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ヨコレイ Research Memo(7):ヨコレイ事業ビジョン2030の経営方針具現化に向けた取り組み推進(1)
配信日時:2025/04/16 11:07
配信元:FISCO
*11:07JST ヨコレイ Research Memo(7):ヨコレイ事業ビジョン2030の経営方針具現化に向けた取り組み推進(1)
■横浜冷凍<2874>の中長期の成長戦略
1. 「ヨコレイ事業ビジョン2030」
同社は、2030年9月期を最終年度とする中長期的な経営方針として「ヨコレイ事業ビジョン2030」「ヨコレイサステナビリティビジョン2030」を公表している。同社は、事業ごとに社会に提供する価値(ありたい姿)を定義しており、冷蔵倉庫事業では「伝統と革新を融合したスマートコールドサービスの提供」を目指す。「環境配慮No.1を強みとした低温物流事業の更なる強化」「多機能物流センターで高効率とダイバーシティをけん引」「ステークホルダーに選ばれ続けるヨコレイ品質で世界へ」という3つの指針により社会に提供する価値を強化していく。食品販売事業においては、事業を通じて「顧客とともに食の独自価値を実現し、生産者に寄り添い守り、世界の食卓を豊かにする」ため、「過去から脱却し時代の変化に対応し、顧客とともに独自価値を実現」「あらゆる資源を活用し、グローバル展開を加速」「持続可能な食と地域づくりの実践を強みにした事業展開」の3つの指針を軸に事業活動を推進する。
2030年9月期には売上高1,700億円、営業利益100億円、EBITDA170億円以上を達成する計画である。事業別の定量目標としては、冷蔵倉庫事業がセグメント売上高400億円、セグメント利益100億円(配賦不能営業費用控除前の数値。以下同)、「多機能&オートメーション化」を設備した低温物流センターを10センター新設(庫腹約25万トン増)する計画である。食品販売事業においては、セグメント売上高1,300億円、セグメント利益率3.0%以上を計画している。そのほか、持続可能な社会の実現に事業活動を通じて貢献するために、自然冷媒導入率を85%以上、太陽光発電能力20MWを目指す。弊社としては、食品販売事業の収益性の高まりを期待している。ノルウェーサーモン事業を2021年9月期末に非連結化したことに加えて、量から質への変革が着実に進展していることが理由だ。冷蔵倉庫事業は引き続き堅調な推移が想定できるため、業績と利益率の向上が期待できると弊社は見ている。2030年9月期の目標を達成するために、2024年9月期からは新・中期経営計画第II期「繋ぐ力」がスタートしている。
2. 中期経営計画第II期「繋ぐ力」
新・中期経営計画第II期(2024年9月期~2026年9月期)では、新・中期経営計画第I期で提供したサービスの成長を加速させるため、「取引先」「生産者」「株主」「地域社会」「社員及び社内の各部門間」の横のつながり、また、「2030年事業ビジョン」、さらに「ヨコレイ100周年」そして「未来」へのつながりを意識して全体方針を「繋ぐ力」と策定した。新・中期経営計画第I期「創る力」(2021年9月期~2023年9月期)では、冷蔵倉庫事業が複合型マルチ物流サービスの提供加速などをはじめとする重点施策の着実な実行により業績を拡大させたほか、食品販売事業においても相場の不確実性はありながら収益性向上のための構造改革をはじめとする改革・成長パッケージが確実に遂行された。「繋ぐ力」においても、冷蔵倉庫事業と食品販売事業がそれぞれの重点施策を確実に実行することにより、2026年9月期に売上高1,500億円、営業利益65億円、EBITDA130億円、ROE5%以上、自己資本比率40%台維持の達成を目指す。
(1) 冷蔵倉庫事業
「積み重ねてきた高品質な物流で国内外の課題を解消し、顧客へスマートコールドサービスを提供する」という事業方針を策定している。具体的には以下3つの重点施策を実行することによって2026年9月期にセグメント売上高360億円、セグメント利益80億円を目指す。
a) 環境配慮型センターの加速化
「地球にやさしい物流センター/BCP対応型センター」の新設を軸とした戦略的投資を行うなかで、再生可能エネルギーの活用や自然冷媒の導入を引き続き推進し、顧客のサプライチェーンのグリーン化と持続可能化を支援していく。具体的な目標として、物流センター数60事業所(海外拠点含む)、太陽光発電導入32事業所、太陽光発電の発電能力13MW、CO2排出削減量年間4,260トン、自然冷媒の導入率80%、新設する物流センターの再生可能エネルギー利用率を15%以上を設定している。
b) スマートコールドサービスの実現
「労働力人口の減少」や「物流2024年問題」といった外部環境の課題に対応するために、中継拠点冷蔵庫の積極的な設置とロボット・ITの導入による生産性の向上に取り組む。具体的には、国内の拠点数を2026年9月期に55センターまで増やすことで中継地での備蓄ニーズに応えるほか、同社の強みの1つである社員オペレーションとマテハン・ロボットを掛け合わせて働き手不足の解消と生産性の向上を実現する。これらにより取り扱い個数を2023年9月期比で10%増加させる計画だ。また、通関事業部門、販売事業部門との協業を積極的に模索し、事業機会の最大化を図る。
c) ASEANグローバル展開
太陽光発電の設置、自然冷媒の導入、ITの活用、自動化の推進などに取り組むことにより、現地での同社倉庫の競争力を強化し、同地域の経済発展を業績にしっかりと取り込む。ASEAN地域での展開を強化し、2026年9月期に海外売上高比率を8%まで高めていく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)
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1. 「ヨコレイ事業ビジョン2030」
同社は、2030年9月期を最終年度とする中長期的な経営方針として「ヨコレイ事業ビジョン2030」「ヨコレイサステナビリティビジョン2030」を公表している。同社は、事業ごとに社会に提供する価値(ありたい姿)を定義しており、冷蔵倉庫事業では「伝統と革新を融合したスマートコールドサービスの提供」を目指す。「環境配慮No.1を強みとした低温物流事業の更なる強化」「多機能物流センターで高効率とダイバーシティをけん引」「ステークホルダーに選ばれ続けるヨコレイ品質で世界へ」という3つの指針により社会に提供する価値を強化していく。食品販売事業においては、事業を通じて「顧客とともに食の独自価値を実現し、生産者に寄り添い守り、世界の食卓を豊かにする」ため、「過去から脱却し時代の変化に対応し、顧客とともに独自価値を実現」「あらゆる資源を活用し、グローバル展開を加速」「持続可能な食と地域づくりの実践を強みにした事業展開」の3つの指針を軸に事業活動を推進する。
2030年9月期には売上高1,700億円、営業利益100億円、EBITDA170億円以上を達成する計画である。事業別の定量目標としては、冷蔵倉庫事業がセグメント売上高400億円、セグメント利益100億円(配賦不能営業費用控除前の数値。以下同)、「多機能&オートメーション化」を設備した低温物流センターを10センター新設(庫腹約25万トン増)する計画である。食品販売事業においては、セグメント売上高1,300億円、セグメント利益率3.0%以上を計画している。そのほか、持続可能な社会の実現に事業活動を通じて貢献するために、自然冷媒導入率を85%以上、太陽光発電能力20MWを目指す。弊社としては、食品販売事業の収益性の高まりを期待している。ノルウェーサーモン事業を2021年9月期末に非連結化したことに加えて、量から質への変革が着実に進展していることが理由だ。冷蔵倉庫事業は引き続き堅調な推移が想定できるため、業績と利益率の向上が期待できると弊社は見ている。2030年9月期の目標を達成するために、2024年9月期からは新・中期経営計画第II期「繋ぐ力」がスタートしている。
2. 中期経営計画第II期「繋ぐ力」
新・中期経営計画第II期(2024年9月期~2026年9月期)では、新・中期経営計画第I期で提供したサービスの成長を加速させるため、「取引先」「生産者」「株主」「地域社会」「社員及び社内の各部門間」の横のつながり、また、「2030年事業ビジョン」、さらに「ヨコレイ100周年」そして「未来」へのつながりを意識して全体方針を「繋ぐ力」と策定した。新・中期経営計画第I期「創る力」(2021年9月期~2023年9月期)では、冷蔵倉庫事業が複合型マルチ物流サービスの提供加速などをはじめとする重点施策の着実な実行により業績を拡大させたほか、食品販売事業においても相場の不確実性はありながら収益性向上のための構造改革をはじめとする改革・成長パッケージが確実に遂行された。「繋ぐ力」においても、冷蔵倉庫事業と食品販売事業がそれぞれの重点施策を確実に実行することにより、2026年9月期に売上高1,500億円、営業利益65億円、EBITDA130億円、ROE5%以上、自己資本比率40%台維持の達成を目指す。
(1) 冷蔵倉庫事業
「積み重ねてきた高品質な物流で国内外の課題を解消し、顧客へスマートコールドサービスを提供する」という事業方針を策定している。具体的には以下3つの重点施策を実行することによって2026年9月期にセグメント売上高360億円、セグメント利益80億円を目指す。
a) 環境配慮型センターの加速化
「地球にやさしい物流センター/BCP対応型センター」の新設を軸とした戦略的投資を行うなかで、再生可能エネルギーの活用や自然冷媒の導入を引き続き推進し、顧客のサプライチェーンのグリーン化と持続可能化を支援していく。具体的な目標として、物流センター数60事業所(海外拠点含む)、太陽光発電導入32事業所、太陽光発電の発電能力13MW、CO2排出削減量年間4,260トン、自然冷媒の導入率80%、新設する物流センターの再生可能エネルギー利用率を15%以上を設定している。
b) スマートコールドサービスの実現
「労働力人口の減少」や「物流2024年問題」といった外部環境の課題に対応するために、中継拠点冷蔵庫の積極的な設置とロボット・ITの導入による生産性の向上に取り組む。具体的には、国内の拠点数を2026年9月期に55センターまで増やすことで中継地での備蓄ニーズに応えるほか、同社の強みの1つである社員オペレーションとマテハン・ロボットを掛け合わせて働き手不足の解消と生産性の向上を実現する。これらにより取り扱い個数を2023年9月期比で10%増加させる計画だ。また、通関事業部門、販売事業部門との協業を積極的に模索し、事業機会の最大化を図る。
c) ASEANグローバル展開
太陽光発電の設置、自然冷媒の導入、ITの活用、自動化の推進などに取り組むことにより、現地での同社倉庫の競争力を強化し、同地域の経済発展を業績にしっかりと取り込む。ASEAN地域での展開を強化し、2026年9月期に海外売上高比率を8%まで高めていく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)
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