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粘り強く緩和続ける必要、不確実性に備え機動対応も=高田日銀委員

配信日時:2023/09/06 11:17 配信元:REUTERS

Takahiko Wada

[下関市(山口県) 6日 ロイター] - 日銀の高田創審議委員は6日、山口県金融経済懇談会であいさつし、賃金・物価を巡る企業の行動に変化の兆しが生じているものの、2%物価目標の実現には「まだ距離がある」として現行の大規模な金融緩和を粘り強く続ける必要があると述べた。ただ、先行きの経済・物価情勢次第で、不確実性に備えて機動的な対応をとることも必要だと話した。

高田委員はまた、米欧の利上げで海外経済が大幅に減速すれば、日本経済への下押し圧力が強まるリスクがあると警戒感を示した。

7月のイールドカーブ・コントロール(YCC)の運用柔軟化を巡っては「短期、長期とも実質金利は歴史的に見てもきわめて低く、強力な金融緩和が続いている点は変わらない」と指摘。今後も、債券市場の安定確保のため、モニタリングなどを通じて市場の状況をきめ細かく把握していくとした。

(和田崇彦)

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