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イルグルム:マーケティング支援の売上維持からコマース支援事業を強化へ、長期的に売上高100億円を目指す
配信日時:2025/03/31 13:31
配信元:FISCO
*13:31JST イルグルム:マーケティング支援の売上維持からコマース支援事業を強化へ、長期的に売上高100億円を目指す
イルグルム<3690>は、ECサイト構築の「EC-CUBE」などのコマース支援事業(2025年9月期第1四半期売上高構成比39%)、広告効果測定プラットフォーム「アドエビス」などのマーケティングDX支援事業(同61%)、の2セグメントで事業を展開している。
コマース支援事業は、ECサイトを構築するためのオープンプラットフォーム「EC-CUBE」の開発・提供を行うEC構築ソリューションと、昨年M&Aによって子会社化したルビー・グループが中心のEC運営フルフィルメント(ECサイトにおける商品の注文から配送までの一連のプロセスのこと)で構成されている。自社開発・小~中規模向けの「EC-CUBE」は、高カスタマイズ、低コストを実現した国内ECオープンソースでNo.1の立ち位置となる。提供開始から15年以上の実績に加え、国内35,000店舗以上稼働(2021年1月時点)、年間流通総額2,100億円以上(2019年8月時点)と、ドトール・文明堂・崎陽軒など大手ECサイトで多数の利用実績がある。また、大規模・高アクセス向けの「EC-CUBE Enterprise」も提供しており、従来の大規模EC構築と比較して大幅なコストダウンを実現可能となっている。さらに、ルビー・グループの子会社化により、ECシステム構築・運用から集客・物流に至るまでEC事業者が直面する課題を支援する垂直統合モデルを実現している。収益構造は、利益率が高くストック性の高い既存売上と利益率の低い新規案件で構成され、新規案件はマーケティング的な位置付けで行い、翌年以降の既存売上拡大を目指している。
マーケティングDX支援事業は、データの計測、統合・分析、活用を通して国内企業のマーケティングDXを支援するサービスを提供。細分化すると、デジタルマーケティング施策の成果最大化・最適化を支援する「AD EBiS」や「CAPICO」などを提供するマーケティングプロセス(2025年9月期第1四半期売上高構成比50%)、データ活用を支援する新サービスの開発・提供を行うインキュベーション(同11%)で構成されている。「AD EBiS」は、費用対効果を最大化するために新規顧客獲得に至る導線を計測・分析でサポートしているが、WEB広告の効果測定ツールで売上シェアNo.1(86.7%)、国内導入実績No.1、EC業界導入実績No.1と、高い計測精度や豊富な計測機能・充実したサポート体制・媒体データを軸にした独自機能などで競合優位性を発揮している。単品通販・人材・金融・不動産など幅広い業種・業態で多数の導入実績を誇り、WEB広告宣伝費が多い企業を中心に累計導入件数は1.1万件超。現状は「AD EBiS」のサブスク売上が中心のため、「AD EBiS」への依存度を低下させながら連結売上を拡大させている。
2025年9月期第1四半期(1Q)の売上高は1,167百万円(前年同期比25.7%増)、営業利益は23百万円(同53.3%減)で着地した。ルビー・グループの連結開始によりコマース支援が拡大し、四半期過去最高の連結売上を更新。先行投資強化により利益面は大幅減益であり、予想に対して低進捗だが、1Q業績は想定通りの推移となっているようだ。事業別では、コマース支援事業で成長の軸となる構築・運用に関する人件費を中心に戦略コストを投下した。コマース支援事業単体で1Qは営業赤字拡大も、今期中に四半期黒字への転換を見込む。マーケティングDX支援事業では、売上比率の大きい「AD EBiS」が売上維持フェーズであるが、新規獲得施策の「GSP」と「CAPiCO」が奏功しアカウント数1,246件と底打ち。今後は、クロスセル促進と2025年下期に予定している新SaaS有償化によりに本格的にアカウント数の再度増加を目指す。通期の売上高は4,800百万円(前期比32.0%増)、営業利益は200百万円(同21.6%増)を見込んでいる。
同社は今後、マーケティングDX支援とコマース支援の2軸の成長ドライバーによって売上100億円達成を目指す。まずは売上成長が加速しているコマース領域を更に伸ばし、次にマーケティングプロセス領域の新サービスの収益を追求していく。2027年9月期に向けてコマース支援事業の比率を拡大させ、マーケティングプロセス支援との比率を同水準にする。目標達成に向けては、加速的な売上拡大を最重要ミッションとして連結営業黒字を維持できる範囲で先行投資を強化するほか、現状相対的にリソースが不足する「DX人財」をM&Aによって獲得していく。そのほか、株主還元では、配当方針DOE2.5%を維持、株主優待制度も継続するようで、安定的かつ継続的な利益配分を行うことを基本方針としている。マーケティングプロセス支援が売上維持フェーズで安定的な収益を確保する中で、設立以来24期連続増収を達成している同社の今後の動向に注目しておきたい。
<HM>
コマース支援事業は、ECサイトを構築するためのオープンプラットフォーム「EC-CUBE」の開発・提供を行うEC構築ソリューションと、昨年M&Aによって子会社化したルビー・グループが中心のEC運営フルフィルメント(ECサイトにおける商品の注文から配送までの一連のプロセスのこと)で構成されている。自社開発・小~中規模向けの「EC-CUBE」は、高カスタマイズ、低コストを実現した国内ECオープンソースでNo.1の立ち位置となる。提供開始から15年以上の実績に加え、国内35,000店舗以上稼働(2021年1月時点)、年間流通総額2,100億円以上(2019年8月時点)と、ドトール・文明堂・崎陽軒など大手ECサイトで多数の利用実績がある。また、大規模・高アクセス向けの「EC-CUBE Enterprise」も提供しており、従来の大規模EC構築と比較して大幅なコストダウンを実現可能となっている。さらに、ルビー・グループの子会社化により、ECシステム構築・運用から集客・物流に至るまでEC事業者が直面する課題を支援する垂直統合モデルを実現している。収益構造は、利益率が高くストック性の高い既存売上と利益率の低い新規案件で構成され、新規案件はマーケティング的な位置付けで行い、翌年以降の既存売上拡大を目指している。
マーケティングDX支援事業は、データの計測、統合・分析、活用を通して国内企業のマーケティングDXを支援するサービスを提供。細分化すると、デジタルマーケティング施策の成果最大化・最適化を支援する「AD EBiS」や「CAPICO」などを提供するマーケティングプロセス(2025年9月期第1四半期売上高構成比50%)、データ活用を支援する新サービスの開発・提供を行うインキュベーション(同11%)で構成されている。「AD EBiS」は、費用対効果を最大化するために新規顧客獲得に至る導線を計測・分析でサポートしているが、WEB広告の効果測定ツールで売上シェアNo.1(86.7%)、国内導入実績No.1、EC業界導入実績No.1と、高い計測精度や豊富な計測機能・充実したサポート体制・媒体データを軸にした独自機能などで競合優位性を発揮している。単品通販・人材・金融・不動産など幅広い業種・業態で多数の導入実績を誇り、WEB広告宣伝費が多い企業を中心に累計導入件数は1.1万件超。現状は「AD EBiS」のサブスク売上が中心のため、「AD EBiS」への依存度を低下させながら連結売上を拡大させている。
2025年9月期第1四半期(1Q)の売上高は1,167百万円(前年同期比25.7%増)、営業利益は23百万円(同53.3%減)で着地した。ルビー・グループの連結開始によりコマース支援が拡大し、四半期過去最高の連結売上を更新。先行投資強化により利益面は大幅減益であり、予想に対して低進捗だが、1Q業績は想定通りの推移となっているようだ。事業別では、コマース支援事業で成長の軸となる構築・運用に関する人件費を中心に戦略コストを投下した。コマース支援事業単体で1Qは営業赤字拡大も、今期中に四半期黒字への転換を見込む。マーケティングDX支援事業では、売上比率の大きい「AD EBiS」が売上維持フェーズであるが、新規獲得施策の「GSP」と「CAPiCO」が奏功しアカウント数1,246件と底打ち。今後は、クロスセル促進と2025年下期に予定している新SaaS有償化によりに本格的にアカウント数の再度増加を目指す。通期の売上高は4,800百万円(前期比32.0%増)、営業利益は200百万円(同21.6%増)を見込んでいる。
同社は今後、マーケティングDX支援とコマース支援の2軸の成長ドライバーによって売上100億円達成を目指す。まずは売上成長が加速しているコマース領域を更に伸ばし、次にマーケティングプロセス領域の新サービスの収益を追求していく。2027年9月期に向けてコマース支援事業の比率を拡大させ、マーケティングプロセス支援との比率を同水準にする。目標達成に向けては、加速的な売上拡大を最重要ミッションとして連結営業黒字を維持できる範囲で先行投資を強化するほか、現状相対的にリソースが不足する「DX人財」をM&Aによって獲得していく。そのほか、株主還元では、配当方針DOE2.5%を維持、株主優待制度も継続するようで、安定的かつ継続的な利益配分を行うことを基本方針としている。マーケティングプロセス支援が売上維持フェーズで安定的な収益を確保する中で、設立以来24期連続増収を達成している同社の今後の動向に注目しておきたい。
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