午後3時のドルは一時147.82円、10カ月ぶり高値 財務官発言で反落
Shinji Kitamura
[東京 6日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場終盤の水準からドル安/円高の147円前半で取引されている。一時147.82円と10カ月ぶり高値をつける場面もあったが、 神田真人財務官の円安けん制発言が上値を押さえたという。
海外市場で買われた流れを引き継ぎ、東京もドルは序盤から買いが先行。実需などの買いも加わり、午前10時前に昨年11月4日以来となる高値を更新した。
しかしその後、午後にかけてドルは147円前半までじりじりと反落した。神田財務官が6日朝、急激な為替変動が続いた場合は「あらゆる選択肢」を排除せず、適切に対応するとの考えを示したことで、円買い介入への警戒感が高まったという。
市場では発言について「これまでより一段踏み込んだ印象。(ドルの)上値が買いにくくなる」(外銀トレーダー)との声が聞かれた。実際、午前の市場では実需を除くと取引は少なめだったといい、午後は「買いが巻き戻されている」(アナリスト)展開となった。
中国の主要国有銀行が、オフショア市場で人民元の流動性を吸収し、本土市場で積極的にドル売りを行ったとみられることも、ドルの重しとなった。国有銀行は、中国人民銀行(中央銀行)に代わって行動することが多いとされる。
元安阻止にさまざまな策を打ち出している人民銀はきょうも、元の基準値を市場予想より大幅に元高水準に設定したが、オンショア人民元は一時7.32元台と、10カ月ぶり安値をつけた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 147.02/147.05 1.0737/1.0741 157.87/157.91
午前9時現在 147.45/147.48 1.0723/1.0727 158.14/158.15
NY午後5時 147.70/147.73 1.0720/1.0724 158.39/158.41