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プロパスト Research Memo(5):リニューアル工事で建物の付加価値高め短期間で売却、市場変動リスクを低減

配信日時:2025/02/06 13:15 配信元:FISCO
*13:15JST プロパスト Research Memo(5):リニューアル工事で建物の付加価値高め短期間で売却、市場変動リスクを低減 ■プロパスト<3236>のバリューアップ事業

1. 事業概要
バリューアップ事業は、1年程度の短期プロジェクトである。首都圏エリアを中心に中古の収益ビル等を購入し、外観や設備が経年劣化した不動産に対して、外壁洗浄、軒天井塗装、鉄部塗装、屋上防水、植栽交換等によって効率的にリニューアル工事を行ったり、賃料の見直しや居住率のアップを目的としてリーシング活動を行ったりすることにより、収益性を向上させて、既存の建物の付加価値を高めたうえで、1棟当たり500〜1,000百万円で再販する。最近では、ほぼ新築の物件を購入し、リーシング(不動産の賃貸を支援すること)をしたうえで売却するケースもある。売却先は主に国内外の富裕層である。少額の改修工事で効果的に付加価値を高めることで、短期間での売却及び資金回収を図る事業であるため、市場変動リスクが小さい。他社物件をリーシングして売却するケースが多いうえ、コストは固定して売価に反映するため、最近の建築コスト上昇の影響はない。同事業では年間10棟前後のペースで売却している。

バリューアップ事業の2025年5月期中間期の実績は、売上高は5,264百万円(前年同期比135.5%増)、営業利益は704百万円(同137.1%増)と大幅な増収増益であった。売上高は会社全体の33.1%、営業利益は29.8%に拡大している。付加価値が見込める物件の仕入及び売却を続けていることから、営業利益率は13.4%を確保している。

2. 特長
同社にはゼネコン出身者も多く、ノウハウに長けた人材が多い。特に、クリーニング、植栽、外光などの共用部分に対する改修工事により効果的に付加価値を高めることで、資産価値の向上につなげている。

3. 実績例
最近の実績例は、以下のとおりである。
(1) 吾妻橋3プロジェクト(東京都墨田区)(4. バリューアップ事例を参照)
(2) 高田馬場3プロジェクト(東京都新宿区)
(3) 大原プロジェクト(東京都世田谷区)
(4) 豪徳寺プロジェクト(東京都世田谷区)
(5) 東麻布2プロジェクト(東京都港区)
(6) 天神町プロジェクト(東京都新宿区)
(7) 上大崎プロジェクト(東京都品川区)
(8) 下丸子プロジェクト(東京都大田区)
(9) 八雲2プロジェクト(東京都目黒区)
(10) 日本橋箱崎町2プロジェクト(東京都中央区)
(11) 山吹町2プロジェクト(東京都新宿区)
(12) 西巣鴨3プロジェクト(東京都豊島区)
(13) 小山2プロジェクト(東京都品川区)
(14) 浅草橋8プロジェクト(東京都台東区)
(15) 千駄ヶ谷8プロジェクト(東京都渋谷区)※区分専有
(16) 代々木7プロジェクト(東京都渋谷区)
(17) 新蒲田プロジェクト(東京都大田区)
(18) 中里プロジェクト(東京都北区)
(19) 中野2プロジェクト(東京都中野区)
(20) 東馬込2プロジェクト(東京都大田区)
(21) 大塚4プロジェクト(東京都文京区)
(22) 猿江プロジェクト(東京都江東区)
(23) 高田馬場4プロジェクト(東京都新宿区)
(24) 西中延2プロジェクト(東京都品川区)
(25) 南大塚4プロジェクト(東京都豊島区)

4. バリューアップ事例
バリューアップの具体的事例として、吾妻橋3プロジェクト(東京都墨田区)では、同社が物件を購入した時点で屋上の経年劣化が目立っていたが、既存の防水層を撤去し、下地を調整して塩化ビニールシートを施工することで、ビルの資産価値を高めている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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