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アーレスティ Research Memo(7):2025年3月期は収益構造改革が奏功し営業損益は大幅増益(2)
配信日時:2025/07/09 16:17
配信元:FISCO
*16:17JST アーレスティ Research Memo(7):2025年3月期は収益構造改革が奏功し営業損益は大幅増益(2)
■アーレスティ<5852>の業績動向
c) ダイカスト事業 アジア
中国工場においては日系主要顧客の販売不振により受注量が減少したが、インド工場において新規製品の量産を開始するなど受注量が増加した。また、為替相場の影響もあり売上高は36,534百万円(前期比4.1%増)となった。中国市場においては、日系OEMが苦戦するなかで、品質と安定供給面が評価され適正な利益を確保できる価格での取引が進んでいる中国資本系顧客からの受注が増加しており、第4四半期からはBYDのPHEV向け部品を製造するTier 1サプライヤー向けの新規製品の量産が開始された。損益面においては、インド工場における受注量増加と上期の生産拡大に伴う混乱の収束と電動車搭載部品量産の安定化に加え、中国工場における生産体制の合理化による固定費の圧縮、前期減損損失計上による減価償却費の減少などにより、セグメント利益は2,460百万円と大幅に改善し1,810百万円となった(前期は650百万円の損失)。
(2) アルミニウム事業・完成品事業
アルミニウム事業は、販売重量は前期比9.8%減となったが、販売単価が上昇したことにより、売上高は7,212百万円(前期比2.2%増)、セグメント利益は226百万円(同60.2%増)となった。完成品事業は、半導体関連企業の期中の大型物件の引き渡しが減少したことにより、売上高は4,886百万円(同20.2%減)となり、売上高の減少影響によりセグメント利益も796百万円(同10.7%減)となった。
3. 財務状況
2025年3月期末の資産合計は前期末比2,330百万円増加の134,094百万円となった。流動資産は同2,336百万円増加し64,114百万円となった。現金及び預金が1,222百万円、売上債権が1,686百万円、棚卸資産が103百万円それぞれ増加した。固定資産は同6百万円減少し69,979百万円となった。有形固定資産は、米国工場などの減損3,056百万円を実施したが、インドの新工場建設などにより1,294百万円増加した。また、その他に含まれる繰延税金資産が1,024百万円減少した。これは、メキシコ工場の会計上の機能通貨である米ドルに対し税務基準額計算上の現地通貨であるペソが安くなり、繰延税金資産の取り崩し額が増加したことによる。負債合計は、同1,958百万円増加し82,105百万円となった。流動負債は同3,927百万円増加し63,669百万円となった。仕入債務が2,492百万円、短期借入金と1年内返済予定の長期借入金が1,319百万円それぞれ増加した。固定負債は同1,968百万円減少し18,435百万円となった。長期借入金が1,699百万円、退職給付に係る債務が1,008百万円それぞれ減少した。純資産合計は、51,989百万円と同371百万円増加した。利益剰余金が3,266百万円減少する一方、為替換算調整勘定が3,186百万円、自己株式が283百万円、退職給付に係る調整累計額が793百万円増加した。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失が576百万円あったものの、仕入債務の増加2,124百万円により必要運転資金が減少したほか、減価償却費11,731百万円、減損損失3,300百万円、特別退職金1,155百万円などの資金増加要因があり、15,394百万円の収入となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得に伴う支出が14,876百万円と膨らんだため12,786百万円の支出となったが、フリー・キャッシュ・フローは2,608百万円の収入となった。この資金を配当金支払い373百万円、長短借入金のネット返済318百万円などの支出と、現預金の積み増し1,952百万円に充当し、ネット有利子負債(=長短借入金合計-現金及び預金、リース負債を除く)は26,596百万円と前期末より1,604百万円減少した。自己資本比率は38.7%と前期末比0.4ポイント低下したが、十分な営業キャッシュ・フローと現預金水準を確保し、引き続き財務の安全性、健全性を確保している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
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c) ダイカスト事業 アジア
中国工場においては日系主要顧客の販売不振により受注量が減少したが、インド工場において新規製品の量産を開始するなど受注量が増加した。また、為替相場の影響もあり売上高は36,534百万円(前期比4.1%増)となった。中国市場においては、日系OEMが苦戦するなかで、品質と安定供給面が評価され適正な利益を確保できる価格での取引が進んでいる中国資本系顧客からの受注が増加しており、第4四半期からはBYDのPHEV向け部品を製造するTier 1サプライヤー向けの新規製品の量産が開始された。損益面においては、インド工場における受注量増加と上期の生産拡大に伴う混乱の収束と電動車搭載部品量産の安定化に加え、中国工場における生産体制の合理化による固定費の圧縮、前期減損損失計上による減価償却費の減少などにより、セグメント利益は2,460百万円と大幅に改善し1,810百万円となった(前期は650百万円の損失)。
(2) アルミニウム事業・完成品事業
アルミニウム事業は、販売重量は前期比9.8%減となったが、販売単価が上昇したことにより、売上高は7,212百万円(前期比2.2%増)、セグメント利益は226百万円(同60.2%増)となった。完成品事業は、半導体関連企業の期中の大型物件の引き渡しが減少したことにより、売上高は4,886百万円(同20.2%減)となり、売上高の減少影響によりセグメント利益も796百万円(同10.7%減)となった。
3. 財務状況
2025年3月期末の資産合計は前期末比2,330百万円増加の134,094百万円となった。流動資産は同2,336百万円増加し64,114百万円となった。現金及び預金が1,222百万円、売上債権が1,686百万円、棚卸資産が103百万円それぞれ増加した。固定資産は同6百万円減少し69,979百万円となった。有形固定資産は、米国工場などの減損3,056百万円を実施したが、インドの新工場建設などにより1,294百万円増加した。また、その他に含まれる繰延税金資産が1,024百万円減少した。これは、メキシコ工場の会計上の機能通貨である米ドルに対し税務基準額計算上の現地通貨であるペソが安くなり、繰延税金資産の取り崩し額が増加したことによる。負債合計は、同1,958百万円増加し82,105百万円となった。流動負債は同3,927百万円増加し63,669百万円となった。仕入債務が2,492百万円、短期借入金と1年内返済予定の長期借入金が1,319百万円それぞれ増加した。固定負債は同1,968百万円減少し18,435百万円となった。長期借入金が1,699百万円、退職給付に係る債務が1,008百万円それぞれ減少した。純資産合計は、51,989百万円と同371百万円増加した。利益剰余金が3,266百万円減少する一方、為替換算調整勘定が3,186百万円、自己株式が283百万円、退職給付に係る調整累計額が793百万円増加した。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失が576百万円あったものの、仕入債務の増加2,124百万円により必要運転資金が減少したほか、減価償却費11,731百万円、減損損失3,300百万円、特別退職金1,155百万円などの資金増加要因があり、15,394百万円の収入となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得に伴う支出が14,876百万円と膨らんだため12,786百万円の支出となったが、フリー・キャッシュ・フローは2,608百万円の収入となった。この資金を配当金支払い373百万円、長短借入金のネット返済318百万円などの支出と、現預金の積み増し1,952百万円に充当し、ネット有利子負債(=長短借入金合計-現金及び預金、リース負債を除く)は26,596百万円と前期末より1,604百万円減少した。自己資本比率は38.7%と前期末比0.4ポイント低下したが、十分な営業キャッシュ・フローと現預金水準を確保し、引き続き財務の安全性、健全性を確保している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
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