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トビラシステムズ Research Memo(1):セキュリティ製品・サービスで社会問題解決に挑むテクノロジー企業
配信日時:2021/10/21 15:01
配信元:FISCO
■要約
トビラシステムズ<4441>は、人々が安心して暮らせる世界を実現することを目指し、特殊詐欺の防止に有効な迷惑情報フィルタ「トビラフォン」など、人を守るセキュリティ製品・サービスで社会問題解決に挑むテクノロジー企業である。
1. モバイル向けの迷惑情報フィルタが主力
迷惑情報フィルタ事業として、モバイル向けフィルタサービス、固定電話向けフィルタサービス、ビジネスフォン向けフィルタサービスを展開している。独自のデータベーステクノロジーによって迷惑電話番号リストを作成し、利用者にとって未知の迷惑電話番号であっても自動的に着信拒否設定がなされる。社会問題の1つである特殊詐欺の防止に有効なサービスである。主力製品「トビラフォン」をベースとするモバイル向けフィルタサービスが売上高の約8割を占めて主力となっている。固定電話向けやビジネスフォン向けも市場開拓余地が大きいため注力分野としている。
2. 大手通信キャリア向けが大半で顧客獲得コストの低い収益構造
同社の製品・サービスの大半は、国内の大手通信キャリア(ソフトバンク、au、NTTドコモ)や通信回線事業者が契約者向けに提供するオプションパックに組み入れられる形で提供している。定額またはオプションサービス契約数・利用者数に応じた従量課金による契約を締結し、継続的かつ安定的な収益基盤となっている。また、プロモーションや販売代金の回収などは大手通信キャリアや通信回線事業者が行うため、同社にとっては顧客獲得コストの低い収益構造となっていることが特徴だ。このため同社の売上高営業利益率は2019年10月期41.4%、2020年10月期40.4%、2021年10月期第3四半期累計42.6%と高水準で推移している。
3. 2021年10月期第3四半期累計は大幅増収増益
2021年10月期第3四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比17.2%増の1,057百万円、営業利益が同19.7%増の450百万円、経常利益が同28.6%増の449百万円、四半期純利益が同28.2%増の310百万円だった。主力製品のストック収益が順調に拡大して大幅増収増益だった。
4. 2021年10月期通期は増収増益予想、2022年10月期も収益拡大予想
2021年10月期通期業績(非連結)予想は従来予想を据え置いて、売上高が前期比14.2%増の1,410百万円、営業利益が同3.7%増の517百万円、経常利益が同9.3%増の515百万円、当期純利益が同9.2%増の352百万円としている。主力サービスが順調に伸長する見込みだ。増収率に比べて増益率が小幅にとどまる形だが、第3四半期累計の進捗率が順調(売上高75.0%、営業利益87.1%、経常利益87.3%、当期純利益88.1%)なため、2022年10月期以降の成長に向けて、第4四半期に広告宣伝費など積極的な先行投資を実行する見込みとしている。弊社では、2022年10月期もさらに収益拡大基調となると見ている。
5. 市場開拓余地が大きく、さらなる成長の可能性
持続的な売上高と営業利益の向上を目指し、成長戦略としては、市場開拓余地が大きい既存の迷惑情報フィルタ事業の深耕に取り組むとともに、これまで培ってきたデータベーステクノロジーのノウハウを生かして、新たな事業領域への投資・新たな収益基盤の構築にも取り組む方針としている。当面は先行投資負担が発生するが、既存サービスの市場開拓余地は大きく、新たな事業領域も寄与して、さらなる成長可能性を秘めていると弊社では考えている。
■Key Points
・迷惑情報フィルタ「トビラフォン」などで社会問題解決に挑むテクノロジー企業
・2021年10月期は増収増益予想、2022年10月期も収益拡大予想
・市場拡大余地が大きく、新たな事業領域も寄与してさらなる成長の可能性
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<AS>
トビラシステムズ<4441>は、人々が安心して暮らせる世界を実現することを目指し、特殊詐欺の防止に有効な迷惑情報フィルタ「トビラフォン」など、人を守るセキュリティ製品・サービスで社会問題解決に挑むテクノロジー企業である。
1. モバイル向けの迷惑情報フィルタが主力
迷惑情報フィルタ事業として、モバイル向けフィルタサービス、固定電話向けフィルタサービス、ビジネスフォン向けフィルタサービスを展開している。独自のデータベーステクノロジーによって迷惑電話番号リストを作成し、利用者にとって未知の迷惑電話番号であっても自動的に着信拒否設定がなされる。社会問題の1つである特殊詐欺の防止に有効なサービスである。主力製品「トビラフォン」をベースとするモバイル向けフィルタサービスが売上高の約8割を占めて主力となっている。固定電話向けやビジネスフォン向けも市場開拓余地が大きいため注力分野としている。
2. 大手通信キャリア向けが大半で顧客獲得コストの低い収益構造
同社の製品・サービスの大半は、国内の大手通信キャリア(ソフトバンク、au、NTTドコモ)や通信回線事業者が契約者向けに提供するオプションパックに組み入れられる形で提供している。定額またはオプションサービス契約数・利用者数に応じた従量課金による契約を締結し、継続的かつ安定的な収益基盤となっている。また、プロモーションや販売代金の回収などは大手通信キャリアや通信回線事業者が行うため、同社にとっては顧客獲得コストの低い収益構造となっていることが特徴だ。このため同社の売上高営業利益率は2019年10月期41.4%、2020年10月期40.4%、2021年10月期第3四半期累計42.6%と高水準で推移している。
3. 2021年10月期第3四半期累計は大幅増収増益
2021年10月期第3四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比17.2%増の1,057百万円、営業利益が同19.7%増の450百万円、経常利益が同28.6%増の449百万円、四半期純利益が同28.2%増の310百万円だった。主力製品のストック収益が順調に拡大して大幅増収増益だった。
4. 2021年10月期通期は増収増益予想、2022年10月期も収益拡大予想
2021年10月期通期業績(非連結)予想は従来予想を据え置いて、売上高が前期比14.2%増の1,410百万円、営業利益が同3.7%増の517百万円、経常利益が同9.3%増の515百万円、当期純利益が同9.2%増の352百万円としている。主力サービスが順調に伸長する見込みだ。増収率に比べて増益率が小幅にとどまる形だが、第3四半期累計の進捗率が順調(売上高75.0%、営業利益87.1%、経常利益87.3%、当期純利益88.1%)なため、2022年10月期以降の成長に向けて、第4四半期に広告宣伝費など積極的な先行投資を実行する見込みとしている。弊社では、2022年10月期もさらに収益拡大基調となると見ている。
5. 市場開拓余地が大きく、さらなる成長の可能性
持続的な売上高と営業利益の向上を目指し、成長戦略としては、市場開拓余地が大きい既存の迷惑情報フィルタ事業の深耕に取り組むとともに、これまで培ってきたデータベーステクノロジーのノウハウを生かして、新たな事業領域への投資・新たな収益基盤の構築にも取り組む方針としている。当面は先行投資負担が発生するが、既存サービスの市場開拓余地は大きく、新たな事業領域も寄与して、さらなる成長可能性を秘めていると弊社では考えている。
■Key Points
・迷惑情報フィルタ「トビラフォン」などで社会問題解決に挑むテクノロジー企業
・2021年10月期は増収増益予想、2022年10月期も収益拡大予想
・市場拡大余地が大きく、新たな事業領域も寄与してさらなる成長の可能性
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<AS>
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