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三機サービス Research Memo(9):新中期経営計画を公表、ビジョン2030達成に向け成長を加速(2)
配信日時:2025/08/25 13:09
配信元:FISCO
*13:09JST 三機サービス Research Memo(9):新中期経営計画を公表、ビジョン2030達成に向け成長を加速(2)
■今後の見通し
(2) 財務目標
三機サービス<6044>の財務目標として、売上高、営業利益、営業利益率、及び事業部別売上高、ストック売上高の数値目標を掲げた。売上高は、M&A等による増加分除き、2028年5月期に32,650百万円(2025年5月期比58.2%増)、営業利益2,200百万円(同115.5%増)、営業利益率6.7%(同1.8ポイント増)、ROE18.0%(同2.7ポイント増)の達成を目指す。また事業部別売上高として、主力事業のメンテナンスサービス事業(環境事業を含む)は15,379百万円(同64.3%増)、トータルメンテナンス事業は13,620百万円(同68.1%増)を計画する。医療事業は具体的な数値を定めていないが、組織基盤強化で成長事業への育成を図る。ストック売上高は19,738百万円(同75.6%増)の成長を目指す。
(3) 重点施策
1) メンテナンスサービス事業
安定収益基盤の深化を目指す。重点施策として、地方中核都市を中心としたエリア拡大による未開拓市場での顧客獲得、内製化による利益率改善、保守人財の育成と戦略的な拠点配置の3つを進める。同社の提供するサービスへの高いニーズが認められる地域を優先して顧客開拓を進めるとともに、人財の継続的な育成により地域に密着したサービス体制を確保し、多能工化された人財を適所に配置することで利益率の改善と顧客満足度向上の両立を図る。
2) トータルメンテナンス事業
事業基盤拡大に向け4点の施策を展開する。1点目はオフィスビルや倉庫等、顧客単価の高い大型施設の新規開拓である。また、工事受注顧客に対するメンテナンスサービスのクロスセルを強化して取引拡大を図る。2点目は顧客単価アップ施策で、サービスエンジニアの同行による高度な提案活動を受注率向上につなげる。顧客単価を1件当たり5%アップする目標を定め、商品組み合わせ施策を展開する。3点目についてはパートナー企業とリアルタイム連携システムを導入し、修理依頼、見積、作業報告等の業務についてスマートフォンによるペーパーレス処理を推進するとともに、作業進捗の見える化や報告漏れの防止、二重入力といったミスの削減を図る。4点目に関してはデジタルツールを活用した効率的な提案プロセスを構築し、提案業務をデジタル化して生産性向上を図る。これらの施策を進め、中期経営計画の目標の1つであるストック型売上の拡大を目指す。トータルメンテナンス事業の強みは、サービスエンジニア及び全国のパートナー企業のネットワーク、24時間365日対応可能なコールセンターの迅速対応、IT活用による付加価値向上能力といった点が挙げられ、これらの強みを有効活用する。
3) 環境事業
三機型省エネソリューションの展開を柱に、新たな収益源となるべく育成施策を進める。顧客の設備投資・運用改善・制度対応までを一体で支援する体制を整備し、独自の商材とノウハウを生かして顧客へ最適な省エネソリューションを提供する。また、省エネ制御システムと遠隔監視サービスを組み合わせたパッケージ提案を強化し、エネルギー使用の最適化と運用コスト削減を同時に実現する総合ソリューションを提供する。現在同社で進める産学連携及び建築設計領域とのアライアンスによるAI空調技術の研究成果を段階的に取り入れ、ソリューションをレベルアップし、高度な省エネ制御を実現する。さらに、初期投資負担軽減に資する業務リースやPPA(電力販売契約)モデルの導入を促進し、顧客の資金負担を抑えつつ、環境対応を進める新事業モデルを展開する。
4) 医療事業
「安定高単価×継続収益モデルへの転換」を目指し、医療施設に特化した専門性の高いサービス提供を通じて、高収益事業への成長を図る。医療機関ならではの特殊なニーズに対応できる技術力と信頼関係の構築に注力することで、医療分野での競争優位性を確立する。具体的施策としては、官公立病院向け長期契約モデルを確立し、安定的な収益基盤を構築する。また、医療機関特化型のサービスメニューを確立し、感染対策や空気清浄度・温湿度・水質管理等の医療機関に特化したサービス提供を図る。さらに、製薬会社向けのサービスメニューとして稼働性能適正点検、機器バリデーション(検証)等の提供や、地域中核病院とのアライアンス推進による地域医療ネットワークとの連携で効率的な事業展開を進める。
5) 人財、教育への投資
前中期経営計画で大幅に人員増強したにもかかわらず、業務品質や顧客対応力、収益性の面に対する育成に課題を残したことから、新中期経営計画では人財育成をさらに強化する。重点施策として、早期戦力化・業務標準化・多能工化といった3本柱の人財育成を図るため、階層別研修プログラムの策定、タレントマネジメントシステムの導入、ナレッジ動画化、OJT教材の標準整備、多能工化に向けたローテーション育成と評価制度の再設計、拠点ごとの「教育リーダー」制度創設を実施し、人財価値の最大化を目指す。「中期経営計画2026-2028」では改めて「人の三機」を前面に掲げており、300名を超える自社育成のサービスエンジニアの存在や、設計・施工からメンテナンスサービスまでの一貫提供、及び独立系企業であることを強みの源泉としており、強みを一層強化して事業基盤の拡大につなげる。
6) 配当方針・株主施策
配当方針として、配当性向30%、DOE3.0%を目標とする。安定的かつ持続的な配当を基本方針に、業績向上に伴い段階的に配当水準の引き上げを目指す。株主施策として、長期保有の優遇制度やIR活動の強化を行う。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)
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(2) 財務目標
三機サービス<6044>の財務目標として、売上高、営業利益、営業利益率、及び事業部別売上高、ストック売上高の数値目標を掲げた。売上高は、M&A等による増加分除き、2028年5月期に32,650百万円(2025年5月期比58.2%増)、営業利益2,200百万円(同115.5%増)、営業利益率6.7%(同1.8ポイント増)、ROE18.0%(同2.7ポイント増)の達成を目指す。また事業部別売上高として、主力事業のメンテナンスサービス事業(環境事業を含む)は15,379百万円(同64.3%増)、トータルメンテナンス事業は13,620百万円(同68.1%増)を計画する。医療事業は具体的な数値を定めていないが、組織基盤強化で成長事業への育成を図る。ストック売上高は19,738百万円(同75.6%増)の成長を目指す。
(3) 重点施策
1) メンテナンスサービス事業
安定収益基盤の深化を目指す。重点施策として、地方中核都市を中心としたエリア拡大による未開拓市場での顧客獲得、内製化による利益率改善、保守人財の育成と戦略的な拠点配置の3つを進める。同社の提供するサービスへの高いニーズが認められる地域を優先して顧客開拓を進めるとともに、人財の継続的な育成により地域に密着したサービス体制を確保し、多能工化された人財を適所に配置することで利益率の改善と顧客満足度向上の両立を図る。
2) トータルメンテナンス事業
事業基盤拡大に向け4点の施策を展開する。1点目はオフィスビルや倉庫等、顧客単価の高い大型施設の新規開拓である。また、工事受注顧客に対するメンテナンスサービスのクロスセルを強化して取引拡大を図る。2点目は顧客単価アップ施策で、サービスエンジニアの同行による高度な提案活動を受注率向上につなげる。顧客単価を1件当たり5%アップする目標を定め、商品組み合わせ施策を展開する。3点目についてはパートナー企業とリアルタイム連携システムを導入し、修理依頼、見積、作業報告等の業務についてスマートフォンによるペーパーレス処理を推進するとともに、作業進捗の見える化や報告漏れの防止、二重入力といったミスの削減を図る。4点目に関してはデジタルツールを活用した効率的な提案プロセスを構築し、提案業務をデジタル化して生産性向上を図る。これらの施策を進め、中期経営計画の目標の1つであるストック型売上の拡大を目指す。トータルメンテナンス事業の強みは、サービスエンジニア及び全国のパートナー企業のネットワーク、24時間365日対応可能なコールセンターの迅速対応、IT活用による付加価値向上能力といった点が挙げられ、これらの強みを有効活用する。
3) 環境事業
三機型省エネソリューションの展開を柱に、新たな収益源となるべく育成施策を進める。顧客の設備投資・運用改善・制度対応までを一体で支援する体制を整備し、独自の商材とノウハウを生かして顧客へ最適な省エネソリューションを提供する。また、省エネ制御システムと遠隔監視サービスを組み合わせたパッケージ提案を強化し、エネルギー使用の最適化と運用コスト削減を同時に実現する総合ソリューションを提供する。現在同社で進める産学連携及び建築設計領域とのアライアンスによるAI空調技術の研究成果を段階的に取り入れ、ソリューションをレベルアップし、高度な省エネ制御を実現する。さらに、初期投資負担軽減に資する業務リースやPPA(電力販売契約)モデルの導入を促進し、顧客の資金負担を抑えつつ、環境対応を進める新事業モデルを展開する。
4) 医療事業
「安定高単価×継続収益モデルへの転換」を目指し、医療施設に特化した専門性の高いサービス提供を通じて、高収益事業への成長を図る。医療機関ならではの特殊なニーズに対応できる技術力と信頼関係の構築に注力することで、医療分野での競争優位性を確立する。具体的施策としては、官公立病院向け長期契約モデルを確立し、安定的な収益基盤を構築する。また、医療機関特化型のサービスメニューを確立し、感染対策や空気清浄度・温湿度・水質管理等の医療機関に特化したサービス提供を図る。さらに、製薬会社向けのサービスメニューとして稼働性能適正点検、機器バリデーション(検証)等の提供や、地域中核病院とのアライアンス推進による地域医療ネットワークとの連携で効率的な事業展開を進める。
5) 人財、教育への投資
前中期経営計画で大幅に人員増強したにもかかわらず、業務品質や顧客対応力、収益性の面に対する育成に課題を残したことから、新中期経営計画では人財育成をさらに強化する。重点施策として、早期戦力化・業務標準化・多能工化といった3本柱の人財育成を図るため、階層別研修プログラムの策定、タレントマネジメントシステムの導入、ナレッジ動画化、OJT教材の標準整備、多能工化に向けたローテーション育成と評価制度の再設計、拠点ごとの「教育リーダー」制度創設を実施し、人財価値の最大化を目指す。「中期経営計画2026-2028」では改めて「人の三機」を前面に掲げており、300名を超える自社育成のサービスエンジニアの存在や、設計・施工からメンテナンスサービスまでの一貫提供、及び独立系企業であることを強みの源泉としており、強みを一層強化して事業基盤の拡大につなげる。
6) 配当方針・株主施策
配当方針として、配当性向30%、DOE3.0%を目標とする。安定的かつ持続的な配当を基本方針に、業績向上に伴い段階的に配当水準の引き上げを目指す。株主施策として、長期保有の優遇制度やIR活動の強化を行う。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)
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