注目トピックス 日本株
CDG Research Memo(6):NFTやSDGs関連グッズにも注力し、中期的な成長を目指す(1)
配信日時:2022/07/11 15:26
配信元:FISCO
■今後の見通し
2. 成長戦略
CDG<2487>は今後の経営数値目標として、売上高経常利益率10%(2022年3月期実績5.0%)を当面の目標とし、早ければ創業50周年を迎える2024年12月期にも達成したい考えだ。成長戦略としては、「IP×デジタル×リアル」を軸としたプローションの企画・提案に注力していく。人気IPコンテンツを活用してリアルとデジタルの両施策を実施していく複合型のプロモーションを同レベルで提供できる競合先は少なく、同社の強みとなっているためだ。商品・サービスの認知から購入、ファン化に至るまでのトータルプロモーションによる新たな価値を提供することで、顧客との長期的関係を構築していくと同時に、高付加価値化を進めていく戦略だ。顧客の多様なニーズに迅速に対応するため、2022年4月より営業組織も機能別に再編成した。また、新たな取り組みとしてプロモーション物販において、NFTやSDGs関連グッズ等の新商品開発もスタートしている。一方、収益性向上施策としては、複合型プロモーション案件の高付加価値化と生産性の向上に加えて、DX推進による業務効率の向上、レッグスとの協業による調達コスト削減にも取り組む方針となっている。
(1) 「IP(起点)×デジタル(接点)×リアル(体験)」によるプロモーション戦略
機能強化しているIPコンテンツの機能に加えて、デジタル機能、また得意とするリアルの知見を掛け合わせる「IP×デジタル×リアル」によるプロモーション戦略を軸としており、これは消費者に対する「起点」「接点」「体験」を掛け合わせた仕組み化で顧客との長期的なパートナー化を目指している。同社が提供しているトータルプロモーションは、消費者が認知から購入に至るまで、及び購入後もファンになり、共有したくまるまでの心理変化の全局面において、各種機能提供している。その一つとして、デジタルプロモーション案件の受注獲得のためのフック役として、「SPコネクト」を提供してきた。「SPコネクト」とは、店頭販促キャンペーンを実施する際に、記念品等の応募から当落通知までのすべてをLINEの公式アカウント上で完結させる販促特化型プラットフォームのことで、販促実施企業は同システムを利用することで、販促キャンペーンの運用をLINEに集約することが可能となる。また、キャンペーンに応募した消費者はLINE公式アカウントに登録されるため、キャンペーン終了後も新商品の発売など様々なキャンペーン告知を個別に配信することが可能となり、ファン化を実現するツールにもなっている。同社では、「SPコネクト」を使った様々なキャンペーンの企画・運用ノウハウを蓄積しており、それを既存顧客での新たな受注や新規顧客の開拓などにつなげている。
また、LINEのプラットフォームを活用して消費者属性などのデータを収集・分析することで、効果的なキャンペーン施策を企画・実行する。その結果を分析・検証することでさらに効果的な施策を打つことも可能となる。こうしたデジタルマーケティング施策と、リアルのプロモーション施策を組み合わせることで競合他社との差別化を図っていく考えだ。また、リアルのプロモーションでは、人気IPコンテンツも活用することで、より効果の高い施策を実行することが可能となり、1案件当たりの受注金額並びに利益の拡大につなげていく。現時点で複合型案件の売上総利益率は、消費者属性のデータ収集・分析等のCRM領域の工程でコストが掛かるため相対的に低くなっているが、今後、プロジェクトマネジメントツールを活用することで、生産性向上を実現していく。
(2) NFT、SDGs関連施策・グッズの取り組み
新たな取り組みとして、プロモーション物販においてNFTを活用したコンテンツのほか、SDGs関連グッズ等の商品開発もスタートしている。NFT商品の第一弾として、2022年4月にゴジラのオリジナル特撮画像(1セット5枚、税込5,500円)を「LINE NFT」にて限定販売した。同社でNFTの企画・デザインからNFTの発行、販売管理まで行っている。NFTにすることで同コンテンツがNFTプラットフォーム上で転売された場合にも版権元や同社に一部収入が入るため、新たなプロモーション施策として今後成長する可能性がある。また、2021年11月に、NFTをデジタルノベルティの一環として、「LINE Blockchain」を基盤とした「LINEで応募」を使って企業販促キャンペーンを実施した。今後は、NFTデジタルフレームなどのアクセサリ関連もセットで販売することにより、NFT関連のニーズに、ソフト面、ハード面双方から対応していく。
一方、SDGs関連施策・グッズについては、人気キャラクター「リラックマ」の版権元であるサンエックス(株)および(株)寺子屋との共同プロジェクトとして、リラックマ20周年記念ツアーを2022年7月から約1年半をかけて全国縦断で開催し、同ツアーにて「リラックマ」をアイコンに環境に配慮した素材を使用したオリジナル商品やご当地デザイン商品等を販売する。また、イベント開催地で「リラックマ」を通じたSDGs訴求活動(ゴミ拾いイベントやこども食堂のサポート等)やSDGsに楽しく触れられるオンラインイベントなども展開する予定だ。SDGsに対する関心が年々高まるなかで、SDGsを切り口とした施策や販促グッズの企画・開発などに注力することにしている。
(3) 事業組織の再編成について
同社は事業領域の拡大とともに営業手法が多様化していることや、事業環境の変化に迅速に対応していくため、2022年4月に組織を機能別に再編成した。これまでの営業本部については、同社グループの多様な機能を仕組化し、顧客が実施するSP活動の業務効率向上を支援する「ソリューション営業本部」、消費者に関するインサイト情報や購入履歴データ等を分析・活用し、最適なコミュニケーションを実現し顧客のCRM等のサポートを推進する「マーケティング営業本部」、店頭とメーカーを繋ぎ、リテールプロモーション全体の活性化を図るとともに、プロモーションと連動した店頭物販の拡大を推進する「リテールプロモーション営業本部」の3営業本部体制とした。
また、事業推進本部についても、高品質で安定したサービスを提供していくためのコア業務を実務で支える役割を担う「サービス機能本部」と、マーケティング実践の専門部隊として営業部門をサポートする役割を担う「マーケティング推進本部」に分割し、よりその機能を強化していく。そのほかにも、新たな事業領域の方向性検討と意思決定をより的確に判断していくための社長直轄組織として「事業開発室」を新設した。今回の組織再編によって社内の活性化とともに、業績面でのプラス効果が今後出てくるものと期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 成長戦略
CDG<2487>は今後の経営数値目標として、売上高経常利益率10%(2022年3月期実績5.0%)を当面の目標とし、早ければ創業50周年を迎える2024年12月期にも達成したい考えだ。成長戦略としては、「IP×デジタル×リアル」を軸としたプローションの企画・提案に注力していく。人気IPコンテンツを活用してリアルとデジタルの両施策を実施していく複合型のプロモーションを同レベルで提供できる競合先は少なく、同社の強みとなっているためだ。商品・サービスの認知から購入、ファン化に至るまでのトータルプロモーションによる新たな価値を提供することで、顧客との長期的関係を構築していくと同時に、高付加価値化を進めていく戦略だ。顧客の多様なニーズに迅速に対応するため、2022年4月より営業組織も機能別に再編成した。また、新たな取り組みとしてプロモーション物販において、NFTやSDGs関連グッズ等の新商品開発もスタートしている。一方、収益性向上施策としては、複合型プロモーション案件の高付加価値化と生産性の向上に加えて、DX推進による業務効率の向上、レッグスとの協業による調達コスト削減にも取り組む方針となっている。
(1) 「IP(起点)×デジタル(接点)×リアル(体験)」によるプロモーション戦略
機能強化しているIPコンテンツの機能に加えて、デジタル機能、また得意とするリアルの知見を掛け合わせる「IP×デジタル×リアル」によるプロモーション戦略を軸としており、これは消費者に対する「起点」「接点」「体験」を掛け合わせた仕組み化で顧客との長期的なパートナー化を目指している。同社が提供しているトータルプロモーションは、消費者が認知から購入に至るまで、及び購入後もファンになり、共有したくまるまでの心理変化の全局面において、各種機能提供している。その一つとして、デジタルプロモーション案件の受注獲得のためのフック役として、「SPコネクト」を提供してきた。「SPコネクト」とは、店頭販促キャンペーンを実施する際に、記念品等の応募から当落通知までのすべてをLINEの公式アカウント上で完結させる販促特化型プラットフォームのことで、販促実施企業は同システムを利用することで、販促キャンペーンの運用をLINEに集約することが可能となる。また、キャンペーンに応募した消費者はLINE公式アカウントに登録されるため、キャンペーン終了後も新商品の発売など様々なキャンペーン告知を個別に配信することが可能となり、ファン化を実現するツールにもなっている。同社では、「SPコネクト」を使った様々なキャンペーンの企画・運用ノウハウを蓄積しており、それを既存顧客での新たな受注や新規顧客の開拓などにつなげている。
また、LINEのプラットフォームを活用して消費者属性などのデータを収集・分析することで、効果的なキャンペーン施策を企画・実行する。その結果を分析・検証することでさらに効果的な施策を打つことも可能となる。こうしたデジタルマーケティング施策と、リアルのプロモーション施策を組み合わせることで競合他社との差別化を図っていく考えだ。また、リアルのプロモーションでは、人気IPコンテンツも活用することで、より効果の高い施策を実行することが可能となり、1案件当たりの受注金額並びに利益の拡大につなげていく。現時点で複合型案件の売上総利益率は、消費者属性のデータ収集・分析等のCRM領域の工程でコストが掛かるため相対的に低くなっているが、今後、プロジェクトマネジメントツールを活用することで、生産性向上を実現していく。
(2) NFT、SDGs関連施策・グッズの取り組み
新たな取り組みとして、プロモーション物販においてNFTを活用したコンテンツのほか、SDGs関連グッズ等の商品開発もスタートしている。NFT商品の第一弾として、2022年4月にゴジラのオリジナル特撮画像(1セット5枚、税込5,500円)を「LINE NFT」にて限定販売した。同社でNFTの企画・デザインからNFTの発行、販売管理まで行っている。NFTにすることで同コンテンツがNFTプラットフォーム上で転売された場合にも版権元や同社に一部収入が入るため、新たなプロモーション施策として今後成長する可能性がある。また、2021年11月に、NFTをデジタルノベルティの一環として、「LINE Blockchain」を基盤とした「LINEで応募」を使って企業販促キャンペーンを実施した。今後は、NFTデジタルフレームなどのアクセサリ関連もセットで販売することにより、NFT関連のニーズに、ソフト面、ハード面双方から対応していく。
一方、SDGs関連施策・グッズについては、人気キャラクター「リラックマ」の版権元であるサンエックス(株)および(株)寺子屋との共同プロジェクトとして、リラックマ20周年記念ツアーを2022年7月から約1年半をかけて全国縦断で開催し、同ツアーにて「リラックマ」をアイコンに環境に配慮した素材を使用したオリジナル商品やご当地デザイン商品等を販売する。また、イベント開催地で「リラックマ」を通じたSDGs訴求活動(ゴミ拾いイベントやこども食堂のサポート等)やSDGsに楽しく触れられるオンラインイベントなども展開する予定だ。SDGsに対する関心が年々高まるなかで、SDGsを切り口とした施策や販促グッズの企画・開発などに注力することにしている。
(3) 事業組織の再編成について
同社は事業領域の拡大とともに営業手法が多様化していることや、事業環境の変化に迅速に対応していくため、2022年4月に組織を機能別に再編成した。これまでの営業本部については、同社グループの多様な機能を仕組化し、顧客が実施するSP活動の業務効率向上を支援する「ソリューション営業本部」、消費者に関するインサイト情報や購入履歴データ等を分析・活用し、最適なコミュニケーションを実現し顧客のCRM等のサポートを推進する「マーケティング営業本部」、店頭とメーカーを繋ぎ、リテールプロモーション全体の活性化を図るとともに、プロモーションと連動した店頭物販の拡大を推進する「リテールプロモーション営業本部」の3営業本部体制とした。
また、事業推進本部についても、高品質で安定したサービスを提供していくためのコア業務を実務で支える役割を担う「サービス機能本部」と、マーケティング実践の専門部隊として営業部門をサポートする役割を担う「マーケティング推進本部」に分割し、よりその機能を強化していく。そのほかにも、新たな事業領域の方向性検討と意思決定をより的確に判断していくための社長直轄組織として「事業開発室」を新設した。今回の組織再編によって社内の活性化とともに、業績面でのプラス効果が今後出てくるものと期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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