注目トピックス 日本株
はてな Research Memo(1):2022年7月期業績はすべての事業で増収となり、3期ぶりの2ケタ増収増益へ
配信日時:2021/10/07 15:01
配信元:FISCO
■要約
はてな<3930>は、2001年設立のインターネットサービス企業である。Webサイト上にユーザーがコンテンツを作成・投稿し、他のユーザーが閲覧するUGC(User Generated Content)サービスで市場をリードしてきた。国内最大級のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」やブログサービス「はてなブログ」などのコンテンツプラットフォームサービスをベースに、その技術・ノウハウを生かして、コンテンツマーケティングサービスやテクノロジーソリューションサービス等へと展開している。
1. 2021年7月期の業績概要
2021年7月期の業績は売上高で前期比3.1%増の2,621百万円、営業利益で同10.2%減の248百万円となったが、2021年5月に上方修正した会社計画(売上高2,607百万円、営業利益212百万円)に対してはいずれも上回って着地した。売上高は、コンテンツマーケティングサービスが同18.2%減と落ち込んだものの、SaaS型サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」の顧客数増加や、マンガビューワ「GigaViewer(ギガビューワ)」※の搭載メディア数の拡大等により、テクノロジーソリューションサービスが同18.3%増と大きく伸長したことが増収要因となった。一方で、減益要因は人員体制の強化に伴う人件費の増加が主因となっている。また、会社計画比での利益の上振れ要因は、人員増員数が計画を下回ったことや、リモートワーク体制の継続により諸経費が計画を下回ったことなどによる。
※GigaViewer:Webサイトでマンガを閲覧するためのソフトウェアで、月額利用料及び運用保守料のほか、広告配信やストア機能を付加することで、これら収益の一部をレベニューシェアしている。
2. 2022年7月期の業績見通し
2022年7月期の業績は、売上高で前期比17.0%増の3,069百万円、営業利益で同14.2%増の284百万円※と3期ぶりの増益に転じる見通しだ。人件費や広告宣伝費を中心に事業費用が同17.3%増加するものの、増収効果でカバーする。2021年7月期に落ち込んだコンテンツメディアサービスの回復が見込まれるほか、テクノロジーソリューションサービスが同27.5%増と伸長する計画となっている。引き続き「Mackerel」や「GigaViewer」が売上をけん引するほか、そのほかの受託開発サービスの増加も見込んでいる。なお、人員数については、エンジニアを中心に前期末比22名の増員を予定しているものの、保守的に策定する傾向にあるため、売上高が計画並みの水準を達成すれば利益は上振れする可能性が高いと弊社では見ている。
※2022年7月期より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用するため、2022年7月期の業績予想は当該会計基準等を適用した後の金額となっている。また、従来検収基準を採用していた受託開発サービスは当該会計基準を導入することになるが、全体の収益に与える影響は軽微(旧会計基準で試算した会社計画値は、売上高で3,052百万円、経常利益で282百万円)であることから、2022年7月期の対前期増減率は2021年7月期実績と比較している。
3. 中期成長見通し
同社は2023年7月期以降の中期目標として、売上高で年率15%程度の成長路線に乗せていくことを見込んでいる。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)収束後に弾みをつけるべく、3つのサービスのシナジー効果を最大限に活用しながら3サービスのいずれも成長し、2~3年で売上高40億円の達成を目指していく。コンテンツプラットフォームサービスでは、機能開発や他社提携などにより「はてなブログ」等の良質コンテンツを増やし、登録ユーザー数や月間ユニークブラウザ数が増加することでアフィリエイト広告収入の拡大につなげていく。また、有料課金サービスについては、スタートアップ企業または小規模法人向け「はてなブログBusiness」の顧客獲得に向けたプロモーション施策を強化する。コンテンツマーケティングサービスでは、「はてなブログMedia」顧客獲得のためにプロモーション施策を強化すると同時に、公式SNSの運用などマーケティング支援サービスを強化することで成長を目指すほか、単価アップ施策として新サービスの提供にも取り組んでいく。また、テクノロジーソリューションサービスでは、「Mackerel」の拡販や「GigaViewer」の搭載メディア数拡大及びレベニューシェア獲得により高成長を目指す。これらの戦略により売上高の2ケタ成長が続けば、営業利益率も中期的に20%近い水準まで戻るものと弊社では予想している。
■Key Points
・2021年7月期業績は人件費増により減益となるも、売上高は7期連続増収を達成
・2022年7月期業績はすべての事業で増収となり、3期ぶりの2ケタ増収増益へ
・テクノロジーソリューションサービスを中心としたBtoBビジネスの拡大により、業績は再成長ステージへ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<YM>
はてな<3930>は、2001年設立のインターネットサービス企業である。Webサイト上にユーザーがコンテンツを作成・投稿し、他のユーザーが閲覧するUGC(User Generated Content)サービスで市場をリードしてきた。国内最大級のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」やブログサービス「はてなブログ」などのコンテンツプラットフォームサービスをベースに、その技術・ノウハウを生かして、コンテンツマーケティングサービスやテクノロジーソリューションサービス等へと展開している。
1. 2021年7月期の業績概要
2021年7月期の業績は売上高で前期比3.1%増の2,621百万円、営業利益で同10.2%減の248百万円となったが、2021年5月に上方修正した会社計画(売上高2,607百万円、営業利益212百万円)に対してはいずれも上回って着地した。売上高は、コンテンツマーケティングサービスが同18.2%減と落ち込んだものの、SaaS型サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」の顧客数増加や、マンガビューワ「GigaViewer(ギガビューワ)」※の搭載メディア数の拡大等により、テクノロジーソリューションサービスが同18.3%増と大きく伸長したことが増収要因となった。一方で、減益要因は人員体制の強化に伴う人件費の増加が主因となっている。また、会社計画比での利益の上振れ要因は、人員増員数が計画を下回ったことや、リモートワーク体制の継続により諸経費が計画を下回ったことなどによる。
※GigaViewer:Webサイトでマンガを閲覧するためのソフトウェアで、月額利用料及び運用保守料のほか、広告配信やストア機能を付加することで、これら収益の一部をレベニューシェアしている。
2. 2022年7月期の業績見通し
2022年7月期の業績は、売上高で前期比17.0%増の3,069百万円、営業利益で同14.2%増の284百万円※と3期ぶりの増益に転じる見通しだ。人件費や広告宣伝費を中心に事業費用が同17.3%増加するものの、増収効果でカバーする。2021年7月期に落ち込んだコンテンツメディアサービスの回復が見込まれるほか、テクノロジーソリューションサービスが同27.5%増と伸長する計画となっている。引き続き「Mackerel」や「GigaViewer」が売上をけん引するほか、そのほかの受託開発サービスの増加も見込んでいる。なお、人員数については、エンジニアを中心に前期末比22名の増員を予定しているものの、保守的に策定する傾向にあるため、売上高が計画並みの水準を達成すれば利益は上振れする可能性が高いと弊社では見ている。
※2022年7月期より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用するため、2022年7月期の業績予想は当該会計基準等を適用した後の金額となっている。また、従来検収基準を採用していた受託開発サービスは当該会計基準を導入することになるが、全体の収益に与える影響は軽微(旧会計基準で試算した会社計画値は、売上高で3,052百万円、経常利益で282百万円)であることから、2022年7月期の対前期増減率は2021年7月期実績と比較している。
3. 中期成長見通し
同社は2023年7月期以降の中期目標として、売上高で年率15%程度の成長路線に乗せていくことを見込んでいる。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)収束後に弾みをつけるべく、3つのサービスのシナジー効果を最大限に活用しながら3サービスのいずれも成長し、2~3年で売上高40億円の達成を目指していく。コンテンツプラットフォームサービスでは、機能開発や他社提携などにより「はてなブログ」等の良質コンテンツを増やし、登録ユーザー数や月間ユニークブラウザ数が増加することでアフィリエイト広告収入の拡大につなげていく。また、有料課金サービスについては、スタートアップ企業または小規模法人向け「はてなブログBusiness」の顧客獲得に向けたプロモーション施策を強化する。コンテンツマーケティングサービスでは、「はてなブログMedia」顧客獲得のためにプロモーション施策を強化すると同時に、公式SNSの運用などマーケティング支援サービスを強化することで成長を目指すほか、単価アップ施策として新サービスの提供にも取り組んでいく。また、テクノロジーソリューションサービスでは、「Mackerel」の拡販や「GigaViewer」の搭載メディア数拡大及びレベニューシェア獲得により高成長を目指す。これらの戦略により売上高の2ケタ成長が続けば、営業利益率も中期的に20%近い水準まで戻るものと弊社では予想している。
■Key Points
・2021年7月期業績は人件費増により減益となるも、売上高は7期連続増収を達成
・2022年7月期業績はすべての事業で増収となり、3期ぶりの2ケタ増収増益へ
・テクノロジーソリューションサービスを中心としたBtoBビジネスの拡大により、業績は再成長ステージへ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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