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サンマルクHD Research Memo(1):2026年3月期は償却負担を吸収して大幅営業・経常増益予想
配信日時:2025/07/09 12:20
配信元:FISCO
*12:20JST サンマルクHD Research Memo(1):2026年3月期は償却負担を吸収して大幅営業・経常増益予想
■要約
サンマルクホールディングス<3395>は大手外食チェーンである。創業以来の経営理念に「We Create the Prime Time for you」(私たちはお客様にとって最高のひとときを創造します。)を掲げ、セントラルキッチンを持たずに店内で調理を行うことにこだわり、人々のより豊かな心と生活の形成に「食」を通じて貢献することを目指している。
1. パスタ業態、牛かつ業態、カフェ業態が主力
同社はレストラン事業(ベーカリーレストラン業態、パスタ業態、M&Aによって参入した牛かつ業態、その他業態)と喫茶事業(カフェ業態)を営み、主に直営店により全国展開している。2025年3月期末時点のグループ合計店舗数は870店舗となった。ブランド別店舗数はレストラン事業の「生麺専門鎌倉パスタ」が207店舗、M&Aで加わった「牛カツ京都勝牛」他が117店舗、「牛かつもと村」が30店舗、主力ブランドの「サンマルクカフェ」が285店舗となっている。同社の特徴・強みとしては、できたて・焼き立てのおいしさを届ける「店内調理へのこだわり」や、直営店を基本として従業員と同社の経営理念を共有していることなどがある。
2. 2025年3月期は会社予想を上回る大幅増益で着地
2025年3月期の連結業績は売上高が前期比9.8%増の70,895百万円、営業利益が同39.1%増の3,644百万円、経常利益が同39.4%増の3,839百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同162.0%増の2,540百万円だった。会社予想(2025年2月13日付で売上高を上方修正)を上回る大幅増益で着地した。売上面では既存店売上高が想定以上に好調(前期比106.8%)だったほか、M&Aで取得した牛かつ業態(第4四半期より新規連結)も寄与した。利益面は増収効果に加え、店舗オペレーション効率化効果なども寄与した。この結果、営業利益率は同1.0ポイント上昇して5.1%、経常利益率は同1.1ポイント上昇して5.4%となった。親会社株主に帰属する当期純利益については、減損損失が減少したほか、繰延税金資産計上による法人税等の減少も寄与した。
3. 2026年3月期はのれん等償却負担を吸収して大幅営業・経常増益予想
2026年3月期の連結業績予想は売上高が前期比14.3%増の81,000百万円、のれん等償却前営業利益が同59.6%増の6,685百万円、営業利益が同23.5%増の4,500百万円、経常利益が同14.6%増の4,400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.3%減の2,000百万円としている。M&Aに伴うのれん及び商標権の償却を開始(同期の償却負担は年約22億円)するが、既存店の好調や牛かつ業態の通期寄与(前期は第4四半期より新規連結)による増収効果、収益性改善施策の進展などによりこれらの償却負担を吸収して大幅な営業・経常増益を見込んでいる。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に繰延税金資産を計上したことで法人税等が減少し利益を押し上げた反動により減益を予想している。2025年4月の既存店売上高が想定を大幅に上回る水準でスタートしていることを勘案すれば、2026年3月期も好業績が期待できるだろうと弊社では考えている。
4. 中期経営計画の目標値を更新予定
同社は2024年5月に2025年3月期~2029年3月期を対象とする中期経営計画を策定し、中間目標として2026年3月期の売上高660億円、営業利益38億円、最終年度2029年3月期の目標として売上高800億円、営業利益65億円を掲げている。ただし牛かつ業態の大型M&Aにより最終年度目標を3年前倒しで達成する見込みとなったため、2025年11月に目標の修正、キャピタルアロケーションの見直しを含めて、中期経営計画を更新する予定だ。重点施策は1) 「生麺専門鎌倉パスタ」及び派生業態の継続出店によるパスタ業態のポテンシャル最大化、2) 「サンマルクカフェ」を中心とした運営効率の改善、3) 2027年3月期以降の成長の軸となる第3のブランド確立に向けた投資(M&Aを含む)である。3) の第3のブランド確立に向けた投資については、2025年3月期に牛かつ市場のリーディングカンパニー2社を子会社化している。和の専門業態として店舗網を継続的に拡大する方針だ。
■Key Points
・パスタ業態、牛かつ業態、カフェ業態が主力
・2025年3月期は会社予想を上回る大幅増益で着地
・2026年3月期はのれん等償却負担を吸収して大幅営業・経常増益予想
・中期経営計画の目標値を上方修正予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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サンマルクホールディングス<3395>は大手外食チェーンである。創業以来の経営理念に「We Create the Prime Time for you」(私たちはお客様にとって最高のひとときを創造します。)を掲げ、セントラルキッチンを持たずに店内で調理を行うことにこだわり、人々のより豊かな心と生活の形成に「食」を通じて貢献することを目指している。
1. パスタ業態、牛かつ業態、カフェ業態が主力
同社はレストラン事業(ベーカリーレストラン業態、パスタ業態、M&Aによって参入した牛かつ業態、その他業態)と喫茶事業(カフェ業態)を営み、主に直営店により全国展開している。2025年3月期末時点のグループ合計店舗数は870店舗となった。ブランド別店舗数はレストラン事業の「生麺専門鎌倉パスタ」が207店舗、M&Aで加わった「牛カツ京都勝牛」他が117店舗、「牛かつもと村」が30店舗、主力ブランドの「サンマルクカフェ」が285店舗となっている。同社の特徴・強みとしては、できたて・焼き立てのおいしさを届ける「店内調理へのこだわり」や、直営店を基本として従業員と同社の経営理念を共有していることなどがある。
2. 2025年3月期は会社予想を上回る大幅増益で着地
2025年3月期の連結業績は売上高が前期比9.8%増の70,895百万円、営業利益が同39.1%増の3,644百万円、経常利益が同39.4%増の3,839百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同162.0%増の2,540百万円だった。会社予想(2025年2月13日付で売上高を上方修正)を上回る大幅増益で着地した。売上面では既存店売上高が想定以上に好調(前期比106.8%)だったほか、M&Aで取得した牛かつ業態(第4四半期より新規連結)も寄与した。利益面は増収効果に加え、店舗オペレーション効率化効果なども寄与した。この結果、営業利益率は同1.0ポイント上昇して5.1%、経常利益率は同1.1ポイント上昇して5.4%となった。親会社株主に帰属する当期純利益については、減損損失が減少したほか、繰延税金資産計上による法人税等の減少も寄与した。
3. 2026年3月期はのれん等償却負担を吸収して大幅営業・経常増益予想
2026年3月期の連結業績予想は売上高が前期比14.3%増の81,000百万円、のれん等償却前営業利益が同59.6%増の6,685百万円、営業利益が同23.5%増の4,500百万円、経常利益が同14.6%増の4,400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.3%減の2,000百万円としている。M&Aに伴うのれん及び商標権の償却を開始(同期の償却負担は年約22億円)するが、既存店の好調や牛かつ業態の通期寄与(前期は第4四半期より新規連結)による増収効果、収益性改善施策の進展などによりこれらの償却負担を吸収して大幅な営業・経常増益を見込んでいる。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に繰延税金資産を計上したことで法人税等が減少し利益を押し上げた反動により減益を予想している。2025年4月の既存店売上高が想定を大幅に上回る水準でスタートしていることを勘案すれば、2026年3月期も好業績が期待できるだろうと弊社では考えている。
4. 中期経営計画の目標値を更新予定
同社は2024年5月に2025年3月期~2029年3月期を対象とする中期経営計画を策定し、中間目標として2026年3月期の売上高660億円、営業利益38億円、最終年度2029年3月期の目標として売上高800億円、営業利益65億円を掲げている。ただし牛かつ業態の大型M&Aにより最終年度目標を3年前倒しで達成する見込みとなったため、2025年11月に目標の修正、キャピタルアロケーションの見直しを含めて、中期経営計画を更新する予定だ。重点施策は1) 「生麺専門鎌倉パスタ」及び派生業態の継続出店によるパスタ業態のポテンシャル最大化、2) 「サンマルクカフェ」を中心とした運営効率の改善、3) 2027年3月期以降の成長の軸となる第3のブランド確立に向けた投資(M&Aを含む)である。3) の第3のブランド確立に向けた投資については、2025年3月期に牛かつ市場のリーディングカンパニー2社を子会社化している。和の専門業態として店舗網を継続的に拡大する方針だ。
■Key Points
・パスタ業態、牛かつ業態、カフェ業態が主力
・2025年3月期は会社予想を上回る大幅増益で着地
・2026年3月期はのれん等償却負担を吸収して大幅営業・経常増益予想
・中期経営計画の目標値を上方修正予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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