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ラクトJPN Research Memo(1):2025年11月期は売上高、利益ともに過去最高更新を見込む
配信日時:2025/08/18 11:01
配信元:FISCO
*11:01JST ラクトJPN Research Memo(1):2025年11月期は売上高、利益ともに過去最高更新を見込む
■要約
ラクト・ジャパン<3139>は、海外から乳原料・チーズ(以下、乳製品原料)と食肉及び食肉加工品などの食品原料を輸入する独立系の食品専門商社である。乳製品の取扱高は日本市場でトップクラスのシェアを誇る。乳製品原料の輸入販売を主力事業として、食肉及び食肉加工品や機能性食品原料などの輸入販売事業、そしてアジアにおける乳製品原料の輸入販売事業やチーズ製造販売事業と、事業領域を拡大してきた。2023年に発表した長期ビジョンにおいて、将来目指す姿として食品専門商社からグローバルに展開する商社とメーカーの両機能を併せ持った「複合型食品企業」への進化を掲げ、さらなる成長を目指している。
1. 2025年11月期中間期の業績概要
2025年11月期第2四半期(以下、中間期)の連結業績は中間期業績として過去最高の売上高、利益を更新した。売上高は前年同期比12.7%増の95,293百万円、営業利益は同46.8%増の3,571百万円、経常利益は同69.5%増の3,832百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同69.1%増の2,797百万円となり、売上高、利益ともに期初予想を上回った。乳原料・チーズ部門を除いた各部門で販売数量が前年同期を上回るとともに、国際的な原料相場高や円安の影響もあり販売単価は高値で推移し、売上高は全部門で前年同期を上回った。乳原料・チーズ部門の販売数量の減少は、チーズなどで最終製品の価格が上昇したことによる消費減退など想定内の落ち込みであった。一方、脂肪系乳原料や高たんぱく原料などの高付加価値商品の販売が好調だったことや、アジアのチーズ製造販売部門の収益性改善などにより、売上総利益率は6.8%と同0.8ポイント上回った。事業規模拡大に伴う人員増強、賃金アップなどにより販管費は同10.5%増となったが、売上総利益の増加で吸収した。営業外で一部商品の品質不良に関わる補償金650百万円を計上したが、これを控除した実質的な経常利益率は3.3%と同0.6ポイント上回った。
2. 2025年11月期の業績見通し
2025年11月期の連結業績は、売上高188,000百万円(前期比10.0%増)、経常利益6,000百万円(同38.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,350百万円(同38.3%増)と売上高、利益とも過去最高の更新を見込んでいる。足元の業績などを踏まえて期初予想を上方修正しており、売上高で8,000百万円、経常利益で1,400百万円を上乗せした。下期は乳価改定を受けた乳製品の値上げをはじめ、エネルギーコスト、原材料費、物流費、人件費の上昇に伴う食品全般の値上げの影響による消費の減退を想定し、下期の売上高は上期比2.7%減を見込む。乳原料・チーズ部門に加えてアジア事業の乳原料販売部門においても上期比減収を見込む。国内の消費減退が、アジアでの日本向け乳調製品の原料販売に影響することを想定している。一方、他の部門は需要が旺盛であり、下期も順調に販売数量、売上高を伸ばす計画だ。損益面においては、売上ウェイトの大きい乳原料・チーズ部門やアジアの乳原料販売部門の売上高が上期比で減収となるため、通期では受取補償金を控除した経常利益率は2.8%と上期の実績を0.5ポイント下回るものの、前期の水準を0.3ポイント上回る計画だ。また、配当は1株当たり前期比52.0円増配の132.0円に上方修正し、配当性向は30.2%と30%達成を目指す。
3. 中期経営計画の進捗状況
2023年1月に公表した、新たな経営理念、長期ビジョン「LACTO VISION 2032」においては、「商品の複合化」「事業の複合化」「貿易事業の複合化」により「複合型食品企業」へと進化することを目指し、2032年11月期に連結経常利益6,000百万円、同利益の海外比率40%を達成する目標を掲げた。そのファーストステップとなる中期経営計画「NEXT-LJ 2025」では、2025年11月期の売上高200,000百万円、連結経常利益4,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,900百万円を目標とした。経常利益は2024年11月期に1期前倒しで計画を達成し、2025年11月期は2032年11月期の目標を達成する勢いだ。トップラインの拡大のみならず、ROIC※の事業部門への本格導入など企業価値向上に向けて収益性の改善と資本効率を意識した企業体質への転換を進めてきた取り組みが実を結んでいると言えよう。
※ Return On Invested Capitalの略。ロイックと呼ばれ、投下資本に対する利益率を表す。「税引後の営業利益÷(株主資本+有利子負債)=売上高営業利益率×投下資本回転率」で計算する。
■Key Points
・2025年11月期中間期は中間期業績として過去最高の売上高、利益を更新
・2025年11月期も売上高、利益とも過去最高の更新を見込み、期初予想を上方修正
・2025年11月期の1株当たり配当金は前期比52.0円増の132.0円に上方修正
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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ラクト・ジャパン<3139>は、海外から乳原料・チーズ(以下、乳製品原料)と食肉及び食肉加工品などの食品原料を輸入する独立系の食品専門商社である。乳製品の取扱高は日本市場でトップクラスのシェアを誇る。乳製品原料の輸入販売を主力事業として、食肉及び食肉加工品や機能性食品原料などの輸入販売事業、そしてアジアにおける乳製品原料の輸入販売事業やチーズ製造販売事業と、事業領域を拡大してきた。2023年に発表した長期ビジョンにおいて、将来目指す姿として食品専門商社からグローバルに展開する商社とメーカーの両機能を併せ持った「複合型食品企業」への進化を掲げ、さらなる成長を目指している。
1. 2025年11月期中間期の業績概要
2025年11月期第2四半期(以下、中間期)の連結業績は中間期業績として過去最高の売上高、利益を更新した。売上高は前年同期比12.7%増の95,293百万円、営業利益は同46.8%増の3,571百万円、経常利益は同69.5%増の3,832百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同69.1%増の2,797百万円となり、売上高、利益ともに期初予想を上回った。乳原料・チーズ部門を除いた各部門で販売数量が前年同期を上回るとともに、国際的な原料相場高や円安の影響もあり販売単価は高値で推移し、売上高は全部門で前年同期を上回った。乳原料・チーズ部門の販売数量の減少は、チーズなどで最終製品の価格が上昇したことによる消費減退など想定内の落ち込みであった。一方、脂肪系乳原料や高たんぱく原料などの高付加価値商品の販売が好調だったことや、アジアのチーズ製造販売部門の収益性改善などにより、売上総利益率は6.8%と同0.8ポイント上回った。事業規模拡大に伴う人員増強、賃金アップなどにより販管費は同10.5%増となったが、売上総利益の増加で吸収した。営業外で一部商品の品質不良に関わる補償金650百万円を計上したが、これを控除した実質的な経常利益率は3.3%と同0.6ポイント上回った。
2. 2025年11月期の業績見通し
2025年11月期の連結業績は、売上高188,000百万円(前期比10.0%増)、経常利益6,000百万円(同38.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,350百万円(同38.3%増)と売上高、利益とも過去最高の更新を見込んでいる。足元の業績などを踏まえて期初予想を上方修正しており、売上高で8,000百万円、経常利益で1,400百万円を上乗せした。下期は乳価改定を受けた乳製品の値上げをはじめ、エネルギーコスト、原材料費、物流費、人件費の上昇に伴う食品全般の値上げの影響による消費の減退を想定し、下期の売上高は上期比2.7%減を見込む。乳原料・チーズ部門に加えてアジア事業の乳原料販売部門においても上期比減収を見込む。国内の消費減退が、アジアでの日本向け乳調製品の原料販売に影響することを想定している。一方、他の部門は需要が旺盛であり、下期も順調に販売数量、売上高を伸ばす計画だ。損益面においては、売上ウェイトの大きい乳原料・チーズ部門やアジアの乳原料販売部門の売上高が上期比で減収となるため、通期では受取補償金を控除した経常利益率は2.8%と上期の実績を0.5ポイント下回るものの、前期の水準を0.3ポイント上回る計画だ。また、配当は1株当たり前期比52.0円増配の132.0円に上方修正し、配当性向は30.2%と30%達成を目指す。
3. 中期経営計画の進捗状況
2023年1月に公表した、新たな経営理念、長期ビジョン「LACTO VISION 2032」においては、「商品の複合化」「事業の複合化」「貿易事業の複合化」により「複合型食品企業」へと進化することを目指し、2032年11月期に連結経常利益6,000百万円、同利益の海外比率40%を達成する目標を掲げた。そのファーストステップとなる中期経営計画「NEXT-LJ 2025」では、2025年11月期の売上高200,000百万円、連結経常利益4,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,900百万円を目標とした。経常利益は2024年11月期に1期前倒しで計画を達成し、2025年11月期は2032年11月期の目標を達成する勢いだ。トップラインの拡大のみならず、ROIC※の事業部門への本格導入など企業価値向上に向けて収益性の改善と資本効率を意識した企業体質への転換を進めてきた取り組みが実を結んでいると言えよう。
※ Return On Invested Capitalの略。ロイックと呼ばれ、投下資本に対する利益率を表す。「税引後の営業利益÷(株主資本+有利子負債)=売上高営業利益率×投下資本回転率」で計算する。
■Key Points
・2025年11月期中間期は中間期業績として過去最高の売上高、利益を更新
・2025年11月期も売上高、利益とも過去最高の更新を見込み、期初予想を上方修正
・2025年11月期の1株当たり配当金は前期比52.0円増の132.0円に上方修正
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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