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VRAIN Solution Research Memo(5):個人投資家向け会社説明会文字起こし(5)
配信日時:2025/05/02 15:05
配信元:FISCO
*15:05JST VRAIN Solution Research Memo(5):個人投資家向け会社説明会文字起こし(5)
VRAIN Solution<135A>
最後に「ワンストップ」についてご説明いたします。
従来、製造業の現場では業界構造が縦割りになっており、たとえば外観検査システムを導入する場合、複数の企業が関与する必要がありました。カメラや照明、センサーといったセンシングデバイスはカメラメーカー、AI部分はAIベンダー、全体の設備構築はSIer(システムインテグレーター)や設備メーカーが担当するという形で、1つのプロジェクトに2〜4社関わるのが一般的です。その結果、お客様にとってはプロジェクトの進行が複雑になり、責任の所在が不明確になったり、コストが膨らんだりと、多くの課題が発生しておりました。
それに対して当社は、AI企業でありながらカメラや照明といったハードウェアも自社でラインナップしており、さらにAIシステムの開発から設備製作まで一貫して対応できる体制を整えています。つまり、お客様にとっては、従来であれば複数社に依頼しなければならなかったことを、当社1社にお任せいただくだけで完結できる。そしてそれぞれの領域において深い知見を持っている。これこそが、当社の大きな競争優位性であり、高い付加価値を提供できる理由だと考えております。
■2025年2月期実績
当社が主要なKPIとして掲げているのは、以下の4点です。
1つ目は累計取引社数になります。当社は現在6期目に入っており、5期目までの実績としては、前年比プラス64社となり、累計233社にAIを導入いただいています。トピックとしては、これまでは食品産業や自動車業界に取引が偏っていましたが、昨年度は化学メーカー、医薬品・製薬、精密機械、金属など、多岐にわたる業界で取引が拡大しました。これは大きな変化のひとつだと捉えています。
2つ目は継続顧客売上高です。当社の事業をさらに拡大していくうえで、導入いただいたお客様がどれだけ満足し、継続的にご利用いただけるかが重要な指標になるという点です。このリピート率は、事業の拡大性に大きく寄与します。昨年度、継続顧客からの売上高は8.5億円となり、売上全体の約40%を構成することができました。この数値は、当社の取り組みに対してしっかりと評価をいただけている証であり、満足度の高さを示すものと捉えています。こうした観点から、継続顧客売上高を重要な指標として見ています。
3つ目の受注残については、前期末と比較して約28%の増加となっており、受注が着実に積み上がっているかを確認するための指標としています。
4つ目は当社AIシステムの販売単価です。当社のシステムは、さまざまな外観検査の課題を解決するもので、単なる検査機能にとどまらず、ロボットなどを含めた対応が可能かどうかによって、平均単価にも大きな差が出てきます。年々、当社が対応できるサービスの幅や領域が拡大しており、それに伴って案件も大型化しています。昨年度の平均単価は前年比33.8%増の2,100万円となり、1件あたりの単価が2,000万円を超える水準となっています。今後もこの傾向は続き、さらに増加していくと見込んでいます。
こちらは損益計算書になります。
まず、売上高については、当初の業績予想に対して101.4%を達成しました。前年同期比ではプラス52%となり、1.5倍成長という高い目標を掲げた中で、それをしっかりと達成できた点を評価しています。
粗利については、通期予想は開示していませんが、目安としていた80%に対し、実績は78.5%となりました。わずかに届かなかった要因としては、ロボット案件への新規取り組みが挙げられます。研究開発を兼ねた案件のため、粗利率が低くなる傾向があり、その影響が出た形です。ただし、第2四半期および第3四半期以降、ロボット案件がなかった期間では、8割近い粗利率を維持できており、今後もこの水準を継続できると見込んでいます。
営業利益につきましては、目標業績に対して未達という結果となりました。
その主な要因は、当初の想定以上に人材採用を行ったことにあります。もし予定通りの採用数にとどめていれば、営業利益の目標は十分に達成可能であったという試算も出ており、事業の収益性そのものには問題がないことが明確になっています。
しかしながら、当社は中長期的な成長を見据え、優秀な人材を採用できるチャンスがあるのであれば積極的に投資していくという方針を掲げております。そのため、昨年度は当初想定よりも約20名多い採用を行いました。現在の売上規模から見ると、こうした人員追加は一時的に営業利益に影響を及ぼすことになりますが、将来的な提供価値の拡大、事業成長に直結する重要な戦略的判断であったと考えております。
こちらは従業員の推移となります。
2024年2月期の従業員数は期初49名からスタートし、2025年2月期末には97名と約2倍に増加いたしました。当初の見込み(70名台後半)を大きく上回る形で、採用は非常に順調に推移しております。
特に力を入れたのが、高スキル人材の獲得であり、AI開発者やエンジニアについてはヘッドハンティングを活用し、即戦力人材を積極的に採用しております。また、組織規模の拡大に伴い、バックオフィス体制の強化も並行して行いました。中でも重点的に増強したのが、技術営業およびサポート部門であり、こちらには31名の人材を新規採用しております。なお、全員が営業職というわけではなく、導入後のフォローを担うサポート人員の比率も高く、顧客満足度の向上とリピート率の拡大を目的とした体制づくりを進めております。
このように、採用は単なる人数増ではなく、戦略的な組織拡大であり、今後の売上拡大や顧客基盤の強化に直結するものと考えております。
【VRAIN Solution】個人投資家向け会社説明会文字起こし(6)に続く
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最後に「ワンストップ」についてご説明いたします。
従来、製造業の現場では業界構造が縦割りになっており、たとえば外観検査システムを導入する場合、複数の企業が関与する必要がありました。カメラや照明、センサーといったセンシングデバイスはカメラメーカー、AI部分はAIベンダー、全体の設備構築はSIer(システムインテグレーター)や設備メーカーが担当するという形で、1つのプロジェクトに2〜4社関わるのが一般的です。その結果、お客様にとってはプロジェクトの進行が複雑になり、責任の所在が不明確になったり、コストが膨らんだりと、多くの課題が発生しておりました。
それに対して当社は、AI企業でありながらカメラや照明といったハードウェアも自社でラインナップしており、さらにAIシステムの開発から設備製作まで一貫して対応できる体制を整えています。つまり、お客様にとっては、従来であれば複数社に依頼しなければならなかったことを、当社1社にお任せいただくだけで完結できる。そしてそれぞれの領域において深い知見を持っている。これこそが、当社の大きな競争優位性であり、高い付加価値を提供できる理由だと考えております。
■2025年2月期実績
当社が主要なKPIとして掲げているのは、以下の4点です。
1つ目は累計取引社数になります。当社は現在6期目に入っており、5期目までの実績としては、前年比プラス64社となり、累計233社にAIを導入いただいています。トピックとしては、これまでは食品産業や自動車業界に取引が偏っていましたが、昨年度は化学メーカー、医薬品・製薬、精密機械、金属など、多岐にわたる業界で取引が拡大しました。これは大きな変化のひとつだと捉えています。
2つ目は継続顧客売上高です。当社の事業をさらに拡大していくうえで、導入いただいたお客様がどれだけ満足し、継続的にご利用いただけるかが重要な指標になるという点です。このリピート率は、事業の拡大性に大きく寄与します。昨年度、継続顧客からの売上高は8.5億円となり、売上全体の約40%を構成することができました。この数値は、当社の取り組みに対してしっかりと評価をいただけている証であり、満足度の高さを示すものと捉えています。こうした観点から、継続顧客売上高を重要な指標として見ています。
3つ目の受注残については、前期末と比較して約28%の増加となっており、受注が着実に積み上がっているかを確認するための指標としています。
4つ目は当社AIシステムの販売単価です。当社のシステムは、さまざまな外観検査の課題を解決するもので、単なる検査機能にとどまらず、ロボットなどを含めた対応が可能かどうかによって、平均単価にも大きな差が出てきます。年々、当社が対応できるサービスの幅や領域が拡大しており、それに伴って案件も大型化しています。昨年度の平均単価は前年比33.8%増の2,100万円となり、1件あたりの単価が2,000万円を超える水準となっています。今後もこの傾向は続き、さらに増加していくと見込んでいます。
こちらは損益計算書になります。
まず、売上高については、当初の業績予想に対して101.4%を達成しました。前年同期比ではプラス52%となり、1.5倍成長という高い目標を掲げた中で、それをしっかりと達成できた点を評価しています。
粗利については、通期予想は開示していませんが、目安としていた80%に対し、実績は78.5%となりました。わずかに届かなかった要因としては、ロボット案件への新規取り組みが挙げられます。研究開発を兼ねた案件のため、粗利率が低くなる傾向があり、その影響が出た形です。ただし、第2四半期および第3四半期以降、ロボット案件がなかった期間では、8割近い粗利率を維持できており、今後もこの水準を継続できると見込んでいます。
営業利益につきましては、目標業績に対して未達という結果となりました。
その主な要因は、当初の想定以上に人材採用を行ったことにあります。もし予定通りの採用数にとどめていれば、営業利益の目標は十分に達成可能であったという試算も出ており、事業の収益性そのものには問題がないことが明確になっています。
しかしながら、当社は中長期的な成長を見据え、優秀な人材を採用できるチャンスがあるのであれば積極的に投資していくという方針を掲げております。そのため、昨年度は当初想定よりも約20名多い採用を行いました。現在の売上規模から見ると、こうした人員追加は一時的に営業利益に影響を及ぼすことになりますが、将来的な提供価値の拡大、事業成長に直結する重要な戦略的判断であったと考えております。
こちらは従業員の推移となります。
2024年2月期の従業員数は期初49名からスタートし、2025年2月期末には97名と約2倍に増加いたしました。当初の見込み(70名台後半)を大きく上回る形で、採用は非常に順調に推移しております。
特に力を入れたのが、高スキル人材の獲得であり、AI開発者やエンジニアについてはヘッドハンティングを活用し、即戦力人材を積極的に採用しております。また、組織規模の拡大に伴い、バックオフィス体制の強化も並行して行いました。中でも重点的に増強したのが、技術営業およびサポート部門であり、こちらには31名の人材を新規採用しております。なお、全員が営業職というわけではなく、導入後のフォローを担うサポート人員の比率も高く、顧客満足度の向上とリピート率の拡大を目的とした体制づくりを進めております。
このように、採用は単なる人数増ではなく、戦略的な組織拡大であり、今後の売上拡大や顧客基盤の強化に直結するものと考えております。
【VRAIN Solution】個人投資家向け会社説明会文字起こし(6)に続く
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