注目トピックス 日本株
キューブ Research Memo(9):グローバル戦略では、特に東アジア・ASEAN地域に注力(2)
配信日時:2024/09/20 14:09
配信元:FISCO
*14:09JST キューブ Research Memo(9):グローバル戦略では、特に東アジア・ASEAN地域に注力(2)
■今後の見通し
(2) グローバル戦略
アジア・ASEAN地域を中心に新規取引先開拓が進捗。グローバルECの集客を引き続き強化し、オフライン・オンライン双方から、世界に向けたブランディング展開の素地と収益力強化基盤を構築中である。
a) 台湾
2024年3月、台湾の新光三越A9館にMARK&LONA店舗をオープン。ゴルフフロアの月次売上トップになるなど、順調なスタートを切っている。2024年下期には、台中においても同様の形態の店舗※を出店する予定である。
※ 卸売を通じた現地代理店の出店となるため、キューブ<7112>による投資費用は発生しない。
b) ASEAN
インドネシアでは、高級百貨店内のプレミアムショップや、会員制ゴルフコース等の5ヶ所においてSHOP IN SHOP形式での展開を開始、ベトナムでは、ハノイとホーチミンのショッピングモールでポップアップストアの展開を開始した。シンガポールにおいては、青山店同様に高級感のあるインテリアを取り入れたエリア初の店舗※を9月以降に出店する予定にしている。
※ 卸売を通じた現地代理店の出店となるため、同社による投資費用は発生しない。
c) 韓国
韓国最大級のフラッグシップストア※が、ソウル市江南区 狎鴎亭地区にてリニューアルオープン。本格的なカフェやシミュレーションゴルフ、レッスンスタジオ、フィッティングラボも完備した体験型の店舗において顧客満足度の強化を進める。
※ 卸売を通じた現地代理店の出店となるため、同社による投資費用は発生しない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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(2) グローバル戦略
アジア・ASEAN地域を中心に新規取引先開拓が進捗。グローバルECの集客を引き続き強化し、オフライン・オンライン双方から、世界に向けたブランディング展開の素地と収益力強化基盤を構築中である。
a) 台湾
2024年3月、台湾の新光三越A9館にMARK&LONA店舗をオープン。ゴルフフロアの月次売上トップになるなど、順調なスタートを切っている。2024年下期には、台中においても同様の形態の店舗※を出店する予定である。
※ 卸売を通じた現地代理店の出店となるため、キューブ<7112>による投資費用は発生しない。
b) ASEAN
インドネシアでは、高級百貨店内のプレミアムショップや、会員制ゴルフコース等の5ヶ所においてSHOP IN SHOP形式での展開を開始、ベトナムでは、ハノイとホーチミンのショッピングモールでポップアップストアの展開を開始した。シンガポールにおいては、青山店同様に高級感のあるインテリアを取り入れたエリア初の店舗※を9月以降に出店する予定にしている。
※ 卸売を通じた現地代理店の出店となるため、同社による投資費用は発生しない。
c) 韓国
韓国最大級のフラッグシップストア※が、ソウル市江南区 狎鴎亭地区にてリニューアルオープン。本格的なカフェやシミュレーションゴルフ、レッスンスタジオ、フィッティングラボも完備した体験型の店舗において顧客満足度の強化を進める。
※ 卸売を通じた現地代理店の出店となるため、同社による投資費用は発生しない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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SBSHD Research Memo(10):安定的な配当実施と業績に応じた配当水準の向上を目指す
*16:10JST SBSHD Research Memo(10):安定的な配当実施と業績に応じた配当水準の向上を目指す
■株主還元策株主還元について、SBSホールディングス<2384>は安定的な配当実施と業績に応じた配当水準の向上を基本方針としている。2024年12月期の1株当たり配当金は、前期比5.0円増配の70.0円(配当性向26.5%)と7期連続の増配を予定している。将来的には配当性向で30%程度の水準まで引き上げていく意向であり、今後も安定的かつ継続的な増配を目指す。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2024/09/20 16:10
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SBSHD Research Memo(9):3PL、EC物流、国際物流を強化、高成長を目指す(2)
*16:09JST SBSHD Research Memo(9):3PL、EC物流、国際物流を強化、高成長を目指す(2)
■中期経営計画c) 国際物流2024年12月期の国際物流売上高は前期比4.4%増の540億円を計画している。第2四半期累計で255億円、進捗率で47.3%となっており、今後海上運賃や為替動向に大きな変動が無ければ達成可能な水準と見られる。国際物流の取り組みに関しては、2024年第2四半期までにSBS古河物流の香港・上海拠点、フィリピン現地法人をSBSリコーロジスティクスの拠点と統合し、SBS東芝ロジスティクスの海外拠点との2系統体制を整備した。今後は東・東南アジアの発着貨物及び同地域のローカル物流の取引拡大に注力し、将来的に欧米も含めたグローバルネットワーク拡充を目指し、M&Aも視野に入れている。対象としては、現地で日系企業向けに3PLサービスを提供している企業で、売上規模としては10~30億円程度の企業となる。国内で培ってきたコスト競争力の高い3PLのノウハウを海外に移転することで、海外の3PL事業拡大を視野に入れている。(2) 物流事業基盤の整備・拡充3PL、EC物流、ラストワンマイルなど、物流事業を支えるインフラ(物流施設、輸配送ネットワーク、人財)を強化する。物流施設の運営面積は2023年12月末の96.8万坪に対して、2024年12月末は11.5万坪増加の108.3万坪となる計画だ。また、計画中や確保済みの用地も含めれば122万坪まで拡大余地がある。運営面積と比例して売上高が伸びると仮定すれば、これらの物件だけで物流事業の売上高は2023年12月期実績の1.25倍増となる5,100億円が視野に入ることから、2025年12月期の売上目標4,681億円も通過点と言える。また、輸配送ネットワークの拡充については、国内のEC物流網の全国展開や、冷凍・チルドBtoB全国配送網の再構築(SBSフレックで一宮センター、厚木低温DCセンター)を2024年に実施し、幹線ネットワークとラストワンマイル網を強化する。人財については採用強化に加え、リスキリングやグループ内人事交流などを行い、リソースを拡充する方針だ。(3) LT×IT=物流DXSBSホールディングス<2384>は、「LT×IT」を推進することで業界トップクラスの省力省人化を実現し、収益性の向上を目指す。2022年12月に先端LT検証施設「LTラボ」を開設し、国内外から取り寄せた次世代ロボットの動作検証やデータ収集を行い、導入効果が期待できる次世代ロボットについて、各拠点で実際に稼働させデータ収集を行っている段階にある。2024年12月期第2四半期累計の導入実績としては、GTP(Good to Person)系ロボット(棚搬送型/高層型)を「野田瀬戸物流センターA棟」(EC物流お任せくん)に、搬送系ロボット(AGF/AGV)を「野田瀬戸物流センターA棟」(SBSロジコム)、「前海倉庫」(SBSリコーロジスティクス、中国)、「北関東物流センター」(SBS東芝ロジスティクス)に導入した。また、下期は2024年10月に「物流センター横浜金沢」内に「新LTラボ」を開設し、高密度&高出力ロボットの検証を開始するほか、ロボットアーム/GTP系ロボット連動のPoCを実施する。また、GTP系ロボットを那須ロジセンター(SBS東芝ロジスティクス)、NRC支店(SBSロジコム)に導入するなど段階的に各拠点への導入し、高密度&高生産性に加えてフレキシブル性を兼ね備えたロボットソリューションの検証を行う。当面は生産性を庫内作業者と同等水準まで引き上げることを目標としており、収益性の面で導入効果が顕在化するのは2025年12月期以降となる見通しだ。(4) サステナビリティ経営基盤の強化同社はサステナビリティ経営を支えるガバナンスの強化と、「安全、環境、人財」の3分野における重要課題(マテリアリティ)に取り組むことで、持続可能な社会の実現と企業価値の両立を目指している。マテリアリティのうち、「安全」では重大事故ゼロを目標に、安全・安心な物流サービスの提供を実現すべく、運輸安全マネジメントの推進や安全教育カリキュラムの実施に取り組む。「環境」では、電気自動車の導入や燃費改善に向けた取り組みのほか、「LT×IT」を活用し効率化された物流施設を開発することで温室効果ガスの排出量削減を目指す。電気自動車については、1トンクラスの商用型バンを導入し、SBS即配サポートの配送業務で活用しているほか、投資負担軽減のため、小型中古トラックのEV改造にもメーカーと共同で取り組んでいる。2024年7月からSBS自動車学校(株)の姉崎自動車教習所で実用に向けた試験走行を開始している。EV車の導入実績は2024年6月末に33台となり、2024年末までにEV改造車も含めて40台を導入する計画となっている。「人財」の育成に関しては、グループ各社から次世代経営層、リーダー層としてポテンシャルを有する課長・部長クラスから人材を選抜し、階層別に2種のプログラムを策定し、約1年にわたる専門研修を経て実際のポストへ登用し、実務を通じて成長促進を図る仕組みとなっている。現在2期目のプログラムが進行中で1~2期合わせて修了者が100名超となる見込みだ。また、2024年問題でドライバー不足が業界共通の課題となるなか、同社は外国人ドライバーの採用に向けた準備を開始した。2024年4月に外国人在留資格の「特定技能1号※」に「自動車運送業」が追加されたことで、海外からの外国人ドライバーの採用が可能となったためだ。技能水準や日本語能力を試験等で確認する必要があるため、海外の自動車教習所や日本語学校と協業し、またSBS自動車学校も活用しながら外国人ドライバーを採用・育成し、ドライバー不足を解消していく考えだ。※ 在留期間は通算で上限5年。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2024/09/20 16:09
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SBSHD Research Memo(8):3PL、EC物流、国際物流を強化、高成長を目指す(1)
*16:08JST SBSHD Research Memo(8):3PL、EC物流、国際物流を強化、高成長を目指す(1)
■中期経営計画2. 重点施策と進捗状況(1) グループ総合力の強化(グループプラットフォーム戦略と各社の独自戦略)a) 3PL事業3PLの国内市場規模は2023年度で約4.2兆円、うちSBSホールディングス<2384>の市場シェアは5%台後半の水準と業界大手の一角を占めている。業界全体の年平均成長率は2010年度以降、年率8%で拡大を続け、物流業界に占める比率も上昇傾向にある。今後も高騰する人件費や燃料費に加え、2024年問題にかかる労働時間規制などに対応するため、年率10%程度の成長が続くものと予想される。荷主企業が3PLを活用するメリットとして、省コスト化だけでなく今後は物流専業企業としての高い専門性や高度なシステムを活用するメリットが増大すると考えられる。こうしたなか、3PLの豊富な実績と「LT×IT」の専門部隊(約270名)を持つ同社グループは、今後数年間は既存顧客との取引深耕だけでなく、新規顧客を獲得する好機になると弊社では見ている。同社の2024年12月期の3PL売上高は、前期比0.1%増の2,381億円を計画しており、このうち第2四半期累計で1,194億円、進捗率で50%とほぼ計画通りに進捗した。新規顧客の獲得や既存業務の拡大により荷量減を吸収した。下期は2024年2月に開業した「野田瀬戸物流センターA棟」の稼動率上昇に加えて、同年8月に開業した「物流センター横浜福浦」(1.7万坪満床稼働予定)や同年9月に「医療プラットフォーム」(8,700坪)※の拡大運営がスタートする「柏沼南倉庫」の貢献により一段の売上拡大が期待される。2025年12月期の売上目標2,555億円の達成も射程圏内にあると見られる。※ 医療機器・消耗品の物流に適した空調システム等が整備されている4F建て倉庫。b) EC物流国内BtoCのEC物販市場は2022年の13.9兆円※から2030年には20兆円(年率4.6%成長)になると予想されており、同市場を積極的に取り込むことで、2030年12月期にグループのEC物流関連売上高を2022年12月期から1,000億円上乗せする目標(「EC1000」プロジェクト)を掲げている。2024年12月期の売上高は前期比15.2%増の644億円を計画しており、物流事業に占める構成比率も前期の13.7%から15.2%に上昇する見通しだ。第2四半期累計売上高は290億円で進捗率は45.2%となっているが、「野田瀬戸物流センターA棟」の稼動率上昇に加えて、2024年12月に2番目のEC物流拠点(約2千坪)を大阪で稼働する予定で、通期計画の達成は可能と見られる。※ 出所:経済産業省「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」「野田瀬戸物流センターA棟」では第2四半期までに計画通り14社の立ち上げを完了しており、受注状況についても計画を上回るペースとなっている。サプリメントや食品、化粧品等で需要のある定温設備(20度帯、30度帯)や冷凍冷蔵庫(約500坪)を整備していることも、受注が好調な一因と見られる。このため、同センターにおけるEC物流専用フロアを2025年春までに当初計画の1万坪から1.5万坪に拡張する予定となっている。また、2024年3月より大手EC事業者から受託して東名阪エリアで開始した置き配サービスを横展開すべく、自社ブランドを立上げサービスを開始、一般顧客の需要を取り込んでいく戦略だ。2024年12月には棚ロボットや高層型ロボット等の稼動に加えて、EC物流専用WMS(Warehouse Management System:倉庫管理システム)を立ち上げるなど、「LT×IT」を駆使した生産性向上にも取り組んでいく。そのほか、中小EC事業者の獲得に向けたプラットフォームとして、2023年1月に開始したECビジネスのフルフィルメントサービス「EC物流お任せくん」については顧客獲得が順調に進んでいる。2024年7月には認知度向上と物流センターの採用力向上を目的に、人気若手俳優による新CMなども投下するなどしており、今後はSNSメディアも積極的に活用しながら、ドライバーや若手社員の採用を強化する。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2024/09/20 16:08
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SBSHD Research Memo(7):2025年12月期売上目標の達成は物流事業の回復とM&Aが鍵を握る
*16:07JST SBSHD Research Memo(7):2025年12月期売上目標の達成は物流事業の回復とM&Aが鍵を握る
■中期経営計画SBSホールディングス<2384>は「ロジスティクス×IT」で成長するメガベンチャーを標榜しており、業界トップティアの地位を確固たるものとし、あらゆる顧客の物流ニーズに応えるとともに、社会と共生し信頼される企業を目指している。2023年12月期からスタートした3ヶ年の中期経営計画「SBS Next Stage 2025」では経営ビジョンとして、1) サービスの提供を通じ顧客の価値創造へ貢献すること、2) 社会インフラとしてESGを重視し、すべてのステークホルダーに貢献すること、3) 継続的かつ業績に応じた利益還元を実施すること、の3点を掲げ、さらなる企業価値の向上と持続的な成長を目指している。1. 経営数値目標経営数値目標として最終年度となる2025年12月期に売上高5,000億円、営業利益275億円、営業利益率5.5%を掲げていたが、2023年12月期の業績が海外物流事業の大幅減によって当初計画を下回ったため、現状はややハードルが高くなっている。ただ、2024年内に日本精工の物流子会社であるNSKロジスティクスの株式の66.61%を取得すべく協議を進めており、NSKロジスティクスのグループ化で200億円超の売上が加わると推定されるほか、海外でも3PL企業等のM&Aを検討していることから、M&Aの状況や今後の物流事業の回復ペースによっては売上高で目標達成が射程圏内に入るものと弊社では見ている。なお、NSKロジスティクスについては国内事業のみであり、日本精工の海外事業分については現在、外部の物流会社を活用している。同社はこれまでのM&Aと同様に、将来的にはこの海外事業分についても取り込んでいくことも視野に入れており、そうなれば最大500億円規模まで日本精工グループ向けだけで売上を獲得できる可能性がある。事業セグメント別業績を見ると、物流事業が既述のとおり下振れしているものの、不動産事業やその他事業はおおむね計画通りの進捗となっている。物流事業については、海外物流事業の回復に加えて、EC物流や3PLなど注力事業の売上高をどの程度伸ばせるかがポイントとなる。また、利益率は2023年12月期の2.8%から2025年12月期は4.1%を目指している。主にはPMI効果が顕在化するSBSリコーロジスティクスやSBS東芝ロジスティクスなどで収益性の向上を見込んでいるが、2021年12月期の利益率が4.1%だったことを考えれば、達成可能な水準と考えられる。今後の料金適正化や積載効率の改善、人員の最適配置による生産性などに取り組むことで収益性向上を図る。積載効率については荷物の効率的な積載方法についてビデオ研修なども行いながら、ドライバーに浸透させていく。差別化戦略として「LT×IT」の導入も積極的に進めているが、当面はトライアンドエラーを繰り返しながら運用ノウハウを蓄積する先行投資段階と位置付けており、導入効果が顕在化するのは早くても2025年12月期以降となりそうだ。不動産事業は、物流施設の流動化を計画的に進めていくことで安定した収益を確保する。また、3年間の投資計画は総額980億円(M&A含む)と、2022年12月期までの実績(550億円)から1.8倍に増額する。内訳は経常投資で160億円(2022年12月期までの実績は130億円)、戦略投資で820億円(同420億円)となる。戦略投資には物流施設の開発やLT×IT分野などへの投資が含まれる。2024年12月期第2四半期累計では物流施設の開発で132億円、その他投資で60億円の投資を行い(2023年12月期は物流施設の開発で128億円、その他投資で90億円)、1年半で4割強の予算消化率となっている。今後、M&A投資が加わるためおおむね順調な進捗と言える。足元の市場環境は厳しいものの、これら投資を着実に進めていくことが中長期的な成長を実現するためには必要と考えており、2030年12月期の売上目標7,000億円に向けて今後も投資を継続する方針だ。投資資金としては自己資金や借入金のほか、物流施設の早期流動化で賄っていく。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2024/09/20 16:07
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SBSHD Research Memo(6):物流事業の下振れリスクはあるも、2024年12月期は計画達成を目指す
*16:06JST SBSHD Research Memo(6):物流事業の下振れリスクはあるも、2024年12月期は計画達成を目指す
■業績動向4. 2024年12月期の業績見通し2024年12月期の連結業績は、売上高で前期比4.2%増の450,000百万円、営業利益で同6.5%増の21,000百万円、経常利益で同3.8%増の20,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.4%増の10,500百万円と期初計画を据え置き、2期ぶりの増収増益に転じる見通しだ。第2四半期までの進捗率は売上高で49.3%、営業利益で52.2%となっているが、事業セグメント別で見れば、物流事業の営業利益の進捗率が34.3%とやや低く、下期の海外での物流量や海上運賃の動向次第で若干の下振れリスクは残ると弊社では見ている。SBSホールディングス<2384>は、2024年に入って国内で新設した物流拠点における新規顧客獲得や既存顧客との取引深耕による売上拡大のほか、料金適正化に取り組むことで下期に挽回し、期初計画の達成を目指す。なお、為替前提レートは139円/米ドルと前期並みの水準としている。(1) 物流事業物流事業の売上高は前期比3.9%増の424,800百万円、営業利益は同13.5%増の13,050百万円を計画している。計画の前提となる海上コンテナ運賃は期中平均で前期比若干の下落を想定しており、物量も家電製品・半導体などを中心に減少する見込みで、海外物流の減少分を国内物流における新規物流拠点の開設も合わせた新規顧客の獲得並びに既存顧客との取引深耕、料金の適正化などにより吸収していく計画だ。第2四半期までの通期計画に対する進捗率は、売上高で48.2%、営業利益で34.3%となっており、営業利益に関しては既述のとおりSBS東芝ロジスティクスの落ち込みが影響している。足元の海上運賃については地政学リスクの高まりもあって想定よりも上向いているが、欧米での景気減速が続くなかで海外の物量が減少する可能性がある。一方、国内における新規物流拠点については、2024年2月に開業したグループ最大規模の「野田瀬戸物流センターA棟」(千葉県、4.3万坪)の稼動率が順調に上昇しており、現状3万坪が埋まり、2025年春までには満床となる見通しだ。当初は4フロアのうち、EC物流専用フロアとして1万坪、残り3フロアはグループ会社で埋めていく予定であったが、EC物流の引き合いが活発なことから、同フロアを1.5万坪と当初計画に対して5割の増床を行う予定となっている。また、大阪でも新たなEC物流拠点(約2千坪)を2024年12月に開設する予定となっている。そのほか、同年8月には「物流センター横浜福浦」(SBSリコーロジスティクス、1.7万坪)の開設、同年9月には「柏沼南倉庫」(SBS東芝ロジスティクス、8,700坪)の拡大運営などが予定されている。物流拠点の運営面積は、2024年12月期末に前期末比11.9%増の108万坪に拡張する計画となっており、国内売上高も下期に一段と拡大するものと予想される。国内における料金適正化による増益効果は通期で20億円程度を見込んでいる。第2四半期累計で5.4億円と進捗率は低いが、「物流の2024年問題」の影響が広がるなかで料金改定の必要性に関する荷主側の理解も浸透し始めており、通期で20億円程度は可能と同社では見ている。なお、主要グループ会社別の業績計画ではSBS東芝ロジスティクスグループが売上高で前期比2%増、営業利益で同5%増、SGSリコーロジスティクスグループが売上高で同6%増、営業利益で同24%増、SBSロジコムグループが売上高で同4%増、営業利益で同4%増といずれも増収増益を見込んでいたが、SBS東芝ロジスティクスに関しては第2四半期までの営業利益の進捗率が32%と低く、通期の増益はやや厳しい状況と見られる。収益悪化要因は、国内外における半導体・家電製品等の物量減少だけでなく、新規事業所開設コストなど成長を見据えた先行投資を実施している影響も含まれており、中期的に見ればネガティブに捉える必要はないと弊社では考えている。同社でも現在、構造改革(積載効率の向上、人員の最適配置等)に取り組んでおり、2025年12月期はこれらの効果で10~20億円のコスト改善につなげ、V字回復を目指す。SBSリコーロジスティクスグループの利益率改善が大きくなるが、これは前期に稼働を開始し、立ち上げコストが嵩んだ「物流センター一宮」(愛知県、1.7万坪)の生産性が向上することや、リコーグループ以外の新規顧客の獲得を見込んでいるためだ。第2四半期までは海外物流の物量減や海上運賃の下落により進捗率が売上高で47%、営業利益で43%と若干遅れ気味となっているが、下期で挽回可能な水準と思われる。SBSロジコムグループについては、第2四半期までの進捗率が売上高で48%、営業利益で49%と順調に進んでおり、通期計画も達成可能なペースとなっている。(2) 不動産事業不動産事業の売上高は前期比9.3%増の15,190百万円、営業利益は同0.1%増の7,970百万円を見込む。第4四半期に「深川倉庫」(東京都)を流動化し、売却益約15億円を計上する見込みであることから、開発事業に関しては前期比約6億円の増益となる見込み。一方、賃貸事業は流動化が進むことや減価償却費の増加、一部倉庫の稼働率低下などもあって若干の減収減益で計画に織り込んでいる。下期に賃貸物件の稼働率低下がなければ、利益ベースでは若干の上振れが見込めそうだ。(3) その他事業その他事業の売上高は前期比7.3%増の10,050百万円、営業利益は同11.2%増の400百万円となる見通し。マーケティング事業や太陽光発電事業などで増収増益を見込む。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2024/09/20 16:06
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SBSHD Research Memo(5):不動産流動化スキーム活用による資金効率の向上により、財務体質改善が進む
*16:05JST SBSHD Research Memo(5):不動産流動化スキーム活用による資金効率の向上により、財務体質改善が進む
■業績動向3. 財務状況と経営指標2024年12月期第2四半期末の財務状況について、資産合計は前期末比10,909百万円増加の312,226百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が4,416百万円、棚卸資産が2,782百万円それぞれ増加した。固定資産は有形固定資産が3,168百万円、投資その他資産が1,579百万円それぞれ増加し、のれん及び顧客関連資産等の無形固定資産が712百万円減少した。負債合計は前期末比5,744百万円増加の204,469百万円となった。未払法人税等が977百万円減少した一方で、有利子負債が5,477百万円、賞与引当金が338百万円、資産除去債務が371百万円それぞれ増加した。純資産合計は同5,164百万円増加の107,756百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより利益剰余金が3,875百万円増加したほか、為替換算調整勘定が722百万円、非支配株主持分が407百万円増加した。経営指標を見ると、安全性を示す自己資本比率は前期末の26.4%から27.0%に上昇、ネットD/Eレシオは0.90倍から0.87倍に低下するなど、財務体質の改善傾向が続いている。2021年12月期以降は大型投資案件がなく、不動産流動化スキームにより資金効率を高めてきたことで、フリーキャッシュ・フローがプラスで推移してきたことが財務体質の改善につながっている。M&Aについては、2024年内にNSKロジスティクス(株)の株式取得が見込まれているほか、海外のM&A案件も進む可能性があり、これらの動向次第で2024年12月期のフリーキャッシュ・フローは一時的にマイナスに転じる可能性もある。SBSホールディングス<2384>では、自己資本比率を2025年12月期に30%まで引き上げることを目標に掲げている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2024/09/20 16:05
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SBSHD Research Memo(4):物流事業は減収減益となるも、成長投資は着実に推進
*16:04JST SBSHD Research Memo(4):物流事業は減収減益となるも、成長投資は着実に推進
■業績動向2. 事業セグメント別の動向(1) 物流事業SBSホールディングス<2384>の物流事業の売上高は前年同期比0.3%減の204,897百万円、営業利益は同31.1%減の2,020百万円となった。売上高の増減要因を見ると、国内における新規顧客の獲得や既存顧客の取引拡大により10,149百万円、料金適正化で969百万円、円安効果で1,600百万円の増収要因となった一方で、国内の物量減で7,006百万円、海外の物量減及び運賃下落で6,365百万円の減収要因となり、前年同期並みの売上水準となった。海外物流に関しては、半導体や家電製品、OA機器·サプライ品等の物量が減少した。国内の新規顧客獲得では、EC大手事業者の置き配サービスを受託したほか、2024年2月に「野田瀬戸物流センターA棟」を開業し、順調に顧客が埋まっていったことも増加要因となった。一方、営業利益の増減要因を見ると、国内新規·既存顧客の拡大で770百万円、料金適正化で543百万円、為替変動で24百万円の増益要因となったのに対して、国内の物量減及びコスト上昇等で2,484百万円、新規事業所開設コストで632百万円、海外物量減及びコスト上昇等で241百万円の減益要因となった。国内の物量減·コスト上昇分のうち、約半分は物量減によるもので、残りの大半は賃借料(新規物流拠点)や庸車費用の増加によるものとなっている。また、主要3社以外の業績動向については、SBSフレックが事業拠点開設費用の増加、SBSゼンツウが採用コストの増加、SBS即配サポートの一部顧客が競合に奪取されたことでそれぞれ減益となったが、おおむね会社計画どおりの進捗となったようだ。(2) 不動産事業不動産事業の売上高は前年同期比3.2%減の12,213百万円、営業利益は同16.5%減の6,158百万円となった。このうち、不動産流動化事業については売上高で同443百万円減、営業利益で同933百万円減となった。第1四半期に「新杉田物流センター」(神奈川県)の流動化を実施し、約60億円の売却益を計上した(前年同期は2件実施し、約69億円の売却益を計上)。一方、賃貸事業は売上高で45百万円増、営業利益で同282百万円減となった。減益要因は、「野田瀬戸物流センターA棟」の開業に伴う減価償却負担増に加えて、一部の賃貸倉庫で空床が発生したことが要因だ。(3) その他事業その他事業の売上高は前年同期比2.8%増の4,628百万円、営業利益は同10.5%減の178百万円となった。売上高はマーケティング事業で増収となったが、利益面では人材及び環境事業における外注費並びに仕入コストの増加が響いて減益となった。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
2024/09/20 16:04
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SBSHD Research Memo(3):2024年12月期第2四半期累計業績は減収減益となるも、おおむね計画どおり
*16:03JST SBSHD Research Memo(3):2024年12月期第2四半期累計業績は減収減益となるも、おおむね計画どおり
■業績動向1. 2024年12月期第2四半期累計の業績概要SBSホールディングス<2384>の2024年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比0.4%減の221,739百万円、営業利益で同23.1%減の10,958百万円、経常利益で同20.7%減の11,385百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同21.1%減の6,456百万円となった。世界的な物価上昇や欧米での金融引き締め施策による景気減速により、海外の物量が落ち込んだほか海上運賃が下落したこと、また国内における新規事業拠点の開設費用や賃借料の増加などもあって、主力の物流事業の売上高が同653百万円減、営業利益が同2,020百万円減となったほか、不動産事業でも流動化実施金額の減少により売上高が同397百万円減、営業利益が同1,216百万円減となるなど主力2事業が落ち込んだことが減収減益要因となった。会社計画比では、不動産事業やその他事業がおおむね計画どおりに推移したが、物流事業の下振れにより売上高で1.9%、営業利益で4.7%の未達となった。特に、SBS東芝ロジスティクスの業績が計画比で大きく落ち込んだ。ただ、持分法による投資利益が前年同期比97百万円増、補助金収入が同231百万円増となるなど営業外収支が計画よりも改善したことで、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益は会社計画を若干上回った。グループ会社別の業績を見ると、SBS東芝ロジスティクスグループが海上運賃下落や半導体・家電等の物量減により売上高で前年同期比2.7%減の56,986百万円となり、それに新規事業開設コスト増などが加わり営業利益で同43.3%減の1,425百万円となった。SBSリコーロジスティクスグループも同様に、海上運賃下落や海外向け物量減により売上高で同3.4%減の50,691百万円、営業利益で同6.0%減の1,873百万円となった。海外については特に東南アジアから欧州向け航路が地政学リスクの高まりにより一時的にストップしたことも物量減の要因となったようだ。SBSロジコムグループは国内における新規顧客の獲得が増加したほか料金の適正化も進んだこともあり、売上高で同5.3%増の36,492百万円、営業利益で同6.4%増の2,915百万円と堅調に推移した。その他の子会社合計では売上高で同0.7%増の77,569百万円、営業利益で同32.2%減の4,744百万円となった。不動産流動化金額の減少が主な減益要因だが、物流子会社についても先行投資負担増などもあって減益となったようだ。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
2024/09/20 16:03
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SBSHD Research Memo(2):3PLと自社開発した物流施設の流動化による独自ビジネスモデル展開
*16:02JST SBSHD Research Memo(2):3PLと自社開発した物流施設の流動化による独自ビジネスモデル展開
■会社概要1. 会社沿革SBSホールディングス<2384>は1987年、首都圏で「即日配送」という当時にはなかった配送システムを提供するユニークな会社として、現代表取締役社長の鎌田正彦(かまたまさひこ)氏によって設立された。2003年には日本証券業協会に株式を店頭登録し、財務基盤を強化したうえでM&A戦略を積極化し業容を拡大した。2004年に雪印物流(株)(現 SBSフレック(株))を子会社化したのを皮切りに、2005年に東急ロジスティック(株)(現 SBSロジコム(株))、2006年に(株)全通(現 SBSゼンツウ(株))、2018年にリコーロジスティクス(現SBSリコーロジスティクス)、2020年に東芝ロジスティクス(現SBS東芝ロジスティクス)など国内大手企業の物流子会社を中心に相次いでグループ化し、事業規模拡大の原動力となった。また、物流事業の拡大と合わせて、3PL事業※を強化していくための物流施設の開発も2004年より開始した。流動化スキームによって投資資金を早期回収し、新たな物流施設開発のための投資に回していく同社独自のビジネスモデルを積極的に推進しているほか、M&Aで大手物流企業をグループ化したことで、物流拠点の運営面積は2020年末の約53万坪から2024年6月末には105万坪と3年半で約2倍に急拡大した。今後もこれら成長戦略の推進により、さらなる事業拡大を目指している。※ 同社の3PL事業の定義は、荷主より直接受託し、3年以上にわたって一連の(複数の)業務を一括して請け負っている案件を指す。2. 事業内容同社の事業セグメントは物流事業、不動産事業、その他事業の3つのセグメントで構成されている。物流事業が売上高の9割強、営業利益でも過半を占める主力事業となっている。不動産事業については、保有物流施設の流動化による売却益が大半を占めるため、施設売却の時期や規模によって利益も変動する傾向にあるが、経年では営業利益60〜70億円の水準で実施されている。事業セグメント別の概要は以下のとおり。(1) 物流事業物流事業では、主に企業間物流の分野で総合的な物流サービスを展開している。具体的には、荷主である顧客企業の物流業務を請け負う3PL事業や、全国ネットワークを持つ三温度帯(冷凍・冷蔵・常温)での食品物流や一般物流、小型貨物を即日配達する即配サービスのほか、国際物流事業などをグループ各社で展開している。2023年12月期における主要会社別の売上構成比(全社売上比)で見ると、SBS東芝ロジスティクスグループが26.7%、リコー<7752>製品や大塚商会<4768>の「たのめーる」(オフィス用品通販)などの物流や3PLを手掛けるSBSリコーロジスティクスグループが23.5%となり、これらで売上高の約5割を占めている。次いでEC物流や小売業のような多品種小ロットを取り扱う3PLを強みとするSBSロジコムグループが16.4%、食品物流・低温物流を主力とするSBSフレックが10.4%、個人・企業間や個人向けの即日配送を行うSBS即配サポート(株)が8.5%、個人宅配(生協)や農産品物流などを行うSBSゼンツウが4.8%となっており、そのほか2021年末に子会社化したSBS古河物流(株)などが続いている。営業エリアはSBS東芝ロジスティクスとSBSリコーロジスティクス、SBSフレック、SBS古河物流が全国に展開しており、SBS即配サポートは首都圏、その他グループ会社は関東、関西、中部を中心とした主要都市圏で展開している。また、国際物流に関してはSBS東芝ロジスティクスグループ、SBSリコーロジスティクスグループの2系統で主に展開している。同社は2023年12月期よりスタートした中期経営計画における成長戦略として、3PL、EC物流、国際物流の3事業を強化する方針を打ち出している。これら3事業の売上構成比について見ると、2023年12月期では3PLが58%※、EC物流が14%、国際物流が13%となっている。※ 3PLは契約種類別の売上構成比となるため、そのなかにはEC物流や国際物流が含まれるケースがある。(2) 不動産事業不動産事業では、自社グループにおける3PL事業を展開していくための物流施設を開発、流動化して収益を獲得する開発事業と、従来から保有しているオフィスビルやマンションなどの賃料収入、及び自社のオペレーションが入らず賃料のみを収受している物流施設からの収入などからなる賃貸事業で構成されている。同社の不動産流動化のビジネスモデルは、低リスク高収益であることが特長となっている。新たな物流施設の開発にあたっては、物流事業者固有のライセンスを活用するとともに専門性を有するアセットマネジメントチームの存在や物流事業者が有するライセンスを活用した土地の仕入れ、物流目線の無駄のない建物の作りこみを通じ開発費用を抑えることで、価格競争力のある賃料を実現している。このため、景気低迷などで荷量が減少しても賃料が相対的に高い近隣の他社倉庫からの乗り換え需要が見込まれるため、稼働率を落とさずに運営を継続できる。また、テナント企業が5割程度決定してから着工することを原則とし、建設中に残りのテナント営業を行うことで竣工時から高い稼働率を実現できる。さらに、自社の3PL拠点として稼働率をほぼ100%とし、事業用不動産としての価値を高めたうえで売却し、セール&リースバックにより継続して使用するため、買い手側も安定した収益性を確保できるWin-Winの関係を構築している。(3) その他事業その他事業は、売上高の約5割を倉庫内の軽作業派遣を中心とした人材サービス事業が占め、次いでマーケティング事業(ペットフードの通販サイト運営、EC支援サービス等)が約2割、残りを太陽光発電事業、リサイクル・環境事業(一般及び産業廃棄物の回収及び中間処理を行う)、保険事業などが占めている。太陽光発電事業に関しては、自社の物流センターや事業所の屋上などに太陽光パネルを設置しており、2023年12月期末時点の発電能力は合計で約13MWとなっている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2024/09/20 16:02
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