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GMOペパボ Research Memo(5):個人向け中心にリーズナブルな価格でサービス提供できる開発力や企画力が強み
配信日時:2021/09/15 15:35
配信元:FISCO
■事業概要
2. 強みと競合
GMOペパボ<3633>の強みは、これまでインターネットに関連した30以上のサービスを独自に開発・運用し、そのノウハウを蓄積していることにある。また、サービスのネーミング、Webサイトやアプリなどのデザインにおけるオリジナリティも同社の大きな特徴となっており、創業来の強みの1つであると考えられる。
同社が提供するサービスは参入障壁が比較的低いため、サービス開始当時に比べると競合企業も増加している。主な競合企業について見ると、ホスティング事業(レンタルサーバー)ではさくらインターネット<3778>が挙げられ、個人用レンタルサーバー市場では2社で約5割のシェアを握っている。参入企業は多いものの、業界最低水準の料金でサービスを提供しているため、同社のシェアはここ数年安定した水準を維持している。
また、EC支援事業のうち「カラーミーショップ」のようなECサイト構築システムは、Eストアー<4304>をはじめ多数の企業が参入しており、最近ではBASE<4477>のように月額利用料を無料で提供する企業も台頭するなど、市場の拡大に伴って競争も激化している。このため、同社ではユーザーの利便性向上とショップの売上拡大につながる周辺アプリの拡充に取り組んでいるほか、前述したように月額利用料が無料となるフリープランも新たに開始している。
「SUZURI」のようなオリジナルグッズ作成・販売サービスについても、CtoC市場の拡大に伴って参入企業が増加しており、ピクシブ(株)の「pixivFACTORY」、丸井織物(株)の「Up-T」、グラフィック・オン・デマンド(株)の「T-SHIRTS TRINITY」などが競合として挙げられるが、規模的には同社が業界トップを走っているものと思われる。「SUZURI」ではイラストや写真をアップするだけで簡単にECを始めることができ、受注後は自動的に製造・発送まで行われるため、在庫リスクや発送手続きなどの手間が省けることが特徴となっており、また、低コストを実現するための製造委託先のネットワークを構築していることが強みとなっている。
ハンドメイド事業に関しては、クリーマ<4017>(作品数で業界第2位の「Creema」を運営)が競合として挙げられる。登録作品数は1,100万点、登録作家数は21万人(いずれも2022年2月期第1四半期)と、「minne」の1,369万点、77万人と比較するとやや小さいが、サイト上での広告サービス(内部・外部含む)を積極的に行っており、2022年2月期第1四半期の流通額は41.7億円と、同社の2021年12月期第2四半期の37.0億円を上回る規模となっている。サイトへのアクセスユーザー数や購入率の増加が今後の課題となっている。
3. 事業リスク
事業リスクとしては、同社サービスが個人向け中心で数多くのデータを扱っている性格上、個人情報の流出など情報漏えいが発生する可能性がゼロではないことが挙げられる。実際、2018年1月に「カラーミーショップ」のサービスにおいて、外部からの不正アクセスにより顧客(ショップオーナー)のクレジットカード情報が一部流出する事案が発生した。同社では直ちに対処を行い、再発防止委員会を設置した。事実関係の調査、原因の調査、再発防止策の提言をまとめ、2018年3月上旬に調査報告書を公表している。今後も情報セキュリティ対策に関しては継続的に強化していく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 強みと競合
GMOペパボ<3633>の強みは、これまでインターネットに関連した30以上のサービスを独自に開発・運用し、そのノウハウを蓄積していることにある。また、サービスのネーミング、Webサイトやアプリなどのデザインにおけるオリジナリティも同社の大きな特徴となっており、創業来の強みの1つであると考えられる。
同社が提供するサービスは参入障壁が比較的低いため、サービス開始当時に比べると競合企業も増加している。主な競合企業について見ると、ホスティング事業(レンタルサーバー)ではさくらインターネット<3778>が挙げられ、個人用レンタルサーバー市場では2社で約5割のシェアを握っている。参入企業は多いものの、業界最低水準の料金でサービスを提供しているため、同社のシェアはここ数年安定した水準を維持している。
また、EC支援事業のうち「カラーミーショップ」のようなECサイト構築システムは、Eストアー<4304>をはじめ多数の企業が参入しており、最近ではBASE<4477>のように月額利用料を無料で提供する企業も台頭するなど、市場の拡大に伴って競争も激化している。このため、同社ではユーザーの利便性向上とショップの売上拡大につながる周辺アプリの拡充に取り組んでいるほか、前述したように月額利用料が無料となるフリープランも新たに開始している。
「SUZURI」のようなオリジナルグッズ作成・販売サービスについても、CtoC市場の拡大に伴って参入企業が増加しており、ピクシブ(株)の「pixivFACTORY」、丸井織物(株)の「Up-T」、グラフィック・オン・デマンド(株)の「T-SHIRTS TRINITY」などが競合として挙げられるが、規模的には同社が業界トップを走っているものと思われる。「SUZURI」ではイラストや写真をアップするだけで簡単にECを始めることができ、受注後は自動的に製造・発送まで行われるため、在庫リスクや発送手続きなどの手間が省けることが特徴となっており、また、低コストを実現するための製造委託先のネットワークを構築していることが強みとなっている。
ハンドメイド事業に関しては、クリーマ<4017>(作品数で業界第2位の「Creema」を運営)が競合として挙げられる。登録作品数は1,100万点、登録作家数は21万人(いずれも2022年2月期第1四半期)と、「minne」の1,369万点、77万人と比較するとやや小さいが、サイト上での広告サービス(内部・外部含む)を積極的に行っており、2022年2月期第1四半期の流通額は41.7億円と、同社の2021年12月期第2四半期の37.0億円を上回る規模となっている。サイトへのアクセスユーザー数や購入率の増加が今後の課題となっている。
3. 事業リスク
事業リスクとしては、同社サービスが個人向け中心で数多くのデータを扱っている性格上、個人情報の流出など情報漏えいが発生する可能性がゼロではないことが挙げられる。実際、2018年1月に「カラーミーショップ」のサービスにおいて、外部からの不正アクセスにより顧客(ショップオーナー)のクレジットカード情報が一部流出する事案が発生した。同社では直ちに対処を行い、再発防止委員会を設置した。事実関係の調査、原因の調査、再発防止策の提言をまとめ、2018年3月上旬に調査報告書を公表している。今後も情報セキュリティ対策に関しては継続的に強化していく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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