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iーplug Research Memo(6):想定以上に採用活動の早期化が進んでいる
配信日時:2025/07/15 11:06
配信元:FISCO
*11:06JST iーplug Research Memo(6):想定以上に採用活動の早期化が進んでいる
■i-plug<4177>の業績動向
3. 主要KPIの状況
企業登録数(累積)は、2025年3月期末時点で20,235社(前期比15.8%増)と順調な増加となった。ダイレクトリクルーティングは既に学生の2人に1人が利用しており、求人企業側でも利用するのが当たり前の時代になってきたため、利用度も向上している模様である。学生登録数(累積)は、2025年3月期末時点で2025年卒が215,562人(前期比12.6%減)、2026年卒が198,716人(同8.9%増)となった。2025年卒が減ったのは、通例プロモーション投下のポイントが3年生夏前のインターン需要と就職活動が正式スタートする2月に大きく分けられるが、就職活動時期の早期化に合わせてこうした費用配分を変更したものの、2025年卒の学生に対してうまくヒットせず、3年生時の登録数だけでなくアクティブ率も低迷したことが要因である。2026年卒は、就職活動がさらに早期化しインターンが上位校から大学全域にまで広がってきたことを念頭にプロモーション展開したことで、2025年卒を上回るペースで順調に増加した。特に3月末のタイミングでの伸びが大きくなっており、プロモーションがうまくヒットしたという評価である。
2025年卒のオファー送信数(単月推移・累積)は、登録企業数の増加と採用意欲の高まり、加えて送信代行のサードパーティが増えていることもあり、非常に大きな伸びとなった。2026年卒はそれをさらに上回るペースで増加している模様である。2025年卒のオファー承認数(単月推移・累積)は、学生の活動も前倒しが進んでいるため3年生の春から大幅な増加となっており、学生登録数と同じく3年生の3月以降は伸び悩んだが、前期のオファー承認数を大幅に上回る水準となった。また、これも学生登録数と同じく、2026年卒は2025年卒を大きく上回るペースで推移している。なお、オファー送信数が大きく伸びた影響でオファー承認率は低下している。
2025年卒の2025年3月末時点における決定人数は、積極的なプロモーションと採用活動の早期化の影響で内定数が前年比で増加したものの、内定辞退数も前年を上回ったため、わずかとはいえ前期比で1.0%減少の7,323人にとどまった。一方、サービスの質やマッチング精度を向上したことで、学生登録からの決定率は伸びた。2026年卒の決定人数は、採用活動の早期化に伴って3年生時点で内定を得る学生が増加傾向にあることから、既に1,970人と前期比54.4%の大幅増加となった。2025年卒の状況を考えると、今後の内定辞退の状況によって最終的な決定人数が変動することが想定されるが、非常に大幅な増加となったため、決定人数も増加に転じる可能性が高そうだ。
ただし、採用活動の早期化という流れのなかで内定辞退が増えたことは、同社にとって大きな課題といえる。早期に内定がもらえると学生は職について改めて考える時間ができ、このため辞退が増えることになると思われる。一方で、転職市場が拡大、退職代行サービスも広がりを見せるなか、学生が職についてシビアに考えなくなっている傾向もあるようだ。このため同社は、内定辞退の増加原因をさらに分析し、辞退の多い企業へのコンサルティングを検討している。また、さらなる早期化に対応し、企業や省庁などが大学1、2年生を対象に行う特別授業企画のキャリア大学の提供も強化する方針である。さらに、若年層向けのサービスも再検討する可能性があるようだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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3. 主要KPIの状況
企業登録数(累積)は、2025年3月期末時点で20,235社(前期比15.8%増)と順調な増加となった。ダイレクトリクルーティングは既に学生の2人に1人が利用しており、求人企業側でも利用するのが当たり前の時代になってきたため、利用度も向上している模様である。学生登録数(累積)は、2025年3月期末時点で2025年卒が215,562人(前期比12.6%減)、2026年卒が198,716人(同8.9%増)となった。2025年卒が減ったのは、通例プロモーション投下のポイントが3年生夏前のインターン需要と就職活動が正式スタートする2月に大きく分けられるが、就職活動時期の早期化に合わせてこうした費用配分を変更したものの、2025年卒の学生に対してうまくヒットせず、3年生時の登録数だけでなくアクティブ率も低迷したことが要因である。2026年卒は、就職活動がさらに早期化しインターンが上位校から大学全域にまで広がってきたことを念頭にプロモーション展開したことで、2025年卒を上回るペースで順調に増加した。特に3月末のタイミングでの伸びが大きくなっており、プロモーションがうまくヒットしたという評価である。
2025年卒のオファー送信数(単月推移・累積)は、登録企業数の増加と採用意欲の高まり、加えて送信代行のサードパーティが増えていることもあり、非常に大きな伸びとなった。2026年卒はそれをさらに上回るペースで増加している模様である。2025年卒のオファー承認数(単月推移・累積)は、学生の活動も前倒しが進んでいるため3年生の春から大幅な増加となっており、学生登録数と同じく3年生の3月以降は伸び悩んだが、前期のオファー承認数を大幅に上回る水準となった。また、これも学生登録数と同じく、2026年卒は2025年卒を大きく上回るペースで推移している。なお、オファー送信数が大きく伸びた影響でオファー承認率は低下している。
2025年卒の2025年3月末時点における決定人数は、積極的なプロモーションと採用活動の早期化の影響で内定数が前年比で増加したものの、内定辞退数も前年を上回ったため、わずかとはいえ前期比で1.0%減少の7,323人にとどまった。一方、サービスの質やマッチング精度を向上したことで、学生登録からの決定率は伸びた。2026年卒の決定人数は、採用活動の早期化に伴って3年生時点で内定を得る学生が増加傾向にあることから、既に1,970人と前期比54.4%の大幅増加となった。2025年卒の状況を考えると、今後の内定辞退の状況によって最終的な決定人数が変動することが想定されるが、非常に大幅な増加となったため、決定人数も増加に転じる可能性が高そうだ。
ただし、採用活動の早期化という流れのなかで内定辞退が増えたことは、同社にとって大きな課題といえる。早期に内定がもらえると学生は職について改めて考える時間ができ、このため辞退が増えることになると思われる。一方で、転職市場が拡大、退職代行サービスも広がりを見せるなか、学生が職についてシビアに考えなくなっている傾向もあるようだ。このため同社は、内定辞退の増加原因をさらに分析し、辞退の多い企業へのコンサルティングを検討している。また、さらなる早期化に対応し、企業や省庁などが大学1、2年生を対象に行う特別授業企画のキャリア大学の提供も強化する方針である。さらに、若年層向けのサービスも再検討する可能性があるようだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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