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パパネッツ Research Memo(6):全事業で需要が拡大し増収増益(2)
配信日時:2025/07/09 13:06
配信元:FISCO
*13:06JST パパネッツ Research Memo(6):全事業で需要が拡大し増収増益(2)
■パパネッツ<9388>の業績動向
(5) 売上高成長率と営業利益率
2025年2月期における売上高成長率は119.5%と、目標の111.4%を大きく上回る結果となり、3期連続で成長率目標を超過達成した。背景には、主力である建物定期巡回サービスやマンスリーマンションサポートサービスの需要拡大があり、事業ポートフォリオの多様化と拡充が奏功している。一方、営業利益率は6.9%となり、目標の7.1%を下回るとともに、前期の7.5%からも低下した。これは、販管費の増加や人員増強など成長投資の影響によるものと見られる。利益面では一時的な調整局面と言えるが、売上拡大基調が続くなかで、今後の収益性改善への取り組みが重要となる。全体としては、売上の伸長が力強く、2026年2月期以降の利益率回復が期待される局面である。
2. 財務状況
2025年2月期末の資産合計は前期末比236百万円増加の2,366百万円となった。流動資産は同162百万円増加の1,707百万円となった。現金及び預金が50百万円増加、売掛金が113百万円増加したことが主な要因である。固定資産は同74百万円増加の659百万円となり、なかでも無形固定資産が53百万円増加、投資その他の資産が21百万円増加したことが寄与した。負債の部では、流動負債が同92百万円増加の761百万円となった。一方で、固定負債は同76百万円減少の335百万円となった。長期借入金が108百万円減少したことが主な要因である。借入返済の進捗により、財務の健全化が着実に進んでいる。純資産は同221百万円増の1,269百万円となった。当期純利益の積み上げが財務基盤をさらに強化している。全体として、キャッシュの確保と有利子負債の削減によって、堅実でバランスの取れた財務運営が行われていることが読み取れる。
(1) キャッシュ・フロー
2025年2月期における同社のキャッシュ・フローは、営業活動から安定した資金創出を行いながら、投資・財務両面で着実にコントロールされた資金運用を行ったことが特徴である。まず、営業活動によるキャッシュ・フローは337百万円の収入(前期より28百万円増加)と、前期を上回る水準を維持した。本業の収益性と資金回収効率の改善が続いていることを示している。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは100百万円の支出(前期は122百万円の支出)とやや縮小した。主にソフトウェア等への投資が継続されたものの、投資金額は抑制された。財務活動によるキャッシュ・フローは186百万円の支出(前期は288百万円の支出)となった。これらの活動を通じ、現金及び現金同等物の期末残高は935百万円となり、前期末の884百万円から50百万円増加した。堅実な資金管理と財務の安定性が際立つ結果となった。
(2) 利益剰余金及び純資産
同社は、近年着実に内部留保(利益剰余金)を積み上げながら、純資産の増強も進める健全な財務運営を継続している。2025年2月期末における利益剰余金は前期末比221百万円増加の1,212百万円、純資産は前期末比221百万円増加の1,269百万円に達した。これは、当期純利益の着実な計上と、安定した配当政策による資本蓄積が継続していることを示している。
長期推移を見ると、2019年2月期末の169百万円から約6年間で7倍以上の利益剰余金を積み増しており、累積利益の成長が顕著である。純資産も同期間で334百万円から約3.8倍に増加しており、自己資本の強化が着実に進展している。このような傾向は、収益性と資本効率の両立を図る企業姿勢の現れであり、今後も持続的な成長と株主還元の両立を期待できる健全な財務基盤が構築されていると言える。
(3) 経営指標
2025年2月期末における同社の自己資本比率は53.6%と、前期末の49.2%からさらに上昇し、5期連続で改善している。これは、純資産の増加と有利子負債の圧縮が進んでいることを反映しており、財務の安定性が年々強化されている証左である。一方、自己資本当期純利益率(ROE)は22.1%で、前期の23.5%から若干の低下が見られたが、依然として高水準を維持している。ピーク時の2020年2月期(41.6%)に比べると低下しているものの、20%超という水準は、自己資本を効率的に活用しながら利益を生み出していることを示す優良な指標である。総じて、同社は財務健全性(自己資本比率の向上)と収益性(ROEの高水準維持)をバランスよく両立しており、成長企業としての基盤が確立されつつある。今後はROEの持続的な向上と資本効率のさらなる改善が注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
<HN>
(5) 売上高成長率と営業利益率
2025年2月期における売上高成長率は119.5%と、目標の111.4%を大きく上回る結果となり、3期連続で成長率目標を超過達成した。背景には、主力である建物定期巡回サービスやマンスリーマンションサポートサービスの需要拡大があり、事業ポートフォリオの多様化と拡充が奏功している。一方、営業利益率は6.9%となり、目標の7.1%を下回るとともに、前期の7.5%からも低下した。これは、販管費の増加や人員増強など成長投資の影響によるものと見られる。利益面では一時的な調整局面と言えるが、売上拡大基調が続くなかで、今後の収益性改善への取り組みが重要となる。全体としては、売上の伸長が力強く、2026年2月期以降の利益率回復が期待される局面である。
2. 財務状況
2025年2月期末の資産合計は前期末比236百万円増加の2,366百万円となった。流動資産は同162百万円増加の1,707百万円となった。現金及び預金が50百万円増加、売掛金が113百万円増加したことが主な要因である。固定資産は同74百万円増加の659百万円となり、なかでも無形固定資産が53百万円増加、投資その他の資産が21百万円増加したことが寄与した。負債の部では、流動負債が同92百万円増加の761百万円となった。一方で、固定負債は同76百万円減少の335百万円となった。長期借入金が108百万円減少したことが主な要因である。借入返済の進捗により、財務の健全化が着実に進んでいる。純資産は同221百万円増の1,269百万円となった。当期純利益の積み上げが財務基盤をさらに強化している。全体として、キャッシュの確保と有利子負債の削減によって、堅実でバランスの取れた財務運営が行われていることが読み取れる。
(1) キャッシュ・フロー
2025年2月期における同社のキャッシュ・フローは、営業活動から安定した資金創出を行いながら、投資・財務両面で着実にコントロールされた資金運用を行ったことが特徴である。まず、営業活動によるキャッシュ・フローは337百万円の収入(前期より28百万円増加)と、前期を上回る水準を維持した。本業の収益性と資金回収効率の改善が続いていることを示している。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは100百万円の支出(前期は122百万円の支出)とやや縮小した。主にソフトウェア等への投資が継続されたものの、投資金額は抑制された。財務活動によるキャッシュ・フローは186百万円の支出(前期は288百万円の支出)となった。これらの活動を通じ、現金及び現金同等物の期末残高は935百万円となり、前期末の884百万円から50百万円増加した。堅実な資金管理と財務の安定性が際立つ結果となった。
(2) 利益剰余金及び純資産
同社は、近年着実に内部留保(利益剰余金)を積み上げながら、純資産の増強も進める健全な財務運営を継続している。2025年2月期末における利益剰余金は前期末比221百万円増加の1,212百万円、純資産は前期末比221百万円増加の1,269百万円に達した。これは、当期純利益の着実な計上と、安定した配当政策による資本蓄積が継続していることを示している。
長期推移を見ると、2019年2月期末の169百万円から約6年間で7倍以上の利益剰余金を積み増しており、累積利益の成長が顕著である。純資産も同期間で334百万円から約3.8倍に増加しており、自己資本の強化が着実に進展している。このような傾向は、収益性と資本効率の両立を図る企業姿勢の現れであり、今後も持続的な成長と株主還元の両立を期待できる健全な財務基盤が構築されていると言える。
(3) 経営指標
2025年2月期末における同社の自己資本比率は53.6%と、前期末の49.2%からさらに上昇し、5期連続で改善している。これは、純資産の増加と有利子負債の圧縮が進んでいることを反映しており、財務の安定性が年々強化されている証左である。一方、自己資本当期純利益率(ROE)は22.1%で、前期の23.5%から若干の低下が見られたが、依然として高水準を維持している。ピーク時の2020年2月期(41.6%)に比べると低下しているものの、20%超という水準は、自己資本を効率的に活用しながら利益を生み出していることを示す優良な指標である。総じて、同社は財務健全性(自己資本比率の向上)と収益性(ROEの高水準維持)をバランスよく両立しており、成長企業としての基盤が確立されつつある。今後はROEの持続的な向上と資本効率のさらなる改善が注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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