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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米金利高に追随も長期抵抗レベルを意識

配信日時:2021/10/12 17:25 配信元:FISCO
12日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。米金融引き締め観測を背景とした長期金利の上昇が続けば、ドル買いは継続する見通し。ただ、足元の上昇ピッチや長期の上値抵抗線が意識され、ドル高は抑制される可能性もあろう。

米失業率の改善を受け引き締め期待による日米金利差拡大に思惑が広がり、前日の取引でドル買い・円売りが進行。ドル・円は2018年12月以来、約3年ぶりに113円台に浮上し、その影響でユーロ・ドルは1.16ドルを下回る水準で推移する。本日アジア市場でも序盤はその流れを受け継ぎ、ドル・円は一時113円半ばに値を切り上げた。ただ、日経平均株価や上海総合指数などアジア株の弱含みで、円買いが主要通貨の重石となった。

この後の海外市場では金利や株価、原油相場が手がかりになる。連邦準備制度理事会(FRB)の11月資産買入れの段階的縮小(テーパリング)に向け、当局者から前向きな見解が示されれば、金利高・ドル高は継続しそうだ。ただ、足元は原油高によるインフレ懸念も出始め、欧米株安に振れれば円買いが見込まれる。ドル・円は10月に入り3円近く値を上げたほか、2017-18年に114円台で上昇を阻止された経緯もあり、目先は上値の重さが意識されよう。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 独・10月ZEW景気期待指数(予想:24.0、9月:26.5)
・23:00 米・8月JOLT求人件数(予想:1093.8万件、7月:1093.4万件)
・24:15 クラリダ米FRB副議長オンライン討論会参加
・24:30 米財務省・3年債入札
・01:30 ボスティック米アトランタ連銀総裁オンライン講演(インフレ)
・02:00 米財務省・10年債入札


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