスクリプション移行に伴い、2024年3月をもって売切りライセンスを終売した。これにより一時的にフロー売上が減少することを想定し、同社ではこれを「サブスクリプション化の谷」と位置付けていた。しかし実際には、サブスクリプション化後の受注堅調とインシデントレスポンス、コンサルティングサービス等の成長によって、この谷は相殺された。顧客ニーズの高まりを背景にこれらのセキュリティサービスが大きく拡大したことが業績下支えの要因となった。
同社はサブスクリプションモデル移行に伴う短期的なリスクを既に克服し、データセキュリティ事業を中核に成長を加速している。2025年12月期中間期の営業利益は期初予想に対して81.1%、上方修正後も62.4%の進捗と想定以上の伸長となり、中期経営計画の目標達成に向けて順調に進捗していると弊社では見ている。なお、中期経営計画では「ALog」のクラウド&サブスクリプション化による収益構造の転換により2025年12月期までの3年間で売上高2倍とする計画も示されている。
また、中長期の展望で、生成AIを活用した「データ分析プラットフォーム」の実装開発を掲げている。様々なデータを活用する取り組みを推進する。SIEM製品からデータ分析ツールへ裾野を広げる戦略は、競合であるSplunkがデータ分析ツールの機能の一部としてログデータの収集・解析を提供しているが、同社は逆アプローチであると言える。システムから出力されるログデータ以外の様々なデータを集める準備は既に整っており、将来的には収集したデータをAIにより分析することで、これまで人の勘や経験によって判断していた意思決定の精度を高めるソリューションを提供していく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)
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