みんかぶニュース 市況・概況
<最も25日平均線との乖離幅が拡大している銘柄> 11月12日
配信日時:2024/11/13 07:30
配信元:MINKABU
■ 最も25日移動平均線との乖離幅が拡大している銘柄
11月12日の終値時点で最も25日移動平均線との乖離幅が拡大している銘柄は、
I-PEX(6640)で、乖離率は76.67%となりました。
20%を超えて過熱度合いが顕著となっており、早々に調整が入る可能性があります。
注:同社は監理銘柄となっています。結果、売買に支障をきたす可能性があります。
【25日移動平均線乖離率ランキング】
順位 (銘柄コード) 銘柄 市場 [ 終値 | 前日比 ]
1. (6640) I・PEX 東証プライム [ 2,954.0 | 555.0 ]
2. (2553) One中国5 東証ETF [ 1,791.0 | -13.0 ]
3. (8732) マネパG 東証スタンダード [ 473.0 | -1.0 ]
出所:MINKABU PRESS
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みんかぶニュース 市況・概況
東京株式(後場寄り付き)=日経平均株価は前場終値比でやや強含み
後場寄り付き直後の東京株式市場では、日経平均株価が前営業日比50円高前後と前場終値と比較してやや強含みで推移している。外国為替市場では1ドル=155円80銭台の推移。アジアの主要株式市場は高安まちまち。
出所:MINKABU PRESS
2024/11/14 12:31
みんかぶニュース 市況・概況
「サイバーセキュリティ」が21位にランク、攻撃対応能力向上に関する法案を早期に国会提出へ<注目テーマ>
★人気テーマ・ベスト10
1 仮想通貨
2 人工知能
3 半導体
4 防衛
5 データセンター
6 生成AI
7 JPX日経400
8 地方銀行
9 半導体製造装置
10 TOPIXコア30
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「サイバーセキュリティ」が21位となっている。
石破茂首相は11日に第103代内閣総理大臣に選出され、同日夜に臨んだ記者会見で厳しさを増す安全保障環境への対応について発言。このなかで「サイバー攻撃の脅威は差し迫った脅威」だと述べ、サイバー安全保障分野での対応能力を更に向上させるための法案を可能な限り早期に国会に提出をすべく、検討を加速させる考えを明らかにした。
国民民主党の玉木雄一郎代表は11日に行われた石破首相との会談で、相手のサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の法整備での連携を呼び掛け、法案を年内の臨時国会で成立させるべきだと訴えた。こうした背景には、社会のデジタルシフトによってサイバー空間の利用が拡大していることに加え、サプライチェーン(供給網)の多様化、生成AIなど新たな技術・サービスの普及に伴うセキュリティーホール(情報セキュリティー上の欠陥)の増加、不十分なセキュリティー対策によってシステム障害や情報漏洩などが起こる可能性が高まっていることがあるとみられる。
対策への重要性が改めて認識されるなか、デジタルアーツ<2326.T>、ソリトンシステムズ<3040.T>、FFRIセキュリティ<3692.T>、網屋<4258.T>、サイバーセキュリティクラウド<4493.T>、テリロジーホールディングス<5133.T>などのビジネス機会は一段と広がりそうだ。
出所:MINKABU PRESS
2024/11/14 12:21
みんかぶニュース 市況・概況
<みんかぶ・個人投資家の予想から>=「売り予想数上昇」4位に東テク
「みんかぶ」が集計する「個人投資家の予想(最新48時間)」の14日午前11時現在で、東テク<9960.T>が「売り予想数上昇」で4位となっている。
この日の東京株式市場で東テクは反発している。同社は空調機器・関連機器の専門商社。11日に25年3月期通期の営業利益予想について105億円から122億円(前期比23.2%増)へ上方修正すると発表。従来の最高益予想に更に上乗せする形となった。また、配当予想も増額した。
好業績見通しを発表したものの、これを受けた翌12日の同社株は利益確定売りに押され下落。13日も下落し、きょう14日は3日ぶりに反発したが、売りを予想する向きは依然多いようだ。
出所:MINKABU PRESS
2024/11/14 11:54
みんかぶニュース 市況・概況
東京株式(前引け)=小幅反発、方向感定まらず不安定な地合い
14日前引けの日経平均株価は前営業日比39円36銭高の3万8761円02銭と小幅反発。前場のプライム市場の売買高概算は10億8623万株、売買代金概算は2兆2699億円。値上がり銘柄数は822、対して値下がり銘柄数は753、変わらずは66銘柄だった。
きょう前場の東京株式市場は、朝方は広範囲に買い戻しの動きが表面化し日経平均は上値を指向したが、買い一巡後は一転して軟化傾向となり、前場取引終盤に大口の売りが出て一気にマイナス圏に沈む場面もあった。引け際に再び買いが優勢となり、小幅ながらプラス圏に切り返して着地した。前日の米国株市場では10月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想と合致したことで、FRBによる利下げ期待を背景にNYダウが反発した。外国為替市場で1ドル=156円近辺まで円安が進んだこともあり、東京市場では先物にショート筋の買い戻しを誘ったが、その後は主力株の上値を買い進む動きもみられず不安定な値動きに終始している。
個別では売買代金トップのディスコ<6146.T>が下値模索の動きを継続し、レーザーテック<6920.T>、東京エレクトロン<8035.T>など売買代金上位の半導体製造装置関連は揃って下落。セブン&アイ・ホールディングス<3382.T>が軟調、関西電力<9503.T>が大きく売り込まれた。UTグループ<2146.T>はストップ安、ロート製薬<4527.T>も急落した。半面、三菱重工業<7011.T>が商いを膨らませ上昇、川崎重工業<7012.T>、IHI<7013.T>なども買いを集めた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>が堅調、メルカリ<4385.T>も値を上げた。三井E&S<7003.T>が値を飛ばし、TOYO TIRE<5105.T>も活況高。青山商事<8219.T>が急騰、ライフドリンク カンパニー<2585.T>はストップ高となった。
出所:MINKABU PRESS
2024/11/14 11:48
みんかぶニュース 市況・概況
10月は最高値更新も月末に上昇分消す (4) 【シルバーブラットの「S&P500」月例レポート】
●企業業績
○S&P500指数 の時価総額の72.1%に相当する銘柄が2024年第3四半期の決算発表を終え、営業利益と売上高はともに四半期での過去最高を更新する見通しです。営業利益率は12%と高い水準で推移しています。将来の予想はこれまでの水準を維持しており、2025年末まで毎四半期で過去最高の更新が予想されます。
⇒現時点で338銘柄が決算発表を終え、そのうちの246銘柄(72.8%)で利益が予想を上回り、337銘柄中203銘柄(60.2%)で売上高が予想を上回りました。
⇒2024年第3四半期の営業利益は前期比で1.9%増、前年同期(不況だった2023年第3四半期)比では13.8%増が見込まれており、過去最高を更新するとみられています。
⇒売上高は前期比で1.3%増、前年同期比で5.6%増となる見通しで、四半期での過去最高を更新する見込みです。
⇒2024年第3四半期の営業利益率は12.02%と、2024年第2四半期の11.94%と2023年第3四半期の11.15%を上回ると予想されます(1993年以降の平均は8.46%、過去最高は2021年第2四半期の13.54%)。
⇒2024年第3四半期中に株式数の減少によってEPSが大きく押し上げられた発表済みの銘柄の割合は13.4%となっています。この割合は、2023年第2四半期は12.7%、2023年第3四半期は13.8%でした。
○2024年通年の利益は前年比9.8%増が見込まれており、この予想に基づく2024年の予想株価収益率(PER)は24.3倍となっています。
○2025年通年の利益は前年比16.6%増が見込まれており、予想PERは20.9倍となっています。
●個別銘柄
○航空機メーカーボーイングとストライキ中の従業員(約3万3000人)の協議が決裂し、現在ではストライキが継続されるとの見方が多くなっています。
⇒S&Pグローバル・レーティングはボーイングの発行体信用格付けを「BBB-」とし、クレジット・ウォッチをネガティブとしました。
⇒ボーイングは従業員の10%(約1万7000人)を削減する計画を発表し、利益見通しについて警告を出しました。
→10月後半には、同社は新規発行普通株式1億1250万株の公募(約18%の希薄化)を完了し、170億ドルを調達しました。さらに、6%の配当率が付与される転換権付優先株で50億ドルを調達しました。
⇒ボーイングと労働組合は一旦、暫定合意に至りましたが、従業員による投票で合意は拒否され、ストライキが継続されました。
⇒10月末には別の合意がなされ、2024年11月4日に投票が予定されています。
○報道によると、格安航空大手スピリット航空は連邦破産法11条が適用される可能性がある条件について社債保有者と協議を行いました。同社は政府の反対により、同業のジェットブルー・エアウェイズとの合併に失敗しています。
○ファストフード大手のマクドナルドの発表によると、同社が販売したハンバーガー「クォーターパウンダー」で大腸菌による食中毒が発生し、1人が死亡しました。
●配当金
○2024年10月の配当支払額は前年同月比16.2%増となりました。9月は同31.3%増、8月は同5.9%減でした。年初来の配当支払い額は6.7%増で、10月までの12ヵ月間では6.3%増加しています。
⇒10月の配当支払金は前年同月の1株当たり4.16ドルから4.83ドルに増加しました。
⇒年初来の配当支払金は1株当たり59.86ドルと、前年同期の56.09ドルから増加しました。
⇒過去12ヵ月間の配当支払金は1株当たり74.07ドルと、前年同期の69.67ドルから増加しました。
○2024年10月は、増配が26件、配当開始が0件、減配が1件で、配当停止は0件でした。2023年10月は、増配が28件、配当開始が0件で、減配が3件、配当停止は0件でした。
⇒年初来では、増配が277件、配当開始が6件、減配が12件、配当停止が2件となっています。2023年の同期間は、増配が284件、配当開始が8件、減配が23件で、配当停止は4件でした。
⇒2023年通年では、増配が348件、配当開始が11件、減配が26件、配当停止が4件ありました。2022年は、増配が377件、配当開始が7件、減配が5件で、配当停止はありませんでした。
○10月の増配率の中央値は、9月の4.63%から5.26%に上昇しました(8月は6.76%でした)。年初来では6.25%(9月末時点は6.45%、8月末時点は6.76%)となっています。10月の平均増配率は9月の7.66%から7.91%に上昇し(8月は7.15%)、年初来では8.26%(9月末時点は8.30%。いずれも2倍以上になった銘柄を除く)となりました。2023年の年間の増配率の中央値は7.01%(2022年と2021年はともに8.33%)、平均値は8.68%(同11.80%、同11.76%)でした。
○2024年の配当に関して、予想は引き続き増加となっており、年間の増配率は1936年以降の平均である5.79%を上回る見通しです。この予想では、アルファベットによる最近の配当開始(年間配当額を87億ドル押し上げ)、米銀による6月と7月の増配(FRBが6月にストレステストを通じて認可)、FOMCによる年内もう2回の0.25%の追加利下げの可能性に加えて、景気の大幅な減速は回避され、インフレ再燃への懸念は限定的(だが高まりつつある)で、政府の財政政策の大きな調整はない(政策とインセンティブの継続を予想)ことを織り込んでおり、2024年の実際の1株当たり配当支払額は、2023年から約6%増加すると予想しています(2023年は前年比5.05%増、2022年は同10.80%増)。これにより2024年の現金配当は、15年連続の増加と13年連続の過去最高の更新が見込まれます。
⇒注目すべき点として、予想によれば、2024年第4四半期の配当支払額も再度過去最高を更新する見通しで、2024年通年でも過去最高の更新が見込まれます。
●インデックス・レビュー
◇S&P 500指数
歴史的に株価の暴落が見られた10月に対する期待感は低かったものの(10月は、S&P500指数の歴史において、1日の下落率が大きかった上位25日のうち32%を占める)、市場はマグニフィセント・セブンのパフォーマンスを追い風に(10月30日時点で、S&P500指数の月初来トータルリターンはプラス0.96%であったのに対して、マグニフィセント・セブンを除くとマイナス0.36%)、月の大半の期間で上昇しました。しかし、ハロウィンの日に当たる月の最終取引日に、これら7銘柄が月の上昇分の大半を失ったことで、S&P500指数の10月のリターンはマイナスに落ち込み(0.99%下落)、月間で今年2度目の下落を記録しました(もう一つは4月の4.16%下落)。年初来では、S&P500指数はなお19.62%上昇と好調を維持しています。
企業業績も市場の下支え材料となりました。S&P500指数の72%超の企業が決算を終えた段階で、第3四半期の利益と売上高は、ともに四半期として過去最高を更新する見通しです。足元の予想では、2025年末までの各四半期でも過去最高の更新が見込まれています。S&P500指数の12ヵ月実績株価収益率(PER)は25倍、2025年予想PERは21倍となっており、割高であるものの、楽観論は新たな拠り所を見出しています。
10月にS&P500指数は0.99%下落しました(配当込みのトータルリターンはマイナス0.91%)。9月は2.02%上昇(同プラス2.14%)、8月は2.28%上昇(同プラス2.43%)でした。過去3ヵ月間のS&P500指数の騰落率は3.32%の上昇となりました(同プラス3.66%)。年初来では19.62%上昇(同プラス20.97%)となり、年率換算すると23.75%上昇(同プラス25.42%)に相当します。過去1年間では36.04%上昇(同プラス38.02%)となっています。10月は23営業日中11日で上昇しました(9月は20営業日中12日)。
10月は値上がり銘柄数が199銘柄、値下がり銘柄数が304銘柄と、値上がり銘柄数が減少し、値下がり銘柄数を下回りました(9月は値上がり銘柄数が324銘柄、値下がり銘柄数が179銘柄)。10月の出来高は前月比10%減少、前年同月比では1%減少となりました。
マグニフィセント・セブンは引き続き市場に大きな影響を及ぼしたものの、月末に反落したことで、10月のS&P500指数への影響は限られました。同指数の10月のトータルリターンはマグニフィセント・セブンを含めるとマイナス0.91%、除いてもマイナス0.90%でした。年初来では、これら7銘柄のS&P500指数のリターンへの影響度はなお大きく、リターンの47%を占めています。S&P500指数の年初来トータルリターンはプラス20.97%ですが、これら7銘柄を除くと10.00%に低下します。10月は、7銘柄の株価が平均で0.23%上昇したのに対し、指数構成銘柄の平均騰落率は1.74%の下落でした。
10月は11セクターのうち3セクターが上昇しました。9月は8セクターが上昇、8月は9セクターが上昇しました。10月のパフォーマンスが最高となったのは金融で、2.55%上昇しました(年初来では23.48%上昇、2021年末比では18.98%上昇)。パフォーマンスが最低だったのはヘルスケアで、4.73%下落しました(同7.62%上昇、同4.11%上昇)。
10月の日中ボラティリティ(日中の値幅を安値で除して算出)は0.81%と、9月の1.08%から低下し(8月は1.32%)、年初来では0.91%となっています。なお、2023年通年は1.04%、2022年は1.83%、2021年は0.97%、2020年は1.51%でした(長期平均は1.42%)。
10月の出来高は、9月に前月比8%増加した後に、同10%減少し(営業日数調整後)、前年同月比では1%減少となりました。2024年10月までの12ヵ月間では前年同期比4%減少しています。2023年通年では前年比1%減で、2022年通年では同6%増でした。
10月は1%以上変動した日数は23営業日中1日(下落)で、2%以上変動した日はありませんでした。9月は1%以上変動した日数は20営業日中5日(上昇が3日、下落が2日)、2%以上変動した日数は1日(下落)でした。年初来では、1%以上変動した日数は42日(上昇が27日、下落が15日)で、2%以上変動した日数は5日(上昇が2日、下落が3日)でした。2023年通年は、1%以上変動した日数が250営業日中63日(上昇が37日、下落が26日)、2%以上変動した日数が2日(上昇が1日、下落が1日)でした。
10月は23営業日中5日で日中の変動率が1%以上となり、日中の変動率が2%以上となった日はありませんでした。対して9月は1%以上の変動が20営業日中9日で、2%以上変動した日が3日ありました。年初来では、70日で日中の変動率が1%以上となり、2%以上変動した日数は9日ありました。2023年通年では1%以上の変動が113日、2%以上の変動が13日で、3%以上の変動はありませんでした(直近で3%以上の変動があったのは2022年11月30日)。2022年は1%以上の変動が219日、2%以上の変動が89日、3%以上の変動が20日でした(4%以上の変動が4日、5%以上の変動が1日)。
10月は値上がり銘柄数が再び減少し、値下がり銘柄数を下回りました。10月の値上がり銘柄数は199銘柄(平均上昇率は5.31%)と、9月の324銘柄(同5.26%)から減少しました。10月の10%以上上昇した銘柄数は30銘柄(同15.27%)と、9月の32銘柄(同16.34%)から減少し、2銘柄(9月は5銘柄)が25%以上上昇しました。一方、10月の値下がり銘柄数は304銘柄(平均下落率は6.35%)と、9月の179銘柄(同3.58%)から増加しました。10月の10%以上下落した銘柄数は54名柄(同15.90%)と9月の11銘柄(同12.66%)か増加し、5銘柄が25%以上下落しました(9月はゼロ)。
年初来では、値上がり銘柄数が減少しましたが、なお値下がり銘柄数を大幅に上回っています。値上がり銘柄数は359銘柄(平均上昇率は24.02%)で、275銘柄(同29.84%)が10%以上上昇し、131銘柄が25%以上上昇しました。一方、値下がり銘柄数は140銘柄(平均下落率は14.71%)で、73銘柄(同24.13%)が10%以上下落し、27銘柄が25%以上下落しました。2023年通年では、値上がり銘柄数は322銘柄で、値下がり銘柄数は179銘柄でした。10%以上上昇した銘柄数は248銘柄、10%以上下落した銘柄数は85銘柄でした。143銘柄が25%以上上昇し、20銘柄が25%以上下落しました。
[執筆者]
ハワード・シルバーブラット
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス
シニア・インデックス・アナリスト
※このレポートは、英文原本から参照用の目的でS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(SPDJI)が作成したものです。SPDJIは、翻訳が正確かつ完全であるよう努めましたが、その正確性ないし完全性につきこれを保証し表明するものではありません。英文原本についてはサイトをご参照ください。
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株探ニュース
2024/11/14 11:41
みんかぶニュース 市況・概況
10月は最高値更新も月末に上昇分消す (3) 【シルバーブラットの「S&P500」月例レポート】
●米国経済
○9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、事前予想の47.0に対して47.3となりました。8月は当初発表の47.9から47.0に下方修正されました。
○9月のISM製造業景気指数は、事前予想の47.6に対し、8月から横ばいの47.2となりました。
○9月のサービス業PMIは55.2となり、8月の55.7から低下しました。
○9月のISM非製造業景気指数は54.9となりました。事前予想は8月から横ばいの51.5でした。
○10月のPMI速報値は、製造業は9月の47.3から上昇して47.8、サービス業は9月の55.2から上昇して55.3となりました。
○2024年第3四半期のGDP成長率速報値は前期比年率2.8%でした。事前予想は同3.0%、第2四半期は同3.0%でした。2024年第1四半期は同1.6%、2023年第3四半期は同4.9%でした。個人消費支出(PCE)は前期比3.7%増でした。事前予想は同3.0%増でした(第2四半期は同2.8%増)。
○9月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%上昇となりました。事前予想は同0.1%上昇でした(8月は同0.2%上昇)。前年同月比では2.4%上昇となり、8月の同2.5%から低下しました。食品とエネルギーを除いたコアCPIは、前月比では0.3%上昇、前年同月比では3.3%上昇となりました(8月は同3.2%上昇)。
○9月の生産者物価指数(PPI)は前月比横ばいとなりました。8月は同0.2%上昇でした(7月は同0.1%上昇)。前年同月比では1.8%上昇となり、8月の同1.7%上昇から加速しました。コアPPIは前月比0.2%上昇(8月は同0.3%上昇)、前年同月比では3.0%上昇しました(8月は同2.4%上昇)。
○9月の個人所得は前月比0.3%増となりました。事前予想は同0.4%増でした(8月は同0.2%増)。個人消費支出は事前予想の前月比0.4%増に対して、同0.5%増となりました(8月は同0.3%増)。9月のPCE価格指数は、事前予想通り前月比0.2%上昇となりました(8月は同0.1%上昇)。前年同月比では8月の2.3%上昇から鈍化して2.1%上昇となりました。
○2024年第3四半期の雇用コスト指数(ECI)は前期比0.8%上昇しました。事前予想は同1.0%上昇でした(第2四半期は同0.9%上昇)。前年同期比では3.9%上昇となり、前期と同じだと予想されていた同4.1%上昇を下回りました。
○8月の建設支出は市場では前月比0.3%減が見込まれていたのに対し、同0.1%減となりました。7月分は当初発表の同0.3%減から同0.5%減に下方修正されました。8月の前年同月比は4.1%増となり、7月改定値の同5.3%を下回りました。
○9月の鉱工業生産指数は事前予想の前月比0.1%低下に対し、同0.3%低下となりました。8月は当初発表の同0.8%上昇から同0.3%上昇に下方修正されました。設備稼働率は77.5%となり、8月の77.8%から低下しました。
○9月の自動車販売台数(年率換算)は、事前予想の1530万台に対して、8月の1510万台を上回る1580万台となりました。このうち、北米で生産された自動車の販売台数は1220万台(8月は1150万台)でした。
○9月の小売売上高は前月比0.4%増となりました。事前予想は同0.3%増、8月は同0.1%増でした。
○8月の卸売在庫は事前予想の前月比0.2%増に対し、同0.1%増となりました。7月は同0.2%増でした。
○8月の企業在庫は市場予想通りに前月比0.3%増となりました。7月は当初発表の同0.4%増から同0.3%増に下方修正されました。
○9月の小売在庫は前月比0.4%増となりました。8月分も当初発表の同0.5%増から同0.7%増に上方修正されました。
○9月の卸売在庫は事前予想の前月比0.1%増に対し、同0.1%減となりました(8月は同0.2%増)。
○8月の製造業受注は市場予想が前月比0.2%増であったのに対し、同0.2%減となりました。7月は当初発表の同5.0%増から同4.9%増に下方修正されました。
○9月の耐久財受注は事前予想の前月比0.5%減に対し、同0.8%減となりました。8月は当初発表では同横ばいから、同0.8%減に下方修正されました。
○8月の貿易収支の赤字額は704億ドルとなりました。7月は899億ドルの赤字でした。
⇒9月の財の貿易収支の速報値は958億ドルの赤字が見込まれていたのに対し、1082億ドルの赤字となりました。輸入は前月比3.8%増(8月は同1.4%減)、輸出は同2.0%減(8月は同2.9%増)でした。
○9月の輸入物価指数は前月比0.3%低下の予想に対し、同0.4%の低下となりました。8月は当初発表の同0.3%低下から同0.2%低下に上方修正されました。9月の前年同月比は0.1%低下と、8月の同0.8%上昇を下回りました。9月の輸出物価指数は市場予想の前月比0.4%低下に対し、同0.7%低下となりました。8月は当初発表の同0.3%低下から同0.9%低下に下方修正されました。9月の前年同月比は2.1%低下と、8月の0.9%低下を下回りました。
○10月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値は68.9と、前月の70.1から低下しました。1年先のインフレ期待は2.9%と、前月の2.7%から上昇しました。
⇒10月のミシガン大学消費者信頼感指数の確報値は70.5で、速報値の68.9から上方修正されました。1年先のインフレ期待は2.7%で、速報値の2.9%から下方修正されました。
○民間調査機関コンファレンスボードが発表した10月の消費者信頼感指数は事前予想の99.1を上回る108.7となりました。9月は当初発表の98.7から99.2に上方修正されました。
○9月の景気先行指数は市場予想の前月比0.3%低下に対して、同0.5%の低下となりました。8月は当初発表の同0.2%低下から同0.3%低下に下方修正されました。
●雇用関係
○9月のADP全米雇用統計では民間部門雇用者数が14万3000人増となり、市場予想の12万1500人増を上回りました。8月は当初発表の9万9000人増から10万3000人増に上方修正されました。
⇒10月のADP全米雇用統計では、民間部門雇用者数が23万3000人増と、市場予想の11万5500人増を大幅に上回りました。9月は当初発表の14万3000人増から15万9000人増へと上方修正されました。
○9月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想の13万2500人増を大幅に上回る25万4500人増となりました。8月は当初発表の14万2000人増から15万9000人増に上方修正されました。
⇒9月の失業率は、予想が8月から横ばいの4.2%だったのに対し、4.1%に低下しました(7月は4.3%、6月は4.1%、5月は4.0%、4月は3.9%、3月は3.8%、2月は3.9%、1月と2023年12月、11月は3.7%、10月は3.9%、9月は3.8%でした。2020年2月は3.5%でしたが、同年5月は13.3%となりました)。
⇒労働参加率は8月から横ばいの62.7%となりました(7月も62.7%、6月は62.6%、5月は62.5%、4月と3月は62.7%、2月、1月と2023年12月は62.5%、11月は62.8%、10月は62.7%、9月は62.8%)。
⇒9月の週平均労働時間は、予想が8月から横ばいの34.3時間だったのに対し、34.2時間に減少しました(7月は34.2時間、6月は34.3時間、5月は34.3時間、4月は34.3時間、3月は34.4時間、2月は34.3時間、1月は34.2時間、2023年12月は34.3時間、11月は34.4時間、10月は34.3時間、9月は34.4時間)。
⇒9月の平均時給は前月比0.3%増の予想に対し、同0.43%増(前月の35.21ドルから35.36ドルに増加)となりました(8月は同0.4%増、7月は同0.2%増、6月は同0.3%増、5月は同0.2%増、4月は同0.2%増、3月は同0.3%増、2月は同0.2%増、1月は同0.5%増、2023年12月、11月は同0.4%増、10月は同0.2%増、9月は同0.3%増)。
⇒前年同月比では4.0%増に伸びが加速し、8月は当初発表の同3.8%増から同3.9%増に上方修正されました(7月は同3.6%増、5月は同4.1増、4月は同4.0%増、3月は同4.1%増、2月は同4.3%増、1月は同4.4%増、2023年12月は同4.0%増、11月は同4.0%増、10月は同4.0%増、9月は同4.2%増)。
○8月のJOLTS(求人労働異動調査)によると、求人件数は、市場予想が770万件だったのに対し、804万件となりました。7月は771万1000件でした。
⇒9月のJOLTSでは、求人件数は市場予想の790万件に対し、744万3000件でした。8月は当初発表の804万件から786万1000件に下方修正されました。
○失業保険継続受給件数(季節調整済み)は、前月の183万4000件から186万2000件に増加しました。
⇒週間新規失業保険申請件数(当初報告通り):
→2024年10月3日発表の週間新規失業保険申請件数:22万5000件
→2024年10月10日発表の週間新規失業保険申請件数:25万8000件
→2024年10月17日発表の週間新規失業保険申請件数:24万1000件
→2024年10月24日発表の週間新規失業保険申請件数:22万7000件
→2024年10月31日発表の週間新規失業保険申請件数:21万6000件
※「10月は最高値更新も月末に上昇分消す (4)」へ続く
株探ニュース
2024/11/14 11:41
みんかぶニュース 市況・概況
10月は最高値更新も月末に上昇分消す (2) 【シルバーブラットの「S&P500」月例レポート】
●主なポイント
○10月の株式市場は終値での最高値を4回更新しましたが、月末の日に値を下げ、それまでの上昇分を失う展開となりました。結局、10月は0.99%の下落となりました(配当込みのトータルリターンはマイナス0.91%)。9月は2.02%上昇(同プラス2.14%)、8月は2.28%上昇(同プラス2.43%)、7月は辛うじて1.13%上昇(同プラス1.22%)、6月と5月はそれぞれ3.47%上昇(同プラス3.59%)、4.80%上昇(同プラス4.96%)と力強い上昇を見せていました。これにより、過去3ヵ月間では3.32%上昇(同プラス3.66%)、年初来では19.62%上昇(同プラス20.97%)となり、年率換算すると23.75%上昇(同プラス25.42%)に相当します。過去1年間では36.04%上昇(同プラス38.02%)となっています。
⇒マグニフィセント・セブンのS&P500指数 の10月のトータルリターンに占める割合は若干低下しました(9月のリターンに占める割合は55.2%)。これら7銘柄のS&P500指数の年初来のリターンに占める割合は47.7%となりました(エヌビディアの同指数のトータルリターンに占める割合は25.2%)。10月は7銘柄の株価が平均して0.23%上昇したのに対して、指数構成銘柄の平均騰落率は1.74%の下落となりました。
○10月の主なデータ
⇒S&P500指数は10月も終値での最高値の更新を続けましたが、月間騰落率の6ヵ月連続での上昇とはなりませんでした。10月の騰落率は0.99%下落となりました。9月は2.02%上昇、8月は2.28%上昇、7月は1.13%上昇、6月は3.47%上昇、そして5月は4.80%上昇していました。10月は23営業日のうち11営業日で上昇しました(9月は20営業日のうち12営業日で上昇)。値上がり銘柄数が減少して、値下がり銘柄数を下回り、値上がり銘柄数が199銘柄だったのに対し、値下がり銘柄数が304銘柄となりました。9月は値上がり銘柄数が324銘柄となったのに対し、値下がり銘柄数は179銘柄でした。10月の出来高は前月比10%減、前年同月比では1%減となりました。
→10月は11セクターのうち3セクターが上昇しました。9月は8セクターが上昇、8月は9セクターが上昇しました。10月のパフォーマンスが最高となったのは金融で、2.55%上昇しました(年初来では23.48%上昇、2021年末比では18.98%上昇)。パフォーマンスが最低だったのはヘルスケアで、4.73%下落しました(同7.62%上昇、同4.11%上昇)。
⇒S&P500指数は10月に0.99%下落(配当込みのトータルリターンはマイナス0.91%)して、5705.45で月を終えました。9月は2.02%上昇(同プラス2.14%)して5762.48、8月は2.28%上昇(同プラス2.43%)して5648.40でした。過去3ヵ月では3.32%上昇(同プラス3.66%)、年初来では19.62%上昇(同プラス20.97%)、過去1年間では36.04%上昇(同プラス38.02%)となりました。2023年通年は24.23%上昇(同プラス26.29%)、2022年通年は19.44%下落(同マイナス18.11%)でした。
→S&P500指数は10月に初めて終値で5800を突破し(5815.03)、終値での過去最高値を4回更新しました。9月は5回、8月は0回、7月は7回、6月も7回過去最高値をしました(4月は0回、3月は8回、2月は8回、1月は6回)。年初来での最高値更新回数は47回となりました。2023年は0回、2022年は1回、2021年は70回でした(過去最高は1995年の77回)。
→コロナ危機前に付けた2020年2月19日の高値からは68.49%上昇(同プラス81.42%)となっています。
○米国10年国債利回りは9月末の3.78%から4.29%に上昇して月を終えました(2023年末は3.88%、2022年末も3.88%、2021年末は1.51%、2020年末は0.92%、2019年末は1.92%、2018年末は2.69%、2017年末は2.41%)。30年国債利回りは9月末の4.13%から4.48%に上昇して取引を終えました(同4.04%、同3.97%、同1.91%、同1.65%、同2.30%、同3.02%、同3.05%)。
○英ポンドは9月末の1ポンド=1.3374ドルから1.2898ドルに下落し(同1.2742ドル、同1.2099ドル、同1.3525ドル、同1.3673ドル、同1.3253ドル、同1.2754ドル、同1.3498ドル)、ユーロは9月末の1ユーロ=1.1136ドルから1.0883ドルに下落しました(同1.0838ドル、同1.0703ドル、同1.1379ドル、同1.2182ドル、同1.1172ドル、同1.1461ドル、同1.2000ドル)。
円(対米ドル)は9月末の1ドル=143.71円から152.08円に下落し(同141.02円、同132.21円、同115.08円、同103.24円、同108.76円、同109.58円、同112.68円)、人民元は9月末の1ドル=7.0180元から7.1183元に下落しました(同7.1132元、同6.9683元、同6.3599元、同6.6994元、同6.9633元、同6.8785元、同6.5030元)。
○10月末の原油価格は2.5%上昇し、9月末の1バレル=68.86ドルから同70.57ドルとなりました(2023年末は同71.31ドル、2022年末は同80.45ドル)。米国のガソリン価格(EIAによる全等級)は10月に2.5%下落し、1ガロン=3.220ドルとなりました(9月末は3.303ドル、2023年末は同3.238ドル、2022年末は同3.203ドル、2021年末は同3.375ドル)。2020年末から原油価格は45.7%上昇し(2020年末は1バレル=48.42ドル)、ガソリン価格は38.2%上昇しました(2020年末は1ガロン=2.330ドル)
⇒2024年9月時点のEIAの報告によると、ガソリン価格の内訳は、53%が原油、20%が販売・マーケティング費、11%が精製コスト、16%が税金となっています。
○金価格は9月末の1トロイオンス=2654.50ドルから上昇し、2757.80ドルで10月の取引を終えました(2023年末は2073.60ドル、2022年末は1829.80ドル、2021年末は1901.60ドル、2020年末は1520.00ドル、2019年末は1284.70ドル、2018年末は1305.00ドル)。
○VIX恐怖指数は9月末の16.73から23.16に上昇して10月を終えました。月中の最高は23.42、最低は16.61でした(2022年末は21.67、2021年末は17.22、2020年末は22.75、2019年末は13.78、2018年末は16.12)。
⇒同指数の2023年の最高は30.81、最低は11.81でした。
⇒同指数の2022年の最高は38.89、最低は16.34でした。
⇒同指数の2021年の最高は37.51、最低は14.10でした。
⇒同指数の2020年の最高は85.47、最低は11.75でした。
○目標株価は引き続き上昇しています。S&P500指数に対する市場関係者の1年後の目標株価は2023年11月末時点から11ヵ月連続で上昇し、現在値から12.1%上昇の6394となっています(9月末時点では8.7%上昇の6265、8月末時点では6238)。それ以前の目標値は、9カ月連続の低下から11ヵ月連続の上昇を経て、2023年11月まで2ヵ月連続で低下していました。
ダウ平均の目標株価も3ヵ月連続の上昇から2ヵ月連続の下落を経て、10月まで11ヵ月連続して上昇し、現在値から9.4%上昇の4万5704ドルとなっています(9月末時点では5.1%上昇の4万4468ドル、8月末時点では4万4282ドル)。
※「10月は最高値更新も月末に上昇分消す (3)」へ続く
株探ニュース
2024/11/14 11:40
みんかぶニュース 市況・概況
10月は最高値更新も月末に上昇分消す (1) 【シルバーブラットの「S&P500」月例レポート】
S&P500月例レポートでは、S&P500の値動きから米国マーケットの動向を解説します。市場全体のトレンドだけではなく、業種、さらには個別銘柄レベルでの分析を行い、米国マーケットの現状を掘り下げて説明します。
●THE S&P 500 MARKET:2024年10月
個人的見解:企業利益の(市場予想を上回る)好調は続き、株価はわずかに下落し(10月は0.99%下落、年初来では19.62%上昇)、選挙をめぐる懸念で投資家はすぐにも反応する構え(今年はもはやこれまでか?)
10月30日時点において、市場ではすべてが順調に進んでおり、楽勝とは言わないまでも利益は出ていました。S&P500指数 は6ヵ月連続の上昇(10月30日時点で累計15.45%上昇)、また年初来で9回目の月間での上昇(同年初来で21.88%上昇と47回の史上最高値の更新)の間際まで来ていました。ところが、実際にはそうはなりませんでした。ハロウィーンが市場を怖がらせようとしたのでしょうか。実際に、10月は恐ろしい月であり、下落率が過去最悪の25営業日のうち32%が10月に起こっています。
また、ハロウィーンは「スケープゴート」を生み出し(投資委員会の仕事において、スケープゴートを見つけることは極めて重要です)、マグニフィセント・セブンはグループとして10月31日に急落しました。いや、それも少し違います。10月30日時点でS&P500指数の月初来のトータルリターンはプラス0.96%でしたが、マグニフィセント・セブンを除くとマイナス0.38%でした。つまり、10月30日時点でマグニフィセント・セブンは市場を牽引しており、31日のS&P500指数の1.86%下落を含めても、指数の足かせになったわけではなく、単に10月前半の上昇分が失われたにすぎません。
10月のS&P500指数のトータルリターンは、マグニフィセント・セブンを含めるとマイナス0.91%、7銘柄を除いてもマイナス0.90%と、ほとんど差はありません。それどころか、同指数の年初来リターンのうち48%が7銘柄によるものです。市場では、ここで利益を確定して2ヵ月間の休暇に入るのが最善のように思われますが(そのまま市場に戻らない方がもっと良いかもしれません)、勝つためには市場にとどまる必要があります。そのため、われわれは市場に残り、投資を続けますが、非課税資産や繰延税金資産のことを考えると、ポートフォリオを清算して短期金融商品に投資し、保険として価格の高いオプションを活用するのが良い結果につながる可能性があります。
10月の市場には、野獣を殺すほどの美しさはありませんでしたが、マグニフィセント・ワン、すなわちエヌビディアは指数のリターンに0.57%寄与し、10月の損失を抑えるのに貢献しました(エヌビディアは指数の年初来リターンの25%に寄与しています)。10月は値下がり銘柄数(304銘柄)が値上がり銘柄数(199銘柄)を上回りました。
金は引き続き光り輝き、米10年国債利回りは上昇(価格は下落)し、ガソリン価格は下落して、消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)の動きに寄与しました。米連邦準備制度理事会(FRB)は選挙の翌日から動き始めると予想され、同日に0.25%、さらに12月18日に0.25%の利下げを実施すると見込まれています。
時価総額の72%に相当する銘柄が2024年第3四半期の決算発表を終え、売上高と利益の両方で四半期の過去最高を更新する見通しです。信じられないような話ですが、利益については2025年にかけて毎四半期で四半期ベースでの過去最高の更新が予想され、「素晴らしく偉大で美しい明日」が見込まれます。楽観主義は、従来よりも割高な水準でバリュエーションの新たな定位置を決めたようです。足元で12ヵ月実績株価収益率(PER)は25倍、2025年予想PERは21倍となっています。
11月に関しては、最大の(そして裏話的な面でも)話題は選挙であり、取引に影響を及ぼすことは間違いありません。世論調査に基づくと(2020年は正確ではありませんでしたが)、郵便投票の集計や再集計もあるため、選挙結果が判明するまでに何日か、あるいは裁判所も関与することになれば、さらに時間がかかる可能性があります。いずれにせよ、市場が最も嫌う不確実性が非常に大きくなることは確実です。
誰が大統領になるかによって、金がどこに流れるか、税制や信用はどうなるか、規制政策はどうなるかが左右され、それが明確にならない限り、企業は支出を控えると思われます。重要なのは利益であり、小売り企業はホリデーシーズンのガイダンスを示し始めており、現時点で3%の支出増が見込まれています。そのほか、11月6日-7日と12月17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)、雇用データ(ADP全米雇用統計は予想を大幅に上回り、月次の雇用統計は11月1日に発表されます)やインフレ率など、いずれも取引に影響を及ぼす要素です。
筆者はすでに投票を終えているため(執筆時点で期日前投票は6200万人超)、これ以上のメールや電話、郵便箱への投函はご遠慮ください。11月6日からは、2028年11月7日の選挙に向けた準備が始まります。
●インデックスの動き
○10月の株式市場も上昇相場が続き、過去最高値が更新されましたが、S&P500指数は最終日に上昇分がすべて失われるという結末を迎えました。S&P500指数は10月31日に1.86%下落して、月間では0.99%下落となり、今年に入って2回目の月間での下落となりました(1回目は4月の4.16%下落)。指数は終値で5800を突破し、10月中に終値での最高値を4回更新しました(年初来では47回)。
ダウ・ジョーンズ工業株価平均(ダウ平均)も終値で初めて4万3000ドルを超え、10月中に終値での最高値を7回更新しましたが(年初来では40回)、最終的に下落して月を終えました。
⇒10月にS&P500指数は0.99%下落しました(配当込みのトータルリターンはマイナス0.91%)。9月は2.02%上昇(同プラス2.14%)、8月は2.28%上昇(同プラス2.43%)でした。
⇒過去3ヵ月間のS&P500指数の騰落率は3.32%の上昇となりました(同プラス3.66%)。
⇒年初来では19.62%上昇(同プラス20.97%)となり、年率換算すると23.75%上昇(同プラス25.42%)に相当します。
⇒過去1年間では36.04%上昇(同プラス38.02%)となっています。
⇒10月は値上がり銘柄数が199銘柄、値下がり銘柄数が304銘柄となり、値上がり銘柄数が減少し、値下がり銘柄数を下回りました(9月は値上がり銘柄数が324銘柄に対し、値下がり銘柄数は179銘柄)。
⇒10月は23営業日のうち11営業日で上昇し(9月は20営業日のうち12営業日で上昇、年初来では211営業日のうち119営業日で上昇)、1営業日で1%以上変動しました(9月は5営業日で1%以上変動し、そのうち3営業日が上昇、2営業日が下落)。年初来では42営業日で1%以上変動しました(27営業日が上昇、15営業日が下落)。
⇒11セクターのうち、3セクターが上昇しました(9月は8セクターが上昇)。
○S&P500指数の時価総額は10月に4650億ドル減少して(9月は1兆2630億ドル増加)、48兆2360億ドルとなりました。年初来では8兆1970億ドル増加しました。2023年は7兆9060億ドルの増加、2022年は8兆2240億ドルの減少でした。
⇒ダウ平均は、10月に終値での最高値を7回更新し(年初来では40回)、終値で4万3000ドルを突破しました(終値の最高値は4万3275.19ドル、取引時間中の最高値は4万3325.09ドル)。なお、9月は7回、8月は4回、7月は3回最高値を更新しています。同指数は10月に1.34%下落して(配当込みのトータルリターンはマイナス1.26%)、4万1763.46ドルで月を終えました。9月は1.86%上昇して(同プラス1.96%)4万2330.15ドル、8月は1.76%上昇して(同プラス2.03%)4万1563.08ドルで月を終えました。過去3ヵ月の騰落率は2.25%上昇(同プラス2.72%)、年初来では10.81%上昇(同プラス12.50%)、過去1年間では26.35%上昇(同プラス28.85%)となっています。2023年は13.70%の上昇(同プラス16.18%)、2022年は8.78%の下落(同マイナス6.86%)でした。
○10月の日中ボラティリティ(日中の値幅を安値で除して算出)は、0.81%と9月の1.08%から低下し(8月は1.32%)、年初来では0.91%となっています。なお、2023年通年は1.04%、2022年は1.83%、2021年は0.97%、2020年は1.51%でした(長期平均は1.42%)。
○10月の出来高は、9月に前月比8%増加した後に、同10%減少し(営業日数調整後)、前年同月比では1%減少となりました。2024年10月までの12ヵ月間では前年同期比4%減少しています。2023年通年では前年比1%減で、2022年通年では同6%増でした。
○10月は1%以上変動した日数は23営業日中1日(下落)、2%以上変動した日はありませんでした。9月は1%以上変動した日数は20営業日中5日(上昇が3日、下落が2日)、2%以上変動した日数は1日(下落)でした。年初来では、1%以上変動した日数は42日(上昇が27日、下落が15日)で、2%以上変動した日数は5日(上昇が2日、下落が3日)でした。2023年通年は、1%以上変動した日数が250営業日中63日(上昇が37日、下落が26日)、2%以上変動した日数が2日(上昇が1日、下落が1日)でした。
10月は23営業日中5日で日中の変動率が1%以上となり、2%以上となった日はありませんでした。対して9月は1%以上の変動が20営業日中9日で、2%以上変動した日が3日ありました。年初来では、70日で日中の変動率が1%以上となり、2%以上変動した日数は9日ありました。2023年通年では1%以上の変動が113日、2%以上の変動が13日で、3%以上の変動はありませんでした(直近で3%以上の変動があったのは2022年11月30日)。2022年は1%以上の変動が219日、2%以上の変動が89日、3%以上の変動が20日でした(4%以上の変動が4日、5%以上の変動が1日)。
過去の実績を見ると、10月は57.3%の確率で上昇し、上昇した月の平均上昇率は4.25%、下落した月の平均下落率は4.61%、全体の平均騰落率は0.51%の上昇となっています。2024年10月のS&P500指数は0.99%の下落でした。
11月は61.5%の確率で上昇し、上昇した月の平均上昇率は4.11%、下落した月の平均下落率は4.16%、全体の平均騰落率は0.97%の上昇となっています。
今後の米連邦公開市場委員会(FOMC)のスケジュールは、2024年は11月6日-7日、12月17日-18日、2025年は1月28日-29日、3月18日-19日、5月6日-7日、6月17日-18日、7月29日-30日、9月16日-17日、10月28日-29日、12月9日-10日となっています。
※「10月は最高値更新も月末に上昇分消す (2)」へ続く
株探ニュース
2024/11/14 11:40
みんかぶニュース 市況・概況
ETF売買代金ランキング=14日前引け
14日前引けの上場投資信託(ETF)および指数連動証券(ETN)の売買代金ランキングは以下の通り。
売買代金
銘柄名 売買代金 増加率(%) 株価
1. <1570> 日経レバ 75704 -8.6 26650
2. <1360> 日経ベア2 9055 55.2 299.8
3. <1458> 楽天Wブル 8282 40.9 31480
4. <1321> 野村日経平均 6210 -17.9 40210
5. <1579> 日経ブル2 4484 -18.6 286.1
6. <1459> 楽天Wベア 3615 4.4 493
7. <1306> 野村東証指数 2315 -12.4 2852.5
8. <1365> iF日経Wブ 1941 40.3 40980
9. <2621> iS米20H 1928 43.3 1164
10. <1540> 純金信託 1772 23.7 12090
11. <1357> 日経Dインバ 1542 -60.3 123
12. <1655> iS米国株 1348 -24.5 673.3
13. <1568> TPXブル 1098 -23.3 462.5
14. <1320> iF日経年1 917 69.8 40070
15. <2558> MX米株SP 888 47.8 26895
16. <2563> iS米国株H 783 -37.6 339.1
17. <1343> 野村REIT 754 -1.6 1782.5
18. <2644> GX半導日株 716 112.5 1783
19. <1329> iS日経 643 -61.4 40290
20. <1580> 日経ベア 634 59.3 1555.0
21. <2869> iFナ百Wブ 587 112.7 47780
22. <1545> 野村ナスH無 560 -42.3 33120
23. <1356> TPXベア2 545 18.0 324.8
24. <1346> MX225 535 -7.6 40260
25. <1489> 日経高配50 533 60.5 2258
26. <1326> SPDR 515 38.4 36880
27. <1330> 日興日経平均 484 -48.3 40220
28. <1678> 野村インド株 477 72.8 363.6
29. <2248> iFSP有 462 550.7 46090
30. <1615> 野村東証銀行 437 18.1 370.6
31. <1358> 日経2倍 435 12.1 50020
32. <2244> GXUテック 402 44.6 2392
33. <2017> iFプ150 338 40.2 1073
34. <1557> SPDR5百 320 13.5 93150
35. <2243> GX半導体 304 32.2 1868
36. <2631> MXナスダク 280 0.7 23530
37. <1547> 日興SP5百 274 12.8 10195
38. <2634> 野村SPH有 259 1750.0 2641.5
39. <2840> iFEナ百無 258 200.0 30300
40. <1366> iF日経Wベ 257 -1.9 308
41. <2036> 金先物Wブル 255 82.1 66120
42. <2516> 東証グロース 222 33.7 489.4
43. <1475> iSTPX 206 -6.8 280.9
44. <2038> 原油先Wブル 205 3.0 1778
45. <2865> GXNカバコ 204 36.9 1257
46. <1546> 野村ダウH無 181 31.2 66680
47. <1456> iF日経ベ 172 49.6 2494
48. <1367> iFTPWブ 156 88.0 35780
49. <1597> MXJリート 155 210.0 1709.5
50. <2870> iFナ百Wベ 154 234.8 17590
※売買代金単位:100万円、売買代金増加率:前日前引けに比べた増減率(%)
株探ニュース
2024/11/14 11:35
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