注目トピックス 日本株
アイル Research Memo(1):第2四半期の各利益は予想を上回っていることから通期予想を上振れる可能性が高い
配信日時:2022/04/04 15:31
配信元:FISCO
■要約
アイル<3854>は、中堅・中小企業の経営力アップを支援するトータルシステムソリューション企業である。事業区分は、基幹業務管理システム「アラジンオフィス」シリーズが主力のシステムソリューション事業、クラウド型でサービス提供する複数ECサイト一元管理ソフト「CROSS MALL」や実店舗とECの顧客・ポイント一元管理ソフト「CROSS POINT」が主力のWebソリューション事業(CROSS事業、その他Web事業)からなる。ITによる「リアル」と「Web」の融合でデジタル変革(DX※1)を支援する「CROSS-OVER シナジー」戦略をベースとして、DXによる効率化支援にとどまらず、「BX※2」という新しい概念による価値創造支援の実現を目指している。
※1 DX(デジタルトランスフォーメーション)とは「ITの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念であり、従来のビジネスモデルやビジネス手段といったものをデジタル技術により変革し、新たな価値を創造すること。
※2 ITによる「リアル」と「Web」の融合でDXを支援する同社独自の「CROSS-OVER シナジー」戦略によるバックサイドトランスフォーメーション(BACKSIDE TRANSFORMATION)のこと。
同社は利益重視戦略へ方針転換しており、開発・カスタマイズ時の工程管理・品質管理強化や生産性向上、ストック売上拡大などを重点施策として推進している。この結果、全社ベースの売上総利益率は2022年7月期第2四半期に過去最高の51.7%(2018年7月期第2四半期は42.2%)まで上昇しており、収益力の大幅な向上が鮮明になっている。
1. 2022年7月期第2四半期の業績概要
2022年7月期第2四半期の連結業績※は、売上高が6,045百万円、営業利益が847百万円、経常利益が859百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が563百万円となった。また、期初予想達成率は売上高で-1.4%、営業利益で11.7%、経常利益で12.0%、親会社株主に帰属する四半期純利益で13.9%となった。売上高では新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)に伴い営業活動の制約を受けたほか、半導体不足によるサーバー機器の納品遅延の影響を若干受けたことにより、期初予想を若干下回ったものの、企業のDXニーズが高まるなど事業環境は良好で、受注高は過去最高となった。利益面では販管費が増加したものの、売上総利益向上施策の持続的効果により売上総利益率は51.7%と過去最高を更新し、各利益は期初予想を上回って推移した。
※2022年7月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、対前年同期増減率は記載していない。
2. 2022年7月期の業績見通し
2022年7月期の連結業績予想※については期初予想を据え置き、売上高で13,300百万円、営業利益で2,000百万円、経常利益で2,026百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で1,297百万円としている。また、2021年7月期の各数値を遡及修正した比較では売上高が10.4%増、営業利益が31.0%増、経常利益が30.4%増、親会社株主に帰属する当期純利益が26.7%増となる。期初予想が下期偏重となっていることから、通期予想に対する進捗率は順調に推移していると弊社では見ている。なお、第2四半期の各利益は期初予想を上回って着地していること、企業のDXニーズが高まるなど事業環境が良好であることなどを考慮すれば、予想を上振れて着地する可能性が高いと弊社では見ている。
※2022年7月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、対前期増減率は記載していない。
3. 中期成長戦略
3ヶ年中期経営計画(2022年7月期~2024年7月期、1年ごとに更新するローリング方式)では、2024年7月期に売上高16,000百万円、営業利益2,800百万円、営業利益率17.5%、経常利益2,826百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,809百万円を目指すほか、中期目標として2025年7月期に営業利益率20%を掲げている。成長に向けた基本戦略としては、「CROSS-OVER シナジー」戦略を推進し、新技術を取り込んだ独自開発のサービス・製品を有機的に結合させ、高付加価値トータルソリューションパッケージとして市場に提供することで高収益体質の構築に取り組む方針だ。また、ストックの継続的な成長とイニシャルの利益改善施策により、さらなる利益拡大を目指す。
同社は、事業ポリシーとして「BX」を掲げ、単なるDXによる効率化だけでなく、有機的なサービス提案とコンサルティングによる変革により価値創造を実現することを目指す。この概念は、オンラインの効率化と現場・オフィス・店舗のデジタル化を切り離さず、相乗効果を発揮できるようにすることが企業の価値創造として重要になってきていることが背景にある。あらゆる企業のバックサイドを変革で支えることによって、同社のさらなる成長加速が期待できると弊社では見ている。
■Key Points
・「CROSS-OVER シナジー」戦略で顧客のDXを支援するトータルシステムソリューション企業
・2022年7月期は期初予想を据え置くも、第2四半期の各利益は予想を上回って着地していることから上振れて着地する可能性が高い
・BXによる価値創造支援の進化により成長加速を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<YM>
アイル<3854>は、中堅・中小企業の経営力アップを支援するトータルシステムソリューション企業である。事業区分は、基幹業務管理システム「アラジンオフィス」シリーズが主力のシステムソリューション事業、クラウド型でサービス提供する複数ECサイト一元管理ソフト「CROSS MALL」や実店舗とECの顧客・ポイント一元管理ソフト「CROSS POINT」が主力のWebソリューション事業(CROSS事業、その他Web事業)からなる。ITによる「リアル」と「Web」の融合でデジタル変革(DX※1)を支援する「CROSS-OVER シナジー」戦略をベースとして、DXによる効率化支援にとどまらず、「BX※2」という新しい概念による価値創造支援の実現を目指している。
※1 DX(デジタルトランスフォーメーション)とは「ITの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念であり、従来のビジネスモデルやビジネス手段といったものをデジタル技術により変革し、新たな価値を創造すること。
※2 ITによる「リアル」と「Web」の融合でDXを支援する同社独自の「CROSS-OVER シナジー」戦略によるバックサイドトランスフォーメーション(BACKSIDE TRANSFORMATION)のこと。
同社は利益重視戦略へ方針転換しており、開発・カスタマイズ時の工程管理・品質管理強化や生産性向上、ストック売上拡大などを重点施策として推進している。この結果、全社ベースの売上総利益率は2022年7月期第2四半期に過去最高の51.7%(2018年7月期第2四半期は42.2%)まで上昇しており、収益力の大幅な向上が鮮明になっている。
1. 2022年7月期第2四半期の業績概要
2022年7月期第2四半期の連結業績※は、売上高が6,045百万円、営業利益が847百万円、経常利益が859百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が563百万円となった。また、期初予想達成率は売上高で-1.4%、営業利益で11.7%、経常利益で12.0%、親会社株主に帰属する四半期純利益で13.9%となった。売上高では新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)に伴い営業活動の制約を受けたほか、半導体不足によるサーバー機器の納品遅延の影響を若干受けたことにより、期初予想を若干下回ったものの、企業のDXニーズが高まるなど事業環境は良好で、受注高は過去最高となった。利益面では販管費が増加したものの、売上総利益向上施策の持続的効果により売上総利益率は51.7%と過去最高を更新し、各利益は期初予想を上回って推移した。
※2022年7月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、対前年同期増減率は記載していない。
2. 2022年7月期の業績見通し
2022年7月期の連結業績予想※については期初予想を据え置き、売上高で13,300百万円、営業利益で2,000百万円、経常利益で2,026百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で1,297百万円としている。また、2021年7月期の各数値を遡及修正した比較では売上高が10.4%増、営業利益が31.0%増、経常利益が30.4%増、親会社株主に帰属する当期純利益が26.7%増となる。期初予想が下期偏重となっていることから、通期予想に対する進捗率は順調に推移していると弊社では見ている。なお、第2四半期の各利益は期初予想を上回って着地していること、企業のDXニーズが高まるなど事業環境が良好であることなどを考慮すれば、予想を上振れて着地する可能性が高いと弊社では見ている。
※2022年7月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、対前期増減率は記載していない。
3. 中期成長戦略
3ヶ年中期経営計画(2022年7月期~2024年7月期、1年ごとに更新するローリング方式)では、2024年7月期に売上高16,000百万円、営業利益2,800百万円、営業利益率17.5%、経常利益2,826百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,809百万円を目指すほか、中期目標として2025年7月期に営業利益率20%を掲げている。成長に向けた基本戦略としては、「CROSS-OVER シナジー」戦略を推進し、新技術を取り込んだ独自開発のサービス・製品を有機的に結合させ、高付加価値トータルソリューションパッケージとして市場に提供することで高収益体質の構築に取り組む方針だ。また、ストックの継続的な成長とイニシャルの利益改善施策により、さらなる利益拡大を目指す。
同社は、事業ポリシーとして「BX」を掲げ、単なるDXによる効率化だけでなく、有機的なサービス提案とコンサルティングによる変革により価値創造を実現することを目指す。この概念は、オンラインの効率化と現場・オフィス・店舗のデジタル化を切り離さず、相乗効果を発揮できるようにすることが企業の価値創造として重要になってきていることが背景にある。あらゆる企業のバックサイドを変革で支えることによって、同社のさらなる成長加速が期待できると弊社では見ている。
■Key Points
・「CROSS-OVER シナジー」戦略で顧客のDXを支援するトータルシステムソリューション企業
・2022年7月期は期初予想を据え置くも、第2四半期の各利益は予想を上回って着地していることから上振れて着地する可能性が高い
・BXによる価値創造支援の進化により成長加速を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<YM>
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