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サンコーテクノ:国内首位のあと施工アンカー、16期連続増配と株主優待拡充で株主還元を強化
配信日時:2025/09/16 13:08
配信元:FISCO
*13:08JST サンコーテクノ:国内首位のあと施工アンカー、16期連続増配と株主優待拡充で株主還元を強化
サンコーテクノ<3435>は、建設資材の開発・製造・販売を行う建材メーカーである。主力は、あと施工アンカーを中心とするファスニング事業で、国内市場においてトップシェアを確保している。あと施工アンカーは主に建築物やインフラ設備において、コンクリート構造物に器具や補強材を固定するために使用され、耐震性・安全性の観点から需要が安定している。同社はさらに、アルコール検知器、FRPシート、電子基板、熱中症アラートなどの機能材事業を展開しており、建設業界のみならず運輸業界など幅広い業種に製品を供給している。
2025年3月期の売上高は212.5億円(前期比0.5%増)、営業利益12.8億円(同38.0%減)と、増収ながら減益で着地した。減益の要因は主に原材料価格の高騰と人件費の上昇、さらに海外売上の低迷が響いた。2025年4月に値上げを実施したが、その直前の3月には駆け込み需要で約2億円の売上増加が発生している。
2026年3月期第1四半期決算では、売上高は48.7億円(前年同期比2.4%減)、営業利益2.7億円(同10.8%減)となった。主力のあと施工アンカーの販売は、2025年4月に値上げに伴う3月の駆け込み需要の反動で一時的に落ち込んだ。一方、アルコール検知器などの機能材は堅調に推移した。酷暑の影響で工事進捗は遅れたが、受注環境自体は好調である。また、電子基板関連は白物家電向け部品不足により在庫過多となり発注が停滞したものの、足元では増産に移行し、下期にかけて機能材需要の回復が見込まれている。
2026年3月期の通期業績は売上高220.0億円(前期比3.5%増)、営業利益16.5億円(同28.7%増)を見込んでいる。利益率改善を重視し、あと施工アンカー需要回復と機能材の拡販が成長の柱となる。建設投資や老朽化インフラ更新需要は追い風となり、中期的な成長余地は大きい。
あと施工アンカー事業における最大の強みは、国内での圧倒的なシェアと高いブランド認知度である。施工の安全性や精度を求められる分野では技術的な参入障壁が高く、競合他社との差別化が明確である。同社は他社が直販主体であるのに対し、流通を通じた販売体制を採用しているため、価格水準は15~20%程度高いが、電機・設備分野向けに少量単位での供給を可能としている。また、ユーザーへの営業強化によって付加価値の高い販売を展開している。
中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)
中期経営計画では、2027年3月期の最終年度までに売上高240.0億円を達成することを目標としている。設備投資額は3か年累計で30.0億円を計画し、R&D投資や製造設備投資のほか、新たな物流設備への投資も進めている。新物流設備は2026年2月に竣工予定であり、2026年5月には本稼働する見込みだ。作業の自動化により生産性を向上させ「小ロット」、「多頻度」発注にも対応可能となるという。また、成長投資とは別に、M&Aも検討しており、同社の強みである5,000社超の問屋ネットワークを活用できる製品を持つ企業を対象としている。加えて、地域に根差した営業活動や、直接販売可能な製品を生産・販売している点も重視している。
同社は累進配当方針を採用し、2025年3月期実績38円から2026年3月期42円へと16期連続の増配を計画している(利回りは3.3%)。安定した利益成長を背景に株主還元を強化しており、2025年7月には株主優待も拡充した。少数株主を重視する姿勢が鮮明であり、事業の安定的な成長と積極的な株主還元を通じて、中長期的な株式保有を促進している。PBRは0.56倍と割安感も見受けられる。
<HM>
2025年3月期の売上高は212.5億円(前期比0.5%増)、営業利益12.8億円(同38.0%減)と、増収ながら減益で着地した。減益の要因は主に原材料価格の高騰と人件費の上昇、さらに海外売上の低迷が響いた。2025年4月に値上げを実施したが、その直前の3月には駆け込み需要で約2億円の売上増加が発生している。
2026年3月期第1四半期決算では、売上高は48.7億円(前年同期比2.4%減)、営業利益2.7億円(同10.8%減)となった。主力のあと施工アンカーの販売は、2025年4月に値上げに伴う3月の駆け込み需要の反動で一時的に落ち込んだ。一方、アルコール検知器などの機能材は堅調に推移した。酷暑の影響で工事進捗は遅れたが、受注環境自体は好調である。また、電子基板関連は白物家電向け部品不足により在庫過多となり発注が停滞したものの、足元では増産に移行し、下期にかけて機能材需要の回復が見込まれている。
2026年3月期の通期業績は売上高220.0億円(前期比3.5%増)、営業利益16.5億円(同28.7%増)を見込んでいる。利益率改善を重視し、あと施工アンカー需要回復と機能材の拡販が成長の柱となる。建設投資や老朽化インフラ更新需要は追い風となり、中期的な成長余地は大きい。
あと施工アンカー事業における最大の強みは、国内での圧倒的なシェアと高いブランド認知度である。施工の安全性や精度を求められる分野では技術的な参入障壁が高く、競合他社との差別化が明確である。同社は他社が直販主体であるのに対し、流通を通じた販売体制を採用しているため、価格水準は15~20%程度高いが、電機・設備分野向けに少量単位での供給を可能としている。また、ユーザーへの営業強化によって付加価値の高い販売を展開している。
中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)
中期経営計画では、2027年3月期の最終年度までに売上高240.0億円を達成することを目標としている。設備投資額は3か年累計で30.0億円を計画し、R&D投資や製造設備投資のほか、新たな物流設備への投資も進めている。新物流設備は2026年2月に竣工予定であり、2026年5月には本稼働する見込みだ。作業の自動化により生産性を向上させ「小ロット」、「多頻度」発注にも対応可能となるという。また、成長投資とは別に、M&Aも検討しており、同社の強みである5,000社超の問屋ネットワークを活用できる製品を持つ企業を対象としている。加えて、地域に根差した営業活動や、直接販売可能な製品を生産・販売している点も重視している。
同社は累進配当方針を採用し、2025年3月期実績38円から2026年3月期42円へと16期連続の増配を計画している(利回りは3.3%)。安定した利益成長を背景に株主還元を強化しており、2025年7月には株主優待も拡充した。少数株主を重視する姿勢が鮮明であり、事業の安定的な成長と積極的な株主還元を通じて、中長期的な株式保有を促進している。PBRは0.56倍と割安感も見受けられる。
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