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イード Research Memo(2):Webメディア・コンテンツの運営やリサーチ・ECソリューションサービスを提供
配信日時:2025/09/18 15:32
配信元:FISCO
*15:32JST イード Research Memo(2):Webメディア・コンテンツの運営やリサーチ・ECソリューションサービスを提供
■事業概要
1. 会社概要
イード<6038>は、誰もがメディアになる世界をプロデュースするため、自社Webメディアの運営を中核にインターネット広告やEC物販、各種サービスを提供するCP事業と、リサーチソリューションやECソリューションを提供するCS事業の2つの事業を展開している。2000年に設立されて以来、M&A戦略を推進しながら事業規模を拡大してきた。2025年6月末時点の連結子会社は6社((株)エンファクトリー、(株)ネットショップ総研、マイケル(株)、SAVAWAY(株)、エフ・アイ・ティー・パシフィック(株)(FITP)、(株)リンク)で、連結従業員数は272名(臨時従業員含む)である。
2. 事業内容
(1) クリエイタープラットフォーム事業(CP事業)
自社で運営するWebメディアを通じて配信されるインターネット広告※や、メディアコンテンツ及びデータの課金・販売(EC物販含む)が売上の過半を占める。このため、いかに効率的にWebメディアの媒体価値を向上させるかが収益拡大のカギを握る。そのほか、メディア・EC関連システムの開発・提供や出版ビジネス、2022年11月に子会社化したFITPの自動車及びIT関連ビジネスなどが含まれる。
※ 主に運用型広告(アドネットワークによる売上)、アフィリエイト広告(成果報酬型広告)、提案型広告(メディア側による企画・提案または顧客要望に基づいて制作する記事広告等)、純広告(バナー広告、メール広告等)が含まれる。
同社が運営するWebメディア数は、2025年6月末時点で21ジャンル82サイトで、前期末から1サイト増加した。特徴として、自動車やIT、エンターテインメント、教育、暮らし、EC分野など各業界に特化したヴァーティカルメディアを運営している点にある。なかでも、自動車分野のWebメディア「Response(レスポンス)」は日本最大級の自動車総合プラットフォームで有料会員向けサービスも提供するなど、同社が運営するWebメディアにおいて中心的な存在となっている。また、出版ビジネスはパズル・アニメ分野の雑誌を主に発行しているが、不採算だったパズル雑誌については2025年6月に撤退した。
(2) クリエイターソリューション事業(CS事業)
CS事業では、リサーチソリューションとECソリューションを提供している。リサーチソリューションは、自動車及び通信業界向けが売上の大半を占める。一方、ECソリューションでは、EC事業者向けにECサイト構築システム「marbleASP」を提供している。同サービスは低コスト・短納期・高拡張性が特徴で、会員数が数十万人規模のECサイトにも対応している。
Webメディア・コンテンツを効率的に運用する自社開発システムが強み
3. 特徴と強み
(1) 「iid-CMP」
同社の強みは、CP事業において数多くのWebメディアやコンテンツを効率的に運用するためのプラットフォーム「iid-CMP」(イード・コンテンツ・マーケティング・プラットフォーム)を自社で構築していることにある。「iid-CMP」では、1) 高い集客機能(SEO施策、SNS対応、Webページ高速表示、スマートフォンを含めた最適なユーザビリティとユーザーエクスペリエンスなど)による売上アップの実現、2) ローコストオペレーション(システムの共同利用・CPUリソース分散機能、ポータルサイトへのニュース記事提供フォーマットの共有化、最適なネットワーク広告・アフィリエイト広告の共同運用など)によるコスト最適化、3) データベースの蓄積・管理機能(コンテンツにより取得したビッグデータ管理)、4) 編集の効率化を図るためのコンテンツマネジメント機能(ニュース記事・写真の投稿、文章校正・類似度チェック)と、4つの機能を活用することで、Webメディアの早期収益化を実現している。2023年以降はコンテンツ作成・編集工程を中心にAI技術も積極的に活用し、生産性のさらなる向上に取り組んでいる。
(2) M&A戦略
同社は自社開発だけでなく、M&AによりWebメディア・コンテンツの取得を積極的に進めている。M&Aについては、経営陣の人的ネットワークを主な情報入手ルートとしており、常時5サイト程度を検討している。事業取得する場合は、投資回収期間5年を目安に計画を策定し、取得後2年以内の黒字化達成を事業継続の判断基準としている。「iid-CMP」のプラットフォームを活用することでコスト低減と売上アップを実現し、手掛けたWebサイトのほとんどが収益化している。20年を超えるWebメディアの運営実績やM&Aの成功実績が評価され、相手先から売却交渉の声が掛かるケースも増えている。同社はこれらの候補案件から有力メディアを精査している。また、長年蓄積してきた経験により、適正価格を評価できるノウハウを持っている。
そのほか、新規事業領域での協業を目的とした戦略的な出資も積極的に実施している。出資案件のうち株式上場を果たした企業は、クリエイター向けプラットフォーム「note」を運営するnote<5243>、自動車のサブスクサービス「定額カルモくん」を展開するナイル<5618>の2社がある。未上場企業としてはMaaS領域でシェアリングエコノミーサービスを展開するキャンピングカー(株)、バーチャルキーやEV用小型充電器を展開する(株)ジゴワッツ、インターネット総合映画メディア「シネマトゥデイ」を運営する(株)シネマトゥデイなどがある。また、Web3/NFT領域のスタートアップ支援を展開するアクセラレーターのArriba Studio PTE.LTD.(シンガポール)にも2022年6月に出資しており、Arriba Studioを通じて最先端情報の収集を図ると同時に国内外の有力なWeb3スタートアップとの協業を模索し、自社メディアの成長につなげようとしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 会社概要
イード<6038>は、誰もがメディアになる世界をプロデュースするため、自社Webメディアの運営を中核にインターネット広告やEC物販、各種サービスを提供するCP事業と、リサーチソリューションやECソリューションを提供するCS事業の2つの事業を展開している。2000年に設立されて以来、M&A戦略を推進しながら事業規模を拡大してきた。2025年6月末時点の連結子会社は6社((株)エンファクトリー、(株)ネットショップ総研、マイケル(株)、SAVAWAY(株)、エフ・アイ・ティー・パシフィック(株)(FITP)、(株)リンク)で、連結従業員数は272名(臨時従業員含む)である。
2. 事業内容
(1) クリエイタープラットフォーム事業(CP事業)
自社で運営するWebメディアを通じて配信されるインターネット広告※や、メディアコンテンツ及びデータの課金・販売(EC物販含む)が売上の過半を占める。このため、いかに効率的にWebメディアの媒体価値を向上させるかが収益拡大のカギを握る。そのほか、メディア・EC関連システムの開発・提供や出版ビジネス、2022年11月に子会社化したFITPの自動車及びIT関連ビジネスなどが含まれる。
※ 主に運用型広告(アドネットワークによる売上)、アフィリエイト広告(成果報酬型広告)、提案型広告(メディア側による企画・提案または顧客要望に基づいて制作する記事広告等)、純広告(バナー広告、メール広告等)が含まれる。
同社が運営するWebメディア数は、2025年6月末時点で21ジャンル82サイトで、前期末から1サイト増加した。特徴として、自動車やIT、エンターテインメント、教育、暮らし、EC分野など各業界に特化したヴァーティカルメディアを運営している点にある。なかでも、自動車分野のWebメディア「Response(レスポンス)」は日本最大級の自動車総合プラットフォームで有料会員向けサービスも提供するなど、同社が運営するWebメディアにおいて中心的な存在となっている。また、出版ビジネスはパズル・アニメ分野の雑誌を主に発行しているが、不採算だったパズル雑誌については2025年6月に撤退した。
(2) クリエイターソリューション事業(CS事業)
CS事業では、リサーチソリューションとECソリューションを提供している。リサーチソリューションは、自動車及び通信業界向けが売上の大半を占める。一方、ECソリューションでは、EC事業者向けにECサイト構築システム「marbleASP」を提供している。同サービスは低コスト・短納期・高拡張性が特徴で、会員数が数十万人規模のECサイトにも対応している。
Webメディア・コンテンツを効率的に運用する自社開発システムが強み
3. 特徴と強み
(1) 「iid-CMP」
同社の強みは、CP事業において数多くのWebメディアやコンテンツを効率的に運用するためのプラットフォーム「iid-CMP」(イード・コンテンツ・マーケティング・プラットフォーム)を自社で構築していることにある。「iid-CMP」では、1) 高い集客機能(SEO施策、SNS対応、Webページ高速表示、スマートフォンを含めた最適なユーザビリティとユーザーエクスペリエンスなど)による売上アップの実現、2) ローコストオペレーション(システムの共同利用・CPUリソース分散機能、ポータルサイトへのニュース記事提供フォーマットの共有化、最適なネットワーク広告・アフィリエイト広告の共同運用など)によるコスト最適化、3) データベースの蓄積・管理機能(コンテンツにより取得したビッグデータ管理)、4) 編集の効率化を図るためのコンテンツマネジメント機能(ニュース記事・写真の投稿、文章校正・類似度チェック)と、4つの機能を活用することで、Webメディアの早期収益化を実現している。2023年以降はコンテンツ作成・編集工程を中心にAI技術も積極的に活用し、生産性のさらなる向上に取り組んでいる。
(2) M&A戦略
同社は自社開発だけでなく、M&AによりWebメディア・コンテンツの取得を積極的に進めている。M&Aについては、経営陣の人的ネットワークを主な情報入手ルートとしており、常時5サイト程度を検討している。事業取得する場合は、投資回収期間5年を目安に計画を策定し、取得後2年以内の黒字化達成を事業継続の判断基準としている。「iid-CMP」のプラットフォームを活用することでコスト低減と売上アップを実現し、手掛けたWebサイトのほとんどが収益化している。20年を超えるWebメディアの運営実績やM&Aの成功実績が評価され、相手先から売却交渉の声が掛かるケースも増えている。同社はこれらの候補案件から有力メディアを精査している。また、長年蓄積してきた経験により、適正価格を評価できるノウハウを持っている。
そのほか、新規事業領域での協業を目的とした戦略的な出資も積極的に実施している。出資案件のうち株式上場を果たした企業は、クリエイター向けプラットフォーム「note」を運営するnote<5243>、自動車のサブスクサービス「定額カルモくん」を展開するナイル<5618>の2社がある。未上場企業としてはMaaS領域でシェアリングエコノミーサービスを展開するキャンピングカー(株)、バーチャルキーやEV用小型充電器を展開する(株)ジゴワッツ、インターネット総合映画メディア「シネマトゥデイ」を運営する(株)シネマトゥデイなどがある。また、Web3/NFT領域のスタートアップ支援を展開するアクセラレーターのArriba Studio PTE.LTD.(シンガポール)にも2022年6月に出資しており、Arriba Studioを通じて最先端情報の収集を図ると同時に国内外の有力なWeb3スタートアップとの協業を模索し、自社メディアの成長につなげようとしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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