注目トピックス 日本株
三栄コーポ Research Memo(4):2026年3月期は売上高400億円、経常利益13億円を予想
配信日時:2025/06/25 12:04
配信元:FISCO
*12:04JST 三栄コーポ Research Memo(4):2026年3月期は売上高400億円、経常利益13億円を予想
■今後の見通し
● 2026年3月期の業績見通し
三栄コーポレーション<8119>の2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比0.3%増の40,000百万円、営業利益が同38.0%減の1,300百万円、経常利益が同39.5%減の1,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同38.4%減の600百万円と、増収減益を見込んでいる。中期経営戦略「SANYEI 2025」の最終年度の経常利益20億円を前期に前倒しで達成したため、長期の成長に向けた足場固めの1年と位置付け成長投資を積極化する。
売上面では、セグメントごとに好不調があるが前期並みを予想する。家具家庭用品事業では、EC関連事業の増収のほか、前期に引き続き海外の営業活動の強化により受注状況改善が見込まれ増収(前期比1,416百万円増)を見込む。服飾雑貨事業では、外出やインバウンド需要の好調は継続することが見込まれ、前期の絶好調が一服すると見込み減収(同1,336百万円減)を予想した。環境関連商材の拡大は進行期も期待できる。また、家電事業では、市場環境が厳しいなか、海外OEM事業が低調に推移し工場稼働も低調な予想である。利益面では、経常利益で前期比849百万円減の1,300百万円と、一定の利益水準を確保するものの減益となる。これは、家具家庭用品(営業利益率5〜6%)と服飾雑貨(営業利益率10%前後)の売上バランスが変わることによる売上総利益の減少(前期比646百万円減予想)が主因となる。また、ECへの積極投資、M&A検討費用、海外新鋭ブランド(Orthofeet等)への投資、さらなる構造改革費用なども利益水準を押し下げる要因となる。なお、過去数年間取り組んできた、ベネクシーの店舗規模見直し及び家電事業の構造改革は、進行期に完遂させる計画である。
外部要因に関しては、米国の通商政策の行方に不確実性があるものの、同社は米国への輸出入の構成比が低いため影響は軽微と考えられる。為替に関しては、同社は為替の影響を大きく受けない事業運営を過去から追求しているのに加え、足元の円高傾向はプラスが大きいと考えられる。インバウンド消費などを含めて国内の個人消費は堅調であり、特に同社が得意とするトラベル・服飾雑貨、家庭用品、環境商材の事業環境は進行期も良好であると、弊社では見ている。内部要因に関しては、過去から行ってきた構造改革・事業再編の仕上げ・完遂の年と位置付ける。弊社では、攻めの成長投資の効果が顕在化するか、防災分野のポストM&Aなどに注目している。
■成長戦略
ネット販売に強い防災グッズのEC専門運営会社をM&Aで連結子会社化
1. 防災商品事業会社を連結子会社化
同社は、2025年5月に(有)防災防犯ダイレクト及び(株)防災ダイレクトの発行済み株式の100%を取得し、子会社化することを決議した。同社は、生活用品の分野で「健康と環境」をテーマに「健やかで潤いのあるくらし」を創造する事業を進めてきており、防災関連分野がこのドメインに合致し、事業拡大及び企業価値の向上に資すると判断した。連結子会社化する2社は代表者が同一であり、販売を中心として防災防犯ダイレクト、製造や仕入れを中心とした防災ダイレクトに機能が分かれているが、売上高で2,747百万円(2024年11月期)の規模の事業を営む。子会社化する2社は防災グッズ分野に特化し、ECを中心に営業活動を展開し、約20年間ノウハウを蓄積してきた。過去には楽天総合ランキング第1位の獲得実績があるなどEC販売のノウハウやブランド力に定評がある。同社グループに入ることにより、海外を含めた商品調達網の活用(例:コストダウンの可能性)、あるいは国内ロジスティクスの知見などの各種分野でのシナジー効果も合わせて創出し、同分野での活動を強化・拡大することを通じて、同社グループの持続的な成長の重要なドライバーの一つとなることが期待できる。連結決算への反映時期は2026年3月期下期からを予定する。2024年11月期の業績には、南海トラフ地震臨時情報(2024年8月)が発表された時期の特需が反映されているため、連結される事業規模はやや落ち着いた時期のものとなる予想である。株式の取得価額は1,644百万円、、議決権所有割合は2社とも100%となる。株式譲渡実行日は2025年6月30日を予定する。
2. EC事業の成長加速:新規チャネル推進事業部を設立、進行期は約2億円の投資計画
中期経営計画の成長ドライバーの1つとして「EC事業の拡大」がある。2025年4月、同社はさらなるEC事業の加速を目的に、新規チャネル推進事業部を設立した。家具事業部で進めていたEC店舗「MINT」や「ファンボヌール」の運営に加え、新たな商材の店舗拡大及びフルフィルメントサービス(ロジスティクス代行)等のビジネス領域の拡大を図り、成長をスピードアップさせる目的がある。また、同事業部のビジネスモデルやノウハウを、将来的にグループ全体に波及させる計画である。2025年3月期通期のEC事業売上高は5,870百万円(前期比11.8%増)と2ケタ増となった。コロナ禍需要がひと段落し、数年間は足踏み状態だったが、インテリアショップがけん引役となり、提供サービスラインの拡大や商品の幅出し(新ジャンル)が奏功した。2026年3月期は2億円程度の投資も行い、さらなる拡大を狙う。2026年3月期通期のEC事業売上高は、前期比9.0%増の6,400百万円を計画している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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● 2026年3月期の業績見通し
三栄コーポレーション<8119>の2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比0.3%増の40,000百万円、営業利益が同38.0%減の1,300百万円、経常利益が同39.5%減の1,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同38.4%減の600百万円と、増収減益を見込んでいる。中期経営戦略「SANYEI 2025」の最終年度の経常利益20億円を前期に前倒しで達成したため、長期の成長に向けた足場固めの1年と位置付け成長投資を積極化する。
売上面では、セグメントごとに好不調があるが前期並みを予想する。家具家庭用品事業では、EC関連事業の増収のほか、前期に引き続き海外の営業活動の強化により受注状況改善が見込まれ増収(前期比1,416百万円増)を見込む。服飾雑貨事業では、外出やインバウンド需要の好調は継続することが見込まれ、前期の絶好調が一服すると見込み減収(同1,336百万円減)を予想した。環境関連商材の拡大は進行期も期待できる。また、家電事業では、市場環境が厳しいなか、海外OEM事業が低調に推移し工場稼働も低調な予想である。利益面では、経常利益で前期比849百万円減の1,300百万円と、一定の利益水準を確保するものの減益となる。これは、家具家庭用品(営業利益率5〜6%)と服飾雑貨(営業利益率10%前後)の売上バランスが変わることによる売上総利益の減少(前期比646百万円減予想)が主因となる。また、ECへの積極投資、M&A検討費用、海外新鋭ブランド(Orthofeet等)への投資、さらなる構造改革費用なども利益水準を押し下げる要因となる。なお、過去数年間取り組んできた、ベネクシーの店舗規模見直し及び家電事業の構造改革は、進行期に完遂させる計画である。
外部要因に関しては、米国の通商政策の行方に不確実性があるものの、同社は米国への輸出入の構成比が低いため影響は軽微と考えられる。為替に関しては、同社は為替の影響を大きく受けない事業運営を過去から追求しているのに加え、足元の円高傾向はプラスが大きいと考えられる。インバウンド消費などを含めて国内の個人消費は堅調であり、特に同社が得意とするトラベル・服飾雑貨、家庭用品、環境商材の事業環境は進行期も良好であると、弊社では見ている。内部要因に関しては、過去から行ってきた構造改革・事業再編の仕上げ・完遂の年と位置付ける。弊社では、攻めの成長投資の効果が顕在化するか、防災分野のポストM&Aなどに注目している。
■成長戦略
ネット販売に強い防災グッズのEC専門運営会社をM&Aで連結子会社化
1. 防災商品事業会社を連結子会社化
同社は、2025年5月に(有)防災防犯ダイレクト及び(株)防災ダイレクトの発行済み株式の100%を取得し、子会社化することを決議した。同社は、生活用品の分野で「健康と環境」をテーマに「健やかで潤いのあるくらし」を創造する事業を進めてきており、防災関連分野がこのドメインに合致し、事業拡大及び企業価値の向上に資すると判断した。連結子会社化する2社は代表者が同一であり、販売を中心として防災防犯ダイレクト、製造や仕入れを中心とした防災ダイレクトに機能が分かれているが、売上高で2,747百万円(2024年11月期)の規模の事業を営む。子会社化する2社は防災グッズ分野に特化し、ECを中心に営業活動を展開し、約20年間ノウハウを蓄積してきた。過去には楽天総合ランキング第1位の獲得実績があるなどEC販売のノウハウやブランド力に定評がある。同社グループに入ることにより、海外を含めた商品調達網の活用(例:コストダウンの可能性)、あるいは国内ロジスティクスの知見などの各種分野でのシナジー効果も合わせて創出し、同分野での活動を強化・拡大することを通じて、同社グループの持続的な成長の重要なドライバーの一つとなることが期待できる。連結決算への反映時期は2026年3月期下期からを予定する。2024年11月期の業績には、南海トラフ地震臨時情報(2024年8月)が発表された時期の特需が反映されているため、連結される事業規模はやや落ち着いた時期のものとなる予想である。株式の取得価額は1,644百万円、、議決権所有割合は2社とも100%となる。株式譲渡実行日は2025年6月30日を予定する。
2. EC事業の成長加速:新規チャネル推進事業部を設立、進行期は約2億円の投資計画
中期経営計画の成長ドライバーの1つとして「EC事業の拡大」がある。2025年4月、同社はさらなるEC事業の加速を目的に、新規チャネル推進事業部を設立した。家具事業部で進めていたEC店舗「MINT」や「ファンボヌール」の運営に加え、新たな商材の店舗拡大及びフルフィルメントサービス(ロジスティクス代行)等のビジネス領域の拡大を図り、成長をスピードアップさせる目的がある。また、同事業部のビジネスモデルやノウハウを、将来的にグループ全体に波及させる計画である。2025年3月期通期のEC事業売上高は5,870百万円(前期比11.8%増)と2ケタ増となった。コロナ禍需要がひと段落し、数年間は足踏み状態だったが、インテリアショップがけん引役となり、提供サービスラインの拡大や商品の幅出し(新ジャンル)が奏功した。2026年3月期は2億円程度の投資も行い、さらなる拡大を狙う。2026年3月期通期のEC事業売上高は、前期比9.0%増の6,400百万円を計画している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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