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泉州電業 Research Memo(4):銅価格の上昇と主要客先の重要増で、前年同期比21.7%営業増益
配信日時:2023/07/10 13:24
配信元:FISCO
*13:24JST 泉州電業 Research Memo(4):銅価格の上昇と主要客先の重要増で、前年同期比21.7%営業増益
■業績動向
1. 2023年10月期第2四半期の連結業績
(1) 損益状況
泉州電業<9824>の2023年10月期第2四半期の連結業績は、売上高61,851百万円(前年同期比12.1%増)、営業利益4,304百万円(同21.7%増)、経常利益4,482百万円(同20.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,994百万円(同20.2%増)となり、売上高と営業利益は第2四半期として過去最高を更新した。平均銅価格は、1,223千円/t(同1.0%増)であった。
売上総利益率は15.2%と前年同期の14.9%から改善したが、比較的利益率の高い製品構成が上がったことに加え、銅価格の上昇に伴う価格改定が追いついてきたことも要因だ。新型コロナウイルス感染症拡大の収束により営業活動等が活発になり販管費は前年同期比9.5%増となったが、予算の範囲内であった。この結果、営業利益は前年同期比で大幅増益となり過去最高を更新した。
(2) 財務状況
2023年10月期第2四半期末の資産合計は、前期末比3,500百万円増の98,881百万円となった。流動資産は同2,218百万円増の70,128百万円となったが、主に現金及び預金の減少198百万円、受取手形及び売掛金(電子記録債権を含む)の増加1,091百万円、商品の増加1,266百万円などによる。固定資産は同1,281百万円増の28,753百万円となったが、主に有形固定資産の増加906百万円、無形固定資産の減少(主にのれん)9百万円、投資その他の資産の増加385百万円などによる。投資その他の資産の増加は、主に投資有価証券の増加385百万円による。
負債合計は前期末比1,539百万円増の50,521百万円となった。流動負債は同1,421百万円増の47,343百万円となったが、主に支払手形及び買掛金の増加1,714百万円、未払法人税等の減少335百万円などによる。固定負債は同118百万円増の3,178百万円となったが、主に退職給付に係る負債69百万円、その他固定負債の増加51百万円などによる。純資産合計は、主に四半期純利益の計上による利益剰余金の増加2,278百万円などにより、同1,960百万円増の48,359百万円となった。
2. 2023年10月期第2四半期の商品別概況(単体ベース)
商品別の状況(単体ベース)は以下のとおりであった。
(1) 機器用・通信用電線
取扱商品の中では比較的付加価値が高く、銅価格の変動の影響が少ない商品である。売上高は19,641百万円(前年同期比11.4%増)となった。半導体製造装置関連、工作機械向けや自動車関連向けなどが好調に推移した。比較的利益率が高いため、利益への寄与は大きかったようだ。
(2) 電力用ケーブル
主に建設用(ビル、工場、病院及び学校等の大型施設など)に使われる電線であるが、競争も激しく利益率は低い。住宅・建設関連で回復が見られたが、数量ベースでは微増で、銅価格の上昇に伴う価格改定が追いついてきたこと等により売上高は20,886百万円(同11.4%増)となった。
(3) 汎用被覆線
主に電力用より細い電線で、住宅などに用いられる。電力用ケーブルと同様回復傾向が見られたが、数量ベースでは微増に留まり、銅価格の上昇の影響で、売上高は5,641百万円(同9.8%増)となった。
(4) その他電線
主に中小メーカー向けの銅裸線の販売であるため、販売価格はほぼ銅価格にスライドする。末端での需要は住宅用が比較的堅調であったことに加え、銅価格の上昇に伴う価格改定より、売上高は3,138百万円(同15.6%増)となった。
(5) 非電線
電線以外の商品が含まれる。各種の加工品、付属品、周辺機器などで、主要製品はソーラー関連の部品及び加工品※とワイヤーハーネス関連だが、銅価格の影響は比較的小さく相対的に利益率の高い部門である。半導体関連向けや小型コネクターが比較的堅調で、売上高は9,063百万円(同12.6%増)となった。
※ソーラー関連は、ケーブルだけの場合は「電力用ケーブル」に、コネクター及び加工品が付いた場合は「非電線」に区分けされている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<SI>
1. 2023年10月期第2四半期の連結業績
(1) 損益状況
泉州電業<9824>の2023年10月期第2四半期の連結業績は、売上高61,851百万円(前年同期比12.1%増)、営業利益4,304百万円(同21.7%増)、経常利益4,482百万円(同20.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,994百万円(同20.2%増)となり、売上高と営業利益は第2四半期として過去最高を更新した。平均銅価格は、1,223千円/t(同1.0%増)であった。
売上総利益率は15.2%と前年同期の14.9%から改善したが、比較的利益率の高い製品構成が上がったことに加え、銅価格の上昇に伴う価格改定が追いついてきたことも要因だ。新型コロナウイルス感染症拡大の収束により営業活動等が活発になり販管費は前年同期比9.5%増となったが、予算の範囲内であった。この結果、営業利益は前年同期比で大幅増益となり過去最高を更新した。
(2) 財務状況
2023年10月期第2四半期末の資産合計は、前期末比3,500百万円増の98,881百万円となった。流動資産は同2,218百万円増の70,128百万円となったが、主に現金及び預金の減少198百万円、受取手形及び売掛金(電子記録債権を含む)の増加1,091百万円、商品の増加1,266百万円などによる。固定資産は同1,281百万円増の28,753百万円となったが、主に有形固定資産の増加906百万円、無形固定資産の減少(主にのれん)9百万円、投資その他の資産の増加385百万円などによる。投資その他の資産の増加は、主に投資有価証券の増加385百万円による。
負債合計は前期末比1,539百万円増の50,521百万円となった。流動負債は同1,421百万円増の47,343百万円となったが、主に支払手形及び買掛金の増加1,714百万円、未払法人税等の減少335百万円などによる。固定負債は同118百万円増の3,178百万円となったが、主に退職給付に係る負債69百万円、その他固定負債の増加51百万円などによる。純資産合計は、主に四半期純利益の計上による利益剰余金の増加2,278百万円などにより、同1,960百万円増の48,359百万円となった。
2. 2023年10月期第2四半期の商品別概況(単体ベース)
商品別の状況(単体ベース)は以下のとおりであった。
(1) 機器用・通信用電線
取扱商品の中では比較的付加価値が高く、銅価格の変動の影響が少ない商品である。売上高は19,641百万円(前年同期比11.4%増)となった。半導体製造装置関連、工作機械向けや自動車関連向けなどが好調に推移した。比較的利益率が高いため、利益への寄与は大きかったようだ。
(2) 電力用ケーブル
主に建設用(ビル、工場、病院及び学校等の大型施設など)に使われる電線であるが、競争も激しく利益率は低い。住宅・建設関連で回復が見られたが、数量ベースでは微増で、銅価格の上昇に伴う価格改定が追いついてきたこと等により売上高は20,886百万円(同11.4%増)となった。
(3) 汎用被覆線
主に電力用より細い電線で、住宅などに用いられる。電力用ケーブルと同様回復傾向が見られたが、数量ベースでは微増に留まり、銅価格の上昇の影響で、売上高は5,641百万円(同9.8%増)となった。
(4) その他電線
主に中小メーカー向けの銅裸線の販売であるため、販売価格はほぼ銅価格にスライドする。末端での需要は住宅用が比較的堅調であったことに加え、銅価格の上昇に伴う価格改定より、売上高は3,138百万円(同15.6%増)となった。
(5) 非電線
電線以外の商品が含まれる。各種の加工品、付属品、周辺機器などで、主要製品はソーラー関連の部品及び加工品※とワイヤーハーネス関連だが、銅価格の影響は比較的小さく相対的に利益率の高い部門である。半導体関連向けや小型コネクターが比較的堅調で、売上高は9,063百万円(同12.6%増)となった。
※ソーラー関連は、ケーブルだけの場合は「電力用ケーブル」に、コネクター及び加工品が付いた場合は「非電線」に区分けされている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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