注目トピックス 市況・概況
国内株式市場見通し:薄商いだが堅調推移、米企業決算次第では4万円台回復も視野に
配信日時:2024/10/12 14:03
配信元:FISCO
*14:03JST 国内株式市場見通し:薄商いだが堅調推移、米企業決算次第では4万円台回復も視野に
■事前報道通り9日に衆議院解散
今週の日経平均は週間で970.18円高(+2.51%)の39605.80円と上昇。米国の9月雇用統計発表後の円安ドル高、米株高を材料に日経平均は週初から39000円台を回復した。10月9日に石破首相が衆議院を解散、事前に伝わっていたスケジュール(15日公示、27日投開票)通りに衆議院議員選挙が実施されることとなったため、目立った物色こそなかったものの高市トレードでつけた9月27日の戻り高値39829.56円にじりじりと迫る展開に。国慶節明けの中国市場で、上海総合指数、香港ハンセン指数が乱高下したことから、リスク選考の地合いとはならず、戻り高値更新とはならなかったが、週末にかけて3日続伸と週を通して堅調推移となった。ただ、11日に算出されたオプション・ミニ日経平均先物の特別清算指数(SQ)値は、39701.93円(速報値)と上に残す「幻のSQ」に。
なお、10月第1週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を4202億円買い越し、TOPIX先物を4039億円売り越し、225先物を1669億円売り越したことから、合計1506億円の売り越しとなった。一方、個人投資家は現物を1371億円買い越すなど合計で815億円買い越し。自己は現物を1兆2330億円売り越し、信託は現物を2109億円買い越した。
■プライム市場の売買代金は4日連続で4兆円割れ
プライム市場の売買代金は、週明けの7日こそ米雇用統計を材料に売買が活発化したものの、その後は商い閑散となり、4営業日連続で4兆円台を割り込んだ。日経平均はしっかりだが、アドバンテスト<6857>、ファーストリテ<9983>など指数インパクトが大きい銘柄に買いが集中したことから、NT倍率は14.6倍台まで拡大。8月5日の乱高下を除くと、4月上旬以来の水準までNT倍率は拡大しており、TOPIXの弱さと一部の日経平均インパクト銘柄の強さが目立つ。為替市場では1ドル148円台の円安ドル高水準で落ち着いた動きを見せたが、国慶節明けの中国市場の荒い値動きや、4万円台回復を前にした戻り待ちの売りなどが意識され、幅広い銘柄への積極的な買いが手控えられたようだ。衆議院は解散したものの、選挙関連銘柄への目立った物色も見られず、27日の投開票に向けた盛り上がりは今ひとつの状況にある。
一方、2000年以降、衆議院解散は8回あり、日経平均の終値ベースでみると、解散日から投開票前までの勝率は7勝1敗と高く、平均すると4%近い上昇率となっている。「選挙は買い」を意識した強い展開はまだ見られないが、各政党の公約などが出そろう15日の公示をきっかけに、市場も選挙モード入りする可能性はある。
■米決算発表が本格化を迎える
11日の米国株式市場は反発。ダウ平均は前日比409.74ドル高の42863.86ドル、ナスダックは同60.89ポイント高の18342.94、S&P500は同34.98ポイント高の5815.03で取引を終了した。決算発表の本格化を迎え、JPモルガンやウェルズ・ファーゴの良好な決算を受けて、米国株は上昇した。来週は、シティグループやアルコアのほか、NYダウ構成銘柄のゴールドマン・サックス、プロクター・アンド・ギャンブルといった決算も控えている。史上最高値を更新しているNYダウが構成銘柄の急騰で一段高する可能性もあり、決算発表への関心は高めたいところ。また、エヌビディアが6月の史上最高値を起点とした上値抵抗線を上放れていることで、ナスダックも史上最高値更新が期待できよう。
アドバンテストの上昇が目立っているが、東京エレクトロン<8035>にも買いが波及すれば、日経平均押し上げの原動力となる。大証ナイト・セッションの日経225先物は、米国株上昇を受けて、日中終値比150円高の39760円で取引を終えた。強い米国株に東京市場が引っ張られる展開となれば、日経平均は40000円台回復も十分視野に入ろう。
■17日にECB理事会開催
来週、国内では、15日に8月鉱工業生産(確報値)、16日に8月機械受注、17日に9月貿易収支、18日に9月消費者物価指数などが予定されている。
海外では、14日に中・9月貿易収支、15日に英・9月雇用統計、独・10月ZEW景況感指数、欧・10月ZEW景況感指数、8月鉱工業生産指数、米・10月NY連銀製造業景気指数、16日にNZ・第3四半期消費者物価指数、豪・9月Westpac先行指数、英・9月消費者物価指数、小売物価指数、生産者物価指数、南ア・8月小売売上高、米・9月輸入物価指数、17日に豪・9月雇用統計、トルコ・中銀政策金利、欧・ECB政策金利、米・9月小売売上高、10月フィラデルフィア連銀景況指数、週次新規失業保険申請件数、9月鉱工業生産指数、週次原油在庫、18日に中・9月新築住宅販売価格、第3四半期実質GDP、9月鉱工業生産指数、小売売上高、英・9月小売売上高、米・9月住宅着工件数などが予定されている。
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今週の日経平均は週間で970.18円高(+2.51%)の39605.80円と上昇。米国の9月雇用統計発表後の円安ドル高、米株高を材料に日経平均は週初から39000円台を回復した。10月9日に石破首相が衆議院を解散、事前に伝わっていたスケジュール(15日公示、27日投開票)通りに衆議院議員選挙が実施されることとなったため、目立った物色こそなかったものの高市トレードでつけた9月27日の戻り高値39829.56円にじりじりと迫る展開に。国慶節明けの中国市場で、上海総合指数、香港ハンセン指数が乱高下したことから、リスク選考の地合いとはならず、戻り高値更新とはならなかったが、週末にかけて3日続伸と週を通して堅調推移となった。ただ、11日に算出されたオプション・ミニ日経平均先物の特別清算指数(SQ)値は、39701.93円(速報値)と上に残す「幻のSQ」に。
なお、10月第1週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を4202億円買い越し、TOPIX先物を4039億円売り越し、225先物を1669億円売り越したことから、合計1506億円の売り越しとなった。一方、個人投資家は現物を1371億円買い越すなど合計で815億円買い越し。自己は現物を1兆2330億円売り越し、信託は現物を2109億円買い越した。
■プライム市場の売買代金は4日連続で4兆円割れ
プライム市場の売買代金は、週明けの7日こそ米雇用統計を材料に売買が活発化したものの、その後は商い閑散となり、4営業日連続で4兆円台を割り込んだ。日経平均はしっかりだが、アドバンテスト<6857>、ファーストリテ<9983>など指数インパクトが大きい銘柄に買いが集中したことから、NT倍率は14.6倍台まで拡大。8月5日の乱高下を除くと、4月上旬以来の水準までNT倍率は拡大しており、TOPIXの弱さと一部の日経平均インパクト銘柄の強さが目立つ。為替市場では1ドル148円台の円安ドル高水準で落ち着いた動きを見せたが、国慶節明けの中国市場の荒い値動きや、4万円台回復を前にした戻り待ちの売りなどが意識され、幅広い銘柄への積極的な買いが手控えられたようだ。衆議院は解散したものの、選挙関連銘柄への目立った物色も見られず、27日の投開票に向けた盛り上がりは今ひとつの状況にある。
一方、2000年以降、衆議院解散は8回あり、日経平均の終値ベースでみると、解散日から投開票前までの勝率は7勝1敗と高く、平均すると4%近い上昇率となっている。「選挙は買い」を意識した強い展開はまだ見られないが、各政党の公約などが出そろう15日の公示をきっかけに、市場も選挙モード入りする可能性はある。
■米決算発表が本格化を迎える
11日の米国株式市場は反発。ダウ平均は前日比409.74ドル高の42863.86ドル、ナスダックは同60.89ポイント高の18342.94、S&P500は同34.98ポイント高の5815.03で取引を終了した。決算発表の本格化を迎え、JPモルガンやウェルズ・ファーゴの良好な決算を受けて、米国株は上昇した。来週は、シティグループやアルコアのほか、NYダウ構成銘柄のゴールドマン・サックス、プロクター・アンド・ギャンブルといった決算も控えている。史上最高値を更新しているNYダウが構成銘柄の急騰で一段高する可能性もあり、決算発表への関心は高めたいところ。また、エヌビディアが6月の史上最高値を起点とした上値抵抗線を上放れていることで、ナスダックも史上最高値更新が期待できよう。
アドバンテストの上昇が目立っているが、東京エレクトロン<8035>にも買いが波及すれば、日経平均押し上げの原動力となる。大証ナイト・セッションの日経225先物は、米国株上昇を受けて、日中終値比150円高の39760円で取引を終えた。強い米国株に東京市場が引っ張られる展開となれば、日経平均は40000円台回復も十分視野に入ろう。
■17日にECB理事会開催
来週、国内では、15日に8月鉱工業生産(確報値)、16日に8月機械受注、17日に9月貿易収支、18日に9月消費者物価指数などが予定されている。
海外では、14日に中・9月貿易収支、15日に英・9月雇用統計、独・10月ZEW景況感指数、欧・10月ZEW景況感指数、8月鉱工業生産指数、米・10月NY連銀製造業景気指数、16日にNZ・第3四半期消費者物価指数、豪・9月Westpac先行指数、英・9月消費者物価指数、小売物価指数、生産者物価指数、南ア・8月小売売上高、米・9月輸入物価指数、17日に豪・9月雇用統計、トルコ・中銀政策金利、欧・ECB政策金利、米・9月小売売上高、10月フィラデルフィア連銀景況指数、週次新規失業保険申請件数、9月鉱工業生産指数、週次原油在庫、18日に中・9月新築住宅販売価格、第3四半期実質GDP、9月鉱工業生産指数、小売売上高、英・9月小売売上高、米・9月住宅着工件数などが予定されている。
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