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明豊エンター Research Memo(7):国内不動産への旺盛な投資意欲を背景に業績予想の上積みを目指す
配信日時:2025/05/20 14:07
配信元:FISCO
*14:07JST 明豊エンター Research Memo(7):国内不動産への旺盛な投資意欲を背景に業績予想の上積みを目指す
■明豊エンタープライズ<8927>の今後の見通し
● 2025年7月期の業績見通し
2025年7月期の通期連結業績予想は、売上高29,000百万円(前期比41.0%増)、営業利益2,600百万円(同11.0%増)、経常利益2,000百万円(同5.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,400百万円(同1.8%増)を見込んでいる。中間期時点の達成率は40%程度となるが、同社の業績は下期偏重の傾向があり、2025年7月期も売上高の6割程度を下期が占める見通しで、通期業績予想を変更していない。主力の不動産分譲事業においては下期竣工予定の物件のほとんどが販売契約済で、計画どおりの工事及び引き渡しにより予想達成が見えているようだ。さらに物件販売時の利益率も上振れが見込まれ、利益面での達成確度もかなり高いと弊社では見ている。なお通期では「EL FARO」31棟、「MIJAS」2棟等の引き渡しを予定している。メインターゲットである都内城南・城西地区において引き続き事業化に適した用地を積極的に仕入れる活動を展開しており、用地を仕入れた後は早期の施工と販売活動を進めることで業績の上積みを狙う考えである。
■成長戦略
中期計画を検討中、2025年7月期は3つの重点施策を展開
1. 成長戦略
現時点では具体的な中長期の経営計画を策定していないが、社内的には今後数年間を見据えた中期的な経営方針を掲げており、時機を見て公表することも検討中である。骨子は、機動力のある経営戦略、個別案件の事業期間の短縮、個別案件の利益率向上である。機動力のある経営戦略では、事業運営上の機会やリスクを機敏に察知し、機動的に方針変更が可能な経営体制を確立する。不動産や金融等のマーケットの変動を素早く察知し、機会を事業推進に役立て、リスクを事前に回避することで、安定的に成長できる事業運営を目指す。個別案件の事業期間の短縮では、事業用地の仕入れから物件販売までのキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)を短縮する。具体的には従来比2〜3ヶ月の短縮を図ることにより、資金の回転期間を早めて売上げ規模の拡大を図る。個別案件の利益率向上では、物件販売時に得る利益だけでなく、IRR(内部収益率)等により目標利益をどれだけ短期間で計上できるかといった指標を各案件に組み込むことで、資金の時間的な価値を考慮した投資判断を下し、全体的な利益率向上につなげる。これらの方針により、毎期10〜15%程度の安定した成長を目指す。
2. 重点施策
2025年7月期については、特に以下の点を重点施策として推進している。
(1) 物件仕入れの強化
引き続き都内城南・城西地区を中心とした良好なロケーションのエリアでの事業用地仕入れに注力する。2025年7月期の用地仕入れ目標は41物件で、うち16物件を上期に仕入れ済である。同地域は人気エリアのため開発業者間で競争が激しいが、同社は、強みとする地場における情報収集力で事業用地を他に先んじて取得し、物件分譲に関する商品企画力や施工力の高さを武器に円滑な物件供給につなげる。なお、上記エリア以外でも、投資家にとって魅力的な、観光客に人気のエリアも今後は積極的に用地仕入れを行う方針である。
(2) 販売チャネルの拡大
海外投資家需要獲得と国内富裕層へのアプローチに向け、販売チャネルを拡大し、2025年7月期は36物件の供給を目標に掲げる(うち17物件を上期で供給済)。海外投資家に関しては、アジア圏を中心に需要を取り込むため、台湾での海外投資家セミナーの開催や、台湾・香港・シンガポールでの個別商談会を開催し、同社のブランドのアピールと投資家とのパイプづくりに注力してきた。これまでは現地の仲介業者を挟んだ契約形態であったが、2024年に台湾に現地法人を設立し優秀な現地スタッフを複数名雇用したことで、台湾投資家との直接取引が可能となった。中間マージンを省けるため利益率が向上し、今後の成長に期待がかかる。また海外投資家の多様なニーズに応え、新ブランド「LOS ARCOS」を2026年3月に竣工する。10億円超クラスの高価格帯1棟投資用マンションとして東京都内に展開予定で、投資家ニーズに個別対応する。国内富裕者層については、現在、富裕層顧客を抱える複数の税理士や弁護士等との間で、送客手数料支払いによる紹介制度の実施や各種セミナーへの参加により、結び付きを強めている。
(3) 人財採用と育成
2025年7月期も引き続き積極的な採用活動を実施する。採用22名(うち新卒5名)を目標に、上期までに7名(うち新卒5名)を採用済である。育成では、業務内容をマニュアル化した3~4ヶ月間の新卒研修により、先輩社員と同レベルまで育成する方針である。実際、2024年入社の新卒者それぞれが1件以上の物件用地仕入れの実務を情報収集から契約までこなすなど、早期に実戦投入され、かつ成果を上げている。さらに実戦経験の結果をマニュアルに反映することで今後の育成内容もレベルアップして人財育成が高度化され、業績寄与が進むと考えられる。
■株主還元策
2025年7月期は年間配当11.0円を予想。引き続き企業価値向上と安定配当の両立を目指す
同社は配当方針として、企業価値の向上と株主に対する利益還元を経営上の最重要課題と位置付け、配当政策は株主に対する利益還元と継続的な成長に必要となる内部留保の充実を考慮しつつ、安定した配当を継続することを基本方針としている。この方針に基づき、2024年7月期から中間配当を実施しており、2024年7月期の年間配当額は1株当たり11.0円(中間:4.5円、期末6.5円)となった。
2025年7月期は中間配当として1株当たり5.5円を計画し、年間配当額は1株当たり11.0円を予想している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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● 2025年7月期の業績見通し
2025年7月期の通期連結業績予想は、売上高29,000百万円(前期比41.0%増)、営業利益2,600百万円(同11.0%増)、経常利益2,000百万円(同5.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,400百万円(同1.8%増)を見込んでいる。中間期時点の達成率は40%程度となるが、同社の業績は下期偏重の傾向があり、2025年7月期も売上高の6割程度を下期が占める見通しで、通期業績予想を変更していない。主力の不動産分譲事業においては下期竣工予定の物件のほとんどが販売契約済で、計画どおりの工事及び引き渡しにより予想達成が見えているようだ。さらに物件販売時の利益率も上振れが見込まれ、利益面での達成確度もかなり高いと弊社では見ている。なお通期では「EL FARO」31棟、「MIJAS」2棟等の引き渡しを予定している。メインターゲットである都内城南・城西地区において引き続き事業化に適した用地を積極的に仕入れる活動を展開しており、用地を仕入れた後は早期の施工と販売活動を進めることで業績の上積みを狙う考えである。
■成長戦略
中期計画を検討中、2025年7月期は3つの重点施策を展開
1. 成長戦略
現時点では具体的な中長期の経営計画を策定していないが、社内的には今後数年間を見据えた中期的な経営方針を掲げており、時機を見て公表することも検討中である。骨子は、機動力のある経営戦略、個別案件の事業期間の短縮、個別案件の利益率向上である。機動力のある経営戦略では、事業運営上の機会やリスクを機敏に察知し、機動的に方針変更が可能な経営体制を確立する。不動産や金融等のマーケットの変動を素早く察知し、機会を事業推進に役立て、リスクを事前に回避することで、安定的に成長できる事業運営を目指す。個別案件の事業期間の短縮では、事業用地の仕入れから物件販売までのキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)を短縮する。具体的には従来比2〜3ヶ月の短縮を図ることにより、資金の回転期間を早めて売上げ規模の拡大を図る。個別案件の利益率向上では、物件販売時に得る利益だけでなく、IRR(内部収益率)等により目標利益をどれだけ短期間で計上できるかといった指標を各案件に組み込むことで、資金の時間的な価値を考慮した投資判断を下し、全体的な利益率向上につなげる。これらの方針により、毎期10〜15%程度の安定した成長を目指す。
2. 重点施策
2025年7月期については、特に以下の点を重点施策として推進している。
(1) 物件仕入れの強化
引き続き都内城南・城西地区を中心とした良好なロケーションのエリアでの事業用地仕入れに注力する。2025年7月期の用地仕入れ目標は41物件で、うち16物件を上期に仕入れ済である。同地域は人気エリアのため開発業者間で競争が激しいが、同社は、強みとする地場における情報収集力で事業用地を他に先んじて取得し、物件分譲に関する商品企画力や施工力の高さを武器に円滑な物件供給につなげる。なお、上記エリア以外でも、投資家にとって魅力的な、観光客に人気のエリアも今後は積極的に用地仕入れを行う方針である。
(2) 販売チャネルの拡大
海外投資家需要獲得と国内富裕層へのアプローチに向け、販売チャネルを拡大し、2025年7月期は36物件の供給を目標に掲げる(うち17物件を上期で供給済)。海外投資家に関しては、アジア圏を中心に需要を取り込むため、台湾での海外投資家セミナーの開催や、台湾・香港・シンガポールでの個別商談会を開催し、同社のブランドのアピールと投資家とのパイプづくりに注力してきた。これまでは現地の仲介業者を挟んだ契約形態であったが、2024年に台湾に現地法人を設立し優秀な現地スタッフを複数名雇用したことで、台湾投資家との直接取引が可能となった。中間マージンを省けるため利益率が向上し、今後の成長に期待がかかる。また海外投資家の多様なニーズに応え、新ブランド「LOS ARCOS」を2026年3月に竣工する。10億円超クラスの高価格帯1棟投資用マンションとして東京都内に展開予定で、投資家ニーズに個別対応する。国内富裕者層については、現在、富裕層顧客を抱える複数の税理士や弁護士等との間で、送客手数料支払いによる紹介制度の実施や各種セミナーへの参加により、結び付きを強めている。
(3) 人財採用と育成
2025年7月期も引き続き積極的な採用活動を実施する。採用22名(うち新卒5名)を目標に、上期までに7名(うち新卒5名)を採用済である。育成では、業務内容をマニュアル化した3~4ヶ月間の新卒研修により、先輩社員と同レベルまで育成する方針である。実際、2024年入社の新卒者それぞれが1件以上の物件用地仕入れの実務を情報収集から契約までこなすなど、早期に実戦投入され、かつ成果を上げている。さらに実戦経験の結果をマニュアルに反映することで今後の育成内容もレベルアップして人財育成が高度化され、業績寄与が進むと考えられる。
■株主還元策
2025年7月期は年間配当11.0円を予想。引き続き企業価値向上と安定配当の両立を目指す
同社は配当方針として、企業価値の向上と株主に対する利益還元を経営上の最重要課題と位置付け、配当政策は株主に対する利益還元と継続的な成長に必要となる内部留保の充実を考慮しつつ、安定した配当を継続することを基本方針としている。この方針に基づき、2024年7月期から中間配当を実施しており、2024年7月期の年間配当額は1株当たり11.0円(中間:4.5円、期末6.5円)となった。
2025年7月期は中間配当として1株当たり5.5円を計画し、年間配当額は1株当たり11.0円を予想している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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