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泉州電業 Research Memo(5):2023年10月期は上方修正され前期比8.5%の営業増益と堅めの予想
配信日時:2023/07/10 13:25
配信元:FISCO
*13:25JST 泉州電業 Research Memo(5):2023年10月期は上方修正され前期比8.5%の営業増益と堅めの予想
■今後の見通し
1. 2023年10月期の連結業績見通し
泉州電業<9824>の2023年10月期通期の連結業績は、売上高123,000百万円(前期比8.2%増)、営業利益8,100百万円(同8.5%増)、経常利益8,500百万円(同7.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,700百万円(同7.3%増)と予想されている。好調であった上半期決算を受けて、期初予想(売上高118,200百万円、営業利益7,800百万円)から上方修正された。平均銅価格は、1,200千円/t(同0.4%増)とほぼ前期並みとの前提だ。
上方修正されたとは言え、下半期だけを見れば当初予想より下方修正されたことになる。この点について会社は、「半導体製造装置業界の見通し等が不透明なので、下半期については慎重に見ているため」と述べている。しかし自動車や工作機械向けなどの需要は引き続き堅調に推移すると予想されることから、弊社では、この予想はかなり控え目であり達成される可能性が高く、状況によっては再び上方修正もあり得ると見ている。今後は、銅価格だけでなく、各需要先の動向も注視したい。
設備投資額は2,603百万円(前期は605百万円)、減価償却費は591百万円(同547百万円)が計画されている。主な投資内容は、北陸支店(金沢、2023年5月開業済み)、名古屋FAセンター(2024年開業予定)の土地取得、太陽光発電用地、子会社の本社屋建て替え(2ヶ所)などとなっている。
全商品で増収予想だが上振れの可能性も
2. 商品別の売上高見通し(単体ベース)
同社では、通期の業績見込みが上方修正されたのに合わせて、各商品別の売上高(単体ベース)も上方修正し、現時点では以下のように予想している。
(1) 機器用・通信用電線
売上高は前期比8.4%増の39,700百万円と予想されている。半導体製造装置関連など先行きが不透明なこともあり、下半期だけを見ると前年同期比5.7%増に留まっている。設備投資の国内回帰の動きが強まっていることなどを考慮すると、かなり控え目な予想と思われるが、今後の動向を注視する必要があるだろう。
(2) 電力用ケーブル
売上高は前期比8.0%増の40,900百万円が予想されている。ビル建設工事など堅調な動きが出ているが、数量ベースではほぼ横ばい予想であり、下半期売上高は上半期比減収を見込んでいる。
(3) 汎用被覆線
売上高は前期比7.0%増の11,100百万円が見込まれている。あまり強い需要回復は見込んでいないので、数量ベースでは横ばいを予想している。
(4) その他電線
銅価格は横ばい見込みであるが、需要増はあまり期待せずに、売上高は値上げの浸透により前期比6.7%増の5,800百万円と予想されている。下半期だけでは、前年同期比、上半期比でいずれも減収予想となっている。
(5) 非電線
加工品の需要は堅調に推移する見込みだが、ソーラー関連など不透明な要素もあり、売上高は前期比9.3%増の18,500百万円を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<SI>
1. 2023年10月期の連結業績見通し
泉州電業<9824>の2023年10月期通期の連結業績は、売上高123,000百万円(前期比8.2%増)、営業利益8,100百万円(同8.5%増)、経常利益8,500百万円(同7.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,700百万円(同7.3%増)と予想されている。好調であった上半期決算を受けて、期初予想(売上高118,200百万円、営業利益7,800百万円)から上方修正された。平均銅価格は、1,200千円/t(同0.4%増)とほぼ前期並みとの前提だ。
上方修正されたとは言え、下半期だけを見れば当初予想より下方修正されたことになる。この点について会社は、「半導体製造装置業界の見通し等が不透明なので、下半期については慎重に見ているため」と述べている。しかし自動車や工作機械向けなどの需要は引き続き堅調に推移すると予想されることから、弊社では、この予想はかなり控え目であり達成される可能性が高く、状況によっては再び上方修正もあり得ると見ている。今後は、銅価格だけでなく、各需要先の動向も注視したい。
設備投資額は2,603百万円(前期は605百万円)、減価償却費は591百万円(同547百万円)が計画されている。主な投資内容は、北陸支店(金沢、2023年5月開業済み)、名古屋FAセンター(2024年開業予定)の土地取得、太陽光発電用地、子会社の本社屋建て替え(2ヶ所)などとなっている。
全商品で増収予想だが上振れの可能性も
2. 商品別の売上高見通し(単体ベース)
同社では、通期の業績見込みが上方修正されたのに合わせて、各商品別の売上高(単体ベース)も上方修正し、現時点では以下のように予想している。
(1) 機器用・通信用電線
売上高は前期比8.4%増の39,700百万円と予想されている。半導体製造装置関連など先行きが不透明なこともあり、下半期だけを見ると前年同期比5.7%増に留まっている。設備投資の国内回帰の動きが強まっていることなどを考慮すると、かなり控え目な予想と思われるが、今後の動向を注視する必要があるだろう。
(2) 電力用ケーブル
売上高は前期比8.0%増の40,900百万円が予想されている。ビル建設工事など堅調な動きが出ているが、数量ベースではほぼ横ばい予想であり、下半期売上高は上半期比減収を見込んでいる。
(3) 汎用被覆線
売上高は前期比7.0%増の11,100百万円が見込まれている。あまり強い需要回復は見込んでいないので、数量ベースでは横ばいを予想している。
(4) その他電線
銅価格は横ばい見込みであるが、需要増はあまり期待せずに、売上高は値上げの浸透により前期比6.7%増の5,800百万円と予想されている。下半期だけでは、前年同期比、上半期比でいずれも減収予想となっている。
(5) 非電線
加工品の需要は堅調に推移する見込みだが、ソーラー関連など不透明な要素もあり、売上高は前期比9.3%増の18,500百万円を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<SI>
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