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フォーバル Research Memo(7):2031年3月期に1万人の企業ドクター体制を目指し育成に本腰
配信日時:2025/07/08 12:07
配信元:FISCO
*12:07JST フォーバル Research Memo(7):2031年3月期に1万人の企業ドクター体制を目指し育成に本腰
■成長戦略・トピック
1. 2031年3月期に1万人の企業ドクター体制を目指し育成に本腰
フォーバル<8275>では、2025年4月の組織再編の一環として「X開発センター」を「企業ドクター開発センター」に名称変更するなど、中小企業や地方自治体におけるGDXの推進、ESG経営の伴走支援の先兵となる“企業ドクター”の育成に本腰を入れている。背景としては、国内300万社以上の中小企業のうち200万社以上が赤字経営であることが挙げられる。同社の経営可視化ツール「きづなPARK」のデータ分析からも72%の中小企業が「レベル0:ゾンビ状態(経営危機)」「レベル1:隔離状態(営業損失)」「レベル2:入院状態(本業損失)」に該当することがわかった。企業ドクター育成が必要なもう1つの視点としては、GDX支援ができる若手人材が地方に留まる、または地方に移住することが地方経済の活性化に不可欠であることが挙げられる。仮に1人の企業ドクターが20社の支援を担当できると仮定すると、全国で10万人の企業ドクターが必要となる。同社では、そのすべての企業ドクターを育成することは困難としても、その“火種”となる役割は果たせると考えており、6年後の2031年3月期に同社及びパートナーの企業ドクター1万人体制を目標に掲げている。2025年3月期は主にパートナー企業の企業ドクター育成に力を注ぎ、前期末比20%増の2,242人の企業ドクターが活躍する組織となった。
同社グループでも、企業ドクター育成につながる事業を数多く有しており、グループ一丸となって取り組みを加速する。一例を挙げると、人的資本経営のアイテックはESG関連の充実した教育コンテンツを提供し、タニタヘルスリンクは様々な支援サービスを通じて健康経営や従業員等の健康づくりを実現する。また、エフピーステージはファイナンシャルプランナーに対して企業ドクター教育を行う、などである。2025年5月には、専門人材育成プログラムの共同開発および実施、地方自治体への共同提案等を目的に、(株)イマクリエ(本社:東京都港区)と提携した。本連携の活用策の1つとして、同社がイマクリエの「住民向け人材育成プログラム」を用いて地域の専業主婦やシルバー人材等を企業ドクターとして育成し、中小企業に時間貸しドクターとして派遣することが想定される。時間貸しドクターは企業の健康診断のみを行うといった形で、時間に制限のある地方の人材と人材を求める中小企業の双方の需要を満たすことが期待される。
2. 「F-Japan戦略」:47都道府県に3年以内に拠点展開。産官学金との提携が進展
同社の「F-Japan戦略」は、地域でGDX人材が育ち、地域内で働ける環境を構築し、“GDXの地産地消”を推進する構想である。「F-Japan戦略」では産官学金連携を基本に、地域ごとに拠点を設けてきた。2025年3月末現在、同社の支部数は47都道府県中33都道府県に設置されている。同社では3年以内に47都道府県への拠点設置を完了させ、産官学金連携による地方創生を加速させたい考えだ。
「官(自治体)」との提携実績は26自治体、45件、自治体へのデジタル専門人材派遣先実績は22自治体と広がりを見せる。
「学(学校連携)」に関しては、地方の若い稼ぎ手が大都市圏に流出せず、地域経済圏に残れる環境や教育体制の整備が必要となる。若い世代はSDGsなどへの関心や理解力がより高く、同社の推進するGDXの推進役としてポテンシャルが高い。2025年3月末現在、既に13の大学・専門学校と連携協定を締結し、順次DX人材を育成するカリキュラム・講座がスタートしている。一例を挙げると、2024年2月に岐阜大学社会システム経営学環と包括連携協定を締結し、GDX人材育成に向けた様々な取り組みを行っている。具体的には、GDX人材育成に関する優れた教育内容の構築、講師の派遣、学びの場の提供などを、社会貢献活動の一環として無償で提供する。本協定の締結は、大学教授陣が同社の「きづなPARK」を閲覧したのがきっかけとなった。学生がデジタルスキルなどを磨き、地域経営課題の解決能力を修得した人材となるため、中小企業に対する実践的支援の経験が豊富な同社に期待が寄せられている。同社が全国各地の教育機関に提供するカリキュラムの受講者数は、2025年3月期、3,293人に達した(前期比2,606人増)。同社では、そのうちの一定割合が将来的に地方での就職を選択し、企業ドクターとして活躍することを期待している。
「産」に関しては、日々同社及びパートナーの企業ドクターが企業支援を行う。2025年3月期末時点の支援企業数は1,388社となり、前期の430社から大きく伸びた。また、支援企業を紹介し合うとともに、将来的には企業ドクターとしても期待されるのが地域の金融機関である。同社では現在、15の金融機関と連携して「F-Japan戦略」を推進している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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1. 2031年3月期に1万人の企業ドクター体制を目指し育成に本腰
フォーバル<8275>では、2025年4月の組織再編の一環として「X開発センター」を「企業ドクター開発センター」に名称変更するなど、中小企業や地方自治体におけるGDXの推進、ESG経営の伴走支援の先兵となる“企業ドクター”の育成に本腰を入れている。背景としては、国内300万社以上の中小企業のうち200万社以上が赤字経営であることが挙げられる。同社の経営可視化ツール「きづなPARK」のデータ分析からも72%の中小企業が「レベル0:ゾンビ状態(経営危機)」「レベル1:隔離状態(営業損失)」「レベル2:入院状態(本業損失)」に該当することがわかった。企業ドクター育成が必要なもう1つの視点としては、GDX支援ができる若手人材が地方に留まる、または地方に移住することが地方経済の活性化に不可欠であることが挙げられる。仮に1人の企業ドクターが20社の支援を担当できると仮定すると、全国で10万人の企業ドクターが必要となる。同社では、そのすべての企業ドクターを育成することは困難としても、その“火種”となる役割は果たせると考えており、6年後の2031年3月期に同社及びパートナーの企業ドクター1万人体制を目標に掲げている。2025年3月期は主にパートナー企業の企業ドクター育成に力を注ぎ、前期末比20%増の2,242人の企業ドクターが活躍する組織となった。
同社グループでも、企業ドクター育成につながる事業を数多く有しており、グループ一丸となって取り組みを加速する。一例を挙げると、人的資本経営のアイテックはESG関連の充実した教育コンテンツを提供し、タニタヘルスリンクは様々な支援サービスを通じて健康経営や従業員等の健康づくりを実現する。また、エフピーステージはファイナンシャルプランナーに対して企業ドクター教育を行う、などである。2025年5月には、専門人材育成プログラムの共同開発および実施、地方自治体への共同提案等を目的に、(株)イマクリエ(本社:東京都港区)と提携した。本連携の活用策の1つとして、同社がイマクリエの「住民向け人材育成プログラム」を用いて地域の専業主婦やシルバー人材等を企業ドクターとして育成し、中小企業に時間貸しドクターとして派遣することが想定される。時間貸しドクターは企業の健康診断のみを行うといった形で、時間に制限のある地方の人材と人材を求める中小企業の双方の需要を満たすことが期待される。
2. 「F-Japan戦略」:47都道府県に3年以内に拠点展開。産官学金との提携が進展
同社の「F-Japan戦略」は、地域でGDX人材が育ち、地域内で働ける環境を構築し、“GDXの地産地消”を推進する構想である。「F-Japan戦略」では産官学金連携を基本に、地域ごとに拠点を設けてきた。2025年3月末現在、同社の支部数は47都道府県中33都道府県に設置されている。同社では3年以内に47都道府県への拠点設置を完了させ、産官学金連携による地方創生を加速させたい考えだ。
「官(自治体)」との提携実績は26自治体、45件、自治体へのデジタル専門人材派遣先実績は22自治体と広がりを見せる。
「学(学校連携)」に関しては、地方の若い稼ぎ手が大都市圏に流出せず、地域経済圏に残れる環境や教育体制の整備が必要となる。若い世代はSDGsなどへの関心や理解力がより高く、同社の推進するGDXの推進役としてポテンシャルが高い。2025年3月末現在、既に13の大学・専門学校と連携協定を締結し、順次DX人材を育成するカリキュラム・講座がスタートしている。一例を挙げると、2024年2月に岐阜大学社会システム経営学環と包括連携協定を締結し、GDX人材育成に向けた様々な取り組みを行っている。具体的には、GDX人材育成に関する優れた教育内容の構築、講師の派遣、学びの場の提供などを、社会貢献活動の一環として無償で提供する。本協定の締結は、大学教授陣が同社の「きづなPARK」を閲覧したのがきっかけとなった。学生がデジタルスキルなどを磨き、地域経営課題の解決能力を修得した人材となるため、中小企業に対する実践的支援の経験が豊富な同社に期待が寄せられている。同社が全国各地の教育機関に提供するカリキュラムの受講者数は、2025年3月期、3,293人に達した(前期比2,606人増)。同社では、そのうちの一定割合が将来的に地方での就職を選択し、企業ドクターとして活躍することを期待している。
「産」に関しては、日々同社及びパートナーの企業ドクターが企業支援を行う。2025年3月期末時点の支援企業数は1,388社となり、前期の430社から大きく伸びた。また、支援企業を紹介し合うとともに、将来的には企業ドクターとしても期待されるのが地域の金融機関である。同社では現在、15の金融機関と連携して「F-Japan戦略」を推進している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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