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今週の【早わかり株式市況】1477円安・2万9000円割れ、米中のリスク要因重なり下げ加速

配信日時:2021/10/02 06:40 配信元:MINKABU
■今週の相場ポイント  1.日経平均は2週連続下落、悲観色強まり週間の下げ幅は1500円弱に  2.米国では長期金利上昇や債務上限問題が嫌気され、リスク回避の流れ強まる  3.中国・恒大集団のデフォルトリスクも重荷となり、海運や半導体関連が安い  4.自民党総裁選は岸田氏勝利も市場の反応鈍く、当日は600円超の大幅安に  5.週末は米国と中国のリスク要因重なり下げ加速、2万9000円台割り込む ■週間 市場概況  今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比1477円(4.89%)安の2万8771円と2週連続の下落となった。  今週はまず自民党総裁選に注目が集まったが、岸田文雄氏が勝利したことで新政権下での経済対策に期待する買いが期待された。しかし、米国株が波乱展開をみせたことで、東京市場もそれに引きずられる展開となり日経平均は急落を余儀なくされた。週を通じて高い日はなく、そのうち2営業日は600円を超える急落となった。  週明け27日(月)は売り買い交錯のなか日経平均は小幅安で引けた。前週末の急伸の反動が出たが下値も固かった。中国不動産大手の恒大集団のデフォルトリスクを警戒した売りが重荷となった。28日(火)は下げ幅がやや大きくなったものの底堅さを発揮。この日は実質9月最終商い日で配当権利取り狙いの買いが下値を支えたが、海運や半導体関連株が売られ全体を押し下げた。29日(水)は一気にリスクオフの流れが強まった。米長期金利上昇が嫌気されるなか、半導体関連株をはじめハイテク系グロース株への売りが顕著となった。自民党総裁選は岸田文雄氏が勝利したが、株式市場の反応は限定的で日経平均は600円を超える下げとなり、3万円大台を割り込んだ。30日(木)は前日の急落の反動もあり、日経平均はプラス圏で推移する場面もあったが買いは続かなかった。午前中に発表された中国の経済指標が市場予測を下回る内容だったことなどが嫌気され、引けにかけて軟化し結局4日続落。そして週末10月1日(金)は、一気に売りが加速する格好に。前日の米国株市場では債務上限問題が懸念されるなか、NYダウが540ドルあまりの下落となり、東京市場にも波及した。米国のインフレ懸念と中国の不動産バブル崩壊への警戒感から押し目に買い向かう動きも限定的で、日経平均は一時700円を超える下げに。大引けはやや下げ渋ったものの680円あまりの急落で5日続落、一気に2万8000円台まで下落した。 ■来週のポイント  来週は相場急落で接近している200日移動平均線が下支えになるか注目される。もし下抜けした場合は下値を模索する展開になりそうだ。  重要イベントとしては、国内では7日に発表される8月景気動向指数が注目される。海外では5日に発表される米国8月貿易収支と米国9月ISM非製造業景況指数、8日発表の米国9月雇用統計に注視が必要だろう。なお、中国は国慶節で10月1日から7日まで7連休となっている。 ■日々の動き(9月27日~10月1日) 【↓】   9月27日(月)―― 小反落、前週末急伸の反動で利益確定売り優勢  日経平均 30240.06(  -8.75)  売買高12億9346万株 売買代金 3兆2582億円 【↓】   9月28日(火)―― 続落、米金利の上昇を警戒し半導体関連株などが安い  日経平均 30183.96(  -56.10)  売買高15億0677万株 売買代金 3兆8105億円 【↓】   9月29日(水)―― 大幅に3日続落、米金利上昇が警戒され3万円割れ  日経平均 29544.29( -639.67)  売買高16億0259万株 売買代金 3兆8556億円 【↓】   9月30日(木)―― 4日続落、中国の経済指標を嫌気し終盤売り直される  日経平均 29452.66(  -91.63)  売買高15億5125万株 売買代金 4兆3914億円 【↓】  10月 1日(金)―― 5日続落、米国の債務上限問題などから全面安  日経平均 28771.07( -681.59)  売買高13億8443万株 売買代金 3兆5442億円 ■セクター・トレンド  (1)全33業種中、30業種が下落  (2)郵船 <9101> など海運が24.9%下落でダントツの値下がり率トップ  (3)ダイキン <6367> など機械、ソニーG <6758> など電機、トヨタ <7203> など自動車といった輸出株が売られた  (4)三菱倉 <9301> など倉庫・運輸、NTT <9432> など情報・通信、リクルート <6098> などサービスといった内需株も軟調  (5)信越化 <4063> など化学、日本製鉄 <5401> など鉄鋼、住友鉱 <5713> など非鉄といった素材株も安い  (6)野村 <8604> など証券、みずほFG <8411> など銀行、東京海上 <8766> など保険といった金融株も下落  (7)INPEX <1605> など鉱業が大幅高、ANAHD <9202> など空運、JR東日本 <9020> など陸運は前週比プラスを確保 ■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)  1(16) 旅行  2(5) パワー半導体  3(1) デジタルトランスフォーメーション  4(2) 半導体   5(11) 2021年のIPO   ※カッコは前週の順位 株探ニュース

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