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ベステラ—--中期経営計画「脱炭素アクションプラン2025」は順調に進捗。2025年1月期業績予想は2度の上方修正
配信日時:2024/11/18 18:20
配信元:FISCO
*18:20JST ベステラ—--中期経営計画「脱炭素アクションプラン2025」は順調に進捗。2025年1月期業績予想は2度の上方修正
ベステラ<1433>は、高度な技術力を必要とする鋼構造物の「プラント解体工事に特化」し、我が国の基幹産業である製鉄、電力、ガス、石油などの高い安全性が必要なプラント解体事業を展開している。
同社のビジネスモデルは、大型プラント解体において、エンジニアリング(提案・設計・施工計画)やマネジメント(監督・施工管理)を行うことである。実際の解体工事は、外注先が行い、同社は主に現場の監督・施工管理を行う。このため、工事用重機や工事部隊を保有しないうえ、材料などの仕入れ・生産取引も行わない。資産保有リスクや在庫リスクを回避しているのが特徴である。
「プラント解体工事」の市場は、今後加速度的に拡大することが予想されている。今後30年間で建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に増加するためである。またプラントも同様に1960年代の高度経済成長期以降に建設された設備の急速な老朽化が見込まれる。さらに再生可能エネルギー事業への転換による企業の再編などにより、解体・更新が増加することも見込まれる。
政府も高効率化に向けたプラント業界の再編や再構築を推進している。
2020年10月に「2050年カーボンニュートラル宣言」において、温室効果ガスの排出実質ゼロ(カーボンニュートラル)、さらには過去に大気中に排出されたCO2の削減(ビヨンド・ゼロ)を掲げている。運輸、製造業、電力業界をはじめとする様々な業界で技術革新が促され、税制面でも企業に対して強力な後押しがなされると予想される。また、2021年10月に「第6次エネルギー基本計画」を閣議決定した。政府は、温暖化対策に関する国際的な枠組み「パリ協定」を受けて、「第6次エネルギー基本計画」を作成し、2030年のエネルギーミックス水準実現を目指すとしている。
こうした市場環境や動きを背景に、同社は2026年1月期を最終年度とする新中期経営計画「脱炭素アクションプラン2025」を推進中である。基本方針として、「脱炭素経営と企業風土の変革による収益力の向上」を掲げ、
事業環境の変化を機会と捉え、脱炭素経営を推進し、企業風土を変革することにより、収益力の向上を図るとともに、“新たな成長への転換点”と位置付けるとしている。
数値面では、最終年度2026年1月期の売上高120億円、営業利益12億円を目標とし、ROE13%以上としている。
足元の業績は好調である。9月5日には今期2度目の連結業績予想の上方修正を行った。2025年1月期の連結業績予想は、売上高が前期比17.1%増の110.00億円、営業利益が同102.5%増の5.00億円、経常利益が同59.5%増の6.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同107.7%増の4.80億円を見込んでいる。プラント解体の豊富な工事需要を背景に、引き合いの状況においては依然として高い水準で推移。新規獲得に向けた営業活動などを積極的に行ったことにより電力、石油・石油化学の分野において新規顧客の獲得および元請工事の受注が進んだためである。
株主還元については、最終利益の配分方針として、1.「将来の成長への投資」、2.「事業基盤強化のための内部留保」、3.「配当性向40%を目安として株主へ利益還元」を公表している。今期の1株当たりの配当は第2四半期末10円、第4四半期末10円の合計20円を予定している。
2024年4月25日に発表した資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応においては、同社の資本コストは6%と推定、過去9年間のROEは13.2%のため、今後も資本コストを上回るROEを維持していくとしている。株価については、1.中期経営計画「脱炭素アクションプラン2025」の完遂による業績向上、2.IR活動の強化による情報の非対称性(企業と投資家など異なる経済主体の間で保有する情報に格差)解消、3.政策保有株式の縮減を課題としている。11月8日、政策保有株式の残高を連結純資産の10%以下を目安に縮減を進める方針のもと、政策保有株式の一部売却を発表、特別利益として投資有価証券売却益0.95億円を計上すると発表した。縮減により創出したキャッシュは、新たな価値創造を実現するための成長投資に活用することで、企業価値の向上を図っていくとしている。
<AK>
同社のビジネスモデルは、大型プラント解体において、エンジニアリング(提案・設計・施工計画)やマネジメント(監督・施工管理)を行うことである。実際の解体工事は、外注先が行い、同社は主に現場の監督・施工管理を行う。このため、工事用重機や工事部隊を保有しないうえ、材料などの仕入れ・生産取引も行わない。資産保有リスクや在庫リスクを回避しているのが特徴である。
「プラント解体工事」の市場は、今後加速度的に拡大することが予想されている。今後30年間で建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に増加するためである。またプラントも同様に1960年代の高度経済成長期以降に建設された設備の急速な老朽化が見込まれる。さらに再生可能エネルギー事業への転換による企業の再編などにより、解体・更新が増加することも見込まれる。
政府も高効率化に向けたプラント業界の再編や再構築を推進している。
2020年10月に「2050年カーボンニュートラル宣言」において、温室効果ガスの排出実質ゼロ(カーボンニュートラル)、さらには過去に大気中に排出されたCO2の削減(ビヨンド・ゼロ)を掲げている。運輸、製造業、電力業界をはじめとする様々な業界で技術革新が促され、税制面でも企業に対して強力な後押しがなされると予想される。また、2021年10月に「第6次エネルギー基本計画」を閣議決定した。政府は、温暖化対策に関する国際的な枠組み「パリ協定」を受けて、「第6次エネルギー基本計画」を作成し、2030年のエネルギーミックス水準実現を目指すとしている。
こうした市場環境や動きを背景に、同社は2026年1月期を最終年度とする新中期経営計画「脱炭素アクションプラン2025」を推進中である。基本方針として、「脱炭素経営と企業風土の変革による収益力の向上」を掲げ、
事業環境の変化を機会と捉え、脱炭素経営を推進し、企業風土を変革することにより、収益力の向上を図るとともに、“新たな成長への転換点”と位置付けるとしている。
数値面では、最終年度2026年1月期の売上高120億円、営業利益12億円を目標とし、ROE13%以上としている。
足元の業績は好調である。9月5日には今期2度目の連結業績予想の上方修正を行った。2025年1月期の連結業績予想は、売上高が前期比17.1%増の110.00億円、営業利益が同102.5%増の5.00億円、経常利益が同59.5%増の6.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同107.7%増の4.80億円を見込んでいる。プラント解体の豊富な工事需要を背景に、引き合いの状況においては依然として高い水準で推移。新規獲得に向けた営業活動などを積極的に行ったことにより電力、石油・石油化学の分野において新規顧客の獲得および元請工事の受注が進んだためである。
株主還元については、最終利益の配分方針として、1.「将来の成長への投資」、2.「事業基盤強化のための内部留保」、3.「配当性向40%を目安として株主へ利益還元」を公表している。今期の1株当たりの配当は第2四半期末10円、第4四半期末10円の合計20円を予定している。
2024年4月25日に発表した資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応においては、同社の資本コストは6%と推定、過去9年間のROEは13.2%のため、今後も資本コストを上回るROEを維持していくとしている。株価については、1.中期経営計画「脱炭素アクションプラン2025」の完遂による業績向上、2.IR活動の強化による情報の非対称性(企業と投資家など異なる経済主体の間で保有する情報に格差)解消、3.政策保有株式の縮減を課題としている。11月8日、政策保有株式の残高を連結純資産の10%以下を目安に縮減を進める方針のもと、政策保有株式の一部売却を発表、特別利益として投資有価証券売却益0.95億円を計上すると発表した。縮減により創出したキャッシュは、新たな価値創造を実現するための成長投資に活用することで、企業価値の向上を図っていくとしている。
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