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ハークスレイ Research Memo(1):2025年3月期は減収減益も、業績回復・拡大基調は維持
配信日時:2025/06/10 12:01
配信元:FISCO
*12:01JST ハークスレイ Research Memo(1):2025年3月期は減収減益も、業績回復・拡大基調は維持
■要約
ハークスレイ<7561>は、「中食」「店舗アセット&ソリューション」「物流・食品加工」の3事業を柱に、“食”の事業領域で多角的なM&Aを実行し成長する企業である。「中食事業」は、作りたての弁当や惣菜を持ち帰り方式で販売する「ほっかほっか亭」(直営店とフランチャイズ(以下、FC)方式により運営)とパーティー・ケータリングなどを展開している。「店舗アセット&ソリューション事業」は2006年にTRNコーポレーション(株)(現 店舗流通ネット(株))※をM&Aによりグループ化し、現在では連結業績をけん引している。「物流・食品加工事業」は、(株)アサヒL&C、稲葉ピーナツ(株)が中核となり、急成長している。2024年12月には「贅沢焼売」「贅沢餃子」「贅沢春巻」を主力商品とする(株)ホソヤコーポレーションを子会社化した。
※ 店舗流通ネットは、現在4社の連結子会社を持ち、自社を含む5社のグループを形成している。以下、TRNグループとする。
1. 2025年3月期の業績概要
2025年3月期は、売上高が前期比3.4%減の45,175百万円、営業利益が同20.7%減の1,931百万円、経常利益が同19.6%減の2,082百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同24.8%減の1,204百万円と、前期の不動産販売の剥落や米価高騰の影響を受け、減収減益となった。しかし、過去3年間(2022年3月期〜2025年3月期)の年平均成長率は売上高で12.5%、営業利益で20.8%となり業績回復・拡大基調は維持した。売上高は、「物流・食品加工事業」でホソヤコーポレーションの子会社化による押し上げ効果に加え豆菓子事業やカミッサリー事業も好調に推移したほか、「中食事業」で「ほっかほっか亭」の既存店売上高が堅調に推移するなど増収要因があった。営業利益は、「店舗アセット&ソリューション事業」での不動産販売の剥落、「中食事業」での米価などの価格高騰などの影響により減益となった。
2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期は、売上高が前期比16.7%増の52,700百万円、営業利益が同1.6%減の1,900百万円、経常利益が同23.2%減の1,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同17.0%減の1,000百万円と、増収減益の予想となった。2026年3月期も「物流・食品加工事業」が成長をけん引すると予想される。ホソヤコーポレーションの業績が年間を通じてプラスとなる一方で、のれん償却や菓子原料のコスト上昇なども見込む。「店舗アセット&ソリューション事業」では、不動産管理テナント数を増やしストック売上を着実に狙う。なお、同社は不動産販売(物件販売)の売上高及び利益は見込まない予想数値としているため、販売が成立した場合は予想が上振れる可能性がある。「中食事業」は、大阪・関西万博に協賛・出展などによる業績拡大が期待される。
3. 成長戦略
同社は、2025年3月期〜2028年3月期の4ヶ年の中期経営目標に向けて取り組んでいる。これまで以上に積極的な成長投資を実行することにより事業領域を拡大し、事業の成長と収益拡大により企業価値を高め、持続的成長を目指す。成長投資は、物流・食品加工事業を中心に178億円規模の投資を見込んでおり、食品製造、冷凍食品製造、菓子製造、農産物・水産物・畜産物の生産や加工業などの新領域のM&Aにも挑戦する。経営目標は、2028年3月期にROE8.3%(20225年3月期比3.4ポイント上昇)、年間配当金35.0円、DOE2.1%、売上高720億円(同559.4%増)、EBITDA56億円(同58.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25億円(同107.6%増)としている。業績の拡大とともに株主還元の充実を目指す内容となっている。初年度の2025年3月期には、ホソヤコーポレーションの連結子会社化を完了し、物流・食品加工事業は同社最大の売上セグメントとなった。今後はグループシナジーにより、さらなる成長が期待できる。一例としては、焼売弁当の「ほっかほっか亭」での販売が計画されている。ホソヤコーポレーションは製造拠点が東日本にあるため、西日本への供給体制に関しても強化が検討されており、地域拡大だけでも成長ポテンシャルが大きいと考えられる。
■Key Points
・2025年3月期は、前期の不動産販売の剥落や米価高騰の影響を受け減収減益
・2026年3月期は2ケタ増収も減益を予想。不動産販売次第では上振れも
・物流・食品加工事業を中心に積極投資し、最大セグメントに成長
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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ハークスレイ<7561>は、「中食」「店舗アセット&ソリューション」「物流・食品加工」の3事業を柱に、“食”の事業領域で多角的なM&Aを実行し成長する企業である。「中食事業」は、作りたての弁当や惣菜を持ち帰り方式で販売する「ほっかほっか亭」(直営店とフランチャイズ(以下、FC)方式により運営)とパーティー・ケータリングなどを展開している。「店舗アセット&ソリューション事業」は2006年にTRNコーポレーション(株)(現 店舗流通ネット(株))※をM&Aによりグループ化し、現在では連結業績をけん引している。「物流・食品加工事業」は、(株)アサヒL&C、稲葉ピーナツ(株)が中核となり、急成長している。2024年12月には「贅沢焼売」「贅沢餃子」「贅沢春巻」を主力商品とする(株)ホソヤコーポレーションを子会社化した。
※ 店舗流通ネットは、現在4社の連結子会社を持ち、自社を含む5社のグループを形成している。以下、TRNグループとする。
1. 2025年3月期の業績概要
2025年3月期は、売上高が前期比3.4%減の45,175百万円、営業利益が同20.7%減の1,931百万円、経常利益が同19.6%減の2,082百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同24.8%減の1,204百万円と、前期の不動産販売の剥落や米価高騰の影響を受け、減収減益となった。しかし、過去3年間(2022年3月期〜2025年3月期)の年平均成長率は売上高で12.5%、営業利益で20.8%となり業績回復・拡大基調は維持した。売上高は、「物流・食品加工事業」でホソヤコーポレーションの子会社化による押し上げ効果に加え豆菓子事業やカミッサリー事業も好調に推移したほか、「中食事業」で「ほっかほっか亭」の既存店売上高が堅調に推移するなど増収要因があった。営業利益は、「店舗アセット&ソリューション事業」での不動産販売の剥落、「中食事業」での米価などの価格高騰などの影響により減益となった。
2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期は、売上高が前期比16.7%増の52,700百万円、営業利益が同1.6%減の1,900百万円、経常利益が同23.2%減の1,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同17.0%減の1,000百万円と、増収減益の予想となった。2026年3月期も「物流・食品加工事業」が成長をけん引すると予想される。ホソヤコーポレーションの業績が年間を通じてプラスとなる一方で、のれん償却や菓子原料のコスト上昇なども見込む。「店舗アセット&ソリューション事業」では、不動産管理テナント数を増やしストック売上を着実に狙う。なお、同社は不動産販売(物件販売)の売上高及び利益は見込まない予想数値としているため、販売が成立した場合は予想が上振れる可能性がある。「中食事業」は、大阪・関西万博に協賛・出展などによる業績拡大が期待される。
3. 成長戦略
同社は、2025年3月期〜2028年3月期の4ヶ年の中期経営目標に向けて取り組んでいる。これまで以上に積極的な成長投資を実行することにより事業領域を拡大し、事業の成長と収益拡大により企業価値を高め、持続的成長を目指す。成長投資は、物流・食品加工事業を中心に178億円規模の投資を見込んでおり、食品製造、冷凍食品製造、菓子製造、農産物・水産物・畜産物の生産や加工業などの新領域のM&Aにも挑戦する。経営目標は、2028年3月期にROE8.3%(20225年3月期比3.4ポイント上昇)、年間配当金35.0円、DOE2.1%、売上高720億円(同559.4%増)、EBITDA56億円(同58.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25億円(同107.6%増)としている。業績の拡大とともに株主還元の充実を目指す内容となっている。初年度の2025年3月期には、ホソヤコーポレーションの連結子会社化を完了し、物流・食品加工事業は同社最大の売上セグメントとなった。今後はグループシナジーにより、さらなる成長が期待できる。一例としては、焼売弁当の「ほっかほっか亭」での販売が計画されている。ホソヤコーポレーションは製造拠点が東日本にあるため、西日本への供給体制に関しても強化が検討されており、地域拡大だけでも成長ポテンシャルが大きいと考えられる。
■Key Points
・2025年3月期は、前期の不動産販売の剥落や米価高騰の影響を受け減収減益
・2026年3月期は2ケタ増収も減益を予想。不動産販売次第では上振れも
・物流・食品加工事業を中心に積極投資し、最大セグメントに成長
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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