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三洋化成 Research Memo(6):期初計画を据え置き増収増益予想も、順調に進捗していることから上振れの可能性も

配信日時:2021/12/23 15:36 配信元:FISCO
■今後の見通し

● 2022年3月期業績の見通し
三洋化成工業<4471>の2022年3月期連結業績については期初予想を据え置き、売上高で前期比17.4%増の170,000百万円、営業利益で同13.1%増の13,500百万円、経常利益で同12.5%増の13,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同23.6%増の9,000百万円としている。

コロナ禍の影響、原材料価格高騰やサプライチェーン混乱の影響など不透明感もあるが、需要回復による販売数量増加、原材料価格上昇に伴う販売価格改定、高付加価値製品の拡販、持分法投資損益の良化などにより増収増益予想とし、売上高、利益ともにコロナ禍以前の実績を上回る見込みだ。

なお、2021年3月期に計上した為替差益、特別利益、特別損失について、2022年3月期は見込んでいない。また、対米ドルの為替感応度(1円変動による営業利益への影響額)は年間ベースで1.2億円としている。このほか、設備投資は前期比57億円増の157億円、減価償却費は同1億円減の94億円を計画している。設備投資については基幹システム刷新(総額約60億円)のため一時的に膨らむが、減価償却費は2023年3月期以降も大幅に増加しない見込みとしている。

期初予想を据え置いたものの、第2四半期時点の通期進捗率は売上高45.6%、営業利益43.8%、経常利益50.8%、親会社株主に帰属する当期純利益49.1%とおおむね順調に推移している。加えて、コロナ禍からの経済活動の回復、2022年3月期上期に中国市場の顧客側の在庫調整で落ち込んだ高吸水性樹脂(生活・健康産業関連分野)が下期は回復見込みであること、為替が想定よりも円安水準で推移していることなどを勘案すれば、通期予想を上振れて着地する可能性が高いと弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)


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