注目トピックス 日本株
株式会社LIFULL×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(4)
配信日時:2025/09/04 15:34
配信元:FISCO
*15:34JST 株式会社LIFULL×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(4)
LIFULL<2120>
■LIFULL 伊東様
物件鮮度については、あまり聞き慣れない方も多いかと思います。業界内では以前、「おとり物件」が問題となっていました。多くの物件が掲載されていても、ユーザーが問い合わせるとすでに埋まっていたり、他の物件に案内されるケースがありました。その結果、ユーザーにとってがっかりする体験が発生していました。
当社では、このような経験をできるだけ減らすために、物件情報のクリーニングを強化し、物件鮮度を高めることでユーザー満足度の向上を図っています。この取り組みには、5年以上前から投資を続けています。当社は宅建免許を持つ不動産会社ではないため、正確な情報は不動産会社から得る必要があります。まずは、物件鮮度向上に賛同いただける不動産会社を集め、業界全体をクリーンにしていく活動を行いました。賛同いただける不動産会社が増えることで、蓄積されるデータも増え、現在はAIを活用して「おとりの可能性がある物件」や「実際には存在しない可能性のある物件」を検知し、不動産会社に確認依頼を送る仕組みを構築しています。
結果として、ここ3年間で募集終了物件(クリーニングできた物件)の数は年々増加しています。この取り組みにより、ユーザーはLIFULL HOME'Sで物件を探すと見つけやすく、内見もスムーズにできるようになりました。今後も、この物件鮮度向上の取り組みを継続し、ユーザー満足度の向上に努めてまいります。
●DAIBOUCHOU
おとり物件は、ユーザーにとって満足度が下がる原因になります。
これが減ることで、ユーザーは安心して問い合わせができるようになりますし、真摯に営業している不動産会社にも問い合わせが届きやすくなるため、成約率の向上にもつながる、という理解でよろしいでしょうか。
■LIFULL 伊東様
その通りです。
5年前に物件鮮度向上の取り組みを始めた際も、物件数が減少するのではないか、というご心配の声をいただくことがありました。確かに、物件数は当社の競争力の源泉であるため、クリーニングを強化することで減少する可能性があります。
しかし、当社としては、ユーザーの満足度を高めることが結果的にLIFULL HOME'Sの利用促進につながり、選ばれるサービスになると信じて取り組んでいます。
また、企業理念に照らしても、ユーザー満足度を向上させ、本質的な喜びを追求することこそが事業活動の本質であると考えております。
そのため、物件鮮度向上の取り組みは今後も強化し、さらにアピールしてまいりたいと考えております。
●DAIBOUCHOU
なるほど、理解しました。ありがとうございます。
次に、LIFULL HOME'Sの不動産投資事業と、健美家のデータベースを統合された件についてお伺いします。掲載物件数は2025年3月末時点で19.7%増加し、ほぼ20%増となりました。この健美家の今後の成長戦略についても教えていただけますでしょうか。
■LIFULL 伊東様
まだあまり知られていないかもしれませんが、健美家は2020年7月に当社の完全子会社となっております。
この5年間で行ってきたことは、健美家が老舗の不動産投資ポータルサイトとして不動産投資家に広く認知されている一方で、当社もLIFULL HOME'S内に不動産投資向けサービスを運営していたため、両方のサイトのデータベースを統合する作業に取り組んできました。この統合作業には約3年を要しました。
統合により、従来はそれぞれのサイトに個別に物件を登録する必要がありましたが、現在は健美家に物件を掲載すると、LIFULL HOME'Sの不動産投資サービスにも自動で反映される仕組みになっています。
この両サイトのユーザー層は重なっておらず、健美家は一棟アパートや土地を所有するオーナー層に強く、LIFULL HOME'Sの不動産投資サービスは区分マンションなど、いわゆるサラリーマン投資家層に利用されています。そのため、物件データベースを統合することで、異なる層へのアプローチが可能となりました。
結果として、掲載物件数は統合前と比べて75.2%増加し、現在7万件以上に拡大しています。この施策は非常に好調で、掲載希望の不動産会社も増加しており、事業成長の一因となっています。
●DAIBOUCHOU
つまり、不動産業者にとっても、どちらか一方に物件を掲載すれば両方のサイトに反映され、異なる属性のユーザーにアプローチできるため、売却しやすくなるということですね。
この利便性が、掲載物件数7万件以上という結果につながっている、という理解でよろしいでしょうか。
■LIFULL 伊東様
その通りです。さらにもう一つの施策として、LIFULL HOME'Sに掲載されている実需物件、つまり通常の住み替えや売買用の物件を、投資用としても活用できる仕組みを整えました。
従来は一般の方に向けて販売していた物件ですが、この統合システムにより、投資家の方々にも同じ物件をアピールできるようになっています。これにより、会員や物件数の拡充がさらに進むと考えております。
●DAIBOUCHOU
なるほど。確かに最近はインフレ対策として不動産投資を始めたいという方が一般的になってきています。売り手からすれば、買い手が実際に住む方であっても、不動産投資家であっても、どちらであっても「売れる」ことが重要です。そう考えると、幅広い層にアプローチできるようになるという点で、とても良い取り組みだと思います。
次の質問ですが、御社は空き家問題や介護といった様々な社会課題にも積極的に取り組み、サービスを多角化されています。そこで、主力であるLIFULL HOME’S以外のサービスについて、現状の業績への貢献度、そして今後の取り組み方針についてお聞かせいただけますでしょうか。
■LIFULL 伊東様
業績への貢献度については、先ほど円グラフでもお示ししたとおり、まだ全体の1割弱にとどまっており、現状ではこれからの領域だと考えております。
ただし、市場規模や成長ポテンシャルは非常に大きいと見ており、今後の成長ドライバーになると認識しています。
また、当社は「ソーシャルエンタープライズ」、すなわち社会課題を解決していく企業であることを掲げております。そのため、LIFULL HOME’Sや健美家といった既存サービスにとどまらず、社会課題に関連するさまざまな分野にも積極的にフォーカスし、事業の多角化を進めてまいります。
当社では、人口減少や少子高齢化が進むなかで高齢者が増加していく社会課題に対応するため、高齢者向け住宅や老人ホームのマッチングサービス「LIFULL介護」を展開しております。現在、日本最大級の介護施設情報サイトとして、全国で延べ5万7,000件以上の施設情報を掲載しています。イメージとしては、まさに「HOME’S」の高齢者版といえるサービスです。
株式会社LIFULL×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(5)に続く
<MY>
■LIFULL 伊東様
物件鮮度については、あまり聞き慣れない方も多いかと思います。業界内では以前、「おとり物件」が問題となっていました。多くの物件が掲載されていても、ユーザーが問い合わせるとすでに埋まっていたり、他の物件に案内されるケースがありました。その結果、ユーザーにとってがっかりする体験が発生していました。
当社では、このような経験をできるだけ減らすために、物件情報のクリーニングを強化し、物件鮮度を高めることでユーザー満足度の向上を図っています。この取り組みには、5年以上前から投資を続けています。当社は宅建免許を持つ不動産会社ではないため、正確な情報は不動産会社から得る必要があります。まずは、物件鮮度向上に賛同いただける不動産会社を集め、業界全体をクリーンにしていく活動を行いました。賛同いただける不動産会社が増えることで、蓄積されるデータも増え、現在はAIを活用して「おとりの可能性がある物件」や「実際には存在しない可能性のある物件」を検知し、不動産会社に確認依頼を送る仕組みを構築しています。
結果として、ここ3年間で募集終了物件(クリーニングできた物件)の数は年々増加しています。この取り組みにより、ユーザーはLIFULL HOME'Sで物件を探すと見つけやすく、内見もスムーズにできるようになりました。今後も、この物件鮮度向上の取り組みを継続し、ユーザー満足度の向上に努めてまいります。
●DAIBOUCHOU
おとり物件は、ユーザーにとって満足度が下がる原因になります。
これが減ることで、ユーザーは安心して問い合わせができるようになりますし、真摯に営業している不動産会社にも問い合わせが届きやすくなるため、成約率の向上にもつながる、という理解でよろしいでしょうか。
■LIFULL 伊東様
その通りです。
5年前に物件鮮度向上の取り組みを始めた際も、物件数が減少するのではないか、というご心配の声をいただくことがありました。確かに、物件数は当社の競争力の源泉であるため、クリーニングを強化することで減少する可能性があります。
しかし、当社としては、ユーザーの満足度を高めることが結果的にLIFULL HOME'Sの利用促進につながり、選ばれるサービスになると信じて取り組んでいます。
また、企業理念に照らしても、ユーザー満足度を向上させ、本質的な喜びを追求することこそが事業活動の本質であると考えております。
そのため、物件鮮度向上の取り組みは今後も強化し、さらにアピールしてまいりたいと考えております。
●DAIBOUCHOU
なるほど、理解しました。ありがとうございます。
次に、LIFULL HOME'Sの不動産投資事業と、健美家のデータベースを統合された件についてお伺いします。掲載物件数は2025年3月末時点で19.7%増加し、ほぼ20%増となりました。この健美家の今後の成長戦略についても教えていただけますでしょうか。
■LIFULL 伊東様
まだあまり知られていないかもしれませんが、健美家は2020年7月に当社の完全子会社となっております。
この5年間で行ってきたことは、健美家が老舗の不動産投資ポータルサイトとして不動産投資家に広く認知されている一方で、当社もLIFULL HOME'S内に不動産投資向けサービスを運営していたため、両方のサイトのデータベースを統合する作業に取り組んできました。この統合作業には約3年を要しました。
統合により、従来はそれぞれのサイトに個別に物件を登録する必要がありましたが、現在は健美家に物件を掲載すると、LIFULL HOME'Sの不動産投資サービスにも自動で反映される仕組みになっています。
この両サイトのユーザー層は重なっておらず、健美家は一棟アパートや土地を所有するオーナー層に強く、LIFULL HOME'Sの不動産投資サービスは区分マンションなど、いわゆるサラリーマン投資家層に利用されています。そのため、物件データベースを統合することで、異なる層へのアプローチが可能となりました。
結果として、掲載物件数は統合前と比べて75.2%増加し、現在7万件以上に拡大しています。この施策は非常に好調で、掲載希望の不動産会社も増加しており、事業成長の一因となっています。
●DAIBOUCHOU
つまり、不動産業者にとっても、どちらか一方に物件を掲載すれば両方のサイトに反映され、異なる属性のユーザーにアプローチできるため、売却しやすくなるということですね。
この利便性が、掲載物件数7万件以上という結果につながっている、という理解でよろしいでしょうか。
■LIFULL 伊東様
その通りです。さらにもう一つの施策として、LIFULL HOME'Sに掲載されている実需物件、つまり通常の住み替えや売買用の物件を、投資用としても活用できる仕組みを整えました。
従来は一般の方に向けて販売していた物件ですが、この統合システムにより、投資家の方々にも同じ物件をアピールできるようになっています。これにより、会員や物件数の拡充がさらに進むと考えております。
●DAIBOUCHOU
なるほど。確かに最近はインフレ対策として不動産投資を始めたいという方が一般的になってきています。売り手からすれば、買い手が実際に住む方であっても、不動産投資家であっても、どちらであっても「売れる」ことが重要です。そう考えると、幅広い層にアプローチできるようになるという点で、とても良い取り組みだと思います。
次の質問ですが、御社は空き家問題や介護といった様々な社会課題にも積極的に取り組み、サービスを多角化されています。そこで、主力であるLIFULL HOME’S以外のサービスについて、現状の業績への貢献度、そして今後の取り組み方針についてお聞かせいただけますでしょうか。
■LIFULL 伊東様
業績への貢献度については、先ほど円グラフでもお示ししたとおり、まだ全体の1割弱にとどまっており、現状ではこれからの領域だと考えております。
ただし、市場規模や成長ポテンシャルは非常に大きいと見ており、今後の成長ドライバーになると認識しています。
また、当社は「ソーシャルエンタープライズ」、すなわち社会課題を解決していく企業であることを掲げております。そのため、LIFULL HOME’Sや健美家といった既存サービスにとどまらず、社会課題に関連するさまざまな分野にも積極的にフォーカスし、事業の多角化を進めてまいります。
当社では、人口減少や少子高齢化が進むなかで高齢者が増加していく社会課題に対応するため、高齢者向け住宅や老人ホームのマッチングサービス「LIFULL介護」を展開しております。現在、日本最大級の介護施設情報サイトとして、全国で延べ5万7,000件以上の施設情報を掲載しています。イメージとしては、まさに「HOME’S」の高齢者版といえるサービスです。
株式会社LIFULL×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(5)に続く
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