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パンチ工業:割安是正で株価は2~6.5倍高へ、長期ビジョン「Vision60」で利益は約5倍
配信日時:2025/08/15 13:31
配信元:FISCO
*13:31JST パンチ工業:割安是正で株価は2~6.5倍高へ、長期ビジョン「Vision60」で利益は約5倍
パンチ工業<6165>の株価における割安是正の動きが注目される。同社の2026年3月期は主に国内需要の回復の遅れから、売上高で前期比2.3%減の39,880百万円、営業利益で同31.8%減の1,150百万円と減収減益予想となる。一方でPBRは0.5倍と1倍を大きく下回り、配当利回りも4.51%と高い。5月には長期ビジョン「Vision60」が発表され、金型およびFA市場の成長を取り込む形で、2035年3月期に売上高80,000百万円、営業利益8,000百万円を目指す方針が示された。前期からの営業利益CAGRは+17.5%となり、前期で4.3%と低いROEも大幅に改善することになる。少なくともPBR1倍までの回復改定で株価は2倍、長期ビジョン達成時で上場企業の平均となるPER15倍だと株価は2,600円超(現株価の約400円と比較して6.5倍)と試算される。
足もとの業績好転も株価上昇のカタリストとなりやすい。8月8日に発表された2026年3月期第1四半期決算は、売上高で前年同期比5.3%増の10,171百万円、営業利益で同26.5%増の384百万円となった。同時に中間期および通期業績予想を上方修正しており、中間期は売上高で前年同期比2.6%増の20,500百万円(事前予想は同0.2%減の19,950百万円)、営業利益で同15,5%増の800百万円(同30.7%減の480百万円)、通期は売上高で前期比0.7%増の41,100百万円(同2.3%減の39,880百万円)、営業利益で同16.9%減の1,400百万円(同31.8%減の1,150百万円)予想となる。主として中国事業等の海外事業が好調に推移し、業種別では自動車関連及び電子部品・半導体関連の受注が増加している。アメリカの関税影響を受けての全般的な設備投資需要への慎重姿勢は懸念材料であるものの。減益から増益への転換点となる。
なお、同社は1975年創業の金型部品メーカーで、主にプラスチック製品の製造工程で用いられる射出成型用金型に組み込まれるエジェクタピンやスプルーブシュ等の金型用部品、プレス金型用のパンチ・ダイやダイセットガイド等の製造・販売を行っている。同社製品は金型を構成するためになくてはならないため、生活を支える「縁の下の力持ち」となる。金型用部品は、汎用性の高い標準製品を豊富にラインナップする「カタログ品」とカスタムニーズにも柔軟に対応する「特注品」に分けられているが、同社は日本・中国で特注金型部品シェア1位となっている。2,000台以上の設備で幅広い対応力を持つ一気通貫の生産体制や顧客密着型の営業体制、創業以来培っている高い技術力が特徴となる。
国内では、全国10カ所に販売拠点で約6000社の顧客と取引を行い、中国では約8千社の顧客と取引を行っている。2025年3月期における地域別売上高構成比では、日本28.4%、中国57.3%、東南アジア4.8%、欧州その他9.5%。業種別売上高構成比では、自動車42.1%、電子部品・半導体17.1%、家電・精密機器9.4%、その他31.4%。金型用部品の新規顧客開拓はカタログ品の取引からスタートし、顧客の信頼を高めてから付加価値の高い特注品の受注を獲得していく営業戦略となる。カタログ品と特注品の比率は4.5:5.5程度と特注品。継続的な受注が見込まれるカタログ品が工場の稼働率を安定させる役割を果たし、付加価値の高い特注品を獲得することで利益率を高めていくバランスのとれた構造になっている。
同社はミスミグループ本社<9962>と資本業務提携契約を締結しており、付加価値の高い特注品ビジネスにより特化して持続的な利益成長を目指している。ただ、同提携は、パンチグループとミスミグループが対等なパートナーとして継続的に共存共栄を図り、産業界全体の繁栄を目指すものである。ミスミグループはカタログ品を顧客工場に短納期で供給する「グローバル確実短納期」の強固な供給体制およびデジタル対応力に強みを持っている一方で、パンチグループは精密加工技術のノウハウおよび標準部品から特注部品までの幅広い対応力を有しており、互いの強みを最大限に活かしていく狙い。国内市場の成長鈍化や高齢化社会の進展、後継者不足やコスト高などの難しい市場環境のなかで、「標準品」×「特注品」の協業によりグローバルに事業成長を果たしていくようだ。
<HM>
足もとの業績好転も株価上昇のカタリストとなりやすい。8月8日に発表された2026年3月期第1四半期決算は、売上高で前年同期比5.3%増の10,171百万円、営業利益で同26.5%増の384百万円となった。同時に中間期および通期業績予想を上方修正しており、中間期は売上高で前年同期比2.6%増の20,500百万円(事前予想は同0.2%減の19,950百万円)、営業利益で同15,5%増の800百万円(同30.7%減の480百万円)、通期は売上高で前期比0.7%増の41,100百万円(同2.3%減の39,880百万円)、営業利益で同16.9%減の1,400百万円(同31.8%減の1,150百万円)予想となる。主として中国事業等の海外事業が好調に推移し、業種別では自動車関連及び電子部品・半導体関連の受注が増加している。アメリカの関税影響を受けての全般的な設備投資需要への慎重姿勢は懸念材料であるものの。減益から増益への転換点となる。
なお、同社は1975年創業の金型部品メーカーで、主にプラスチック製品の製造工程で用いられる射出成型用金型に組み込まれるエジェクタピンやスプルーブシュ等の金型用部品、プレス金型用のパンチ・ダイやダイセットガイド等の製造・販売を行っている。同社製品は金型を構成するためになくてはならないため、生活を支える「縁の下の力持ち」となる。金型用部品は、汎用性の高い標準製品を豊富にラインナップする「カタログ品」とカスタムニーズにも柔軟に対応する「特注品」に分けられているが、同社は日本・中国で特注金型部品シェア1位となっている。2,000台以上の設備で幅広い対応力を持つ一気通貫の生産体制や顧客密着型の営業体制、創業以来培っている高い技術力が特徴となる。
国内では、全国10カ所に販売拠点で約6000社の顧客と取引を行い、中国では約8千社の顧客と取引を行っている。2025年3月期における地域別売上高構成比では、日本28.4%、中国57.3%、東南アジア4.8%、欧州その他9.5%。業種別売上高構成比では、自動車42.1%、電子部品・半導体17.1%、家電・精密機器9.4%、その他31.4%。金型用部品の新規顧客開拓はカタログ品の取引からスタートし、顧客の信頼を高めてから付加価値の高い特注品の受注を獲得していく営業戦略となる。カタログ品と特注品の比率は4.5:5.5程度と特注品。継続的な受注が見込まれるカタログ品が工場の稼働率を安定させる役割を果たし、付加価値の高い特注品を獲得することで利益率を高めていくバランスのとれた構造になっている。
同社はミスミグループ本社<9962>と資本業務提携契約を締結しており、付加価値の高い特注品ビジネスにより特化して持続的な利益成長を目指している。ただ、同提携は、パンチグループとミスミグループが対等なパートナーとして継続的に共存共栄を図り、産業界全体の繁栄を目指すものである。ミスミグループはカタログ品を顧客工場に短納期で供給する「グローバル確実短納期」の強固な供給体制およびデジタル対応力に強みを持っている一方で、パンチグループは精密加工技術のノウハウおよび標準部品から特注部品までの幅広い対応力を有しており、互いの強みを最大限に活かしていく狙い。国内市場の成長鈍化や高齢化社会の進展、後継者不足やコスト高などの難しい市場環境のなかで、「標準品」×「特注品」の協業によりグローバルに事業成長を果たしていくようだ。
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