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SANKO Research Memo(5):2022年6月期は損失縮小
配信日時:2022/09/16 15:15
配信元:FISCO
■業績動向
1. 2022年6月期連結業績の概要
SANKO MARKETING FOODS<2762>の2022年6月期の連結業績(連結決算初年度のため前期比増減率は非記載、収益認識会計基準適用だが損益への影響なし)は、売上高が2,410百万円、営業損失が1,097百万円、経常損失が305百万円、親会社株主に帰属する当期純損失が439百万円だった。なお、SANKO海商(決算期3月31日)の連結上のみなし取得日を2021年12月31日として、SANKO海商の第4四半期(2022年1月~3月)を新規連結している。
2021年6月期の非連結業績との単純比較で見ると、売上高は308百万円増収(前期比14.7%増)となり、営業損失は650百万円縮小、経常損失は1,121百万円縮小、親会社株主に帰属する当期純損失は1,378百万円縮小した。
売上面はSANKO海商の新規連結が寄与して増収だが、単体ベースの売上高は2,002百万円で100百万円減少した。コロナ禍の長期化により、時間制限のない営業日数が183日にとどまったため、全体として売上回復が遅れた。利益面では、円安等による物価上昇や子会社要因で売上原価が増加したため売上総利益が66百万円(4.5%)減少したが、事業ポートフォリオ転換による都内大型店舗の閉店等により販管費が715百万円(22.3%)減少した。販管費のうち地代家賃は464百万円(53.6%)減少した。固定費負担が軽減して営業損失が縮小した。営業外収益では、新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金等の助成金収入788百万円を計上(前期は304百万円計上)し、営業外収益全体では469百万円増加した。特別損失には子会社ののれん償却額76百万円を計上したが、前期との比較では店舗閉鎖損失や減損損失が減少し、特別損失全体では387百万円減少した。
なお2022年6月期末の店舗数は直営店49店舗、フランチャイズ店4店舗となった。直営店合計では1店舗減少したが、今後の主力業態として郊外・高効率の中小型店舗中心の大衆酒場業態「アカマル屋」の出店を拡大した。固定費負担が大きい都心繁華街立地の総合型居酒屋業態「金の蔵」は7店舗まで減少したが、コロナ禍前の8割の売上でも黒字となる店舗が残っている。今後は水産を軸とする業態への転換も推進する。日常食業態「焼肉万里」については、原料調達環境が激変しているため、2022年6月期は一時的に出店を抑制した。大きな固定投資を伴わない官公庁・民間受託については、採算性の良い案件へのシフトを進めるため、コロナ禍の影響による客数の変化なども勘案して不採算店を閉鎖し、店舗数が減少した。
2. 財務の状況
財務面で見ると、2022年6月期末(連結)の資産合計は2021年6月期末(非連結)比128百万円増加して2,311百万円、負債合計は同57百万円増加して1,751百万円となった。流動資産では休業協力金等の影響で現金及び預金が56百万円増加、固定資産では有形固定資産205百万円を計上(2022年6月期から)、流動負債では未払費用が88百万円増加した。なお商工中金からの借入金200百万円を資本性劣後ローンに借り換えた。純資産は第三者割当増資・新株予約権行使によって増加した。この結果、自己資本比率は2.0ポイント上昇して24.0%となった。
同社は、営業損失の計上などで継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象が存在しているが、今後の資金計画を検討した結果、当面の事業活動の継続性に懸念はなく、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないとしている。中長期的には自己資本の充実・自己資本比率の向上が課題となるが、有利子負債が200百万円にとどまっていることや、都心繁華街立地の大型店舗の縮小などで固定費負担が大幅に低下し、2023年6月期には黒字転換が見込まれることなどから、財務面に当面の懸念材料はないと、弊社では判断している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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1. 2022年6月期連結業績の概要
SANKO MARKETING FOODS<2762>の2022年6月期の連結業績(連結決算初年度のため前期比増減率は非記載、収益認識会計基準適用だが損益への影響なし)は、売上高が2,410百万円、営業損失が1,097百万円、経常損失が305百万円、親会社株主に帰属する当期純損失が439百万円だった。なお、SANKO海商(決算期3月31日)の連結上のみなし取得日を2021年12月31日として、SANKO海商の第4四半期(2022年1月~3月)を新規連結している。
2021年6月期の非連結業績との単純比較で見ると、売上高は308百万円増収(前期比14.7%増)となり、営業損失は650百万円縮小、経常損失は1,121百万円縮小、親会社株主に帰属する当期純損失は1,378百万円縮小した。
売上面はSANKO海商の新規連結が寄与して増収だが、単体ベースの売上高は2,002百万円で100百万円減少した。コロナ禍の長期化により、時間制限のない営業日数が183日にとどまったため、全体として売上回復が遅れた。利益面では、円安等による物価上昇や子会社要因で売上原価が増加したため売上総利益が66百万円(4.5%)減少したが、事業ポートフォリオ転換による都内大型店舗の閉店等により販管費が715百万円(22.3%)減少した。販管費のうち地代家賃は464百万円(53.6%)減少した。固定費負担が軽減して営業損失が縮小した。営業外収益では、新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金等の助成金収入788百万円を計上(前期は304百万円計上)し、営業外収益全体では469百万円増加した。特別損失には子会社ののれん償却額76百万円を計上したが、前期との比較では店舗閉鎖損失や減損損失が減少し、特別損失全体では387百万円減少した。
なお2022年6月期末の店舗数は直営店49店舗、フランチャイズ店4店舗となった。直営店合計では1店舗減少したが、今後の主力業態として郊外・高効率の中小型店舗中心の大衆酒場業態「アカマル屋」の出店を拡大した。固定費負担が大きい都心繁華街立地の総合型居酒屋業態「金の蔵」は7店舗まで減少したが、コロナ禍前の8割の売上でも黒字となる店舗が残っている。今後は水産を軸とする業態への転換も推進する。日常食業態「焼肉万里」については、原料調達環境が激変しているため、2022年6月期は一時的に出店を抑制した。大きな固定投資を伴わない官公庁・民間受託については、採算性の良い案件へのシフトを進めるため、コロナ禍の影響による客数の変化なども勘案して不採算店を閉鎖し、店舗数が減少した。
2. 財務の状況
財務面で見ると、2022年6月期末(連結)の資産合計は2021年6月期末(非連結)比128百万円増加して2,311百万円、負債合計は同57百万円増加して1,751百万円となった。流動資産では休業協力金等の影響で現金及び預金が56百万円増加、固定資産では有形固定資産205百万円を計上(2022年6月期から)、流動負債では未払費用が88百万円増加した。なお商工中金からの借入金200百万円を資本性劣後ローンに借り換えた。純資産は第三者割当増資・新株予約権行使によって増加した。この結果、自己資本比率は2.0ポイント上昇して24.0%となった。
同社は、営業損失の計上などで継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象が存在しているが、今後の資金計画を検討した結果、当面の事業活動の継続性に懸念はなく、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないとしている。中長期的には自己資本の充実・自己資本比率の向上が課題となるが、有利子負債が200百万円にとどまっていることや、都心繁華街立地の大型店舗の縮小などで固定費負担が大幅に低下し、2023年6月期には黒字転換が見込まれることなどから、財務面に当面の懸念材料はないと、弊社では判断している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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