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株式会社NexTone×著名投資家Bコミ氏対談動画文字起こし(3)
配信日時:2025/05/28 11:03
配信元:FISCO
*11:03JST 株式会社NexTone×著名投資家Bコミ氏対談動画文字起こし(3)
NexTone<7094>
■NexTone 阿南様
まず初めに、「著作権管理事業」という一見わかりにくい事業の基本的な流れについてご説明いたします。スライドの左側には「作詞・作曲者」がいますが、日本の商慣習として、商業音楽における作詞・作曲者の多くは、自らが創作した楽曲の著作権を「音楽出版社」という法人に譲渡するのが一般的です。もちろん、スライド下部にある矢印のように、一部の作家は当社に直接委託されるケースもあります。
この流れをわかりやすくお伝えするために、私はよく次のような比喩を用いて説明しています。作詞・作曲家は“美味しいお米を作る農家”、音楽出版社は“JA(農協)”、そして私たち著作権管理事業者は“中央市場”のような立ち位置です。
当社の場合は、その“中央市場”として、著作権を権利者に残したまま、音楽出版社からその著作権の管理を委託されるというビジネスモデルが基本となっています。そして、その楽曲を使用する「利用者」、具体的にはレコード会社や放送局、配信サービス、カラオケ事業者などに対し、使用許諾を行い、使用料を徴収します。お米で例えると、スーパー、外食レストランチェーンなどお米を使いたい人に使用許諾を出すということです。徴収した使用料は、著作権者である作詞・作曲家や音楽出版社へ分配されます。つまり当社は、音楽の創作者と利用者の間をつなぐ“ハブ”として機能しているということになります。
■NexTone 阿南様
現在、日本における“中央市場”つまり著作権管理事業者は、当社とJASRACの2社しか存在しておりません。このスライドでは、当社の唯一の競合であるJASRACとの比較をご紹介しています。
著作権使用料における当社のシェアは、現時点では約8%にとどまっておりますが、当社では著作権使用料の徴収額700億円、シェア50%という長期的な目標を掲げており、今後の伸び代は十分にあると考えています。
JASRACとの最大の違いは、スライド下部にも記載しているとおり、「権利者との契約形態」にあります。JASRACは、著作権の財産権そのものを信託契約によって譲渡させる形を取っていますが、当社では著作権をすべて権利者に残したまま、「委任」および「取次ぎ」によって管理を委託いただく方式を採用しています。この方式により、当社は権利者の意向に配慮した柔軟な運用が可能となり、利用形態によっては使用料率の減額や免除といった対応も行うことができます。こうした柔軟性が、特にシンガーソングライター系のアーティストから高く支持されている理由ですし、そもそも当社が設立された目的にも通じるものです。
●Bコミ
少し前に、音楽教室での楽曲使用に関して「著作権料を支払うべきかどうか」が話題になったことがありましたよね。教育用途であれば使用料の減額ができる、というような柔軟な対応も可能だという理解でよろしいでしょうか?
■NexTone 阿南様
おっしゃる通りです。この問題は最高裁まで争われ、結論が出るまでに長い時間がかかりましたが、やはり作家の皆さんやアーティストの中には、「音楽教室のような場では、自由に自分の曲を使ってほしい」とお考えの方も多くいらっしゃいます。もし著作権使用料がその足かせとなって、結果として著作権が切れたクラシック音楽などしか演奏できなくなるのであれば、それは子どもたちにとっても、音楽文化全体にとっても望ましくないという声もあります。そうした作家やアーティストの意向を、当社のような契約形態であれば柔軟に反映することができる―それが私たちの強みの一つだと考えています。
●Bコミ
なるほど、よく分かりました。
■NexTone 阿南様
続きまして、世界の音楽市場についてご説明いたします。
スライドにも示しております通り、世界の音楽市場は一時的に落ち込んだ時期がありましたが、過去25年間の売上推移を見ていただくと、2015年、いわゆる「ストリーミング配信元年」を起点に、V字回復を遂げています。CDやDVDといった音楽ソフトの売上減少を、音楽配信、特にストリーミングサービスがカバーする形で拡大しており、世界全体としては10年連続でプラス成長を記録しています。世界の音楽市場はすでにデジタル配信へ完全にシフトしており、今も成長基調が続いています。
一方で、日本国内の市場動向については、現状ではまだ成長曲線が緩やかで、海外のような明確なV字回復とはなっていません。ただ、日本はこれまでも欧米に対しておおよそ10年ほどの「周回遅れ」でトレンドが進むとされており、2025年である今年は、まさにストリーミングを中心とした大きな成長フェーズの入り口になると期待しています。
続きまして当社がどのような楽曲を管理しているのか、具体的な例をご紹介いたします。
当社では毎年、「NexTone Award(ネクストーンアワード)」を開催しており、その年における著作権使用料の分配額が上位だった3組・3作品の著作者および音楽出版社などを表彰しています。今年で9回目を迎えたこのアワードでは、Vaundyさんの『怪獣の花唄』がゴールドメダルを受賞いたしました。なお、過去の傾向としては、直近2年間にわたってAdoさんが連覇されるなど、話題性の高い作品が続々と受賞しています。受賞作品の一覧については、スライド下段の表をご覧いただければと思います。
今後もこのような表彰活動を通じて、日本の音楽産業の発展および文化振興に寄与していきたいと考えております。
次に、デジタルディストリビューション、いわゆる「DD事業」についてご説明いたします。
株式会社NexTone×著名投資家Bコミ氏対談動画文字起こし(4)に続く
<MY>
■NexTone 阿南様
まず初めに、「著作権管理事業」という一見わかりにくい事業の基本的な流れについてご説明いたします。スライドの左側には「作詞・作曲者」がいますが、日本の商慣習として、商業音楽における作詞・作曲者の多くは、自らが創作した楽曲の著作権を「音楽出版社」という法人に譲渡するのが一般的です。もちろん、スライド下部にある矢印のように、一部の作家は当社に直接委託されるケースもあります。
この流れをわかりやすくお伝えするために、私はよく次のような比喩を用いて説明しています。作詞・作曲家は“美味しいお米を作る農家”、音楽出版社は“JA(農協)”、そして私たち著作権管理事業者は“中央市場”のような立ち位置です。
当社の場合は、その“中央市場”として、著作権を権利者に残したまま、音楽出版社からその著作権の管理を委託されるというビジネスモデルが基本となっています。そして、その楽曲を使用する「利用者」、具体的にはレコード会社や放送局、配信サービス、カラオケ事業者などに対し、使用許諾を行い、使用料を徴収します。お米で例えると、スーパー、外食レストランチェーンなどお米を使いたい人に使用許諾を出すということです。徴収した使用料は、著作権者である作詞・作曲家や音楽出版社へ分配されます。つまり当社は、音楽の創作者と利用者の間をつなぐ“ハブ”として機能しているということになります。
■NexTone 阿南様
現在、日本における“中央市場”つまり著作権管理事業者は、当社とJASRACの2社しか存在しておりません。このスライドでは、当社の唯一の競合であるJASRACとの比較をご紹介しています。
著作権使用料における当社のシェアは、現時点では約8%にとどまっておりますが、当社では著作権使用料の徴収額700億円、シェア50%という長期的な目標を掲げており、今後の伸び代は十分にあると考えています。
JASRACとの最大の違いは、スライド下部にも記載しているとおり、「権利者との契約形態」にあります。JASRACは、著作権の財産権そのものを信託契約によって譲渡させる形を取っていますが、当社では著作権をすべて権利者に残したまま、「委任」および「取次ぎ」によって管理を委託いただく方式を採用しています。この方式により、当社は権利者の意向に配慮した柔軟な運用が可能となり、利用形態によっては使用料率の減額や免除といった対応も行うことができます。こうした柔軟性が、特にシンガーソングライター系のアーティストから高く支持されている理由ですし、そもそも当社が設立された目的にも通じるものです。
●Bコミ
少し前に、音楽教室での楽曲使用に関して「著作権料を支払うべきかどうか」が話題になったことがありましたよね。教育用途であれば使用料の減額ができる、というような柔軟な対応も可能だという理解でよろしいでしょうか?
■NexTone 阿南様
おっしゃる通りです。この問題は最高裁まで争われ、結論が出るまでに長い時間がかかりましたが、やはり作家の皆さんやアーティストの中には、「音楽教室のような場では、自由に自分の曲を使ってほしい」とお考えの方も多くいらっしゃいます。もし著作権使用料がその足かせとなって、結果として著作権が切れたクラシック音楽などしか演奏できなくなるのであれば、それは子どもたちにとっても、音楽文化全体にとっても望ましくないという声もあります。そうした作家やアーティストの意向を、当社のような契約形態であれば柔軟に反映することができる―それが私たちの強みの一つだと考えています。
●Bコミ
なるほど、よく分かりました。
■NexTone 阿南様
続きまして、世界の音楽市場についてご説明いたします。
スライドにも示しております通り、世界の音楽市場は一時的に落ち込んだ時期がありましたが、過去25年間の売上推移を見ていただくと、2015年、いわゆる「ストリーミング配信元年」を起点に、V字回復を遂げています。CDやDVDといった音楽ソフトの売上減少を、音楽配信、特にストリーミングサービスがカバーする形で拡大しており、世界全体としては10年連続でプラス成長を記録しています。世界の音楽市場はすでにデジタル配信へ完全にシフトしており、今も成長基調が続いています。
一方で、日本国内の市場動向については、現状ではまだ成長曲線が緩やかで、海外のような明確なV字回復とはなっていません。ただ、日本はこれまでも欧米に対しておおよそ10年ほどの「周回遅れ」でトレンドが進むとされており、2025年である今年は、まさにストリーミングを中心とした大きな成長フェーズの入り口になると期待しています。
続きまして当社がどのような楽曲を管理しているのか、具体的な例をご紹介いたします。
当社では毎年、「NexTone Award(ネクストーンアワード)」を開催しており、その年における著作権使用料の分配額が上位だった3組・3作品の著作者および音楽出版社などを表彰しています。今年で9回目を迎えたこのアワードでは、Vaundyさんの『怪獣の花唄』がゴールドメダルを受賞いたしました。なお、過去の傾向としては、直近2年間にわたってAdoさんが連覇されるなど、話題性の高い作品が続々と受賞しています。受賞作品の一覧については、スライド下段の表をご覧いただければと思います。
今後もこのような表彰活動を通じて、日本の音楽産業の発展および文化振興に寄与していきたいと考えております。
次に、デジタルディストリビューション、いわゆる「DD事業」についてご説明いたします。
株式会社NexTone×著名投資家Bコミ氏対談動画文字起こし(4)に続く
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