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ベルトラ Research Memo(6):2024年12月期は過去最高の営業収益、黒字転換を見込む
配信日時:2024/10/17 13:36
配信元:FISCO
*13:36JST ベルトラ Research Memo(6):2024年12月期は過去最高の営業収益、黒字転換を見込む
■ベルトラ<7048>の今後の見通し
2024年12月期の連結業績見通しについて同社は、営業収益で前期比76.4%増の5,468百万円、営業利益で350百万円(前期は89百万円の損失)、経常利益で340百万円(同135百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益で264百万円(同76百万円の損失)を見込んでおり、期初の業績予想から変更はない。コロナ禍のサバイバル期間を終えた同社は、2024年12月期をコロナ禍前を超える持続的な成長を実現していくための初年度と捉えている。期末に向けても引き続き、事業拡大と認知度向上などを目的とした成長投資を加速させながら、コロナ禍を経て再構築・強化されてきた事業ポートフォリオを軸に収益を積み上げることによって、コロナ禍前を上回る営業収益を達成することを見込んでいる。2024年12月期の成長投資に関しては、総額で780百万円の投資枠を設けている。事業拡大と認知度向上を目的に、OTA事業とLINKTIVITY事業の各種施策に資金を投じて行く計画だ。具体的な項目と金額は、OTA事業において認知度向上を目的とした投資450百万円、利用頻度及び利用機会の向上を目的とした投資120百万円、日本語ツアーの強化を目的とした投資50百万円、事業生産性向上を目的とした投資60百万円を計画しているほか、LINKTIVITY事業では、新たなソリューション開発による事業領域の拡大を目的として100百万円投資することを計画している。
また、利益面に関しても黒字転換を見込んでいる。持続的成長を実現するための基盤強化を目的に成長投資を積極化しつつも、過去最高の営業収益を達成することにより利益を積み上げ、コスト増を吸収していく構えだ。ただ、歴史的円安などの影響を受け、足元では海外旅行市場の戻りが想定よりも遅れている。こうしたなか、期末に向けてはトップラインの状況に応じた適切なコストコントロールを実施していく方針である。
2024年12月期下期の各事業の方針と取り組みは、以下のとおりである。
(1) 海外旅行事業
海外旅行市場の動向に関しては、コロナ禍の影響はゼロではあるものの、円安や燃料価格上昇などから回復がある程度長期化することを予想している。その前提の下に、保守的なシナリオ Scenario1(年平均65%回復)と外部環境が好転した場合のScenario2(年平均72%の回復率)を想定している。それによると、保守的な想定であるScenario1では2024年12月時点の回復率を70%、外部環境が好転したパターンであるScenario2では、同92%と見込んでいる。外部環境が好転した場合であっても、しばらくはコロナ禍前の水準を回復しないと見ている格好だ。旅行需要は段階的に回復してきてはいるものの、足元の回復スピードは想定よりも遅れている状況である。そうしたなかでも同社は、価値提供領域を旅ナカから旅行市場全体へと広げていくことにより、利用頻度と利用機会を向上させていく。具体的には先述のとおり、同社の体験価値提供領域として大きなウエイトを占めている「観光・体験」に加えて、移動、食事などの活動領域における商品バリュエーションを拡充していくことによりトップラインを伸ばしていく方針だ。同時に、美術館などの観光施設を多く取り扱うチケットプラットフォーム企業との連携も推進していく。同社の強みであるガイドによるツアー商品に加えて、施設関連の商品ラインナップを拡充することにより利用頻度と機会を向上させていく狙いだ。HawaiiActivitiesに関しては、米国本土からハワイへの旅行者数がコロナ禍前の水準を回復してきているなか、引き続きオアフ島を中心に商品の拡充を行い、予約数を伸ばしていく方針だ。
また、中長期的にはグローバル市場への進出も検討していく方針である。出国日本人者数の戻りが想定よりも遅れるなか、アジアを中心とした海外市場へと進出することにより現地の旅行需要を取り込み、業績の拡大に結び付けていく構えだ。
(2) 国内旅行事業
国内旅行市場に関しては、アフターコロナへの移行に伴い旅行者数もコロナ禍前の水準を既に回復している状況である。ただ、市場は正常化しつつあるものの、競合の新規参入などにより、競争度合いが増している状況にあるという。そうしたなか、商品数を確実に増やしながら同社サービスの魅力を継続して高めて行くことに加えて、広告投資によって認知度を高め、予約数を伸ばしていく方針だ。商品ラインナップの拡充に関しては、チケットプラットフォーム企業をはじめとする他企業との連携も積極的に活用していく。具体的には、国内観光施設などを扱っている企業との提携を促進することにより、主力の体験ツアー商品を補完するような商品ラインナップを拡充していく方針だ。
(3) チケットプラットフォーム事業(LINKTIVITY)
インバウンドマーケットが盛り上がりを見せるなか、2024年度の訪日旅行者数がコロナ禍前を上回ることはほぼ確実な状況である。そうしたなかで、既存の訪日旅行者向け鉄道プラットフォーム中核に、対象顧客、商品カテゴリー、販売チャネルを拡大しながらTAM(獲得可能な最大市場規模)を広げることにより成長を加速させていく。特に、同社は中期的な視点から成長著しいインバウンド市場を投資強化領域として定めている。体験領域におけるインバウンド向け新規ソリューションの開発を目的とした投資も積極化していく方針だ。この方針の下、2024年3月には連結子会社のリンクティビティが東京メトロとの資本業務提携により資金調達を実施している。今回の資本提携によって調達した資金を、運営体制の強化によるチケットプラットフォーム事業の拡大と、事業成長促進のための新規サービスの開発に充当していく方針である。同事業は足元の業績も非常に好調で、2024年7月の取扱高は単月として過去最高を記録したという。市場の成長が見込まれるなかで投資を強化することにより、旺盛な需要をしっかりと業績の拡大に結び付けることができる事業基盤を構築に注力していく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
<HN>
2024年12月期の連結業績見通しについて同社は、営業収益で前期比76.4%増の5,468百万円、営業利益で350百万円(前期は89百万円の損失)、経常利益で340百万円(同135百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益で264百万円(同76百万円の損失)を見込んでおり、期初の業績予想から変更はない。コロナ禍のサバイバル期間を終えた同社は、2024年12月期をコロナ禍前を超える持続的な成長を実現していくための初年度と捉えている。期末に向けても引き続き、事業拡大と認知度向上などを目的とした成長投資を加速させながら、コロナ禍を経て再構築・強化されてきた事業ポートフォリオを軸に収益を積み上げることによって、コロナ禍前を上回る営業収益を達成することを見込んでいる。2024年12月期の成長投資に関しては、総額で780百万円の投資枠を設けている。事業拡大と認知度向上を目的に、OTA事業とLINKTIVITY事業の各種施策に資金を投じて行く計画だ。具体的な項目と金額は、OTA事業において認知度向上を目的とした投資450百万円、利用頻度及び利用機会の向上を目的とした投資120百万円、日本語ツアーの強化を目的とした投資50百万円、事業生産性向上を目的とした投資60百万円を計画しているほか、LINKTIVITY事業では、新たなソリューション開発による事業領域の拡大を目的として100百万円投資することを計画している。
また、利益面に関しても黒字転換を見込んでいる。持続的成長を実現するための基盤強化を目的に成長投資を積極化しつつも、過去最高の営業収益を達成することにより利益を積み上げ、コスト増を吸収していく構えだ。ただ、歴史的円安などの影響を受け、足元では海外旅行市場の戻りが想定よりも遅れている。こうしたなか、期末に向けてはトップラインの状況に応じた適切なコストコントロールを実施していく方針である。
2024年12月期下期の各事業の方針と取り組みは、以下のとおりである。
(1) 海外旅行事業
海外旅行市場の動向に関しては、コロナ禍の影響はゼロではあるものの、円安や燃料価格上昇などから回復がある程度長期化することを予想している。その前提の下に、保守的なシナリオ Scenario1(年平均65%回復)と外部環境が好転した場合のScenario2(年平均72%の回復率)を想定している。それによると、保守的な想定であるScenario1では2024年12月時点の回復率を70%、外部環境が好転したパターンであるScenario2では、同92%と見込んでいる。外部環境が好転した場合であっても、しばらくはコロナ禍前の水準を回復しないと見ている格好だ。旅行需要は段階的に回復してきてはいるものの、足元の回復スピードは想定よりも遅れている状況である。そうしたなかでも同社は、価値提供領域を旅ナカから旅行市場全体へと広げていくことにより、利用頻度と利用機会を向上させていく。具体的には先述のとおり、同社の体験価値提供領域として大きなウエイトを占めている「観光・体験」に加えて、移動、食事などの活動領域における商品バリュエーションを拡充していくことによりトップラインを伸ばしていく方針だ。同時に、美術館などの観光施設を多く取り扱うチケットプラットフォーム企業との連携も推進していく。同社の強みであるガイドによるツアー商品に加えて、施設関連の商品ラインナップを拡充することにより利用頻度と機会を向上させていく狙いだ。HawaiiActivitiesに関しては、米国本土からハワイへの旅行者数がコロナ禍前の水準を回復してきているなか、引き続きオアフ島を中心に商品の拡充を行い、予約数を伸ばしていく方針だ。
また、中長期的にはグローバル市場への進出も検討していく方針である。出国日本人者数の戻りが想定よりも遅れるなか、アジアを中心とした海外市場へと進出することにより現地の旅行需要を取り込み、業績の拡大に結び付けていく構えだ。
(2) 国内旅行事業
国内旅行市場に関しては、アフターコロナへの移行に伴い旅行者数もコロナ禍前の水準を既に回復している状況である。ただ、市場は正常化しつつあるものの、競合の新規参入などにより、競争度合いが増している状況にあるという。そうしたなか、商品数を確実に増やしながら同社サービスの魅力を継続して高めて行くことに加えて、広告投資によって認知度を高め、予約数を伸ばしていく方針だ。商品ラインナップの拡充に関しては、チケットプラットフォーム企業をはじめとする他企業との連携も積極的に活用していく。具体的には、国内観光施設などを扱っている企業との提携を促進することにより、主力の体験ツアー商品を補完するような商品ラインナップを拡充していく方針だ。
(3) チケットプラットフォーム事業(LINKTIVITY)
インバウンドマーケットが盛り上がりを見せるなか、2024年度の訪日旅行者数がコロナ禍前を上回ることはほぼ確実な状況である。そうしたなかで、既存の訪日旅行者向け鉄道プラットフォーム中核に、対象顧客、商品カテゴリー、販売チャネルを拡大しながらTAM(獲得可能な最大市場規模)を広げることにより成長を加速させていく。特に、同社は中期的な視点から成長著しいインバウンド市場を投資強化領域として定めている。体験領域におけるインバウンド向け新規ソリューションの開発を目的とした投資も積極化していく方針だ。この方針の下、2024年3月には連結子会社のリンクティビティが東京メトロとの資本業務提携により資金調達を実施している。今回の資本提携によって調達した資金を、運営体制の強化によるチケットプラットフォーム事業の拡大と、事業成長促進のための新規サービスの開発に充当していく方針である。同事業は足元の業績も非常に好調で、2024年7月の取扱高は単月として過去最高を記録したという。市場の成長が見込まれるなかで投資を強化することにより、旺盛な需要をしっかりと業績の拡大に結び付けることができる事業基盤を構築に注力していく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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