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丸運 Research Memo(1):成長分野に注力し、2031年3月期に経常利益20億円以上を目指す
配信日時:2025/09/17 12:01
配信元:FISCO
*12:01JST 丸運 Research Memo(1):成長分野に注力し、2031年3月期に経常利益20億円以上を目指す
■要約
1. 会社概要
丸運<9067>は、創業130年を超える老舗の運送会社で、ENEOSグループ及びJX金属グループを主要取引先としている。全国各地に運送・保管等の拠点をネットワークとして張り巡らせており、子会社は20社を数える。国内のみならず国際貨物事業として海外にも拠点を有している。丸運国際貨運代理(上海)有限公司、丸運物流(天津)有限公司と中国に2つの現地法人を有するほか、ベトナム(ハノイ)で丸運物流ベトナムを現地法人化し、現在はフンイエン事務所、ホーチミン支店、ハナム営業所、ティエンザン営業所を展開している。2024年7月には、現地物流梱包事業会社と資本業務提携を結びベトナム事業のさらなる拡大を目指す。
同社は貨物輸送、エネルギー輸送、海外物流、テクノサポートの4つのセグメントで事業を展開している。このうち営業収益構成比率が最も高いのは貨物輸送となっており、事業全体における主力業務の位置付けだ。一方、主要取引先としてENEOSを抱えていることから、石油輸送や潤滑油・化成品等エネルギーに関係するビジネスの構成比も高いが、一方では海外物流にも力を注いでいる。運送業界において最近では2024年問題でドライバー不足問題が注目され、それ以降も業界全体の課題になっているが、同社では社内における労働環境の改善に積極的に取り組み、安定したドライバーの確保によって着実な成長を目指している。
2. 業績動向
2025年3月期の連結業績は、営業収益が46,145百万円(前期比2.6%増)、営業利益が1,266百万円(同148.6%増)となった。主力の貨物輸送は、料金改定が進んだほか、鉄道コンテナ輸送の復調や前年同期に発生した大規模修繕費用が抑えられたことから増益を確保している。一般貨物輸送については、取扱い量が弱含みとなっているものの、消費関連貨物は堅調に推移している。同社はBtoBのビジネスが主体で、素材物流をメインとしているが、個人消費が上向き素材産業まで波及すれば全体を押し上げることになり、インバウンドを含めた消費の上向きが期待材料となる。他方では運賃改定の効果も大きく、全体では増益を確保した。2026年3月期の連結業績予想については、営業収益が前期比1.2%増の46,700百万円と増収を見込むが、米国の相互関税発動による影響、米中貿易摩擦など不透明要因から保守的にみており、営業利益は同22.6%減の980百万円と減益を想定している。
3. 今後の成長戦略
同社は、現在、CSR経営を事業活動と一体化させたESG経営を実践している。また、2022年5月には、今後の成長戦略の方向性を示し、同社グループの経営資源を重点分野に集中するために、「2030丸運グループ長期ビジョン」を策定した。さらに、2023年5月には、「第4次中期経営計画」を策定し、長期ビジョンで示した「2030丸運グループのありたい姿」を目指し、収益向上を図っている。また、資本コストや株価を意識した経営の実現を目指すべく、収支計画として最終年度の2026年3月期に連結営業収益49,100百万円、連結経常利益1,340百万円を掲げた。経常利益については2025年3月期に既に目標数値を達成しており次のステップに向けて新たな目標を示す意向だ。
■Key Points
・貨物輸送とエネルギー輸送の両輪経営にも強みがある老舗の総合物流会社
・「2030丸運グループ長期ビジョン」では、成長分野の事業拡大により2031年3月期に経常利益20億円以上を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)
<HN>
1. 会社概要
丸運<9067>は、創業130年を超える老舗の運送会社で、ENEOSグループ及びJX金属グループを主要取引先としている。全国各地に運送・保管等の拠点をネットワークとして張り巡らせており、子会社は20社を数える。国内のみならず国際貨物事業として海外にも拠点を有している。丸運国際貨運代理(上海)有限公司、丸運物流(天津)有限公司と中国に2つの現地法人を有するほか、ベトナム(ハノイ)で丸運物流ベトナムを現地法人化し、現在はフンイエン事務所、ホーチミン支店、ハナム営業所、ティエンザン営業所を展開している。2024年7月には、現地物流梱包事業会社と資本業務提携を結びベトナム事業のさらなる拡大を目指す。
同社は貨物輸送、エネルギー輸送、海外物流、テクノサポートの4つのセグメントで事業を展開している。このうち営業収益構成比率が最も高いのは貨物輸送となっており、事業全体における主力業務の位置付けだ。一方、主要取引先としてENEOSを抱えていることから、石油輸送や潤滑油・化成品等エネルギーに関係するビジネスの構成比も高いが、一方では海外物流にも力を注いでいる。運送業界において最近では2024年問題でドライバー不足問題が注目され、それ以降も業界全体の課題になっているが、同社では社内における労働環境の改善に積極的に取り組み、安定したドライバーの確保によって着実な成長を目指している。
2. 業績動向
2025年3月期の連結業績は、営業収益が46,145百万円(前期比2.6%増)、営業利益が1,266百万円(同148.6%増)となった。主力の貨物輸送は、料金改定が進んだほか、鉄道コンテナ輸送の復調や前年同期に発生した大規模修繕費用が抑えられたことから増益を確保している。一般貨物輸送については、取扱い量が弱含みとなっているものの、消費関連貨物は堅調に推移している。同社はBtoBのビジネスが主体で、素材物流をメインとしているが、個人消費が上向き素材産業まで波及すれば全体を押し上げることになり、インバウンドを含めた消費の上向きが期待材料となる。他方では運賃改定の効果も大きく、全体では増益を確保した。2026年3月期の連結業績予想については、営業収益が前期比1.2%増の46,700百万円と増収を見込むが、米国の相互関税発動による影響、米中貿易摩擦など不透明要因から保守的にみており、営業利益は同22.6%減の980百万円と減益を想定している。
3. 今後の成長戦略
同社は、現在、CSR経営を事業活動と一体化させたESG経営を実践している。また、2022年5月には、今後の成長戦略の方向性を示し、同社グループの経営資源を重点分野に集中するために、「2030丸運グループ長期ビジョン」を策定した。さらに、2023年5月には、「第4次中期経営計画」を策定し、長期ビジョンで示した「2030丸運グループのありたい姿」を目指し、収益向上を図っている。また、資本コストや株価を意識した経営の実現を目指すべく、収支計画として最終年度の2026年3月期に連結営業収益49,100百万円、連結経常利益1,340百万円を掲げた。経常利益については2025年3月期に既に目標数値を達成しており次のステップに向けて新たな目標を示す意向だ。
■Key Points
・貨物輸送とエネルギー輸送の両輪経営にも強みがある老舗の総合物流会社
・「2030丸運グループ長期ビジョン」では、成長分野の事業拡大により2031年3月期に経常利益20億円以上を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)
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